言葉の世界・伝言板 2000年6月



上代日本語の母音について

むげい (2000/06/30 15:15)

↓下の書き込み内容の話は、月刊「言語」1998年7月号掲載の、
安本美典「上代特殊仮名遣いと後置定冠詞」にあったものでした。

この中で安本は、当該の「イ」を「準後置定冠詞イ」と呼んでいます。
アイヌ語との関連では、「カムイ」の他に「ムイ(箕)」と云うのも
挙げられていました。



上代日本語の母音について

むげい (2000/06/30 08:11)

はじめまして。
オ(甲)の話とは少しズレますが、イ(乙)、エ(乙)の成立について面白い説を読んだことがあります。

いつの号かはちょっと憶えていないんですけど、確か月刊「言語」だったと思います。
名詞末尾に乙類のイ、エが現れる場合、イ(乙)<ウイ(甲)、エ(乙)<アイ(甲)と云う説を踏まえて、これら甲類の「イ」が後置定冠詞だったのではないか、とするものです。
語彙的にみると、乙類のイ、エで終わる名詞は一つしか無いものや生活に重要と考えられるものに集中しているそうです。つまり、常に定冠詞付きで現れるような語において、本来の語末の母音と「イ(甲)」が融合して乙類のイ、エとなったと考えられるわけです。
この説では、この後置定冠詞の語源を指示代名詞のイ(甲)に求めていますが、指示代名詞から定冠詞が生まれると云うのは、ヨーロッパの言語にも広く見られる現象ですし、ありうる話だと思います。
この中では、アイヌ語の「カムイ」に就いても触れられており、勿論可能性を示唆しているだけですが、日本語からの借用ではないかと述べられていました。

しかし、出典が明確でないと云うのはやっぱり不親切ですよね。
何処に載っていた説かちゃんと確認できたら、追って書き込ませて頂きます。



ボーナスの語源は

まつまつ (2000/06/29 16:49)

マツダマさん:
> ボーナスは英語だと思いますが、もともとにどういう意味があったのでしょうか?

質問してばかりなのも何なので、ちょっと桃食ってみました (「桃を食べる」は
「辞書を引く」という意味の隠語です)。http://www.dictionary.com で bonus を
引くと、以下の結果が得られました。「良い」とか「有用な」という意味のラテン語だ
そうです。で、その大本は印欧祖語の deu で、同根の語に benefit, beuty, dynamite,
dynasty などがあるようです。
# でも、なぜ d が b に?

deu-2
Important derivatives are: bonus, bounty, benefactor, benefit, benign, beauty,
embellish, dynamic, dynamite, dynasty.
To do, perform, show favor, revere.

1.Suffixed form *dw-enos. bonbon, bonito, bonus, boon2, bounty; bonanza,
bonhomie, debonair,
from Latin bonus, good (< “useful, efficient, working”).
2.Adverbial form *dw-en. benediction, benefaction, (benefactor), (benefic),
(beneficence), (benefit), benevolent, (benign), (herb bennet),
from Latin bene, well.
3.Diminutive *dw-en-elo-. beau, beauty, belle; beldam, belladonna,
belvedere, embellish,
from Latin bellus, handsome, pretty, fine.
4.Possibly suffixed zero-grade form *dw-eye-. (beatitude); beatific,
(beatify),
from Latin bere, to make blessed.
5.Possible (but unlikely for formal and semantic reasons) suffixed zero-grade
form *du-n-. dynamic, (dynamite), dynast, (dynasty); aerodyne,
from Greek dunasthai, to be able.



上代日本語の母音について

まつまつ (2000/06/29 16:16)

佐藤さん、ありがとうございます。

> 「ウ(甲)ア」→「オ(甲)」のようですね。
> 大野晋「日本語の成立」(日本語の世界1)第5章音韻の変遷
> にいろいろ書いてあります。

今、長期米国出張していて、なかなか文献に当たれないんですよ。すごそばに紀伊国屋
書店があるんですが、大野さんの著書ですぐ入手できるのは日本語練習帳くらいです。
# だもんで、文献で調べないで安直に質問してしまったのです。
# 本来なら、質問するにしても「どんな本を読めば良いか。」ですね。

> ただこの説(4母音が8母音になった)がどこまで正しいのか、
> 私にはわかりません。一つの学説だくらいに受け取ったほうがいいかも。

先の投稿後、何個所か徘徊して、上代8母音説は有力ではあるが決着はついていない
という記述も見かけました。ただ、仮に甲乙で発音上の区別がなかったとしても、二重
母音の単母音化でイ(乙)・エ(甲)・エ(乙)・オ(甲)が成立し、発音を同じでも語源意識が
働いて表記が区別された可能性はあります。だから、二重母音を置き換えるために少なく
とも表記上は異なる新母音が誕生し、その結果少なくとも表記上は区別される8母音が
あったという説は、発音上も異なる8母音があったという説よりは蓋然性が高いと思います
(でも、そう思う根拠はありません)。勿論、丸っきり間違っている可能性もありますが…。

> 神(かみ)」が「かむい」だったとしたら、
> アイヌ語の「カムイ(神)」との関連性が気になります。

隣接する言語ですから、同じ語源から独立に生まれたという可能性もあるでしょうが、
一方が他方から借用したという方が可能性が高いですね (これまた、そう思う根拠は
ありません)。



ボーナスの語源は

マツダマ (2000/06/29 13:32)

ボーナスは英語だと思いますが、もともとにどういう意味があったのでしょうか?教えてください。



上代日本語の母音について

佐藤和美 (2000/06/29 12:41)

まつまつさん
>さて、これを読んで、イとエの甲乙の違いはよく分かったのですが、
>例がなかったオ(甲)の成立については
>さっぱり分かりません。何かご存知ありませんか。

「ウ(甲)ア」→「オ(甲)」のようですね。
大野晋「日本語の成立」(日本語の世界1)第5章音韻の変遷
にいろいろ書いてあります。
ただこの説(4母音が8母音になった)がどこまで正しいのか、
私にはわかりません。一つの学説だくらいに受け取ったほうがいいかも。

この4母音のことは私も「知床地名行」でちょっとふれています。
>たとえば、『神』「カムイ(甲)」
「神(かみ)」が「かむい」だったとしたら、
アイヌ語の「カムイ(神)」との関連性が気になります。



ありがとうございます

みき (2000/06/28 22:48)

「ギョウジャニンニク」についての回答ありがとうございます。
「アイヌネギ」は俗称なんですか。北海道に住んでいながら知りませんでした。
特に差別用語ではないという事ですね。
ただ北海道の一般的な考えとしてそういう意識です。
「ギョウジャニンニク」が和名だとは知ってる方少ないと思います(^^;



上代日本語の母音について

まつまつ (2000/06/28 17:19)

はじめまして。
全くの門外漢だったのですが、最近ネットサーフィン中に、以下のような記述を目にしました。

現在の日本語の母音は5つであるが、奈良時代前後にはイ・エ・オがそれぞれ甲乙2つに
分かれており、全部で8母音があった。更に大昔にはア・イ(甲)・ウ・オ(乙)の4つしか
なかったが、当時の日本語が二重母音を嫌ったため、新しい母音が4つ誕生して二重母音に
置き換わり、この8母音の時代になった。たとえば、「ウイ(甲)」と「オ(乙)イ(甲)」→
「イ(乙)」、「イ(甲)ア」→「エ(甲)」、「アイ(甲)」→「エ(乙)」という具合である。
後続の語によっては、新母音への置き換えでなく後ろの母音の省略によって二重母音が
単母音化された場合もあり、たとえば、『神』「カムイ(甲)」は「カミ(乙)」と「カム」、
『上』「ウハイ(甲)」は「ウヘ(乙)」と「ウハ」というように、2種類の発音を持つ
ようになった。なお、四段動詞連用形活用語尾と上一段動詞語幹の母音はイ(甲)、上二段
動詞語幹の母音はイ(乙)、四段動詞命令形活用語尾と下一段動詞語幹の母音はエ(甲)、
四段動詞已然形活用語尾と下二段動詞語幹の母音はエ(乙)であった。

さて、これを読んで、イとエの甲乙の違いはよく分かった (上の要約が分かり難いなら、
それはわたしの要約が至らぬせいです) のですが、例がなかったオ(甲)の成立については
さっぱり分かりません。何かご存知ありませんか。なお、万葉仮名には以下のような区別が
あるそうです。

コ(甲) 古故胡姑※枯固高庫顧孤・子児小粉籠
コ(乙) 許己巨渠去居挙虚拠※興・木
ゴ(甲) 胡呉誤虞五吾悟後
ゴ(乙) 碁其期語馭御
ソ(甲) 蘇蘓宗素泝祖巷嗽・十麻磯
ソ(乙) 曾層贈増僧憎則賊所諸・其衣襲※彼苑
ゾ(甲) 俗
ゾ(乙) 叙存※鋤序茹
ト(甲) 刀斗土杜度渡妬覩徒塗都図屠・外砥礪戸聡利速門
ト(乙) 止等登※騰縢臺苔澄得・迹跡鳥十与常飛
ド(甲) 度渡奴怒
ド(乙) 杼縢藤騰廼耐特
ノ(甲) 怒弩努
ノ(乙) 能乃廼・笶箆
モ(甲) 毛
モ(乙) 母
ヨ(甲) 用庸遙容欲・夜
ヨ(乙) 余与予餘誉預已・四世代吉
ロ(甲) 漏路露婁楼魯盧
ロ(乙) 呂侶閭廬慮稜勒里



Re:親切

司空 (2000/06/28 15:20)

「おやをきる」と見た途端思わず笑ってしまいました(ごめんね)
度をすぎた悪ふざけに対して深く反省しています

中村さんご指摘の二点はもっともなことであります
「親切」を「おやをきる」と読むのは日本語からの発想で
中国人だったら絶対そこまで連想しません。
第一、中国語と日本語の語順は違って、「親切」は漢語ですから
「おやをきる」とは読めません。
第二、「切」の漢字は動詞の場合は一声、形容詞の場合は四声
中国語はアクセントの変化によって意味はまったく変わりますので
普段「切」を形容詞として使うとき、それは動詞の「切る」と
何か関係あるとは全然意識していません。

