ADコンバータ、RME ADI-2を、アナログディスクを SUMIKO Starling で再生するときのPCM化用として使っています。
Nagra PMA(下段の右ch用)の横で、スペースの都合で縦置きです。
地震で倒れないように、縦置き用ベースプレートを追加しました(2022年3月)。


ちなみに、プレート追加前は↓こんな感じでした。

DC電源
ADI-2には、いまいち気に入らない点が一つ。付属の外付電源(スイッチング電源)が、あまりにみすぼらしい。私のシステムの最上流にあるADコンバータの電源ですから、見た目も含めて、少なくともスイッチング電源でないDCアダプタを使いたい。
そこで導入したのが、オーディオデザインの高級DC電源、DCA-12V。

左:オーディオデザインのDCA-12V。オーディオ機器風。
右:RME ADI-2付属の電源アダプタ。さすがにこれは・・・・。
電源で音はたしかに変わる
「気のせい」を排除するため、付属電源のときにDA-3000でアーカイブしたアナログディスクの曲と、この新電源を入れてからアーカイブした同じ曲を、連続繰返し再生にし、しばらく席をはずして、どちらが鳴っているかわからない状態で部屋にもどり、違いを区別できるか、というブラインドテストを実施。
ADコンバータを変えたときに比べれば、大きくない差ですが、音の差は判別できます。ほんとにちょっとですが。
別にスイッチング電源がすべてだめだと思っているわけではありません。なんと言っても、私のパワーアンプ、Nagra PMAは超強力スイッチング電源ですから。
デジタル出力のテスト
フォノイコライザ EAR Phonoboxの出力は、ADI-2からSRC-2496経由でDEQ2496に繋いでいます。
この接続では、プリアンプから回り込む巨大なアースループを防ぐため、TOS端子から光デジタルケーブルでSRC-2496に繋いでいました。
下図の黄色領域の赤破線矢印。

確実にアースが切れる光ケーブルを使ってはいますが、実は、
ADI-2の仕様書には、
デジタルインターフェイス
デジタル入出力:グランドフリーのカップリングトランス
と書いてある。つまり、同軸で繋いでも、ADI-2とSRC2496のアースは繋がらず、アースループはできないはず。
カップリングトランス使用と書いてあっても、機材内のアースは全部繋がっていることが多いので、念のため、ADI-2の同軸デジタル入力・出力間の抵抗値を計測してみました。

たしかに、導通なし。アナログ入力のアースとの間も導通なし。
同軸デジタル出力のアースは、絶縁トランスで完全にデカップルされている。
すなわち、ADI-2は、光ケーブルでも同軸でもアースは繋がらない。さすがはRME。
ちなみに、アキュフェーズDP-720のデジタル出力のアースは、アナログ出力のアースと完全に導通しています。コンシュマー用機材は、これが普通です。
Amulechの光ケーブルに変更したのを機に、テストのため、光ケーブルと同軸デジタルケーブルを並行して繋いでみました。
(上記回路図黄色部の青破線矢印)。
同軸を繋ぐ前の光接続側の音のノイズレベルを観察しながら、同軸も並行して繋いでみます。

@同軸接続の有無で、TOS側のノイズレベルは全く変わりません。
A同軸側の音も、ノイズ波形は上記の光伝送のと全く見分けがつかない。
同軸と光、音質は違うか?
光の方が劣る、という説もよく聴くし、たしかに、格安光ケーブルでひどいのもありました。逆に価格は高いのにデータロスがひどい光ケーブルもありました。
でも、Amulechの光ケーブルは5mでもエラーなしで192kHzまで通ることがBenchmark DAC3を使った実験でわかっている。
さらに、通常は、アースが繋がる同軸と、アースが切れる光では、アース状態も変わるわけですが、絶縁トランスが入ったADI-2の同軸と光では、アース条件も同じ。対等に比較できます。
SRC2496の光・同軸切替ボタンにDEQ2496用に作ったリモコンを取付け、リモートで瞬時切替比較します。

私の結論は、長さ5mの場合でも、同軸、光で、少なくとも96kHzでは、音はまったく同じ。
ちょっとがっかりしたような、安心したような・・・。
音が全く同じなら、確実にアースが切れる光接続にしたほうがよかろうと思い、同軸は外しました。
あらためて行ったこの実験で、とても安心して光ケーブルの音が聴けるようになりました。特にバネ構造で接続が安定したAmulechなら、絶対安心していて大丈夫です。
2016年3月
2022年2月追記
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