岩にむす苔ふみならす三熊野の山のかひある行末もがな(後鳥羽院[新古今])
ちはやぶる熊野の宮の葱(なぎ)の葉をかはらぬ千代のたとへにぞひく(藤原定家)
み熊野の浦の浜木綿百重なす心は思へど直に逢はぬかも(人麻呂 万葉)
熊野川くだす早瀬のみなれ棹さすがみなれぬ波の通ひ路(後鳥羽院 新古今)