「親切」とはただの同義語の重ねとおっしゃるのはそのとおりです
「温暖」、「友好」、「善良」、「優秀」などの単語のように

但し、
>「親」はしたしい、かわいがる、などの意で、
>「切」にも、ちかい、ねんごろ、などの意があります。

それは「親切」の本義とちょっと違うと思います。
私は当初「親切とは相手の要望をできるだけ満足させるさま」
と思っていました。どしてというと、「切」を形容詞として
使うとき、多くの場合は何かと「ぴったり合う」の意味を表します
たとえば「理論切合実際」、「貼切的表現」、「確切」、「切実」など
その意味の由来は多分「切られる」物は、その「切った」後の疵口が
相互にぴったり合えます、切られて分かれて両部分はぴったり
復元できますから、「切」の「ぴったり合う」の意味を引き出されました
と思います。

では、「親」の漢字は「ぴったり合う」の意味がありますか、あります。
「親近」という言葉は相互の息が「ぴったり合う」の意味をも
含んでいますし、「親和」という語は両者の相性が「ぴったり合う」の
意味をはっきりしています。ほかにキスの中国語は「接吻」と書きますが
日常的によく使うのはそれと同じ意味の「親吻」という語です。
二人の唇を「ぴったり合わせる」の意味で「親」を使っています

「親切」の意味を確かめるために、図書館で「漢語大辞典」を
引いてみました。中世の宋の時代に「朱子語録」の中に「親切」を
「親切的読書」として使っていました。つまり古典を読むとき
丁寧に確実に原典の意味と「ぴったり合う」ようにという意味で

以上の分析によって「親切」の「相手の要望をできるだけ満足させるさま」
つまり相手の願いとおりしてあげる、相手の要望とぴったり合うように
してあげるの意味を明らかにされたと思います。

「親切」にやりすぎで、かえって迷惑をかけました。
佐藤さん、皆さん御免なさい。



親(おや)は国訓

佐藤和美 (2000/06/28 12:56)

「親」の「おや」という訓は国訓のようですね。

「大辞林」から
こっくん【国訓】
(2)漢字の原義を離れて、日本語独自の読みをすること。
また、その読み。中国でナマズを表す「鮎」を「あゆ」と読む類。



百葉箱

佐藤和美 (2000/06/28 12:54)

おおさとさん
>「百葉箱」の語源を教えて下さい。百というのは沢山を意味し、葉(よう)はみてそのまま
>はっぱを表しているとおもうのですが、百葉箱の箱の作りから(段々に隙間を作って)
>沢山の葉を重ねるように作っているからかと思うのですが、教えて下さい。

ざっと、調べたんですが、見つかりませんでした。
私はおおさとさんと同じでその形からだと思うんですが。
もしそうだとしても、
「その形から百葉箱という」という文章を見つけるのは難しそうですね。



おかめそば

ろーえん (2000/06/28 08:31)

はじめまして。
少し前の過去ログに「おかめそば」の語源についての疑問がでていましたが、
これについて、(もし、既に出ていたらゴメンナサイ)
「おかめそば」は五目そばより具が多い「八目そば」なので「傍目八目(おかめはちもく)」
の謎かけで「おかめそば」となったという説があります。
謎かけと言う点では「へちま」みたいなものですかね。



バーベキュー、お騒がせいたしました

のんぷ (2000/06/28 00:42)

佐藤さん、いばらさん、ありがとうございました。
「バーベキューは串刺し」説は、知人から昔聞いた話でした。バーベキューパーティに行く
度に、「これはバーベキューではない、ただの野外鉄板焼だ」と力説するので、そうなのか
なと思っていました。
 自分で調べても肉の丸焼き以上のことは出てこないし、「bar-be-cue」のbarもcueも棒状
のものを差しているし、語源からなら本当にそうかもとも思っていました。
 最近では、ポテトチップスのバーベキュー味にも懐疑的になっていました。
 ようやく安心できました。本当にありがとうございました。



Genghiz Khan?

Mik (2000/06/27 23:47)

自転車小僧さん、ありがとうございました。モンゴル料理店が東京に一軒あり、行ったこと
があるのですが、確かに「日本で言うジンギスカン焼肉」はありませんでした。串焼きの羊
肉はありましたけど...



ギョウジャニンニク

佐藤和美 (2000/06/27 13:00)

みきさん
>私が住んでる町名が出てきて驚きました。
>「根室標津」に住んでおります。
根室標津ですか。懐かしいですねぇ。
「知床地名行」ですね。
根室標津も駅がなくなって、ずいぶんかわってるでしょうねぇ。

>ところで。「アイヌネギ」という言葉がありますが昨今では差別用語として
>扱われ「ギョウジャニンニク」と言ってます。語源が「アイヌ人のように臭いから」
>だと聞いてたのですが、「違う。アイヌ人が食べてたからアイヌネギって言うんだ」
>という方がいらっしゃいまして。どちらが本当なのでしょうか?

私の理解しているところでは和名「ギョウジャニンニク」、その俗称が「アイヌ葱」。アイヌ語ではプクサ。
そのように理解しています。
(アイヌ語では他の言い方もあるようですが。)
「アイヌ葱」が差別語だから「ギョウジャニンニク」という語を使うようになったというのは、
事実と違うんじゃないかと思います。
「ギョウジャニンニク」は古い言葉のようですから。
それに比べて和人が「アイヌ」という言葉を使うようになったのはせいぜい明治頃からじゃないでしょうか。
「アイヌが食べてたからアイヌネギ」ということもある、
というのが正しいんじゃないかと思います。

ちなみに、アイヌは「人」という意味なので、「アイヌ人」とは言いません。



親切

中村威也 (2000/06/27 05:57)

>司空さんへ
下の書き込みはちょっと悪ふざけがすぎているように思えますが。。。

> 後世、相手の要望をできるだけ満足させて、相手を奉仕する
> 気持ちを「親を切る」、親切として表現されるようになりました。

そもそも「親を切る」であれば、語順は「親切」ではなく「切親」で
なければなりません。この1点だけでも、司空さんの「親を切るが親
切の語源」が間違いであることは明白です。

> さあ、「親切」の意味はいったいなんでしょうか

「親」は、したしい、かわいがる、などの意で、
「切」にも、ちかい、ねんごろ、の意があります。

>koji araiさん

つまりは同義語を重ねただけです。

また、日本語で「親切」は、丁寧だ、真心がある、といった意味ですが、
古典漢語ではそういった意味はなく、「ちかい」「親密だ」というくら
いの意味です。『北史』(唐代編纂)などに出てきますから、それほど
古い言葉ではなさそうです。中世語彙でしょうか。



「親を切る」 恐ろしい親切

司空 (2000/06/27 02:12)

中国の名作司空想の『失記』によると〜

不明朝混沌帝の時、ある男は三十才を過ぎてやっとお嫁さんを
見つけて結婚することができました。男はお嫁さんを
とってもとっても大事にして彼女のあらゆる願望をできるだけ
満足させるように勤めていました。

ところが、お嫁さんは姑さんとの関係はどうもうまくいけず
両者はとうとう死ぬか生きるかの「彼死我活」の対立関係に
陥りしました。それからお嫁さんは毎日のように男をせがんで
「おまえの親が死んで貰いたいの、親を切ってください、
親を切ってください」。

男はお嫁さんが好きで、好きでしょうがない、彼女の要望を
お断りきれず、つい自分の親を切ってしまいました。
後世、相手の要望をできるだけ満足させて、相手を奉仕する
気持ちを「親を切る」、親切として表現されるようになりました。

以上、「親切」の語源についての司空のとんでもない話しであります
反対意見があればどんどん発表してください。
さあ、「親切」の意味はいったいなんでしょうか



ジンギスカン 

自転車小僧 (2000/06/27 01:26)

記憶が定かではないのですが、戦前北海道で畜産実験で羊が増え、北海道で羊を本格的に
飼育するようになったものの羊毛以外の使い道がなかったので、食用にということで焼い
て食べることを考え、その時に名前をどうするかということになり、羊=大陸、当時流行
していた源義経、ジンギスカン同一人物説とが重なりジンギスカンと命名され普及に一役
買ったらしいです。モンゴルにはジンギスカン料理のような調理法はないですし、ましてジ
ンギスカン本人とは何も関係なかったはずです。



バーバキューならぬ...

Mik (2000/06/27 00:00)

こんばんは。バーベキューで盛り上がってますが...

「ジンギスカン料理」なる焼肉料理がありますが、どうして「ジンギスカン」と呼ぶので
しょうか? ご存知の方がいらしたら、教えてください。



(無題)

おおさと (2000/06/26 22:33)

「百葉箱」の語源を教えて下さい。百というのは沢山を意味し、葉(よう)はみてそのまま
はっぱを表しているとおもうのですが、百葉箱の箱の作りから(段々に隙間を作って)
沢山の葉を重ねるように作っているからかと思うのですが、教えて下さい。



Re:バーベキュー

いばら (2000/06/26 19:46)

(佐藤さんのお話と多少重複します。)

>現在、この言葉は野外で行われる焼肉パーティーのことを差して使用されています。
とのことですが、

英米のオンライン辞書やブリタニカで調べた限りでは、バーベキューとは名詞としては
(1) 野外で焚き火や炭火などで肉や魚や野菜を焼くための器具
(2) (1)を使って調理したもの(料理)
(3) (2)を食べるために催す集まり、パーティーなど
の3つの意味があるようです。

>しかし、バーべ−キューは串で刺したものを丸焼きにする料理であり、
>串に刺さないものはバーベキューとは言わないと聞きました。
>英語の語源がそもそもそうなっているのだそうです

Merriam-Webster's COLLEGIATE DICTIONARYによると、語源はAmerican
Spanishの
barbacoaであり、barbacoaとはTaino族の言葉に由来すると思われるもので、
肉を火であぶるために支える枠組のこと、となっています。
おそらく調理器具の名前→調理方法、それを用いた料理→その料理を食べる機会
という風に派生したのではないかと思います。(これは私の推測にすぎません。)

しかし、どこにも「串で刺したものを」という記述はありませんでした。
これはbarbecueについても同じで、薪や炭などの直火で焼くとは書いてあっても
串で刺したものとは限定していません。
敢えて言えば、動詞の定義で「熱した炭の上の網にのせるかまたは
火力の上または前で回転する串に刺して焼くこと」とあるくらいでしょうか。

>串に刺さないものはバーベキューとは言わない
というのはやはり何かの間違いではないかと言う気がしますが。

Merriam-Webster's COLLEGIATE DICTIONARY
http://www.m-w.com/dictionary.htm
Cambridge International Dictionary of English
http://dictionary.cambridge.org/
britannica.com
http://www.britannica.com/bcom/eb/article/2/0,5716,13452+1+13297,00.html



バーベキュー

佐藤和美 (2000/06/26 12:03)

英語「barbecue」はスペイン語「barbacoa」が入ったものです。
もとはアメリカ先住民の言葉のようです。
>しかし、バーべ−キューは串で刺したものを丸焼きにする料理であり、
>串に刺さないものはバーベキューとは言わないと聞きました。
>英語の語源がそもそもそうなっているのだそうです。
英語の語源がそうなってるというのは、間違いじゃないかと思います。
何の資料を見たんでしょうか?



