EK Japan Tube Amplifer
TU-8200R 真空管アンプ
これはオフィス用です。

真空管をKT-88に交換(2020/12/3)



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 オリジナル真空管 6L6GC    Gold Lion KT-88に交換後


TU-8200R 真空管アンプ

 オフィス用のアンプを、アップグレードしようかと思い立ちました。現状のBoyuu A2で不満はないのですが、良いものにすれば、このボトムエンド級でも意外と違いが判るというのも、オルトフォン 2M Blueで体験しました。快音になるかも。

 そうはいっても、オフィス用オーディオにはなるべくコストをかけない方針にそって、安くする方法を考えて、自作すればいいじゃん、という結論に。ま、老化防止もかねてですが。

 半田付けは得意ながら、真空管アンプの自作はやったことがないので、
Elekit(EK Japan)製の、6L6GCシングルの真空管アンプキットを組み立てることにしました。
自作の記録は最下段に移動しました。)

 付属の真空管6G6GCのままで出力8ワット。半導体によるオートバイアス回路搭載で、真空管交換も手間いらず、という合理性が気に入りました。将来はKT-88まで行けます。

 美しい配線とミスのない半田で一発稼働をめざし、実際に、完成後は異常なく直ちに動作しました。プリント配線なのですから、不完全な半田さえ気を付ければ、そう難しいことではないです。

小学3年生の時、空中配線のゲルマニウムラジオに続き、初めてトランジスタラジオ自作キットに挑戦。でもね、プリント基盤の印刷が電導性であることを知らず(だって説明書のどこにも書いてないし)、その印刷の通りに電線で配線していこうとして、あまりに大変で挫折しました。その後、それがプリント配線だと知ったのはいつだったかな。小学5年ころには、次に作った2石ラジオで毎晩プロ野球を聞いていたので、それまでには気がついていたみたいです。



フロントパネルには、左から、電源スイッチ、イヤホン端子、ボリウム、入力切替スイッチ、があります。8Wの出力は、JBL A120をやKlipsch R-51Mをドライブするには十分だろうと思います。KT-88にも変えられるようなので、そのうちに、交換してみようと思ってはいます(2020年12月に変更済)。

こちらが付属の真空管 JJ/TESRA製でなかなか良さそうです。3極管、5極管、ウルトラリニアの3通りの接続が選べますが、メーカー推奨のウルトラリニアにしておきました。



Boyuu A2真空管アンプを置き換えた結果
 ある意味、当然ですが、A2との差は明快です。低音がでるとか高音がでるとかいう差もありますが、その差は小さく (A120 はそもそもレンジは狭いし)、そうではなくて、楽器の音が美しいのです。オーディオ好きなら、どちらが「高級な音」かは、すぐに判定できる差です。当初想像していたより、はるかに大きく変化しました。
もっとも、まったく音に興味がない方は、変わらないというかもしれないですね。A2の「コストvs価値」の高さには驚きつつも、私には、もはやA2には戻れない差だと思いました。

 また、定位の精度が一段と上がりました。左右特性が、そろったのだと思います。真空管そのものの品質もあるでしょうが、オートバイアス機構も威力を発揮している、と考えるのが自然かと思います。

 結局、オフィス用機材の中ではもっとも高価な機材になってしまいましたが、導入してよかったと思います。

 欠点ではありませんが、Boyuu A2に比べれば圧倒的に大きい発熱で、カバーもないのでやけどに注意です。


真空管をKT-88に置換
 計画通り、真空管をKT-88に交換しました。
 同じKT-88でも選択肢は多数。その中でも、音ではなくて、外観的にKlipschのカッパーコーンに似合いそうだという理由で、Gold Lion製にしてみました。





 金のマークがECC82でもそろった方が良かろうと思い、同じくGold Lionのを買ってみましたが、なんと、取付て見ると、ECC82の方は、マークが横を向く。だったら買いなおすことはなかったかな。




流石にKT-88は見栄えします。一気に本格派になった感じ。発熱は6L6GCとあまり変わりませんでした。

その後、いろいろと聴いてみた結果、ECC82のほうは、もとのJJ/Tesla製のほうが、定位が明解と結論し、ECC82だけ、もとに戻しました。Gold Lionのほうは「マッチドペア」で買えなかったからですかね。まあ結果、根本の赤い部分が揃って、かえって見栄えもよくなりました。





その音はというと、音の重心が下がりました。評判の通りです。オフィス用のボトムエンド、という領域はとっくに通り過ぎたようです。思えば、いつの間にか、遠くまで来てしまったものです。これはもう、ボトムエンドなんかじゃない。十分に楽しめるレベルのオーディオシステムです。まあ、お金もかかりましたが。


TU-8200R 製作記

まずは、基盤を切り離す所から始まります。バリは、性能に関係ないですが、「きれいなものは高信頼度」という私の美学に沿って、しっかりと研磨します。



 こういう工作は得意なのですが、ただし、今は目が悪くて、抵抗の色も良く見分けられない。とりわけ、金と銀の違いが、なかなかわからないのが、ちょっとショック。視力の問題じゃないですね。老化です。半田一回ごとにルーペで確認する始末。時間がかかります。


メイン基盤Unit-1です。


フロントパネル裏の基盤


バックパネル裏の基盤


内部回路が完成


バックパネル 入力は2回路切替式。スピーカーインピーダンスは8Ω前後と4オーム前後をスピーカー端子の中央のスイッチで切り変えます。

日に1時間ずつくらい作業して、一週間ほどで完成しました。

完成後、いつもはAudio Design DCPW-240とローパスフィルタで100Hz以下用に使っているJBL4344を、フルレンジに戻して、TR-8200R繋いで動作を確認。すべてうまく動いています。

 DCPW-240と音の差は、もちろん小さくありませんでしたが、その違いを論じるのはナンセンスなのでやめておきます。一つ言えることは、マッキントッシュC1100プリからつないだので、ボリウムは最大位置でパワーアンプとして使いましたが、S/N比は十分。まったく問題がありません。



                                  2020年10月27日記


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