一見大した損傷は無いようには見えるけれども、翌日ディーラーへ持ち込んだところ、
○トランクルーム底部を中心に押し出しているので、修復歴として履歴が残る ○トランク部分を中心に、アテーサET−Sのアクチュエーター部、マフラーなどが軽くではあるが損傷
○右リアフェンダー部分はルーフから一体なので、部品交換が出来ないから、
板金で直すので車の価値的にはこちらの方がトランクなど他の部品交換よりも、
クルマとしての価値が下がる要素として大きい
(もしくは、フェンダー部分を切断・溶接だが、この方が板金より価値が落ちる) |
と言う見解でした。
夜の事故でその時は分からなくても、翌日明るくなって分かったのですが、加害者が事故の直後に
「すいません、大丈夫ですか?」 と寄ってきた時に返り血を浴びたようで、右のドアとガラス、キッキングプレートなど血痕があちこちにあり、こちらの方が気分的に良くありません…。
取り敢えずディーラーには、修理の依頼と代車の手配を依頼しました。
が、あまりにも悔しいのでネットで色々と検索していたところ、こちらへたどり着きまして評価損の事を知りました。
これは何とか頑張って評価損を勝ち取るぞと思いましたが、同じく相手方保険会社の三井住友海上の評判がすこぶる悪い事も知りました。
作戦 1,貴サイトを拝見する限り、口で言い合うよりも、文章にした方が後も残り交渉の上でも良いのは
重々分かるのですが、当方は子供の頃から作文の類は大の苦手なので極力電話で済ます。
《このメールも、事故から1年近くたちます(汗) それぐらいの作文嫌い(笑)》
2,上記により金額面で損をする事があろうとも、多少は目をつぶる
3,電話での交渉となると相手の顔が見えない分、感情的になりきつい口調で言いがちに
なるので、怒りをぶつけたい気持ちにはなるもののぐっとこらえて、また理屈で相手を
ねじ伏せる事に徹するためなるべく紳士的に
4,他の方々の状況を見る限り、長期戦になる事が予想されるので、そのつもりで事に当たる
5,ただし、裁判は非常にめんどくさそうなので、例え少額訴訟であろうとも、
めんどくさがりな私は一切考慮しない
6,愛車は年式はともかく、とにかく走行距離が多いので事故減価額証明書を取得しても、
査定額は期待できないし、そもそも過去の判例を根拠に評価損を請求しているため、
金額は少なくなるが修理費の3割を対外的目標とする
(実際、3割はかなりのムリ線のようなので、2割取れたら妥協)
7,なによりも後へと続く他のGT−R乗りのためにも、評価損を勝ち取る、
つまり、欲ボケした過大請求ではなく「名誉」のために戦う |
《1回目の保険会社からの電話》
コールセンターのお姉さんらしき人から連絡があったので、「評価損を請求する」
旨を伝えると、他の方と同様にやはり
「当社では2ヶ月とかの新車でないと認めてないんですよぉ〜」
と軽くあしらわれたので、「判例で多数の事例が認められているだろう?こちらは裁判所の判決に基づいて正当な請求をしているだけだ」
と切り返す。
話がかみ合うわけもなく、そのまま電話を切る。
その翌日に、保険会社から連絡先・担当などを書いたハガキが届く。
そうこうしているうちに代車が来たので移動の足も出来たしと、ディーラーまで出向いて査定して欲しい旨を言うが、断られる!けれど、中立に近いとは言え数少ない味方なので(100:0のケースは自分の保険会社は使えないので孤独・・・相談を聞いてくれるぐらいか)、
◎迷惑をかける事は絶対にしない事、
◎また100:0のケースなので最低限こちらは修理費は全額回収できるはず
だから
(代車は保険会社が直接用意しているから費用の心配はない)、
修理費は私が立て替え払いする事
で話をつけて、長期戦にもつれ込んでもディーラーから下請け板金屋へ修理費を支払うために、示談の督促をされる事が無いようにして、取り敢えずの後顧の憂いを断つ。
また、ディーラーでは基本的にダメージを受けた部品は、新品の部品へ交換だが、評価損を請求する上で、金額を多く勝ち取るためにも、分母となる修理費をかさ上げするために出来る限り多くの部品を交換するように念を押してくる。
《2回目の保険会社からの電話》
1回目の電話から2日後、やはり、ごねる相手と思われたのか、他の方のケースにもある通り、中年の感じの男に担当が変わり、その方から電話がある。
「評価損は当社では新車でないと認めてない」
相手の保険会社の主張を要約すると、結局この一言に尽きる。この時点では修理金額が分からないので、金額面の話はしていないし出来ない。結局は、評価損を認めてくれ、認めない、の繰り返しで、やっぱり話がかみ合わない。
ディーラーから修理費の概算見積もりとして、45から50万程度、修理期間で約1ヶ月と連絡が入る。この時点で、修理金額の3割15万を目標とする。ただし、これはあくまで保険会社に対する目標で、実際には20%の10万円が出てくればそこで妥協するつもり。
何度か電話でやりとりするが、一向に埒があかない。こちらとしては、もの凄く控えめな請求しかしていないのに、それを言ってもやっぱり評価損の支払いは認めようとしない。むしろ、「確かに判例もあるが、請求側が負けた判例の方が数多くある」