親切について

koji arai (2000/06/26 02:07)

はじめて記入します。教えてください。
「親切」について
「おやをきる」と書きますが、この語源を知りたいのですが
ご存知の方教えてください。



はじめまして。

みき (2000/06/26 00:46)

こんにちは。みきと申します。皆様宜しくお願い致します。
アイヌ語等をよく考察なされてますね。私が住んでる町名が出てきて
驚きました。「根室標津」に住んでおります。

ところで。「アイヌネギ」という言葉がありますが昨今では差別用語として
扱われ「ギョウジャニンニク」と言ってます。語源が「アイヌ人のように臭いから」
だと聞いてたのですが、「違う。アイヌ人が食べてたからアイヌネギって言うんだ」
という方がいらっしゃいまして。どちらが本当なのでしょうか?
ご存じの方がいらっしゃいましたら是非教えて下さい。

http://www.aurens.or.jp/~miki/MotherNatures.index.html



国会

とっちゃん (2000/06/25 20:04)

国会、または、議会のことを英語では国によって、ぱーらめんと、或いは、だいえっと 等と呼びわけますがどうしてですか?



バーベキュー

のんぷ (2000/06/25 17:37)

バーベキューの実体とは何でしょうか。現在、この言葉は野外で行われる焼肉パーティーのことを差して使用されています。辞書で調べると、「丸焼き料理。野外でする肉焼き料理」(広辞苑)とあり、英語の辞書を見てもそのように出てきます。しかし、バーべ−キューは串で刺したものを丸焼きにする料理であり、串に刺さないものはバーベキューとは言わないと聞きました。英語の語源がそもそもそうなっているのだそうです。
 そうすると、普通に行われているものはバーベキュー料理ではないことになってしまいます。
 どなたか、本当のバーベキューを教えてください!



(無題)

おおさと (2000/06/24 10:33)

ホルスタイン、ジャージーに関するお返事ありがとうございました。
子供の班の発表で、「乳牛について」というのをしたのですが、別の班のお友達から質問カードが来て
どうしても調べてくれというので、インターネット頼りだったのです。あちこちサーフしてここに
辿り着きました。カタカナ語辞典興味深いですね。手に入れてみようとおもいました。
いばらさん、Mikさん、佐藤さん、ありがとうございました。
また何かの時にはここを頼りに来ますので宜しくお願いします。(ブックマークさせて頂きました)



ホルスタイン、ジャージー

佐藤和美 (2000/06/24 09:41)

「コンサイスカタカナ語辞典」(三省堂)からです。
「ホルスタイン」は「ドイツのホルスタイン地方で飼育・改良された牛」
「ジャージー」は「イギリスのジャージー島原産」



ホルシュタイン

Mik (2000/06/23 23:13)

みなさん、こんばんは。

確かデンマークとの国境に近いドイツ領を「シュレスウィッヒ・ホルシュタイン州(Schleswig
Holstein)」と呼ぶと思います。ロシアの女帝エカテリーナ2世の出身地だったと記憶している
のですが...





いばら (2000/06/23 08:08)

ホルスタイン(ドイツ語忠実に発音するならホルシュタインHolstein、なんだと思いますが)とジャージー、
どちらも地名(産地)から来ているものと思います。
(ホルスタインは100%の自信はないんですが...)

ジャージーはイギリスの島の名前です。
英仏海峡にあるChannel islandsのひとつ、Jersey島です。
http://www.britannica.com/bcom/eb/article/6/0,5716,44546+1+43555,00.html

アメリカなどイギリスからの移民の多い国にはNewXXという地名が多いですね。
故郷をしのんで名づけたのでしょうか。
New Yorkだって、もとはイギリスのYorkですし。
(イギリス人の手に渡るまではオランダ人がNieuw Amsterdamと呼んでいたですが。)



ホルスタインって?ジャージーって?

おおさと (2000/06/22 23:51)

乳牛の「ホルスタイン」「ジャージー」の名前はどういうことからついたのか教えてください。
勝手に考えるにスタインはドイツ語で石、あの牛の模様からきているのかとも考えたのですが、
人の名前からきているのかとも。ジャージーはニュージャージー産なのか・・・
おわかりのかた教えてください。



ドザエモン

佐藤和美 (2000/06/22 12:51)

BENさん
>よく水死体のことを土左衛門(ドザエモン)といいますが この
>語源について教えて下さい。

堀井令以知編「語源大辞典」(東京堂出版)からです。
「ドザエモン」
「水死体。享保の力士で、成瀬川土左衛門がいたが、色白で、ぶくぶくと肥えていたので、
それになぞらえて水死人をいうようになった。」



文語

佐藤和美 (2000/06/22 12:50)

>日本語のいわゆる「古語」と「文語」とはどういう関係ですか
>中国の場合は「古語」(古代漢語)イコール「文語」(文言)
>日本語の「古語」はいつの時代まで使っていた言葉ですか

日本語でも「古語」と「文語」は同じです。
日本では1945年までは官報、法律など公的文書は「文語」だったはずです。
その後、官報は「口語」になりましたが、
法律のほうは遅く、徐々に「口語」に「翻訳」され、
全て「口語」になったのは、つい最近だったと思います。



シミリヨー

佐藤和美 (2000/06/22 12:47)

すっかり遅くなってしまいました。

>「それいけ!」とか「攻めろ!」といった意味
>のものがあればうれしいのですが。

あたり前のことですが、辞典には終止形しか載ってません。
命令形を調べるのって、なかなか難しいですね。
買ったばかりの「沖縄語の入門」で活用を勉強して
命令形を調べました。

「攻める」が「シミユン」
これは辞典で簡単にわかりました。
(以下、全て首里方言での話です。)

「見せる」は「ミシユン」
「沖縄語の入門」には「見せろ」は「ミシリ」だとあります。

これから考えると、「攻めろ」は「シミリ」のようですね。
これに「ヨー」をつければ、
「攻めろよ」→「シミリヨー」ということになります。



「なりき」を現代語に直せば

司空 (2000/06/21 16:54)

ちなみに「君を待つ土曜日なりき」の英語訳は:
 Another Saturday of waiting for you
となっています。

また、日本語のいわゆる「古語」と「文語」とはどういう関係ですか
中国の場合は「古語」(古代漢語)イコール「文語」(文言)
日本語の「古語」はいつの時代まで使っていた言葉ですか



>土左衛門の語源は?

ロム一号 (2000/06/21 15:49)

おすもうさん。



RE:短歌が読めました

佐藤和美 (2000/06/21 13:01)

>なりき
これも古語ですね。「なり」+「き」です。
いつもの「大辞林」から。

「なり」
(助動)(なら・なり(に)・なり・なる・なれ・なれ)〔格助詞「に」に動詞「あり」の付いた「にあり」の転〕断定の助動詞。体言および活用する語の連体形に接続する。また、副詞の「かく」「しか」、助詞の「ば」「ばかり」「て」「と」「のみ」「まで」「より」などにも付く。
(1)事物や動作・状態などについて説明し断定することを表す。である。だ。
(2)場所などを表す語に付いて、そこに存在することを表す。
(3)(連体形「なる」の形で)ある名をもっていることを表す。
(4)(連用形「なり」の形で)指定する意で事柄を並列することを表す。
(5)(終止形「なり」の現代用法)
(ア)(多く「也」と書く)証書・帳簿などで金額を示すのに、それ以下の端数のないことを表す。
(イ)珠算の読み上げ算で、一項の数値ごとに付けて区切りを明らかにする。〔(4) は近世以降の用法。しだいに助詞化して、並立助詞としても扱われる〕

「き」
(助動)((せ)・○・き・し・しか・○)活用する語の連用形に付く。しかし、カ変・サ変には、特別の接続をする。「き」の終止形はカ変には全く付かず、連体形・已然形がその未然形「こ」・連用形「き」に付く。また、サ変には、終止形「き」がその連用形「し」に付き、連体形「し」・已然形「しか」はその未然形「せ」に付く。動作・事柄が過去にあったことを述べる。
(1)話し手が直接に体験したことを回想して述べる。
(2)直接に経験したことでなく、ただ、過去にあったことを述べる場合にも用いる。
(3)上代には、未然形に「け」があり、「けば」「けく」などの形で用いられる。〔過去の助動詞「けり」が、伝承した過去の事実を回想するのに用いられるのに対し、「き」は話し手の直接体験した過去の事実を回想するのに用いられる〕

古語辞典で確認してみてください。

>わからない けれどたのしい ならばいい ともおもえない だあれあなたは
基本的に俳句は「五七五」、短歌は「五七五七七」です。
で、「五七五七七」でわけてみました。

「(あなたが)わからない けれど楽しい ならばいい」とも思えない。
だあれあなたは?

「あなた」がどんな人だかわからなくても、楽しければいい、
とは思えない。(「あなた」のことをもっと知りたい)
「あなた」はどんな人なの?
って、とこでしょうか。

>それならば 五年待とうと 君でない 男に言わせている 喫茶店

これは基本的「五七五七七」じゃないですね。
「それならば 五年待とう」と対抗馬の男(?)に喫茶店で言わせている女。
ってとこかな。



土左衛門の語源は?

