赤塚若樹著.水声社,2000年(7月).459.pp. ISBN4-89176-423-6
<目次> フランス語版
はじめに(007)
序章(019)
第1章:キッチュとは何か?(041)
1.小説とキッチュ(043)
2.キッチュという「ことば」(047)
3.キッチュという態度(051)
4.消費生活と心地よさ(055)
5.美的な嘘(058)
6.芸術におけるキッチュ(060)
7.スーザン・ソンタグの「キャンプ」メモ(063)
8.ウラジーミル・ナボコフの「ポーシュロスチ」批判(066)
9.小説美学のキーワードとしての「キッチュ」(072)
10.ヘルマン・ブロッホのキッチュ論(074)
第2章:キッチュ批判、あるいは手法としての小説(081)
1.サビナとともに(083)
2.クンデラの「ポリフォニー」(084)
3.エッセイの形式(090)
4.地球のうえで裁かれる神の子(092)
5.天国と興奮(096)
6.メーデーのパレード(098)
7.魔法の輪、あるいは失われた楽園への郷愁(100)
8.芝生のうえを駆ける子供たち(113)
9.全体主義の美的理想(118)
10.問いかけること(124)
11.〈大行進〉(130)
12.死のキッチュ(133)
13.距離と均衡(136)
14.ふまじめの精神(139)
第3章:小説の「ことば」(145)
1.亡命者の言語(001)
2.一九六九年/「タイムズ・リテラリー・サプルメント」への手紙(149)
3.翻訳のための「ことば」(154)
4.世界文学と翻訳(159)
5.フランス語訳の冗談(162)
6.正しい冗談?(164)
7.真正なモデルとしてのフランス語版(165)
8.『不滅』のふたつのチェコ語版(170)
9.『不滅』のチェコ語版ができるまで(173)
10.カフカとカラス(179)
11.興奮の正しいあり方(186)
12.愚かさ[ベティーズ]について(188)
13.ことばの響き(193)
14.くり返すことのむずかしさ(195)
15.「まじめ」と「ふまじめ」、「非‐真面目」(198)
16.小説の「ことば」/小説家の言葉(205)
17.いくつかの情報(209)
18.真正な英語訳(212)
19.英訳者たちの復権のために(222)
20.「故郷」と「ことば」(227)
21.「不滅」への歩み(236)
22.「ヨーロッパ」というユートピア(243)
第4章:クンデラとチェコの批評(253)
1.11月のハリケーン(255)
2.叙事的ジャンルと抒情的ジャンルの結合(258)
3.キッチュな自画像?(262)
4.新しい文学の寵児(265)
5.小説の技法と詩的思考(277)
6.流れに逆らって(281)
7.失われた世代(283)
8.「実存の小説」と幻滅のフィクション(288)
9.空飛ぶエリュアール(297)
10.抒情的な時代(302)
11.詩と真実(306)
12.閉じられる輪(311)
13.社会主義のヴィジョン(313)
14.西側での成功(316)
15.語りの軽さ(318)
16.同意と反論(320)
17.「著者による附記」と作者の意図(323)
18.「ポスト‐クンデラ世代」?(325)
19.チェコ出身のフランスの作家として(329)
第5章:歴史をとらえなおす小説のかたち(331)
1.ふたつの課題(333)
2.フィクションの存在論的なちがい(333)
3.小説と世界像(335)
4.中央ヨーロッパ小説(338)
5.古典的モダニズム?(343)
6.文学のポストモダニズム(345)
7.同時代の作家たちの所見(348)
8.語り手の自意識の顕在化(352)
9.異質なものを導入する方法(359)
10.ことなるジャンルの融合をめざして(364)
11.メニッペアに寄り添って(368)
12.テクストの構成法と「作者」のステイタス(371)
13.自伝的なモチーフ(374)
14.歴史をとらえなおす小説のかたち(377)
あとがき(383)
註(387)
付録1:ミラン・クンデラの本(397)
付録2:ミラン・クンデラ年譜(407)
参照文献(429)