10月1日(水)[綾波レイ]


月曜日から、碇くんと、あとあの人と一緒に、私は体育祭の練習をしている。

私は体育祭で、三人四脚って言うものに出ることになった。

どういう物なのか分からなかったけど、碇くんと一緒だから嬉しかったの。



三人四脚って、横に三人並んで、内側の足を結んで走るのね。

何でこんなことをするのかしら。

誰が考えたんだろう。



碇くんは、   『普通は二人三脚なんだよ』   って言ってた。

私はそれでも良かったのに・・・



その練習のために、私たちは練習をしている。

今日も、学校が終わってから練習をしたの。

でも、なかなか上手くいかない。

転ぶたびに、あの人が碇くんのことを怒るの。



私は碇くんが可哀相になってしまって、あの人に、

   そんなに碇くんのことを怒らないで

って言ったんだけど、そうしたらあの人は余計に怒った。



碇くんはずっと赤い顔をしてるの。

どうしてかしら。

そのせいで上手くいかないの?



私、なにかしてあげたいのだけど・・・   どうしたら良いのかしら・・・





          10月2日(木)[碇シンジ]


こんにちは。碇シンジです。


この前も書いたけど、僕とアスカと綾波で、体育祭で三人四脚をやることになったんだ。

ここのところずっとその練習をしてるんだけど、どうもうまくいかないんだよね。

数歩歩いただけで転んだり、たまに上手くいったなぁって思っていると思いっきり引っかかったり。

アスカは相変わらず僕のせいにするんだ。

僕だって一生懸命にやってるんだけど・・・



だってさ、ほら、三人四脚って・・・・

お互いにぴったりくっつかなくちゃいけないじゃない?

それがすごく恥ずかしくって・・・



でもそんなこと言えないから、平気な顔してやっているつもりなんだけど・・・

アスカにはばれてたみたい。

帰ってからもアスカと練習したりしてるんだけど、そのときに

   『あんた、いつまで真っ赤な顔してんのよ』

って言われちゃった。

やっぱり顔に出てたのかなぁ。



でも、アスカだって・・・  そのときは赤い顔、してたよ?

言うと怒るから言わなかったけど。



相変わらずミサトさんはにやにやしてるし、いくら練習しても上手くいかないし、

どうなるんだろう、これ・・・





          10月3日(金)[惣流アスカラングレー]


こんにちは。



今日は雨だったのよね。

だから放課後の体育祭の練習もみんなお休みしてたんだけど、あたしたちはそうはいかないわ。

シンジは休みかと思ってほっとしてたみたいだけど、甘い!!

外が駄目なら体育館だってあるし、いざとなったらどこだって練習できるんだから。三人四脚なんて。



それで今日は、体育館で練習したのよね。

他のみんなも結構、練習してた。

そんな中でもやっぱりあたしたちは、はっきり言って目立ってるのよ。

まぁ、このあたしがいるんだから当然だけどね。

それだけに・・・   余計に恥ずかしいのよねぇ・・・

シンジなんかますます悪循環だし。



でもね、今日は何故か、なかなか上手くいったのよ。

家でやってる夜の練習が効いたのかな?

でもあのときはファーストがいないし・・・

なんでだろ?



あとね、今日は意外なことに気付いたの。

シンジなんだけど・・・  意外に人気あるのね、あいつ。

特に上級生に・・・

3年生に、   『シンジくぅ〜〜ん、頑張って〜〜〜♪』

なんて声を掛けられちゃってさ。

あたしは何故か、むっとしたのよね。

ファーストは・・・・   相変わらず無表情だったけど。

でも、いつも以上に無表情だった気もするわね。



そう言えばその頃からかな?     うまくいき出したのは。

あたしとファーストが機嫌悪そうだったから、シンジも頑張ったのかもね。

まぁ、結果オーライだけどさ。

このまま上手くいけばいいわね。





          10月4日(土)[葛城ミサト]


こんちは〜〜っす。葛城ミサトでっす。


いや〜、おもしろいわねぇ。

なにって、あれよあれ。   シンちゃんとアスカの二人三脚。

ホント、こんなに面白いもんはなかなかないわよ。

本番はこれにレイが加わるって言うんだから、これは仕事を放り出してでも応援に行かなくっちゃね。



でも今日はさすがにお休みだけあって、いつもみたいに練習はしてなかったみたいね。

今日は一日雨が降ってたせいか、ふたりとものんびりしてたのよ。

シンちゃんは音楽をずっと聴いてたし。

あ、ヘッドホンじゃなくてコンポでね。

クラシックなんだけど、ベートーベンの3大ピアノソナタって言うらしいわ。

えっと、「悲愴」と「月光」と「熱情」だっけ?