BEN (2000/06/21 12:47)

以前 万歳の語源について 調べて頂きありがとうございました。
さて 今回は、私の務める会社の近くで 水死体が見つかりました。
よく水死体のことを土左衛門(ドザエモン)といいますが この
語源について教えて下さい。 



「火の鳥・羽衣編」のおとき

佐藤和美 (2000/06/21 12:47)

 「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に
「火の鳥・羽衣編」のおとき」を追加しました。



国語に関する世論調査

清野 良重 (2000/06/21 06:13)

http://www.bunka.go.jp/7/2/2-H-11.html



聖書の和訳

いばら (2000/06/21 02:47)

司空さん、多少でもお役に立てれば幸いです。
ちなみに聖書通読のサイトはLYCOS JAPANで見つけました。

投稿でもうひとつとんでもない間違いを見つけてしまった・・・

>もともと聖書が書かれていた言語(旧約はヘブライ語、新約はギリシャ語)から訳したのか
>他の言語の聖書(例えば英訳)を訳したのかにもよるでしょうから
>(最近の訳は後者と思います。)

これ、話が逆ですね。最近の訳はもともとの言語からの訳のはずです。
前者というべきところ、後者と言ってしまいました。



いばらさん、すばらしい!

司空 (2000/06/21 01:26)

web上の聖書はどうやって見つかったのですか
私はいろいろの検索方法を試みてのあげく発見できませんでした
たいへん助かりました。ありがとうございます。

そうですね、55年版の訳文はそれと近い原本に依拠しているかも
その由来を知りたいのです。
実は私は旧訳のほうが好きです、どうしてかというと
神の霊は一つの物体のように東から西へと動くのは考えにくいです
むしろガスのように空間を充満し、風のように変幻自在に動きます
「神の霊が水の面を覆っていた」という表現は
そのようなニュアンスを含んでいると思います

いばらさん、本当にありがとう、また宜しくね



Re:神の霊が...

いばら (2000/06/20 09:36)

下の投稿、長い割には司空さんの質問とは
ちょっとずれた話になってしまいました。
すみません。



Re:神の霊が水のおもてをおおっていた。

いばら (2000/06/20 02:52)

司空さん、こんにちは。

私は聖書に詳しいわけではないのですが、
気になったので調べて見ました。

Web上の聖書ですが、日本聖書協会との著作権の関係で
以前は公開していたところでも現在は公開を見合わせている、
または公開を止めたというところがほとんどのようです。

が、幸いにして旧約・新約ともこちらで読むことができます。
聖書通読表(新改訳聖書)
http://www.yone.ac.jp/~takao/readthrough.html

ちなみに、ご質問の句は新改訳では
「初めに、神が天と地を創造した。
 地は形がなく、何もなかった。やみが大いなる水の上にあり、神の霊は水の上を動いていた。」
となっていますから、司空さんのおっしゃる中国語訳、英語訳に近いですね。

「なぜ神の霊が水のおもてをおおっていた、と訳すのか」というご質問ですが、
これは翻訳に携わった人々の宗教的解釈の違いもあるでしょうし、
もともと聖書が書かれていた言語(旧約はヘブライ語、新約はギリシャ語)から訳したのか
他の言語の聖書(例えば英訳)を訳したのかにもよるでしょうから
(最近の訳は後者と思います。)難しい問題ですね。
このあたり、門外漢の私には全く不明です。

日本語の聖書には大まかに言って次のようなバージョンがあります。

・文語訳(1887年完成)※明治訳(元訳)
    (新約のみ1917年改訳)※大正改訳
・口語訳(改訳)(新約1954年、旧約1955年に刊行)※日本聖書協会
・新改訳(新約1965年、旧約1970年に刊行)※日本聖書刊行会
・共同訳(1987年刊行)※カトリックとプロテスタントの「共同」訳。
※この他に、個人訳、さらに小説に仕立てたもの(最近書店で『小説「聖書」 』というのを、
 よく見かけます)解説書風(犬養道子『旧約聖書物語 』『新約聖書物語 』など)もあります。
 また、カトリックも共同訳以外に独自の聖書を使っているはずと思います。

ご参考までに。
(財)日本聖書協会のホームページ(聖書和訳の歴史についての解説があります)
http://www.bible.or.jp/
「どんな和訳聖書が出ているか」
http://www.nifty.ne.jp/forum/fbible/bibfaq.htm
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/haleluya/BibleQA.htm



短歌が読めました

司空 (2000/06/20 02:07)

佐藤さんありがとう、おかげさまで短歌が読めました
この前教えていただいた「ぬ」のことで
次の一句も:
 真夜中に吾を思い出す人のあることの幸せ受話器をとりぬ
この「ぬ」も「とった」の意味ですね

短歌に古語を使っているとおっしゃったのですが
旺文社の古語辞典を調べてもわからない言葉があります
つまらないことかもしれませんが
しばらくの間にまたよろしくお願いします

次の一句:
 君を待つ土曜日なりき待つという時間を食べて女は生きる
「なりき」とはどういう意味ですか

次の一句:
わからないけれどたのしいならばいいともおもえないだあれあなたは
その英訳は:
 I can't believe you mean
all that counts is a good time-
do I know you?
これはぜんぜんわけもわからない一句です。

次の一句:
 それならば五年待とうと君でない男に言わせている喫茶店
その英訳は:
 Sitting in a coffee shop
with a man who isn't you,
making him say, "Then I'll wait five years"
だれが「making him say」;だれが「wait five years」
全句は何を意味するのですか?

以上です、宜しくお願いします
「かまいません」とおっしゃったから、厭きないでね



RE:「北海道犬」は「アイヌ犬」と呼ぶべきでは?

佐藤和美 (2000/06/19 12:55)

>当方、「北海道犬博物館」の館長です。
>下記の掲示板の記事(--------以下)を拝見しました。
>「アイヌ犬」が差別用語との見解ですが、その真偽のほどを確認いたしたく思います。

一時は「アイヌ」という言葉も抵抗があったようで「北海道ウタリ協会」とつけたくらいですが、
最近は「アイヌ」という言葉の価値観を見なおそうという動きがあるそうですね。
そういう中でアイヌ民族が「アイヌ犬」に差別を感じない、むしろ誇りに思うというのなら、
私も「アイヌ犬」に賛成です。

南極に置いてけ堀にされたタロとジロはカラフト犬というけど、
あれはカラフト生まれのアイヌ犬の意味?



佐藤さん、お礼が遅くなりましてすみません。

ことしろ (2000/06/19 02:13)

”『黄泉』の語源について”のREをいただいたのに、
お礼が遅くなってしまいました。
実は、はじめに佐藤さんのREの内容を読んだとき、
意味がよく理解できなかったんです。
何度か読み直して、それでも納得ができなくて、
何日か経ってからようやく、ふと・・・

佐藤さん、遅くなりましたが、
どうもありがとう御座いました。(^^ゞ



「北海道犬」は「アイヌ犬」と呼ぶべきでは?

seta (2000/06/18 09:41)

 当方、「北海道犬博物館」の館長です。
当館の犬は、すべてアイヌ語です(YUPO、AK、RAM)。
http://www.people.or.jp/~seta/jap-index.html

 下記の掲示板の記事(--------以下)を拝見しました。「アイヌ犬」が差別用語との見解ですが、その真偽のほどを確認いたしたく思います。「蝦夷」は差別用語ですが・・・。
上記URLの冒頭にキャンペーン(%%%%%%%%%以下)を張っております。

 大変、重要な問題ですので、ご説明いただきたく存じます。
seta@m6.people.or.jp

%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
 北海道犬を「アイヌ犬」(Ainu Dog)と呼ぼう!

1937年、「アイヌ犬」が天然記念物に指定されるとき、その正式呼称を「北海道犬(ほっかいどういぬ)」としました。
しかし、その呼称は、アイヌを民族として認めていない「北海道旧土人保護法」の下での決定でした。
そこで、当館の見解として、このイヌ達は「アイヌ犬」と呼ばれるべきであると主張いたします。

「アイヌ」とは、アイヌ語で「人間」のことを指します。
「北海道」のことは、アイヌ語で「アイヌモシリ」(人間の大地)といいます。
昔、大和朝廷に服従しない人々を、アイヌを含めて「蝦夷(エゾ)」と呼び、それ以降、アイヌ民族に対する差別政策が始まりました。
1997年、「アイヌ文化振興・伝統普及法」(アイヌ新法)が成立して、ようやくアイヌが民族として認められました。
詳しくは、「アイヌ民族博物館」 をご覧ください。
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

--------------------------------------------------------------------------------
RE:北海道犬

k.chaki (99/01/16 03:26)

 「北海道犬」についてのご教示ありがとうございました。
浅学にして「アイヌ犬」という言葉が差別用語とはつゆ知らず誠に申し訳なく思います。
投稿の趣旨は近い内に家族に加わる子犬の名前をつけるにあたり、「北海道犬」には
アイヌ語がふさわしかろうと善意に思ったまでで他意はありませんでした。
お説から察するに、むしろ子犬の名前にアイヌ語は適当ではないのかもしれません。
よって、11月生まれですのでNovemberからとって「ノブ(NOVE)」と命名しようかと
考えております。ありがとうございました。            以上
--------------------------------------------------------------------------------
北海道犬

佐藤和美 (99/01/15 16:55)

 例えば、藤本英夫「知里真志保の生涯」(草風館)に次のような記述があります。
「そのころ、旭川では、アイヌの子供たちは、「少しでも和人に似るように努力した。どんなに努力しても顔だちですぐ分かる。用事を言いつけられて街にいくと、おとなでも子供でも犬をけしかけてきて、ほんとうにおそろしかった。犬がいなくても、アッ、イヌがきた、といってからかう。子供だから、用たしでも街にいってみたかった。だけど、街へいくことは悲しいことだった」。
 これは、長い間、アイヌの解放運動を続けてきた旭川の荒井源次郎夫人ミチさんから、ある冬の夜、聞いた話である。「アッ、イヌがきた」と、バカにするセリフは、最近でこそ耳にしなくなったが、北海道ではアイヌ系の人たちのいるところでは常套的侮蔑語だった。」

