2003年5月13日

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サッカー

東アジア選手権代表予備登録発表
(東京・日本サッカー協会)

 東アジア選手権(28日中国、31日香港、6月3日韓国、横浜国際競技場)の予備登録メンバー30人が発表された。五輪代表から大久保を含む3人が入り、また名波浩(磐田)もジャマイカ戦以来の復帰となった。今回の登録は、書類上のことで、このメンバーは週末のJリーグの後、合宿などをしないまま9人が落選する(GK3人は残る)。20日にGK3人、フィールドプレーヤー18人の21人を最終発表する。またキリン杯で対戦予定だったナイジェリア(6月11日)の来日が中止となった。アジアのSARSの状況について、同国政府がアジアのリスクを判断して、13日朝、正式なレターで出場取りやめを通告。今後は、代替国の選択について「できるだけ早めに」と、平田GMは説明をした。すでに先行販売している切符の処遇も、今後決定する。

川口能活(ポーツマス)/楢崎正剛(名古屋)/曽ケ端準(鹿島)/秋田豊(鹿島)/名良橋晃(鹿島)/服部年宏(磐田)/田中誠(磐田)/山田暢久(浦和)/森岡隆三(清水)/宮本恒靖(G大阪)/松田直樹(横浜FM)/平山智規(柏)/坪井慶介(浦和)/名波浩(磐田)/奥大介(横浜FM)/福西崇史(磐田)/三都主アレサンドロ(清水)/明神智和(柏)/小笠原満男(鹿島)/中田浩二(鹿島)/稲本潤一(フルハム)/遠藤保仁(G大阪)/松井大輔(京都)/石川直宏(F東京)/中山雅史(磐田)/鈴木隆行(ゲンク)/久保竜彦(横浜FM)/山下芳輝(仙台)/永井雄一郎(浦和)/大久保嘉人(C大阪)
※これは予備登録選手で、この中から最終的なメンバーが選ばれる。

ジーコ監督の会見(質疑応答)

──五輪代表の松井、石川、大久保を選んだ理由について
ジーコ 彼らのカテゴリーの中で力を出して欲しいが、来年に予選が延期になったことで選んでみた。3人を呼んだが、今まで心配だったのは、カテゴリーをひとつ越えて呼ばれた場合に、A代表でできるという自信が、今度は逆に本来のカテゴリーに戻ると、これは自分の場所ではないと思って(うぬぼれて)しまうことが怖かった。しかし、これを通過点と考えてできることに期待したい。選考の基準は、五輪予選での活躍度、彼らがプレーしているチームでの貢献度で、力をコンスタントに発揮できていると思ったからだ。またメンバーは最終的には(登録を)30人から21人にしたいと思う。

──30人をどこで絞るかについて
ジーコ アジア翌日、次に来る大会の選考をする際に考えたい。あくまでもコンディションで、この時期なら日本に戻せることになるだろう。

──名波選手選考の理由
ジーコ 最初の招集には入っていた。本人はその後、怪我に泣いたと思うが、コンスタントな活躍、チームへの貢献度、クオリティに関しては言うまでもない。彼の最近の復調振りに関して安心しているし、彼の技術、戦術眼が必ずこのチームにいい影響をもたらすはずだ。

──平山の選考は
ジーコ 彼の持っている力をずっと注目していたが、今回左サイドで選んだのは、柏レイソルのマルコ監督と話して、今、代表ではこのポジションを探している、彼に適正はあるだろうかと彼に相談したところ、彼の才能を活かせるポジションだという返事をもらった。今回、代表で見てみたいと思った。

──海外組に関して、オファーしたのか、していないのか。
ジーコ それぞれの選手と綿密な打ち合わせはしている。まず小野だが、(オランダカップ)ファイナルがが東アジア選手権期間中にある。必要不可欠な選手だとクラブが考えている。疲れはあるが、所属チームを優先すべきだと思う。いい環境でのびのびプレーをしているなら、そこで十分アピールして欲しい。ただ、彼は次の大会から参加する。中田も同様で、ウディネーゼと勝ち点50ポイントで並び(UEFA杯)に出られる可能性をかけて(プレーオフの)ファイナルがある。クラブからは丁重にこちらで戦って欲しいと言ってきたので、決定をした。しかし両選手とも前向きな姿勢を示してくれた。高原は、シーズンが終わった時点で、精神的、肉体的疲労を考え、コンディションを重視する。2人の名前だけで呼んで無理な試合をすることもない。数日休んでリフレッシュしていくことだと思う。今回の決定で、実際にプレーをした選手が(東アジア選手権で)もし、(欧州組を)上回るようなパフォーマンスをした場合、彼らといえども、安泰なポジションはないということを理解して欲しい。

──Jリーグではどこを見て21人を決定するか
ジーコ 21名のリスとは正直なところもうできている。実際の発表は来週になるが、土曜日に私は鹿島、コーチ陣が柏、さらに翌日清水の試合を視察して、コーチ陣と打ち合わせをして火曜日にはリストを出すことになる。

──アジアのチームとの戦いを、キリン、コンフェデにどうつなげていきたいか。
ジーコ すべてのチームがW杯予選で対戦することになる。そういう相手の動きをつぶさに見られることには大きな価値がある。大会も第一回で、しかも開催国の高いモチベーションを持って挑むことができる。中国が元気のあるところが見える。彼がもの凄く伸びてきていると、私は見ている。予選の相手としては非常にいい試合、韓国、日本よりは多少は落ちる面もあるが、失うものはないということで思い切り飛び込んでくる。そういう相手にどう戦うかも重要なテーマになる。

──五輪選手について
ジーコ 名前は別として、最近のコンスタントな活躍で選ばれたこと、そのチャンスを十分に生かして欲しい。おごることなく、いい意味で自分を高めて欲しい。そして来年の目標を達成してもらいたい。

──今回はタイトルがかかっている
ジーコ タイトル、ということで最初のタイトルを狙うことを、絶対に勝ちに行くということを選手に言いたい。自分たちのサッカーをしっかりやって行くこと、自分たちのサッカーをのびのびやって、ファンに感動してもらえるようにしたい。

──21人はもう決まっているとおしゃったが、その中に五輪メンバーは入っているか。
ジーコ (にやにや笑いながら)今日の時点では1人です。今日30名を選ぶということで発表はしたが、最終的に絞られると落ちた選手が非常に大きな影響を受けるので、私はあまりやりたくない。しかしルールなのでやったが、キーパーは3人で最終的に20人とする。30人はもの凄く大きなものになる。22、23が適正な人数だが、早めに決めることであとあとの影響を少なくして行きたい。



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