水道設置(2000年度総括)

 

 当学童には水道がなく、井戸水を利用してきたが、水質等の問題もあり、水道設置は永年の課題となっていた。
 昨年、9月11日の東海豪雨は各地に大きな被害及ぼしたが、当学童においても井戸の周囲が水没し、その水圧によって井戸の側壁が壊れ、井戸が埋まってしまった。そのため、数日間にわたり井戸水が利用できないという事態に陥った。
 パイプを短くし、水の吸い上げ口を引き上げることによって何とか井戸水は利用できるようになったが、側壁はいつ再び壊れるかもわからない状態であった。そこに、再び大雨が予想され、緊急対応として、雨水を排水するための側溝を整備することとした。それまでは学童から流れる雨水が井戸の周辺に溜まるようになってしまっていたためである。
 幸いにも雨は大したことはなく、井戸への影響はなかったが、水害の事故以降、時々断水する事態が発生し、水道の設置が緊急の課題となってきた。
 これまでにも水道の設置が話題となり、検討が行われたようだが、水道の本管が前面道路にまで来ていないため、その工事が必要とのことから膨大な工事費が必要となり、断念してきたという経緯がある。今回も当初、上下水道局に問い合わせた際には、150万円以上の費用がかかるということであった。ただ、条件さえ満たせば補助も可能ということであったが、調べてみると前面道路は私道であったことなどから、補助は難しく、土地所有者の同意が必要とのことであった。
 この間の交渉や調査の中で当学童の東側の土地が名古屋市の所有地であり、その土地に面する道路には水道の本管が来ていること、他の敷地で名古屋市の土地を借用して水道を引いているケースがあることがわかり、名古屋市の土地を借用することで、水道を設置できないかという交渉を行った。当初は、手続きの面倒さから名古屋市の担当局から「民地を借りた方がよいのでは」という声も出されたが、何回かの交渉によって借用することができ、さらに健康福祉局の理解も得られ、健康福祉局から申請をしてもらうことで、無償で借用することができることとなった。
 水道工事には既存施設の移動などの困難も予想されたが、大きな問題もなく、工事が完了し、ようやく水道が利用できることとなった。東海豪雨から半年がたっていた。
 これで断水の心配はなくなったわけであるが、今度は水道料金が必要となることから、水の無駄使いには十分注意する必要がある。井戸水との使いわけによって節水に務める必要がある。

 なお、土地の使用期限は平成17年3月31日となっており、継続使用の場合には更新手続きが必要である。30日前までに健康福祉局から財政局に公有財産の使用承認の申し出をしてもらうよう働きかける必要がある。

<水道設置の概要>
学童の東側の土地(名古屋市有地 地番28-599)を水道管設置のために借用
借用期限は5年間で今回はH13.2.1〜H17.3.31
通常は借地料(1mにつき100円/年、今回は23mなので2,300円/年)が必要であるが、学童保育所は第2種福祉事業という位置づけから、健康福祉局が財政局に借用するという形で無料に。
手続き上は、区役所の福祉部福祉課児童係から健康福祉局児童課を経由して財政局に申請

<水道設置までの経緯>
 9月11日  東海豪雨
 9月14日  健康福祉局児童課訪問(水害に対する助成がないか問い合わせ→なし)
 9月15・16日 緊急工事(側溝の整備)
 9月18日  上下水道局天白営業所に電話で水道設置について問い合わせ
 9月19日  法務局で周辺の土地所有状況の調査
 9月下旬   財政局管財課へ打診
 10月6日  上下水道局天白営業所訪問(水道設置について相談)
 11月22日  健康福祉局児童課訪問
 11月30日  天白区福祉部福祉課児童係へ「名古屋市有地借用のお願い」提出
 12月7日  健康福祉局から財政局へ公有財産の使用承認の申し出
 1月25日  財政局長から健康福祉局長への使用の承認通知
 1月28日  水道業者との打ち合わせ
 1月30日  健康福祉局児童家庭部児童課長から学童への通知
 2月3日   水道業者との打ち合わせ(申込書の提出について)
 2月8日   給水装置工事申込書提出
 2月18日  水道業者との打ち合わせ(屋内配管ルート確認)
 2月23日  屋内配管工事
 3月20日  給水管引込工事(名古屋市の工事)
 3月26日  水道使用開始
 4月8日   水道の屋内接続工事(役員有志・指導員による作業)

<水道設置費用>
 父母会での承認により、施設積立金から捻出  

支払先 項  目 金 額 備 考
名古屋市への支払い 設計審査手数料 2,400円
基本工事費 42,000円 消費税含む
直接工事費 54,390円 消費税含む
水道業者への支払い 材料費一式 50,000円
調書、申請、設計、手続き費 30,000円
工事費及び諸経費 80,000円
消費税  8,000円
合      計 266,790円
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