秩父札所『午歳総開帳』巡礼記

秩父34ヶ所観音霊場を気の向くまま、のんびりと歩きます。
午歳は観音様を開帳するので、にぎやかさのなかでの巡礼となります。
一巡すれば100キロとなりますが、時間的な制約もあり交通機関も利用しますが
風光明媚な巡礼道に身をまかせて・・・

『結    願』(11月4日・月)

いよいよ満願まで2ヶ所(31.34番)残すのみとなった。
もう晩秋とはいえ急に寒さが厳しくなり、予報ではエルニュニョの関係で暖冬とも云われているが?どうなるやら。
小鹿野町から吉田町ということと、31番への手前に水子地蔵があり、母がここに水子地蔵を建ててあるので久しぶりに
詣でたいとのことで弟の車で廻る。我々の弟だった。
東京の地蔵院というお寺が建てた。何万という水子地蔵が色とりどりの前掛けや風車になびかせているのを見ると胸に
迫るものがある。
母と弟がお参りしているあいだに31番を巡ることにした。

  

  

ここからは、途中観音山トンネルを抜けて15分程度歩いていくと31番(観音院)の山門にでる。
山門には大きな石の仁王様(4メートル)が納められている。
仁王門をくぐると急な石段となる。石段の数は296段(般若心経276文字・普回向20文字)になぞられているいるそうだ。
老若男女が一生懸命に息遣い荒く登っていく。石段の脇には俳句碑が建てられている。
石段を登り切ると、岸壁に囲まれ落差60メートルの滝が落ちている。そして岸壁の上の樹木が紅葉に映えている。
ここまでの苦しさがなぜか喜びに感じられる。
観音堂の小さい広場は人がいっぱいだ。
昔、修験行者がこの札所を管理し、この滝で行者の水垢離を行なっていたいう。
帰りは、登ってくる人に「もう少しだよ頑張って!」と声をかけながらゆっくりと俳句碑を読みながら降りた。