あたしはそのへん、良く知らないんだけど、落ち着いていい曲ね。



アスカも、別にシンちゃんをいじめるではなく、ゆったりしてたわね。

音楽を聴きながら本を読んだり。

あ、シンちゃんとチェスなんかしてたわね。

アスカの圧勝だったみたいだけど。



そう、今日はなにをするでもなく、静かに一日が過ぎていったのよ。

こういう日もいいわね。

こころが安らぐわ。

ああいうあの子達を見てるとね・・・   ホントに・・・





          10月5日(日)[綾波レイ]


今日は日曜日。    学校もお休みの日。



今日は昨日とは違って、とてもいい天気だった。

私はなんだか、気持ちが良かったの。

朝からお洗濯をして、お布団もお日様に当てた。

今までそんなこと、考えたこともなかったけど、でも、やってみたくなったの。



それから、外にふらりと歩きに出た。

何か目的があった訳じゃなくて、ただなんとなく歩いてみたくなったの。

暫く歩いて公園に着いたから、私は芝生の上で休んだ。



そばには、小さな子供を連れた親子がいた。

その光景を見ているうちに、私はなぜが、柔らかい気持ちになって言ったの。

知らずに微笑んでいたみたい。

何故か、嬉しい気持ちになったの・・・



そのあとは、街に出てまた歩いた。

そして、あるお店の前で、気になるものを見つけたの。

それは・・・

真っ白なワンピース。

最近、私はいろいろなお洋服を着るようになったのだけど、でも、自分から進んで買うことはしなかった。

私、そういうのはよくわからなかったから。



でも、これは凄く気になったの。

初めて、欲しいと思った。

値段を見たら、私でも何とか買えそうな金額。

私は思い切って、それを買うことにしたの。



それを抱えて家に帰るとき、私はなんだかいい気持ちだった。

早く着てみたい。  そう思って、早足になってしまったくらい。

でも、これを着るのは今日じゃないの。

これは特別な日に、着るの。

そう、特別な日に・・・・





          10月6日(月)[鈴原トウジ]


おっす、わしや、鈴原トウジや。


いよいよやって来るのう。    なにがって、あれやあれ、体育祭。

10月の10日、体育の日にあるんやから、あと4日やな。

早く来んかのう。  楽しみでしゃーないわ。



わしは体を動かすのは得意やし、なにより好きやからな。

わしは100m走と400mリレー、それに走り幅跳びに出るんや。

あ、それから全員でやる棒倒しにも、もちろん出るで。



棒倒しも結構楽しみなんや。

去年はわしがてっぺんまで一番に登って、それでわしらが勝ったんやからな。

今年も今から腕が鳴るわ。



今年はシンジもおるさかいな。

余計に楽しみなんや。

やっぱり仲間は多い方が楽しいで。

惣流もこういう時は頼りになるでな。

女子のポイントゲッターやから。




ああ、あと4日もあるんかいな。

早く来て欲しいのう。

ホンマに楽しみや。





          10月7日(火)[洞木ヒカリ]


こんにちは。   洞木ヒカリです。



そろそろ体育祭が迫ってきたわね。

鈴原なんか張り切っちゃってもう、大変なんだから。

放課後の練習も、人一倍張り切ってやってるしね。



確かに鈴原って、体育祭が似合うって感じなのよ。

去年も活躍してたし・・・



それでね・・・  今年は密かに考えていることがあるの。

そのことを今日、アスカに相談したんだけど・・・

アスカは笑って、   『頑張ってね、ヒカリ。   私も応援するから』

って言ってくれたの。

アスカはこんな事も言ってた。

   『私にはイマイチ、あの熱血ばかのいいとこがわかんないけど、

    でもヒカリが選んだ相手なんだから間違いないでしょ。

    私もちょっと、見方を変えてみようかな』

だって。

私、とても嬉しかったな。



今からそのことを考えると、頭がいっぱいになっちゃうのよね。

第一、鈴原になんて言ったらいいのかしら。

   『体育祭の日のお弁当、私に作らせて』

なんて、すらっと言えたらいいんだけど・・・



うん、がんばろう!