と切り返してきます。
《何度目の電話か?》
今までの電話で単に判例・判例と指摘しただけだったのに気付き、個別の案件との比較で攻める作戦に変更。
具体的にはそちらのサイトの事例集に出ている条件面で非常に近く、また個別の内容ではこちら側に有利な条件が揃っている、
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・平成7年3月16日/大阪地裁
登録から4年数ヶ月後に事故にあったクラウンワゴン
の評価損につき、修理費の3割を認めた事例
→ 平成六年(ワ)七五二〇号
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このクラウンワゴンと比較し、年式は同じ4年落ちでも、月数では若干ながら当方の愛車の方が若い。
新車時の価格は、スカイラインGT−Rの方がクラウンワゴンよりもずっと高額。
(現行クラウンエステートと比較しても、新車時の車両本体価格で
クラウンエステート(アスリート)が約370万円、R34GT−Rが約500万)
リセールバリューなら、希少車のR34GT−Rはプレミアがついているぐらいであり、平成19年現在でも、300万円を割る車はほぼ見あたらず(よっぽどの大事故や死亡事故を起こした車両でも、部品取り用、またニコイチ車両の元として値段が付く)、並の車両でも400万円以上、また高品質な車両なら、新車価格よりも高額!で取引されている。
なのに、こんな今で言えばクラウンエステート(クラウン乗りのみなさんごめんなさい、悪意はありません)に評価損が認められて、当方に認められないのなら、その理由・根拠を示せと迫る。
すると、向こうも知っている有名な判例のようで、
「ああ、ネットで調べられたんですね…? 確かにそのような判例があります…」
「なら、評価損は認めるのですね?」
「……上司と相談します」
この平成六年(ワ)七五二〇号の判例を指摘したら、向こうの態度が一変しました。ここからはこちらの押せ押せ状態でした。
数日後、ディーラーから修理完了の連絡があり、受け取りに行くと……なんと、修理金額が実際には78万にもなっていました!理由は部品単価の改定があり、余計に金額が掛かってしまったとの事であった。普通は修理に余計にお金がかかるとなれば、顔色を変えて怒る場面のところなのでしょうが、請求の分母が50から78に増えたので、3割で23万!
やった〜わ〜い〜〜♪って思いましたね(笑) 内々の目標額は20%、15万7500円に設定!
《数日後、保険会社からの電話》
評価損はやっぱり認められないが、《示談のための解決金》
として、修理費の15%、11万8125円を支払う旨の内容であったが、そもそも評価損を勝ち取るために戦っているのであり、解決金の名目では到底納得できない!
なのでその内容では示談できない旨を言うと、三井住友海上側として後は裁判でもなんでもしてくれと言い出すので、ここは相手のハッタリかと直感したので、
「ならば、それは三井住友海上としての会社としての最後の見解だな?
こちらは本腰を入れて裁判の準備を考えているところだ」
「その証拠に修理費は立て替え払いしているので、別に時間的にいつまで
掛かってもかまわないし、普通は立て替え払いなんてしないだろう?」
「ウソか本当かは、ディーラーに電話して確認すればすぐ分かる事だ」
とハッタリをかましながらも迫ると、「また上司と相談の上連絡します」。
後でディーラーに電話確認してみると、三井住友海上から
「確かに立て替えたのか?」
との問い合わせが工場長にあり、実際に本当に立て替え払いをしてるので、そのまま
「ウチはもう貰う物はもらったから、金銭的にはもう関係ないので、直接そちらから支払ってあげて下さい」
と保険会社に言ってくれたそうです。
《さらに数日後、保険会社からの電話》
ついに20%、15万7500円の提示が出るが、名目は何も言わなかったので、やはり示談のための解決金としてのようだが、私は名目にもこだわっているので、
「私の後に続く者も大勢いるでしょう、評価損としての名目で、示談書に
キッチリと書かれているのならば、その金額で示談します」
と申し出る。
↓
「分かりました、解決金としてではなく、評価損として示談書にキチンと
書きますので、それでよろしいですか?」
↓
「それで結構です」
電話でのやりとりばっかりでしたが、疲れましたがやっと評価損を勝ち取る事ができました。
それにしても、方針変更してクラウンワゴンと比較する作戦に出てからは、速かったですね。
3ヶ月かかるか?半年かかるか?と思っていたのが、1週間ほどで一気に示談まで漕ぎ着けました。
結局、愛車が条件面でもの凄く恵まれていたというのに尽きるでしょう。示談の後で聞いたのですが、ディーラーの工場長に言わせたら、「34Rで評価損が取れないなら、他のほぼ全ての国産車は取れないはずだ」
でしたから(笑)。
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