香港まち歩き/1人旅(1989.9.2〜5)
1.坂道事情
香港島の坂道(階段)とそこに広がる高層住宅群にはほとんど感動してしまう。よくまあ、こんなところにこんな住宅を建て住んでいるなあ…と。香港人は高いところが好きなのか。一戸だけではなく、マンションがこれだけ発達したのは、やはり土地政策なのか。
2.夜景
100万$の夜景と言われる。確かにロケーションは抜群。間に海があり、多数の船が行き交う。しかし、都市としての夜景のすばらしさからいけば、シカゴやニューヨーク、ダラスのほうがライトアップや演出がすばらしいと感じる。商業ビルの差か。香港も現在どんどん建築活動が活発に進んでいる。夜景もどんどんきれいになっていくのでは。
3.建築活動
新しいビルの建築活動が盛んだ。古いビルを壊しているところもあったので再開発方式の建物もあるのだろう。高層建築物が、ダウンタウンだけでなく、郊外にも山の中にも広がっている。どうしてこんなに集中して住んでいるんだろう。このまちの人口密度はどれだけあるのだろう。観光客も多いのでかなりの数にのぼるのでは。こんな高層ビルが竹の足場で作られていく様は 感動的でもある。日本では考えられないものだ。
4.香港人の顔と言葉
日本人と外見は見分けがつかない。しかし、言葉をかけられても全くわからない。ただ、歩いているだけなら、完全にとけ込めてしまうのだが。
英語の必要性を痛感する。本当はすべての言語がわかれば理想なのだが、所詮、私には無理な話で、せめて英語だけでも。日本語を本当にうまく話す香港人を見ると、長い間英語を学んだくせに全く話せない自分が情けない。香港では、広東語、英語+北京語を話せるというのに。
5.テレビと映画と雑誌
香港のTVは4局。英語が2局と中国語が2局。英語局の映画は中国語の字幕が入っている。
香港映画を見た(26$)。英語と中国語がでるから有利と書かれていたが、中国語は全くわからない。簡単な単語は想像つくが、それは英語も同じこと。結局、英語を頼りにしていたが、早くしゃべられるとお手上げ。上映時間は毎日決まっていて、4時頃にポルノをやる。日本片とあったので入る(20$)。1:20ぐらいのあいだに2本、意味もなく、途中を端折りながらやっている。中国語の勉強にはなる。
「漫画週間」6$。日本の漫画のコピーだ。大判で1Pに日本の9ページ分がのっている。地の擬態語がカタカナなのですぐコピーだというのがわかる。香港でもあだち充は人気があるらしい。しかし、「タッチ」の「大和啓介」が「唐啓介」になっていたのはやはり愛国心の現れなんだろうか。ただ、表題とあっていないのは笑えてしまうが。
6.物価
とにかく安い。ビールが3〜5H$。ジュースと同じくらい。中華料理屋で頼むと18$で案外安いと思っていたら実際はもっと安いということだ。
ブランドまがいの時計も安い。70$くらいで表示している。コピー商品の販売方法には驚いた。コピーの販売が違法ということで屋台では写真だけを示している。それをみながら交渉するらしい。最初は何をやっているのかと思った次第。
公共料金も安い。フェリー、トラム0.6$。バス2$くらい。地下鉄でも香港島に渡らなければ4.5$。これだけ安いとみんなバスや地下鉄を利用するだろう。自転車は荷車として(前に荷物を載せる)ぐらいしか見かけなかった。