          10月8日(水)[相田ケンスケ]


こんにちは。相田ケンスケです。



最近、体育祭の話題で持ち切りなんだよな。

やっぱりこの時期の一大イベントだしね。

トウジ達が張り切るのもわかるよな。



張り切るって言えば、シンジと惣流と綾波も相当なもんだよ。

毎日三人四脚の練習をしてるんだ。

他にも練習する種目があるからずっとって言う訳じゃないんだけど、でも毎日必ずやってる。

惣流曰く、   『この私がいるんだから、必ず勝つのよ!』   だってさ。

惣流らしいよ。

シンジはもっぱら振り回されているみたいだ。

まぁ、僕としてはいいシャッターチャンスが山盛りだから嬉しいけどさ。

ホント、見ていて飽きないよ。


体育祭って言えば、また今年も、僕はカメラマンをやるんだ。

正式なやつだぜ?   学校新聞とか卒業文集なんかにも載るんだ。

去年も頼まれたんだけど、自分で言うのもなんだけど、これがなかなかの評判でさ。

今年も頼まれたって訳。


そうそう、トウジの話をしない訳にはいかないよね。

トウジはさすがに、一番目立つんだよ、この時期。

去年もクラスの女子が、   『鈴原って、なかなかかっこいいじゃない』

なんて話してたしね。

やっぱりトウジは、こういうのが似合うよな。



うん、僕も楽しみなんだ、体育祭は。

トウジじゃないけど、早く来て欲しいよね。





          10月9日(木)[碇シンジ]


こんにちは。碇シンジです。



いよいよ明日は体育祭なんだ。

僕は今までこういうのってあまり好きじゃなかったんだけど、今年は結構楽しみなんだよね。

やっぱりみんながいるからかな?

ひとりだけじゃ、面白くなんかないもんね。



明日はとうとう、アスカと綾波と僕で、三人四脚をやる日でもあるんだ。

今日までみっちり練習はしたんだけど、でも心配だな・・・

アスカはいつもの調子で

    『ぜ〜〜〜〜〜ったいに優勝するのよ!!』

って言って張り切ってるんだ。

綾波は綾波で、いつもと目の色が違う気がするし・・・

ちょっとプレッシャーが・・・

そう考えてたら、綾波に言われたんだ。

    『碇くん、大丈夫よ』

って。


それを聞いたら何故か、本当に大丈夫なような気がしてきた。

アスカのハッパも効くけど、綾波の一言もすごく励みになったよ。



そうだよね、僕たちは僕たちなりに、一生懸命にやればいいんだ。

うん、明日は頑張ろう、  アスカ!  綾波!





          10月10日(金)[惣流アスカラングレー]


