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◆サッカー日本代表フランス遠征現地レポート◆ 日本代表フランス遠征、パリ郊外イサンベルでの練習
練習は約1時間30分ほど行なわれ、午後はフリー。23日夜には、サンドニで前日練習を行う。 ◆練習後の選手取材からコメント抜粋 中田英寿「コンディションはいいですし、特にケガをしている個所もありません。久しぶりの合流なので、多少一緒にやっていない部分の戸惑いはあるけれど、それはやって行く中で(解決)できると思います。(監督と話していたが、との問いに)特に(込み入った)話はないですが、コミュニケーションをしっかり取るということです。(フランスに勝つためにやらなくてはならないことは、との問いに)それはたくさんあるんじゃないでしょうか。そういうことが何なのかをわかるための試合でもありますし、(去年のモロッコでの試合は)あれはあれで、もう1年も前に終わった試合だから(参考にはならない)。(サンドニで8万の観衆が集まるアウェイですが、との問いに)まあ観客の数というならオリンピックも非常に多いですしね。サンドニでは初めてだし、(コンディションが)いいところだから楽しみもあります」 高原直泰(磐田)「戦術的、技術的なものをどうするかではなくて、自分たちの力を出すことが先決だと思う。注目している選手はやはりジダン。フランスと戦えることはうれしいし、コンプレックスは感じてない。相手のDFに簡単に寄られるんではなくて、いろいろな駆け引きを試してみたいと思うし、アジアカップのときとやることの基本は変わらない。練習場所は人工芝なんでちょっと(雨も多くて)腰に疲れが来ますね」 稲本潤一「3ボランチは新しくはないと思う。しっかり守ってからのカウンターということで同じだし、自分も3列目からどんどん攻撃に上がってシュートを打ちたい」 服部年宏(磐田)「アジアカップのあとは、みなそれぞれに自分のプレーに自信を持っていると思うし、その意味ではフランスにコンプレックスなんて誰も感じていないだろうと思う。フランスは当然、世界一のチームだから、敬意も払うし尊敬もしている。でもだからといって怖がるものでもなければ、こちらには失うものはないわけだから、しっかりやるべきことをやればいいだけで、変な力みはない」
「3ボランチ、1トップ」
この日10時からの練習では、最初にボール回しを、DFは左に服部、右を森岡隆三(清水)、アウトサイドは右に望月重良(神戸)、左に三浦淳宏(東京V)、ボランチには稲本、名波、トップ下に中田、2トップの右を柳沢敦(鹿島)、左を高原として行った(※22人の遠征のために11人では組んでいない)。この後、DFラインに松田直樹(横浜)を加え、中盤は三浦を中村俊輔(横浜)に代え、伊東が追加された。ボランチは稲本を中央にして名波、伊東が並び、中田の位置とちょうど「ダイヤモンド」を描き、FWは西澤の1トップとした。 「そう、初めての形だったね。ただ、あれでしっかりとボールをまわしたわけではないので、オプションとして有効なのかはまだ未知数で練らないといけないんじゃないか。ただ面白い発想だと思うし、DFラインは多少楽にはなる」と、服部は練習後に説明をした。 こうした3-6-1の格好によって、想像できる意図はやはりフランスの中盤に対しての守備を厚くする発想と、もう1点が、名波と中村、望月、伊東がそれぞれサイドでポジションチェンジを楽に行なうため、ということである。 トルシエ監督の頭には、モロッコでの試合も強く頭に残っているはずだ。ハッサン国王杯でもシステム上は3-6-1だったが、ボランチには2人が並ぶ形で、1.5列目から森島寛晃が積極的に飛び出し、西澤の1トップが生かされた。また名波の絶妙なポジションチェンジも有効であったし、ボールを奪われることなくキープし再三突破口を開いた中田の強さはもっとも大きな柱となっていた。
パリはここ数日雨が続いており、気温も冷え込んでいる。この日も雨の中の公開練習となったが、フランスからの取材陣も押し寄せた。 |