「アイヌ犬」という言葉は差別的なので使用しないで、「北海道犬」を使用してください。
--------------------------------------------------------------------------------

http://www.people.or.jp/~seta/



網膜の映像

佐藤和美 (2000/06/17 18:47)

 「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に
網膜の映像」を追加しました。



神の霊が水のおもてをおおっていた。

司空 (2000/06/17 02:33)

偶然古本屋で日本語の聖書を開いてみました、それは1955年の改訳で
第一ページに「創世記」第一章、次のように書かれています:

 はじめに神は天と地とを創造された。地は形なく、むなしく、
  やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。

聖書冒頭の第一句のことで、以前読んでいた中国語訳のものと
何にかが違っているような気がします

調べてみれば、中国訳のものは「神的霊運行在水面上」と書かれています
それでは、英語訳のものはどうなっていますか
早速ネット上で英語の聖書を見ました
ネット上で少なくとも九種類の英訳の聖書が出ています
その中にの五種類は該当する個所に:
 the Spirit of God was moving on the face of the waters
と書かれています。もう四種類はそれぞれに:
 the Spirit of God was hovering over the face of the waters.
 the Spirit of God was fluttering over the face of the waters.
と書かれています。

"move""hover""flutter"などの単語は皆「動き」を表します
日本語の「おおう」の意味とが違っていますね
現に1988年に出された「新共同訳」の聖書は該当する個所も
 神の霊が水の面を動いていた
となっています。

それだったら、どうして1955年版の聖書は
 神の霊が水のおもてをおおっていた
と訳すのですか?1955年以前の聖書はどう書かれているのか
聖書に詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください

また、ネット上で中国語訳の聖書、英語訳の聖書、ほかの諸言語訳の聖書は
たくさん出ていますが、日本語訳の聖書は一つも見つけませんでした
日本語訳の聖書のテキストをオンラインで出せれるところがあれば
ぜひとも教えてください
お願いします



「ぬ」の使い方はよくわかりました

司空 (2000/06/16 19:56)

貴重な時間を割いて、詳しく調べてくれて
どうもありがとうございました。
また、宜しくお願いします。



RE:短歌

佐藤和美 (2000/06/16 13:01)

この短歌ですが、現代日本語文では使わない言葉(古文の言葉)がありますね。
古文だから、わからなくてもあまり気にしないほうがいいかも。
それと俳句・短歌には省略がつきものですから、その辺もわかりにくい原因でしょう。

>まだあるか信じたいもの欲しいもの砂地に並んで寝そべっている
「砂地に並んで寝そべっている」人が、
「まだあるか信じたいもの欲しいもの」と心の中でつぶやいている。
そういう情景でしょうね。

>ぽとりと落ちぬ
この「ぬ」は否定の「ぬ」じゃないですね。
「大辞林」には「完了の助動詞」と書いてあります。
「ぽとりと落ちてしまった」ってとこでしょうか。
「大辞林」の「ぬ」から関係ありそうなところを。
(1)動作・作用が完了すること、また、すでに完了してしまったことを表す。
   …た。…てしまう。…てしまった。
この「ぬ」は現代文では使いません。

>向きおれば
これは「向いていれば」ということでしょう。



ニャンニャン、プッツン

ぴかる (2000/06/16 07:16)

佐藤和美さん、早速のフォローありがとうございます。

「おニャン子クラブ」は、その後でして、むしろ語呂合わせの模倣例なんです。
その前に「高部友子のニャンニャン写真事件」ってのが1983年6月にありまして
ってことは、それ以前に「ニャンニャン」とその意味が
世間的に認知(暗黙的かも)されていたのではと思うわけなんです。
娘娘をニャンニャンと読むようですし、意味は意外と古いような気もします

「プッツン」は藤谷美和子の奇行に対して使われたのが記憶にあるんですが。
それ以前に、一般的に使っていたのかなと疑問でしたので。

確かに両方とも語源というほどのこともないとですね。
使用例みたいなものでした。



短歌

司空 (2000/06/15 17:21)

受け入れてありがとう、さっそく質問をします

最近、俵万智さんの短歌を読んでいます
別に俵さんの歌が好きだから読んでいるわけではありません
彼女の「サラダ記念日」という歌集は英語訳したものも出ていますから
俳句とか短歌などを読んだことが全然ありません
日本語だけのものだったらとっても読めませんから
英訳をつけている彼女の歌を読んでみました

しかし、それでもわからないところがあります
たとえば次の一句:
 まだあるか信じたいもの欲しいもの砂地に並んで寝そべっている
英訳:
 Is there anything more?
More to believe, more to want?
Sprawled side by side on sand
主語は「もの」ですか、「人」ですか
「人」と理解すれば、「私」と「恋人」が砂地に並んで寝そべっている
「もの」だったら、どういう意味ですか教えてください

また、次の一句:
 向きあいて無言の我ら砂浜にせんこう花火ぽとりと落ちぬ
英訳:
 You and I on the night beach
face to face in silence-
a sparkler softly sputters
英訳の意味はわかるけど、日本語原文のほうが
 花火ぽとりと落ちぬ
「落ちぬ」というのは「落ちない」の意味でしょうか

また、次の一句:
 ごめんねと友に言うごと向きおれば湯のみの中を父は見ており
英訳:
 "Sorry," I say lightly
as if to a friend-
Father just stares into his teacup
英訳は「向きおれば」を訳していませんけど
どういう意味ですか

以上、宜しくお願いします



万歳!万万歳!

司空 (2000/06/15 16:57)

手元に資料がありませんが、記憶に頼れば万歳の呼称は漢の武帝の時からはじめたそうです
中国の毛沢東時代はよく使っていたのですが、今は殆ど使っていません
勿論、単に喜びの表現としてたまに使っていますけど、日本ほどではありません
万歳、万万歳の連呼も日本にはありませんね

万歳を叫ぶ時、片手を挙げて或いは朝鮮のように両手をあげたまま手を振るような
ポーズをとるけど、日本のように両手をあげたり下げたりしません
両手を硬直にあげるポーズは降参のポーズで、変に見えますね



RE:質問についての質問

佐藤和美 (2000/06/15 12:46)

司空さん
>このHPは主に語源に関するものを掲載していますが
>でも「言葉の世界」というですから
>語源以外の日本語に関する疑問も質問してもいいですか

かまいません。
日本語を母語としている者として、わかる範囲で答えていきたいと思います。
(ただ、語源ほどには、答えられないかもしれませんが。)

そういえば以前「日本語教授法」という科目の単位取ったことあるけど、
全然覚えてないですねぇ。



苫小牧、帯広

佐藤和美 (2000/06/15 12:41)

きゅきゅさん
>苫小牧:アイヌ語マコ・マ・ナイ(奥にある川)からといわれているそうですけど、
>それでは「と」はどうなったのかという疑問が当然出てくるわけで、
>それはアイヌ語で沼のことで、全体で沼の奥にある川という意味だとする説があるそうです。

「川」は「ナイ」以外にも「イi、ペpe、プp」(者)とも呼ばれます。
「マコマナイmak-oma-nay」は「マコマイmak-oma-i」でも同じような意味になります。
今の「苫小牧川」が「マコマイ」と呼ばれていたようですね。
で、「苫小牧川」で支流か近くにあった川で「沼」のほうに行っているのが、
「ト」(沼)の「マコマイ」でこれが「トマコマイ」のようですね。
(山田秀三「北海道の地名」)

>帯広:アイヌ語オ・ペレペレケ・プ(川尻がいくつにも別れている)と、
>十勝平野の「広さ」を合成してできた地名です。

「オペレペレケプo-perperke-p」にはおもしろい話(Hな話?)があります。
「オ」は普通「川尻」と訳されますが、実は人体名称です。
アイヌ語地名はアニミズム的です。
人体名称が地名に使われています。
「鼻」、「あご」「耳」、「口」、……
さて、人体名称の「オ」とはどこでしょう?

「おおらかなアイヌ時代は、娘(少女)をオペレケプ(o-perke-p)の形で呼んだ。」
(山田秀三「北海道の地名」)
「perke」が「割れている」で、「p」が「者」
さて「o」はなんでしょう(^^)

「オペレペレケプ」と聞いてHな地名だと思ったら、一流のアイヌ語地名研究家?

もう一つ「興部」(おこっぺ)というアイヌ語地名がありましたね。
語源を意訳すると「川尻がくっつく川」。
さて直訳するとどうなるでしょう?(^^);



ニャンニャン、プッツン

佐藤和美 (2000/06/15 12:35)

ぴかるさん
>ニャンニャン"と"プッツン"の語源について御教授願います。

両方とも語源というほどのこともないと思いますが。

「プッツン」ですが、いつもの「大辞林」から関係ありそうなとこを。

ぷっつん
(多く「と」を伴って)「ぷつん」を強めていう語。「しばった紐(ひも)が―と切れる」

ぷつん
(1)糸などが急に切れるさまを表す語。ぷつり。「線が―と切れる」
(2)「ぷつり(2)」に同じ。「通信が―と絶えた」
(3)「ぷつり(3)」に同じ。「―と赤くはれている」

ぷつり
(1)細い糸などが切れるさま。また、細い針などを突き刺したり、小さなものをつぶしたりするさま。また、その音を表す語。ぷつん。「凧(たこ)の糸が―と切れた」「注射針を―と刺す」「ノミを―とつぶす」
(2)続いていたことが途絶えるさま。ぷつん。「電話が―と切れた」「消息が―と途絶えた」
(3)小さな粒状の物が一つできるさま。ぷつん。「にきびが―とできた」


「ニャンニャン」はやっぱ、ネコの鳴声でしょうね。(^^)
私は芸能ネタあまり強くないんですが、
10年以上前に「夕焼けニャンニャン」って番組があって
それに「おニャン子クラブ」が出てたんじゃなかったでしょうか?
あの番組が「ニャンニャン」の語源かも。
この辺覚えてる方、フォローお願いします。



万歳!