こんにちは。惣流アスカラングレーです。



今日はいよいよ、体育祭なのよね。

この日のために今までずっと練習してきたんだから、やっぱり張り切るわよ。

あのシンジでさえ、妙に元気が良かったもん。



でね、まずはやっぱり三人四脚からよね。

スタートの前、あたしは凄く緊張してたの。

それを悟られまいとして振る舞ってたけど、でもシンジにはバレてたみたい。

スタートの前にシンジの奴、

   『アスカ、昨日までの練習の通りにやろうね』

なんて笑って言うんだもんね。

あたし、シンジのその一言ですっと気が楽になったの。



それでもちょっと失敗もあったのよね。

スタートの前に、どっちの足から始めるかの打ち合わせをしなかったのよ。

でも、あたしたちは全然迷わず、いつもの通りに奇麗なスタートを切れたの。

これもシンジの一言のおかげかもね。



ファーストはファーストで、シンジに合わせるのがとにかく上手いから。

問題なかったみたい。



スタートは上々、そのあともあたしたちは順調にペースを上げていったのよ。

いつも以上に調子が良くって、息がピッタリって感じだった。

そして当然、ダントツのトップで400mを走りきったの。

あたしは思わず、シンジに抱き着いて喜んじゃった。

ファーストも白い顔を紅くして、いつもとは違う顔を見せてたわね。

ファーストもいい顔、持ってるんじゃない。



そういう訳で、あたしたちの三人四脚は大成功だったってわけ。

ま、あたしたちにとっては当然だけどね。



その他にもあたしは、100m走に出たんだ。

こっちも当然、1着だったわよ。

シンジはちょっと意外なことに、走り高跳びに出てた。

なかなか奇麗な背面飛びで飛ぶのよね。

シンジの違った一面を見た感じ。

残念ながらシンジは2位だったけど。

まぁ、かえってシンジらしいかも。



ファーストは、110mハードルに出てた。

あの娘、あんな感じだけどなかなか速いのよ。

ちゃんと決勝まで残ってたし。

決勝じゃ、3位だったけどね。



いろいろあった一日も終わって、最後に得点発表があったんだ。

あたしたちのクラスは鈴原達の活躍もあって、全校で1位だったのよ。

でも、順位なんかは結構どうでも良くって、みんなで頑張れたってことが凄く気持ちが良かった。

ホント、ここに来て良かったなって思ったわ、今日は。

いい、一日だった・・・





          10月11日(土)[碇シンジ]


こんにちは。   碇シンジです。



一昨日に続いてまた僕がこれを書いてるんだけど、これにはちょっと訳があるんだ。

あ、訳なんて大袈裟な物じゃないかな。


昨日は体育祭だったんだよね。

僕も結構楽しみにしてたんだ。

期待通り、凄く楽しい一日だったよ。

アスカと綾波と一緒にやった三人四脚も、上手くいったしね。



そういう訳で、昨日はとても楽しかったことは楽しかったんだけど、やっぱり疲れたんだ。

僕もアスカも、帰ってきてお風呂に入って晩御飯を食べたら、すぐに寝ちゃったもんね。

そうそう、昨日の晩御飯はミサトさんがお寿司を取ってくれたんだよ。

だから随分助かったんだ。

アスカはお寿司、平気なのかなってちょっと思ったけど、でも平気だったみたい。

ミサトさんも知ってたのかな?



そう、それで、日記は他の人に回せなくなっちゃったんだ。

だから僕が、これを今日書いてるんだ。





今日は凄くいい天気だったんだけど、ずっとのんびりしてた。

アスカも昼寝したりしてたし。



でも、夕方になって、ちょっと散歩しに行こうって事になったんだ。

僕とアスカは、あの高台の公園まで歩いていった。

そしてそこについた頃、ちょうど大きな夕焼けが見えて・・・

僕はそれを見て、なんだか懐かしい気持ちになったんだ。

だって、初めてアスカとここに来たときも夕焼けが僕らを迎えてくれてたから・・・

あれはユニゾンの特訓のときだったね。

もう、ずいぶん前のような気がするよ。



アスカも、物思いにふけっていたみたいだ。

暫く僕たちは何も言わずに、ただ夕焼けを見てた。



なんだか、凄くいい気持ちだったな・・・





          10月12日(日)[惣流アスカラングレー]


惣流アスカラングレーです。



昨日はのんびりした一日だったわね。

でも、夕方にシンジと見た夕焼けは奇麗だった・・・

ホント、奇麗だったのよ。



さすがに二日も続けてのんびりしているって言うのはあたしの性に合わなくって、

今日はシンジを連れて出掛けたの。

特に目的があるって言う訳じゃないんだけど、でもこうやってプラプラと出歩くって言うのもいいものよ?

気になったお店に入って小物を見たり、喫茶店で喋ったり。

喫茶店なんかで話すのって、やっぱりウチで話すのとは違うのよね。

どこがどうって言う訳じゃないんだけど、なんとなく、ね。



そうそう、今日はちょっと、嬉しいことがあったの。

良くさ、道端で小物って売ってるじゃない?

指輪だとか、そういう物。

今日はね、偶然なんだけど、ちょっといい感じの指輪を見つけたの。

あたしはしゃがみ込んでそれを見てたんだけど、シンジがね、こう言ってくれたの!

