各部材の加工

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■アンテナパイプを所定の長さに切る

まずアンテナパイプを切断して希望の長さにします。パイプは(恐らく)真ちゅう製なのでけっこう柔らかいです。キチンと正確に切ろうと思えば万力でくわえるなどが必要になりますが、なぁに柔らかい材質ならこころもち長めに切ったあと断面をヤスリがけして所定の長さまで削ればよろしい
私なんか机にティッシュをひいてパイプを置き、切る箇所の見当をつけたらピラニアン鋸でがりがりやりました。外周にぐるりと鋸キズがついたら適当な箇所にさらにちょっと深く鋸で切り込みます。少し切断されかかったところで切るのをやめ、鋸キズのところでパイプを折るようにします。鋸を入れたところは傷ついてパイプが薄くなっていますから、ゆっくりと力を入れていくとちぎれるように折れてくれます。柔らかい金属ですから。

無事折れたら切断面に平ヤスリをかけて所定の長さに仕上げます。ヤスリがけに慣れていない人はパイプを固定してヤスリを動かすよりも、机に平ヤスリを置き、大根オロシをする要領でパイプの方を動かす方がいいでしょう。そして最後にヤスリがけで出たパイプ断面内外のバリを細丸ヤスリなどを使って丁寧に削り取って完了です。
特に1段目の切断面からは内径スレスレの太さの替え芯を出し入れしなければなりませんからバリ取りはしっかりやっておく必要があります。


以下の作業でもそうですが、パイプを切ったり削ったりすると細かい金属粉が出ます。金属粉をそのままにしておくと、伸縮動作が渋くなったり摩擦面にキズがついたり、場合によってはペン先に金属粉がくっついてインクがボテたりしてしまいます。ですから作業中はこまめに金属粉をふき取る必要があります。

といってもティッシュで拭く程度でよいと思いますよ。そして仕上げの時にはティッシュにKUREの"CRC-556"を染み込ませておくと滑りもよくなってさらに幸せになれます。ただし早い段階でCRCをつけるとツルツル滑るし逆にホコリが付きやすくなるので注意が必要です。つけすぎないよう金属に浸透させる感じで塗り込んだら、余分はふき取るようにするのが正しい使い方です。

金属粉を取るだけならアルコールなんかでもいいでしょう。すぐに乾いてくれるから作業も早く進むし。水を使うと乾かなくて難儀します
パイプ内を拭くときにはバラしたアンテナの1段目(線材)をつかうと便利です。小さくちぎったティッシュにCRC-556を染み込ませ、丸めてパイプの中に入れたらアンテナ1段目を使って反対側の端まで押し出せばOK(紙玉鉄砲みたい)。何度か繰り返して拭けばなおよいと思います。


■1段目の加工[図2]

1段目の先は実はペン先を通すにはホンのわずか(0.0何mmのオーダー)だけ直径が足りないはず。まず最初に替え芯の先を図の左側から(完成時とは反対)差し込んでみましょう。
替え芯の先だけが入って段差の部分で止まるようでなければいけません。細丸ヤスリを差し込み、ゆっくり優しく回して削りましょう。広げすぎて替え芯全体がスッと入ってしまってもダメ。「ちょっと削っては芯を入れてみる」の繰り返しです。


ストッパーはこんな具合に穴にはまります 3kB アンテナをバラすときに書きましたが、1段目には伸ばしたとき2段目から抜けないようにする抜け止めストッパー兼スライダーが付きます。このストッパーには固定用のイボが出ていて、このイボが1段目側面にあける穴にはまることになります。

細い金属管の側面に小さな穴をあけるには普通ボール盤なんかを使いますが、もちろんそんな便利なモノありませんから、ひたすらマニュアルで作業を進めます。コツは別ウィンドウでね。

(管理人注:別ウィンドウは開きません。)

またペン先を紙に押しつけると、芯は引っ込む方向に押されます。このときペン先が引っ込んでしまうととても書きにくいモノになります。ストッパーのイボは穴を通して1段目の内側に突き出し、替え芯のおしりを固定する役目も果たすのです。
替え芯のおしりがちょうどこの穴の前端にくればペン先がガタガタすることもなくなります。穴がこれより前にあると芯を入れたときストッパーがはまらず組み立てられなくなるし、これより後ろにあると芯との間にアソビが出てペン先が引っ込んでしまいますから、穴あけは慎重に正確に行わなくてはなりません。

私が使用したゼブラの替え芯の場合、1段目前端から穴の前端までの長さがカッキリ60mmでガタつきがなくなりました。


■2段目の加工

2段目の加工といっても1段目のような穴あけは不要ですから切断面のヤスリがけだけです。
ただしここは完成したあと目に見えるところですからキレイにヤスりましょう。
ここでも規定より長めに切断し、鋸キズのついた部分は残らずヤスり取るのがコツです。もちろん金属粉もキレイに拭き取っておきましょう。

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