淡海の海夕波千鳥汝なが鳴けば心もしのにいにしへ思ほゆ(人麻呂「万葉集」)
鳰の海や霞のうちにこぐ船のまほにも春のけしきなるかな(式子内親王「新勅撰集」)
にほてるや凪ぎたる朝に見わたせばこぎ行く跡の浪だにもなし(西行)
鳰の海や月のひかりのうつろへば浪の花にも秋は見えけり(家隆「新古今集」)
鳰の海や秋の夜わたるあまを船月にのりてや浦つたふらん(俊成女「玉葉集」)
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