   『アスカ・・・もし良かったら、買ってあげようか?』

あたしはそんなこと、全然期待してなかったから、驚いて何も言えなかった。

そしたらシンジは誤解して、


   『あ、ゴメン、迷惑かな?』

だって。

そんなことあるわけないじゃない!  わたしは大きな声でそう叫んじゃった。

周りの人が振り向くくらい。

あたしとシンジはもう、真っ赤になっちゃった。



そしたらお店の人も笑って、

   『いいねぇ、可愛いねぇ。 よし、これは君たちにプレゼントしよう・・・

    と言いたいところだけど、それじゃ彼女にあげる意味がないよね。

    う〜ん、じゃあ、他に好きなのを持って行っていいよ』

だって。

凄く恥ずかしかったけど、でも、嬉しかった。



あたしとシンジは、小さなキーホルダーを貰っちゃった。

ちょっと予想外の出来事だったけど、こういう予想外だったらいつ来てもいいな!





          10月13日(月)[綾波レイ]


今日は一昨日の代休で、学校はお休みだった。

本当は学校に行きたかったけれど、でもお休みだったの。

少し、残念だった。



今日もとてもいい天気だった。

昨日も、一昨日も、その前の日もいい天気だった。

そう、体育祭の日も、とてもいい天気だった。



その日、私は碇くんと弐号機パイロットと一緒に三人四脚って言うのをやったの。

その日のために、私たちはずっと練習してきた。

そして当日。

私たちは、誰よりも速く走ることが出来たの。

一番にテープを切ったあの感触は、とても気持ちのいいものだった・・・



私は何故か、こころが軽くなる感じがしたの。

体と一緒に、こころが軽くなる感じが・・・したの。

これが嬉しいってことなの?

でも、これは碇くんと一緒にいるときの嬉しさとは違う。

もっと、違った感じなの。




碇くんとあの人も、喜んでいたみたい。

ふたりとも、笑ってた。  喜んでた。

私も、笑ってたのかも、しれない。

喜んでたのかも、しれない。

それは、とても気持ちのいい、ひとときだった・・・





          10月14日(火)[鈴原トウジ]


おっす、わしや、鈴原トウジや。



昨日は代休やったが、今日からまた学校が始まったんや。

なんか、久し振りな気がするのう。




今日はちょっと、学校に行きづらかったんや。

いや、大した事やないんやが・・・  いいんちょーとちょっと、顔を合わせづらくてな。

別に喧嘩した訳やないで。  むしろ、その逆や。



実はな、いいんちょーは体育祭のに日に、わしに弁当を作ってくれたんや。

いいんちょーの作る料理はめちゃくちゃ美味くてな、そのおかげでわしは思いっきり活躍できたんや。

わしは思わず、  こんなん、毎日食えたらええのう   って言ってもうた。

べ、別に意味があった訳やないんやで?  ホンマに美味かったから、そう思ったんや。



そしたらいいんちょーは妙にはしゃいで、  『それなら、毎日作ってあげる!』

って言うたんや。

わしは嬉しいことは嬉しいんやが・・・  やっぱり恥ずかしいで。

でも、いいんちょーには感謝せにゃいかんな。

ホンマ、ありがたいわ。

いいんちょー、今日の弁当も美味かったで。

おおきに。





          10月15日(水)[洞木ヒカリ]


こんにちは。洞木ヒカリです。


昨日からね、私、朝がとても楽しみなの。

なんでかって?

それはね、朝、お弁当を作るから。


ちょっと前に、体育祭の日に鈴原にお弁当を作ってあげようかなって、言ってたでしょ?

それ、うまくいったんだ。

すごく勇気が必要だったけど、でもアスカも応援してくれたしね。

アスカったら、

   『鈴原なら大丈夫よ。  万が一断ったら、この私が制裁を加えてやるわ』

なんて言ってたのよ?

でも、私が考えていたほどのことじゃなくて、鈴原はすごく喜んでくれた。



でね、そのあと、いつものお弁当も私が作ることになったの!

こんなこと予想してなかったけど、でも嬉しい。



だからね、毎朝お弁当を作るのが楽しみなの。

いろいろメニューを考えて、心を込めてお料理するのって、ホントに楽しいんだから。



でもね、今日はちょっと、ヒカリお姉ちゃんに言われちゃった。

   『ここのところ、お弁当が豪華じゃない?』
って。

それにそのとき、お姉ちゃんは笑ってたな。

もしかして、ばれてるのかな・・・?







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