自転車小僧 (2000/06/15 01:06)

BENさんへ
記憶があやふやなのですが、万歳はもともと中国で皇帝の長寿を祈る意味で使われたのが
はじめです。いつ頃からかは調べないと分かりませんが・・・。また、中国で万歳と言われる
側は皇帝のみで、それ以外の貴族、官僚に対しては千歳と言っていました。但し、両手は
前でそろえ(よく日本人が中国人の真似をするときの手つきで)お辞儀をしながら言います。
両手をあげて万歳をするのは、確か明治時代に天皇に対して国民全体が敬意を表す行動として
取り入れられたと記憶しています。それまでは、万歳という言葉は万歳楽と言う芸能、目上に
対する挨拶などでしか使われず、明治になって、ヨーロッパ諸国の国王、皇帝を称える言葉、
God Bless the kingなどに相当するものを作ろうと選ばれたのが、万歳(候補に弥栄)であり
天皇が見て見た目が良い動きを考慮したものだったと記憶しています。
ちなみに朝鮮語でマンセーと言いますが、両手を上げ下げせず、両手をあげたまま手を振ります。
ニュースなどでご確認あれ。



万歳の語源は?

BEN (2000/06/14 12:58)

万歳の語源について教えて下さい。
又 何故 両手を上に上げるのか?



質問についての質問

司空 (2000/06/14 12:16)

いろいろ教えてくれてありがとう
このHPは主に語源に関するものを掲載していますが
でも「言葉の世界」というですから
語源以外の日本語に関する疑問も質問してもいいですか

私は日本語の専門ではありませんから
近くに日本語の先生がいませんし
気軽に聞ける友たちもいません
どうしてもわからない日本語のphraseがあるとき
ここで質問して佐藤先生をはじめ日本語の達者の皆さんに
教えを乞いたいと思いますけど

皆さんの勉強の邪魔にならなければ
どうか受け入れていただけませんか
そのかわりに皆さんもし中国語に関する問題があれば
私は責任をもって答えします
短い文書の翻訳も受け取ります
宜しくお願いします



追伸

きゅきゅ (2000/06/13 22:00)

参考文献は、「角川日本地名大辞典」と「北海道の駅」(NHK北海道本部放送部編、さっぽろ楡書房)です。



地名の由来

きゅきゅ (2000/06/13 21:55)

苫小牧:アイヌ語マコ・マ・ナイ(奥にある川)からといわれているそうですけど、
それでは「と」はどうなったのかという疑問が当然出てくるわけで、
それはアイヌ語で沼のことで、全体で沼の奥にある川という意味だとする説があるそうです。
室蘭:アイヌ語モ・ルエラニ(子である下り道)からだそうです。
帯広:アイヌ語オ・ペレペレケ・プ(川尻がいくつにも別れている)と、
十勝平野の「広さ」を合成してできた地名です。
夕張:アイヌ語ユ・パロ(温泉口)からという説がありますが、
近くに温泉はないので、どうやら違うようです。
イ・パロ(それの口)(「それ」とは夕張川のこと)という説もありますが、
はっきりとしたことは判りません。

ところで、かなり前のことになりますが、「赤」のつく地名と「水」との関係について
フミさんの投稿がありました。
私が昔読んだ本に、これはアイヌ語のワッカ(水)から来ているという説が載っていました。



地名の由来教えてください

ららら (2000/06/13 19:27)

苫小牧,室蘭,帯広,夕張の地名の由来を教えてください。
お願いします。



よくある励ましの言葉は・・・

福島春人 (2000/06/13 18:05)

レスいただきありがとうございます。
サッカーの横断幕にある励ましの言葉は
多くが4文字熟語です。疾風迅雷とか難攻不落
といった具合に。
我那覇選手は攻撃の選手なのでそれに合ったも
のが良いと思っています。それに熟語ではなく
「それいけ!」とか「攻めろ!」といった意味
のものがあればうれしいのですが。



もどき

佐藤和美 (2000/06/13 12:37)

>「棗」は「クロウメモドキ科」の植物です。

「もどき」ってわかりにくい日本語かもしれませんね。

「新明解国語辞典」からです。
「もどき」
「何かに似ている(ように作る)こと。また、その物。」

「もどき」がついたことばでは「雁もどき」が有名です。

「クロウメモドキ」って、「黒い梅に似ているもの」ってことでしょうね。

手塚治虫のマンガ「マグマ大使」では「人間モドキ」という人間のイミテーションがでてきます。
なかなかいいネーミングだったと思います。



RE:沖縄の励ましの言葉は?

佐藤和美 (2000/06/12 12:49)

福島さん
>実は,私の応援するサッカーチームに沖縄出身の若者がいるので,
>励ましの言葉を添えた横断幕を作りたいのですが,どんな言葉がよいでしょうか,
>どなたかアドバイスお願いします。私が知っているのは『チバリヨー』くらいなの
>ですが・・・

「チバリヨー」は「キバレヨー」で、「ガンガレヨ」ってことですね。
ところで、サッカーってなんて言って応援するんでしょう?
思いつかない。(^^);



なつめ(棗)の意味はわかりました

司空 (2000/06/12 11:39)

佐藤さん、沢辺さん、いろいろ調べてくれてありがとう
そうですね、「初夏に芽が出る」というのはおかしいですね
初夏で、何月ですか、四月にもう緑いっぱいで
大陸の風土ですけど、五月に気温はもう30度以上になりますから
そのとき芽を出すと焼かれるかもしれません
夏に花が咲くのは正しい記述です。

棗は梅と同科の植物というですか、それは知りませんでした
確かに棗はいろいろの種類があって、酸棗という種類もあります
日本に伝来のは酸っぱいやつかもしれません
あるいは日本で退化して甘味がなくなりますかも
梅は六月に成熟し、棗は八月に成熟しますから
夏の梅、転じてナツメになりましたということですね

佐藤さんはやっぱり語学の専門家ですね
佐藤さんの推測と私の憶測とを比べれば、まるで
ピンからチリまで、ちょっと違いますね
頭のテッペンから踵のサキまで、これも違いますね
雲から泥まで、雲泥の差というでしょうか

これからも宜しくお願いします



先達にお尋ねします

ぴかる (2000/06/12 01:52)

ニャンニャン"と"プッツン"の語源について御教授願います。



はじめまして

伊藤裕一 (2000/06/11 12:21)

はじめまして、伊藤と申します。
アイヌ語を含めて語源にお詳しいページですね。
今後、たまに遊びに来させてください。

ところで、"がせネタ"の"がせ"って"おさわがせ"の"がせ"
だと思うんですが。。もうでてたら、ごめんなさい。

それでは



よみ

佐藤和美 (2000/06/10 12:41)

ことしろさん
>では何故『黄泉』は「ヨミ」と読むのでしょうか??
>中国の『黄泉』という字と、日本の「ヨミ(夜見)」という発音が
>合体したということなんでしょうか??

「犬」はなぜ「いぬ」と読むのでしょうか?
全ての漢字とその訓読みに言えることですが、
(当て字とか、当て間違いの字はありますが)
漢字の字義と言葉の意味が同じだと考えたときに、
その漢字はその訓読みを会得するでしょう。
「黄泉」と「よみ」もそうでしょう。

>国語辞典にも大辞林にもそのことには触れてないんです〜〜( i_i)

「犬」はなぜ「いぬ」と読むのかにふれている辞書はありませんよね。

>以前読んだ古事記について書かれた本に、
>『黄泉の国』を『夜見の国』と(”の”は入ってなかったかも)
>表記してあったものがありました。

「よみ」の語源については、いくつか説があるようですが、
「夜見」はそのうちの一つです。
(「よみ」は「闇(やみ)」という説もあります)
定説はないようです。

(中村幸弘「難読語の由来」(角川文庫)を参考にしました)



なつめ

佐藤和美 (2000/06/09 12:45)

あいにくと、私は棗を食べたことも見たこともありません。

棗は「日本にも古く渡来し、奈良時代から栽培されているが、すぐれた品種はない。」
(平凡社世界大百科事典)

「すぐれた品種はない」っていうのは、
棗は日本の風土に向いていなかったということでしょうか?
これが日本で広がらなかった理由かもしれません。

「広辞苑」には「万葉集」での用例が載っています。
「なつめ」という言葉は古くからあるんですねぇ。

沢辺さん
>「初夏に芽が出るから夏芽だそうです」

「平凡社世界大百科事典」には初夏に花が咲くと書いてあります。
私には「初夏に芽が出る」というのはちょっと疑問なのですが、
いつごろ、芽が出て、花が咲くのか?
この辺は司空さんに判断していただくのがよさそうですね。

「棗」は「クロウメモドキ科」の植物です。その名のとおりウメに似ているようですね。
私には夏に咲くウメ、「ナツ」+「ウメ」で「ナツメ」じゃないかという気がするんですが、
(これは私個人の考えなのでそのつもりで)

「棗」音読みは「ソウ」(旧仮名「サウ」)
(「漢語林」)



学らん

佐藤和美 (2000/06/09 12:38)

「学らん}ですが、もう一つの語源説を見つけました。

「隠語大辞典」(皓星社)に
「らん」は「襴」だと書いてありました。
つまり「学らん}は「学襴」だというのです。

「襴」の字義は「上衣と裳(もすそ)とがつながっているひとえもの。」
(「漢語林」)



沖縄の励ましの言葉は?

福島春人 (2000/06/09 10:36)

はじめまして。実は,私の応援するサッカーチームに沖縄出身の若者がいるので,
励ましの言葉を添えた横断幕を作りたいのですが,どんな言葉がよいでしょうか,
どなたかアドバイスお願いします。私が知っているのは『チバリヨー』くらいなの
ですが・・・
 どなたかアドバイスのメール下さい。宜しくお願いします。



ナゼ『黄泉』は「ヨミ」なのでしょう?

ことしろ (2000/06/09 01:39)

今晩は。お邪魔します。
またもや疑問です。

”黄泉”から”返る”で →「ヨミガエル(甦る)」
死者の国のことを”黄”の”泉”と書くのは、
元々中国において地下にあると信じられていたその国には、
黄河の水の源があると考えられていたからーーーだそうですが、

では何故『黄泉』は「ヨミ」と読むのでしょうか??
(国語辞典にも大辞林にもそのことには触れてないんです〜〜( i_i) )

以前読んだ古事記について書かれた本に、
『黄泉の国』を『夜見の国』と(”の”は入ってなかったかも)
表記してあったものがありました。

中国の『黄泉』という字と、日本の「ヨミ(夜見)」という発音が
合体したということなんでしょうか??

