二一会平成24年度第1回研究会

インドーインダス文明、バラモン教、ヒンズー教

飯島正

2012年4月5日

小金井公園

 

JR武蔵小金井駅から歩くと玉川上水を渡る小金井橋を渡る。ここは高台のため、かなり水面が深い。土手には桜が植えてある。歌川広重の江戸近郷八 景に「小金井 橋夕照(せきしょう)」があるが、その絵の通りのまっすぐな水路がいまだ残っている。関東ローム層は固く締まって いて、いまだに護岸なしにその原型を維持しているのだと飯島先生は指摘する。

玉川用水は江戸時代、玉川兄弟が中心となって掘ったため、玉川用水と呼ばれる。多摩川の羽村で取水しているがこの多摩とは偶然の一致だと飯島先生は言う。 羽村から四谷の大木戸まで50kmある。

小金井公園は広大だ。中心近くに平成天皇が皇太子時代に疎開していた建物が江戸東京たてもの園として残っている。その前庭の桜の木の下で宴を張った。



二一会観桜会での先生のゼミ 後ろは江戸東京たてもの園

飯島正先生

信濃千曲著「仏教の伝来と日本人の対応・自然観」をテキストに使う。インダス文明、バラモン教、ヒンズー教についてはマヌの法典を中心に講義。マ ヌの法典がヒンズー教徒の全生涯を律している。マヌの法典第5章の婦人の義務のところにある有名な言葉「婦人は幼にしてその父に、若きときはその夫に、夫 死たつ時は、その子息に従うべし」は江戸時代の「女大学」に取り入れられている。

この飯島先生の説はユニークで一般的には女大学は儒教の「三従七去」が元と言われている。


米川容子

貝原益軒著「養生訓」、「和俗童子訓」、「女大学」について。

「和俗童子訓」は貝原益軒81才の時に書かれた日本最初の体系的教育書

「女大学」は「和俗童子訓」をもとに書かれたもので江戸時代のベストセラー


観桜会

表千家前田宗映先生御点前

3杯目になると頭がさえてきてふと思う。

モーゼの十戒にある偽証してはいけないこと(嘘を言ってはならない)は女大学にない。これは「ウソも方便」という言葉があるとおり、浮気しても人間関係維 持のために嘘をつくことは許されるということか。若い女の子が「ウッソー!」というくらい日常的にウソは蔓延しているというころではないか?日本でもイン ドでもウソははばかるところがないようだ。 孔子も 「民は之に由 らしむべし。之を知らしむべからず」といったようにインド以東はどうもウソの文化圏といえるのではないか。したがって森永先生のご指摘のように政府も平気 で政権維持のために公的ウ ソをつく。例えば「原子力は安全である」、「電源車と給水車を用意したから原発は再稼動しても安全だ」などなど。こういう風土では真面目な議論は成り立た ない。「ウッソー!」と言ったところで嘘でないと否定されれば、それで議論は終わり。あとでだましたなといっても「だまされるのが悪い」でちょん。相互不 信が残るだけ。いまのままでは政治はますます荒廃するだけ。表と裏、たてまえと本音を使い分ける策士が権力を維持し て国をもてあそぶ。詐欺師に乗っ取られやすい国家になってしまうことが モーゼの十戒を守る国とのハンディになっているのかもしれない。これがインドや中国が十戒の国の植民地になった最大の理由ではなかろうか?

飯島先生が「東芝はすごいですね、米国のウエスティングハウス社の原子炉技術を買収して世界に輸出するようになったのですから」という。私は「先生それは あまりにも能天気です。米国資本(ユダヤ資本)が見捨てたゴミ技術を買っても、ゴミ箱あさりのようなものですよ。乞食になってもしたくない行為と私は思っ ています。それより砂漠の太陽光からアンモニアを作って世界に売り出せば世界のエネルギー問題など簡単に解決しますよ。そのほうが人類 の幸福に役たつことと 思いません?」というと先生はビックリして、すっかりこの砂漠の有効利用のアイディアが気に入ったみたいであった。

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April 9, 2012

Rev. September 8, 2012


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