城北線とキリンビアパーク名古屋
(1998.10.3)

 JRの子会社東海交通事業の主催する「城北線沿線ウォーキング」に参加した。城北線の尾張星の宮駅を起点に清洲城などを歩く10.8kmのコースである。1歳の次男はほんの少し歩いた他はおんぶをして回ったが、5歳の長男は途中でワープ、それでもバテてしまったのか、一部おんぶをさせられるはめになった。でも8kmぐらいは歩いたので、よくやったというべきだろう。

 城北線は枇杷島と勝川を16分で結ぶ路線で途中の駅は4駅。名古屋の環状鉄道として企画されたが、勝川駅での乗り入れができておらず、1時間に1本程度のローカル線となってしまっている。1両編成の電車が全線高架の路線を走る。眺めはよい。またその姿もかわいい。でも利用者が少ないのが大問題。この沿線ウォーキングも利用促進として企画されたのだろうが、そのための臨時電車に乗っていたのは我々4名を含めても7名。全参加者が120名程度では利用促進の効果は期待できないというところか。尾張星の宮駅を起終点としてしまったことが、車での参加者を増やしてしまったような気もするが…。

 コースは歴史的な史跡をめぐるように設定されている。天守閣の復元された清洲城は五条川を挟んで公園として整備されており、地域のシンボルとなっているようだ。

 ゴールに設定されたのがキリンビアパーク名古屋。昭和30年代の古い工場を改造し、工場見学と試飲のできるスペースとして整備されており、誰でも自由に工場見学ができる。土・日曜日も開いているのがよい。見学できるのは仕込棟とパッケージング棟であり、残念ながら廃棄物ゼロを実現したというその全過程をみることはできないが、地域に開かれた工場として、地域に貢献しているといえる。試飲も小瓶1本ぐらいはあり、子供にはソフトドリンクがもらえる。近所に住んでいたら、子供は毎日のように来てしまうかもしれない。レストランではできたてのビールを味わうこともできる。パンフレットに書かれているように新しい観光スポットといってもよいと思うが、行政の発行しているパンフレットには、名前すら書かれていない。地域のPRのためにもっと活用したほうがよいのに。

 ここからは名鉄駅、JR駅までの無料送迎バスも出ている。城北線の駅から5分の位置にあるにもかかわらず、城北線がアクセスとして活用されていないということだろうか。折角の観光スポットも城北線の利用増進とはなっていないようだ。

(1998.10.8)

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