もし『夜見』が古代日本における死者の国を指す本来の表記だとしたら、
昔の人は死者の国をどんなものと想像してこの字にしたんでしょうか?
それとも字に意味はなく、音の方に意味が??





無知(沢辺治美) (2000/06/08 16:42)

「棗」は『初夏に芽が出るから夏芽だそうです。』(下記ページ)
「夏目」は『姓氏の一。』(大辞林)なので無関係のようです。

http://www.wellba.com/wellness/oriental/contents/natume.html



天子

佐藤和美 (2000/06/08 13:00)

天子」にいくつか補足を。

「天皇」は日本が独自に考え出した名称ですが、
「天皇」のことを「天子」ともいいます。

以下、「大辞林」からです。

てんし【天子】
(1)〔天帝の子の意〕天命をうけて地上を治める者。帝王。
(2)天皇のこと。
(3)〔仏〕 日天・月天などの仏教上の神。

「朕」っていう一人称もありますね。

ちん【朕】
(代)一人称。天子が自称として用いる。われ。〔中国古代では普通の人も使ったが、秦の始皇帝のとき、天子だけの自称となったという〕

日本の天皇も一人称「朕」使ってますよね。
「玉音放送」の冒頭は「朕思うに……」でした。

「天子」、「朕」は中国のマネなんでしょうけど。

「なつめ」は今日の会社の帰りに調べに行きます.もう少々お待ちください。



Tientsin

佐藤和美 (2000/06/08 12:52)

清野さんwrote
>Tientsinはウェード式ローマ字だと思います。
>日本語に当てはめればヘボン式のようなもので
>欧米人の立場から見た言語表記ではないでしょうか。

昭和10年代の天津(駅)としてはローマ字表記するなら、
「Tientsin」という表記が妥当ではないかということです。
当時の中国国内ではローマ字表記が決まっていなかったか、
広まっていなかったかどちらかだったと思います。
租界もあったことだし。

話はかわって、現代の日本の駅名表記です。
「新橋」の「Shimbashi」っていうのは、どうも違和感があって好きになれません。
ヘボン式のp、b、mの前の「ン」は「m」にするっていうのは、
ほとんどの日本人には抵抗感があるんじゃないでしょうか。



学らん

まき (2000/06/08 09:55)

無知(沢辺治美)さん。ありがとうございました。
江戸時代までさかのぼってしまうのですね。

それから、参考になるHPの紹介もしていただき
ありがとうございます。



学ラン

無知(沢辺治美) (2000/06/08 09:32)

江戸時代の隠語に、「オランダ」から派生した、洋服を意味する「ランダ」という言葉が
ありました。学ランのランは、この「ランダ」が縮まったもの。
と、『広辞苑』に出ているようです。
下記のページにもあります。

http://www13.big.or.jp/~msk/tisen/ka/0061.html



RE:価値の上がった言葉

いばら (2000/06/08 00:18)

>アメリカではアイルランド人は差別されていましたが、
>アイルランド人に多い名前「Mickey」(Michaelの愛称)もろくな語感がないようですね。

これは知りませんでした。
好奇心を刺激されて早速オンラインの辞書でいろいろ調べてみましたら、
英でも米でもアイルランド人の蔑称になっていました。
Michaelがアイルランド人によくある名前だからなんですね。
(知り合いにMichael Doyleという名前のアイルランド人がいますが、
まさに典型的な名前の持ち主!ということになりますね。)

>その後、ネズミのミッキーがでてきたおかげでこれもだいぶ緩和されたようです。
>(なにかの本に書いてあったのですが、題名を思い出せません)

確かにミッキーマウスやミックジャガーの登場がMickey/Mick(<Michael)という名前の
イメージ向上に一役かっていることでしょう。

ただし、言葉としてはちょっと様子が違うようです。
Mickey Mouseはそのまま形容詞になっていますが、
取るに足らない、ちゃちな、安っぽい、馬鹿げた…という否定的な意味の言葉です。

ちなみに、本家(?)アイルランドではMickey=child's name for a penisです。(笑)
↓"Everyday English and Slang in Ireland"

http://www.geocities.com/ResearchTriangle/8662/irish.html



自転車小僧さまへ

ことしろ (2000/06/08 00:16)

情報をありがとう御座います。

しかし古い時代の習慣は血生臭いものが多いですね・・・(-_ー♭)
良い結果がでるまで羊の首をーーー?

『牛耳る』の語源まで教えていただいて、
良い勉強になりましたv



ウェード式ローマ字

清野 良重 (2000/06/07 20:59)

Tientsinはウェード式ローマ字だと思います。
日本語に当てはめればヘボン式のようなもので
欧米人の立場から見た言語表記ではないでしょうか。



なつめ(棗)

司空 (2000/06/07 16:56)

佐藤さんありがとう
天孫の意味はわかりました
でも、同じ天の神様の子孫の意味で
なんで中国で天子というのに
日本では天孫というのか
やはり不思議に思うんですね

ところが
天津といえば
皆さんすぐ思いついたのは甘栗でしょうね
じつは天津は私の故郷です
正確に言えば天津郊外の田舎で
武清というところです
昔は河北省の県で
今は天津の管轄内になりました

天津のもう一つの特産といえば
棗なんです
天津に限らず
ひろく華北の北部、西北部の
乾燥半乾燥地域には棗の名産地です

西の陜北から、東の山海関までの
万里の長城沿いには
八月の末九月の始めにかけて
棗の収穫季節です
その辺に旅行に行くには
その季節は一番いいです

摘んだばかりの棗は本当に美味しいですね
乾燥したものは少し匂うけど
水に数時間漬けてよく洗ってから
そのまま食べてもいいし
米といっしょにお粥ににすれば
もっと食べやすいかもしれない
乾燥したものは見た目はよくないですけど
食べてもぜんぜん問題ないんですよ
表面には糖分をしみ出てて汚く見えるだけです

もしライシは南の果物の王様というなら
北の王様はずばり棗です
日本人は何で棗を食べないでしょう
硬い核があって食べにくいか
それだったら
核を抜けて乾燥したものもあります
ぜひ食べてみてください
やみつきですよ

私の故郷では結婚式で
必ず棗と栗を出します
棗は棗子(zaizi)といい
栗は栗子(lizi)といいます
棗は早(zao)と
栗は立(li)と同音ですから
早く子を生んで立派になるように育つ
という願いですね

私は日本に来てから
一回も棗を見たことがありません
韓国の学生さんとソウルに行ったとき
喫茶店で棗入りのお茶を出されました
それは中国で日常に飲んでいます
「棗茶」という、乾燥した棗
或いは少し焼いたの棗をお茶の中に入れ
体に言いといわれました
そのところで韓国は北中国と似ていますね

しかし日本人は何で棗を食べないでしょう
日本には棗の木がぜんぜんないんですか
なぜ棗子はなつめというですか
辞書を引いても答えがでません
棗の音読みもないんですか
棗と夏目と何の関係ですか
どういう意味ですか
ぜひ教えてください



学らんのらん

まき (2000/06/07 13:33)

こんにちは。教えて下さい。

男子の学生服のことを「学らん」といいますが、「学」はおそ
らく学生(服)だと思うんですが、「らん」っていったい何ですか?



RE:価値の上がった言葉

佐藤和美 (2000/06/07 12:41)

下がった例、上がった例、一つずつ書いてみました。

下がった例
 エロ
 「愛」もただの「スケベ」に転落

上がった例
 「Mickey」
アメリカではアイルランド人は差別されていましたが、
アイルランド人に多い名前「Mickey」(Michaelの愛称)もろくな語感がないようですね。
ま、この辺は英和辞典を見てもらうことにして、
その後、ネズミのミッキーがでてきたおかげでこれもだいぶ緩和されたようです。
(なにかの本に書いてあったのですが、題名を思い出せません)



RE:天孫

佐藤和美 (2000/06/07 12:38)

この伝言板でも何回か紹介してますけど、
日本語でなにかわからないことがあったらまず辞典を引きましょう。
「大辞林」
http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-top.cgi

以下、「大辞林」から関係ありそうなところを。

あまつかみ【天つ神】
天上界にいる神。また、天から下った神。

くにつかみ【国つ神】
天つ神に対して、日本の国土に土着する神。

てんそん【天孫】
(1)天つ神の子孫。
(2)天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)。

てんそんこうりん【天孫降臨】
記紀神話で、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高皇産霊尊(たかみむすひのみこと)・天照大神の命令で、葦原中国(あしはらのなかつくに)を統治するために、高天原(たかまのはら)から日向(ひゆうが)国(=宮崎県)高千穂(たかちほ)峰に天降(あまくだ)ったこと。

「天孫」の(1)は広義、(2)は狭義の意味ですね。
「葦原中国」は日本の別称。
瓊瓊杵尊の子孫が初代神武天皇で、今の天皇はそのまた子孫ということになってます。



血祭り

自転車小僧 (2000/06/07 01:41)

こんばんは。血祭りについて。
ことしろさんが辞書で見た記述を正しいとすると、殷代の祭祀のことを指しているのでは
ないでしょうか。殷代には戦いの前に王族が占い師に命じ、「羊何頭を捧げるが勝利できる
か」といった形式で占い、良い結果になるまで延々と生贄の首を斬って殺し、その血を浴び
たり、祭具に塗ったりしたことかと思います。
無論、戦争捕虜や異民族がその生贄になることも少なくありません。
その際、トウテツ(饕餮:全てを食らい尽くすと言う伝説上の怪物)の模様のついた斧を
使ったそうです。その後、戦国時代になり、同盟を結ぶ際、盟約を書いた石や銅器ととも
に殺した牛を四角い穴に埋め、殺した牛の血を啜りあい、同盟で覇者と認められた者が牛
の耳を切り取ると言う祭祀も行われており、牛耳を執るの語源となっています。
血祭りの語源が本当に殷代のこの種の祭祀に当たるか知りませんが、参考まで。



価値の上がった言葉

よしえっち (2000/06/06 16:55)

言葉の価値が昔と今で異なることがありますよね。

例えば価値の下がった例は・・・
 ・貴様(きさま) 
       ・・・・・・・あまり思いつかないのですが・・・。
                       すみません m(..)m

価値の上がった言葉はどういうものがあるのですか?



