3.あけぼのびな
川井淑子 2005年12月1日 創作
「あけぼのびな」を絵画的に色紙絵につくりました。これは、仲のよい夫婦を表す
ものなので、ひな祭りの季節のみならず、いつ飾ってよいでしょう。
外国の親しい方への贈りものとしても喜ばれます。
完成図
川井淑子の指導のもとに編集者(近藤純正:折り紙の経験は殆んどなし)が
折った作品です。
左は完成品の写真。右はやや横の方向から撮影したもので、
仕上がりは膨らみができています。
材料
次の写真は、衿(えり)を作る男女各6色の紙、女の髪、男女の顔、
男の冠(かんむり)の材料です。これらは、1cm目盛の厚手の方眼紙を
下敷にして撮影してあります。
次の「折り方」にも説明があるように、ほかの材料として、
はかま(無地、7.5cm×15cm、男女1枚ずつ)、
着物(柄地、男用12cm×17cm、女用11.5cm×17cm)、
首(厚紙、0.7cm×10cm)、
方形の色紙(24cm×27cm)を使います。
折り方
色紙絵の「あけぼのびな」の男女を折るには、
(1)衿(えり)と首
(2)はかま
(3)着物
(4)女の髪
(5)男女の顔(男の頭の横幅=2.4cm、高さ=3cm / 女の頭幅=3.2cm、高さ=3.2cm)
(6)男の冠(最大部の横幅=2cm、高さ=2.2cm)
の各パーツのうち、(1)と(2)と(3)を最初に作ります。(3)では
着物に折り目をつけておきます。(5)と(6)は出来上がり図を参考にして、
はさみで切って作ります。
次に「着物の着せ方」の説明があります。そこでは、衿とはかまを組み合わ
せたのち、それに着物を着せます。これらが出来上がれば、最後に顔を
つけます。
男の頭には冠をつけ、女の頭には髪をつけます。最後に男女の着物に多少
のふくらみが出来るよう、細い竹串などを使って調節します。
男女びなが仕上がれば、色紙に貼り付けて完成です。
以下の各説明図に記されている数値はcm単位の寸法です。
衿、はかま、着物の説明につけた最初の数値は用紙の寸法です。たとえば、
衿の7.5×7.5は1辺が7.5cmの正方形の用紙を意味します。
数値の下に水平の両矢印があるのは、図柄(たとえば友禅柄)の用紙を
用いる場合の横の寸法を示す記号です。
そのほかの記号は、次の通りです。
用紙の表と裏・・・・・・・・・・・・・・・・・「表」、「うら」
出来あがったときの作品の前面と後面・・「前」、「後」
破線・・・・・・・・・・・・・・・・・・この線を谷にして手前に折る
二点鎖線・・・・・・・・・・・・・・この線を山にして向こう側へ折る
矢印・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢の元を矢の先端へ重ねる
縦横に1cm目盛の入った厚手の方眼紙を下敷に
すれば、水平・垂直の方向と、折り目の寸法がわかるので折りやすくなります。
首まわりの衿(えり)は次のカラー写真を参考にして、写真の下に説明して
ある色の順番に着せる。着せる間隔は首の付近でおおよそ1mmほど、
下のほうでおおよそ2mmほどにする。
上の写真(左)は男の衿、首に1番近い方から (右)は女の衿、首に1番近い方から
・白 ・白
・うすい青磁 ・黄
・青磁 ・黄みどり
・うすい からし ・ピンク
・空色 ・濃いピンク
・青 ・赤
着物の着せ方
完成図