注意:冷却量と有効放射量の本来の関係
本来は、一晩の冷却量は有効放射量と比例関係にあり、図176.9に表した場合、
両者の関係は座標原点(0、0)を通る直線で表される。しかし、図176.9の
破線は原点を通っていない。その理由は前述のように、他のパラメータを
すべて横軸の有効放射量に含ませてあるからである。図を詳しくみると、
有効放射量の絶対値が大きい寒候期(100 W m-2以上)には
比(=冷却量/有効放射量)の絶対値は11℃/100 W m-2である
のに対し、温暖期(100 W m-2以下)には比の絶対値は
9~10℃/100 W m-2 で小さい。つまり、同じ有効放射量の
条件であっても図176.9では寒候期はより冷えやすく表現されている。
本来の関係と異なる様式で表されていることに注意すること。