さらに柱のことだと分かった後も、 「実際の柱は20本で残りは向こうから見える」 という説明も、 「水面に映って倍になる」という意味だと分からなくて、 「あっちって言っても他の建物なんかないじゃん」 などと何かと勘違いし続けていた。
ペルシャ語の挨拶にも少し慣れてきて、
いい気になって赤ん坊に向かって
「サラームぅ」と話しかけたら、
「No, He is American!」
とだっこしているおばさんに指摘されてしまった。
迫力に押されて「はろー」
と力無く言い直したのであった。。。
宮殿の中には全面に壁画が描かれている。
宮殿内の壁画
宮殿入口
入口付近で絵を描いていた女性
「ひぇー、そんないきなり来ると思ってなかったから、 フィルムとかレンズとかろくに持ってきてないよー。 ここに来るの一番楽しみにしてたのに、、、」 と思っても後の祭り。 このショックを受けたのは他のメンバーも同じで、 同様の不満を持っていた人はいたようだ。
「今後どんなときでも予備のフィルムを3本は持っているようにしよう」
と心に固く誓ったのであった。。。
ここでVelviaが終わってしまって、Proviaを入れた。 リバーサルのフィルムはこれが最後。 こんな天気のいい日に屋外でVelviaが使えないだけでもショックなのに、 リバーサルのフィルムがきれたらどうしたらいいんだろう。
うーん、フィルムがなくなるのもいやだけど、
そもそもこんな楽しみにしてた場所で、
こんなことで悩まないといけないことが憂鬱だ。
今思いかえしても、
これがこの旅で一番嫌な時間だったかも知れない。
まぁ、こんな程度のことが一番嫌なことだったんだから、
この旅自体がかなり楽しいことだらけだった証拠かも。
距離感がないのが残念
日食の広告?
メンバーの人がモスクの外のお店でネガフィルムを50,000Rlsで買った、 という話を聞いて、添乗員さんに同行(モスクは有料で、 再入場するため)してもらって、フィルム屋に行った。
Velviaを探したけれど、富士はAPSしか置いてないので、
コダックのフィルムを探してみた。
しかし、コダックのリバーサルをほとんど使ったことがないので、
型番を見てもさっぱり分からない。
ツアー同行のプロカメラマンが100Sというのを使っていると言っていたので、
「100Sが欲しい」と言うと、
店員は100Sの5個セットの箱からフィルムを一個振り落とした。
それにはなぜか「100SW」と書いてあった。
「うーむ、5個の箱は確かに100Sと書いてあるのに、
なぜ単体には100SWと書いてあるのだ」と悩みながらも、
早く戻って説明を聞きたいとあせっていたので、
それを買うことにした。
値段はUS$10と明らかに単に切れのいい大きな数字を言って来たけど、
さっきのメンバーの人がネガを50,000Rlsで買ったことも考えて、
それを払ってしまった。
今から思うとどちらもかなりぼられているが、
あの時にリバーサルが手に入っただけでよしとしよう。
ちなみに100SWというのは100Sの青を抑えたフィルムだそう
(同行カメラマンに確認)で、
Velviaの派手な青が好きな私としては、
かなりショックを受けたけど、
できあがってみたらそれほど青い物は撮っていなかったので、
傷口は小さかったみたい。
イスファハン現地ガイドは質問をするととても喜ぶ人で、
「今この人がこんな質問をしましたー。みなさんはどう思いますかぁ」
といった感じ。
メンバーの何人かはイラン人の記念撮影につかまっている。
遠くから見ていると、
「ジャポニ?」と話しかけられた。
多くのイラン人と同じで
「日本人と話はしたいけど英語が苦手で何を聞いていいか分からない」
という感じ。
「(英)お給料はいくらもらってるの?」
と聞かれたので、だいたいの値段を正直に答えたけど、
特にそれほど驚くという感じでもなかった。
こういう話をしても物を売りつけてくるような話にならない、
というのはなかなか快適。
テントはムスリムのお祈り用
音が反響する天井
時間が十分にないらしく、 他のメンバーの買い物もそこそこに宮殿に出発。
宮殿からのパノラマ(24mm5枚合成)