天津

佐藤和美 (2000/06/06 12:47)

マンガ読んでてもいろいろ気になることがあるもんです。
きのう発売された「ビッグコミックオリジナル」に掲載されていた「龍」ですが、
最終ページで「天津」のローマ字表記が「TIANJIN」と書かれていました。
どうもこういう細かいことが気になってしょうがないです。
「龍」は現在昭和10年代が舞台です。
で、「TIANJIN」ですけど、これはピンインですよね。
ということで、どうも気になってしょうがないです。
小学館「プログレッシブ英和中辞典」では「天津」のもう一つのスペルとして、
「Tientsin」が掲載されています。こちらのほうがよかったのではないでしょうか。



天孫

司空 (2000/06/06 11:13)

日本語の隠語で「息子」という言い方がありますね
皆さんお解りでしょう
それと対応する中国語はどうしてか
「小弟弟」(弟さん)というなんです
そんなところでも日本人が中国に遠慮して
自ら格下げにするですか

ちなみに中国語に「天子」という言葉ありますね
どうしてか日本語に「天孫」という言葉あります
まったくの憶測ですけど
「弟さん」から出たのは「天子」で
「息子さん」から出たのは「天孫」というわけでしょうか

笑ってもいいけど、怒らないでね。冗談です。

さて、まじめに質問します
「天孫」の語源は何でしょうか
「天子」と子と孫との関係がありますか



『血祭り』って??

ことしろ (2000/06/06 01:26)

妹がふと口にした言葉が気になりました。

『血祭り』ーーー”血”の”祭り”・・・

字を見ると、なんだかすごい言葉。
国語辞典を開いたら、
”昔の中国で出陣のときに人や獣を
殺した血で軍神に勝ちを祈ったこと”と。

「え?? どんな立場の人を? どんな風に??」

もっと詳しいところをご存知の方、
いらっしゃらないでしょうか。



日本国語大辞典

佐藤和美 (2000/06/05 12:33)

あの小学館「日本国語大辞典」の第二版がいよいよ出るようですね。

全13巻
11月刊行開始
一括払い(今年中)\168000+税
特価(来年中)\14000+税

欲しいけど、それにしても高いですねぇ。
個人で所有するものじゃないんでしょうか。



RE:犬の名前

佐藤和美 (2000/06/05 12:32)

いばらさん、ありがとうございます。

>ハンガリー語においては(名詞の)複数形は語尾にkを付けると記されています。

どうやら、「puli」、「pulik」はハンガリー語から入ったということで間違いなさそうですね。



まあ

清野 良重 (2000/06/04 19:03)

母の中国音はカタカナで表わせば

「ムー」です。

「お母さん」を意味する「マー」は

「女偏に馬」と書きます。



Re:犬の名前

いばら (2000/06/04 14:53)

佐藤和美さん、こんにちは。
蛇足かもしれませんが、一応裏付けということで。

ネット上でA Hungarian Language Courseというハンガリー語の講座を見つけました。
こちらのLesson7「複数形と10から100までの数字」に
ハンガリー語においては(名詞の)複数形は語尾にkを付けると記されています。

http://www.people.fas.harvard.edu/~arubin/hu7.html



RE:犬の名前

佐藤和美 (2000/06/04 07:59)

みやすけさんwrote
> 質問があるのですが犬にプリ(puli)っていう犬がいるんですが、
>アメリカ人の友人は複数形をpulikと言っていました。
>間違いだろうと思って聞き返してみると、それであっているが、
>どうしてそういうのかは分からないといっていました。
> なぜなのか、突止めていただけないでしょうか?

「puli」
「プリ:ハンガリーで改良された中形の牧羊犬」
(小学館「プログレッシブ英和中辞典」)

「プリ」という言葉は「犬」と一緒にハンガリーから英語に入ったんじゃないでしょうか。
私はハンガリー語を全然知りませんが、
「puli」、「pulik」はそういう観点からみたほうがいいと思いますが。



かあ、まあ

佐藤和美 (2000/06/04 07:58)

たけぼうさんwrote
>生徒になぜお母さんと「母」を「かあ」というのか質問されました。
>中国語の発音では「まあ」ですよね。
>なぜ「かあ」なんでしょう。

「お母さん」の「母」は「かあ」と読みますが、
「母」だけでは「かあ」とは読みません。
「かあ」という単独の語は存在しません。
(「百合」の「百」は「ゆ」と読みませんよね。)
この「かあ」と中国語の「マー」は無関係です。
無関係なのが当たり前ですね。

中国語と日本語で比較していいのは、音読みで、
訓読みは比較しても意味はありません。
(若干の例外はありますけど)

「母」の音読みは呉音「モ」、漢音「ボウ」、慣用音「ボ」。
中国語「マー」と比較していいのは「モ」、「ボウ」ですね。
(慣用音は中国語と無関係ではないですが、使わないほうがいいでしょう。)



わた

面独斎 (2000/06/04 03:24)

> うみは訓読み、音読みはカイであるのでここで中国語と日本語のつながりは
> 切れると思います。

音読み訓読みの別は、漢字の日本への伝来以降にできたものですが、それよりも
はるか昔、おそらく文字の誕生以前に中国語と日本語のつながりを想定しようと
いうのが司空さんの主張でしょうから、音読みと訓読みの違いを根拠にそれを
否定しようというのは見当違いのような気もします。

> 海に関してよく言われるのは、「わだつみ」の「わだ」と朝鮮語のpadaを同源
> とする説があります。

『広辞苑』(第四版) にも、「わた」の項に次のようにあります。

> 朝鮮語 pata (海) と同源。一説に、ヲチ (遠) の転

ただ、「わた」と「うみ」とは並行して使われていたようなので、両語が別系統
だとすれば、「うみ」のほうは古代中国語と何らかの関係があったと考えるのも、
必ずしも間違いだとは言えないかもしれません。とは言え、『万葉集』をざっと
眺めてみて、「わた」よりも「うみ」のほうが新しそうだな、とは感じました。
あくまで個人的かつ直感的な感想ですが。

なお、「わだ」「わだつみ」という言い方は比較的新しいもので、万葉時代には
「わた」「わたつみ」と言っていたようです。「わたつみ」について言えば、
「和多都美」というのが『万葉集』における主たる表記ですが、万葉仮名では
「た」の音を表わす場合、ほとんど常に「多」の字を用いています。
「多麻」(たま、玉)、「多妣」(たび、旅)、「和多流」(わたる、渡る) などなど。
一方、「だ」の音を表わす場合には「太」の字が用いられています。
「安比太」(あひだ、間)、「伊麻太」(いまだ、未だ)、「美太流」(みだる、乱る)
などなど。「多太」(ただ) なんてのもあります。ご参考まで。



犬の名前

みやすけ (2000/06/03 02:03)

 初めまして。私は某愛犬家団体に所属しているものです。
 質問があるのですが犬にプリ(puli)っていう犬がいるんですが、アメリ
カ人の友人は複数形をpulikと言っていました。間違いだろうと思って聞き
返してみると、それであっているが、どうしてそういうのかは分からないといっ
ていました。
 なぜなのか、突止めていただけないでしょうか?



語源

たけぼう (2000/06/02 22:53)

中学校の教員です。生徒になぜお母さんと「母」を「かあ」というのか質問されました。
中国語の発音では「まあ」ですよね。
なぜ「かあ」なんでしょう。



沖縄語の入門

佐藤和美 (2000/06/02 12:53)

白水社といえば「エクスプレスXXX語」シリーズなどを出してる出版社ですが、
その白水社からついに出ました。

西岡敏・仲原穣「沖縄語の入門」

今まで、沖縄の言葉を勉強しようとしても、手ごろな本がなかったんですが、
ウチナーグチ(沖縄口)の第一歩はこの本からってとこでしょうか。

イタリア人がフランス語を勉強するように、
ヤマトゥンチュ(大和人)もウチナーグチ勉強してみましょうね。



司空さんへ

自転車小僧 (2000/06/02 01:32)

>たとえば中国語の「馬」(mar)「梅」(mei)という言葉は日本語に入って、みな「uma」
>「umei」になっじゃって、ひょっとしたら「失う」(usinau)埋める(umeru)などの日本語は
>中国語の「失」(shi)「埋」(mai)と同源の言葉かなと思ってしまう、その辺はどうですか?
> もし私の推測正しければ、「海」(umi)という日本語はもともと(mi)あるいは(maei)と
>発音かもしれない。そうだったらmare(羅)-mer(仏)-mar(独)-maei(中)-mi(日)
>という欧亜大陸〜日本までの見事な言葉の流れが流れていた。
馬、梅についてですが、古代中国語では(mba),(mbe)とm-を伴う2重子音で発音されていた
と推定されています。今も福建、アモイ語ではmb-の発音があります。日本語で漢音をバ行、
呉音をマ行で読むものはmb-音を持った物となります。
海については、うみは訓読み、音読みはカイであるのでここで中国語と日本語のつながりは
切れると思います。海に関してよく言われるのは、「わだつみ」の「わだ」と朝鮮語のpadaを同源
とする説があります。
父、母については、古代中国語で*pa,*maにまで再構されているので、ヨーロッパ諸語と同源
というのもあながち否定できませんが、世界的に見て、父、母は唇音で発音されることが多く
幼児語(赤ちゃんのバブー、マンマ)が語源というほうが妥当でしょう。
*アフリカにキクユ語では、父をmama、母をbabaと言う。このように父母の発音がヨーロッパ諸語
から考えるとおかしなものもありますので。
ソ連の言語学者のイヴァノフが印欧語、ウラル語、アルタイ諸語、シナ=チベット諸語、日本語 等を含め、旧大陸北半球の言葉すべてが同系というNostronesia語説を唱えています。
フィンランド、ハンガリーや急進的な類型学者には支持されていますが、まだまだ実証性にかけます。
ではまた。



「言葉の世界」伝言板5月分

佐藤和美 (2000/06/01 13:25)

 「「言葉の世界」伝言板5月分」を追加しました。

ファイルサイズ73キロバイト、最高記録更新。



Copyright(C) 2000 Satou Kazumi

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