このパノラマのQuickTimeVR(124K)
(見れない場合はQuickTimeをダウンロード)
他のメンバーはとりあえず広場から出ることにした。
広場の外の芝生でも家族連れが楽しく食事をしている。
子供たちは外国人が珍しいのか、
いつまでも「ハローハロー」と声をかけてくる。
行方不明者が見つからないので、ちょっと待つことになったが、
子供たちが喜んで近づいてきた。
それで撮ったのが右の写真。
大人達も日本人が珍しいのか、走って写真を撮りに来た。
バスに戻る途中の街角にフレッシュジュース屋さんがあった。
「ついに見つけた!」と思って、
あっという間に「リンゴ」「メロン」「バナナ」を飲み干した。
一杯2,000Rl程度。
それにしてもおいしい。
添乗員は「イランのフレッシュジュースはただただ甘いだけで、
とても飲めた物じゃないですよ」
と言っていたが、全然おいしいじゃないの。
たぶん添乗員が以前に飲んだのは、
町中で時々見かける、かき氷のシロップの様な物を溶かした飲み物のことだろう。
メンバーたちが撮影機材をセットすると、
どこからともなくイラン人が群がってきた。
こんな人数が明日の本番に集まってきたら、
三脚を蹴られたりしないようにできるのだろか。
川が流れているので、川沿いに設置すればカメラの前に人が立つことはなさそう。
インストラクターもそこら辺で撮影すると言っているので、
そのそばに設置すれば一緒にイラン人をどかしてくれそうだし、、、
この時点での撮影場所候補はムバラケ公園、
イマーム広場、ホテルの屋上の3カ所。
メンバー達は何処で見るのかすっかり決めているようだったが、
未だに決心つかず。
まぁ初めての日食だから皆既時間の長いムバラケ公園にしようかな。
インストラクターのそばで撮影したらおもしろそうだし。
後から思うとバスの警察での用事は絨毯屋への口実だったにしろ、 この国では長距離移動バスは、 今回のようなツアーであっても何かにつけて警察などへの手続きをしないといけないようだ。 その手続きの間、ツアーメンバー全員が待たされることが普通なので、 こういう感じで降ろしてくれること自体は悪いことではない。
「橋を見ましょう」ということだったのに、
なぜか橋の前を撮影時間などもほとんどないまま、
すたすたとイスファハン現地ガイドが全員を引っ張っていく。
うーむ、橋観光ってこれだけ?
ここでの値段は正直とても高い。 US$1,200で始まった物を、 他の人が値切った結果を引き合いに出しながらUS$650まで値切ったけど、 結局テヘラン空港のDutyFreeShopの方が安かった。
US$650にまで値切るのも結構大変で、 まだまだ全然高い値段の提示に対して 「さっきうちのメンバーがもっと安く買ったよ」 と言うと 「これは物が違う」。 「物が違うって、最初の値段提示はUS$1,200で同じだったじゃないの」 (そりゃぁ最初の提示値段なんていいかげんに言ってるんだろうけど、 その責任は自分でとれよ) と言うと 「おまえとおれとは違うんだ」 となぜかすごまれてどこかに言ってしまった。
結局、店長をつかまえて交渉したらなんなくUS$650になった。
他の店員にはそれだけの値引きの権限がないので、
さっさと偉い人をつかまえた方がいいみたい。
店長曰く「俺が交渉すればみんな買う」
と豪語していたが、一番値引きするんだから当たり前だろう。
絨毯を買って帰ろうとすると、
一人の店員が若い店員を指さして
「さっき配られたチャーイのチップを、彼にあげてほしい」
と言う。
「イランってチップの習慣はないんじゃなかったっけ?」
と聞くと
「確かに普段はないけど、彼は収入も少ないからあげてほしい」
という
「そんなのあんたがちゃんと給料あげるように交渉したら?」
と言いたいところだったが、たいしたお金でもないので、
みんなのチャーイの分として払ってあげた。
しかし、DutyFreeShopの値段を見たときには、
「あんなにぼってるなら、あの若い店員にもお金あげてくれよ」
と怒りがこみあげてきた。。。
問題だらけの絨毯屋だったけど、 絨毯を作ってる気の遠くなるような作業を見れたのは、 いいことだったかもしれない。