月曜日でも親子連れでいっぱいのUSJ
(スペーシア社員旅行/2001.6.25)


ハリウッド・エリアからラグーンごしにサンフランシスコ・エリア、ジュラシック・パークをみる

 話題のUSJ。話題のものは1度は見ておかねばならぬと、今年の社員旅行で訪れることにした。今年は近場にしようと決まった時点で、ここに決まったようなもの。休日をさけて月曜日に訪れた。
 インターネットによるUSJ攻略法によると、朝一番に並び、人気のあるアトラクションにダッシュしろというのが目につくが、月曜日ならそんなことは必要ないだろうという甘い期待は見事にはずれ、その人出の多さに驚くことになる。果たして、休日だとどうなるのだろう、と心配しながらも、早速、家族と行く時には、どのようなコースで、どこを回れば良いかを考えている次第。このホームページにも、忘れないうちに印象を書き込むことにした。そのような気にさせる施設という意味でもUSJは評価できるといえるのではないだろうか。 

USJへのアプローチ

 今回は前日に小豆島に宿泊した関係で、海からのアプローチとなった。ユニバーサル・シティ・ポートはまだ工事中。港からUSJまでは歩道を歩いた後、裏口のような階段を歩いてアクセスすることになる。メインのアプローチが鉄道であり、船からの来客は少ないとはいえ寂しい限りだ。
 一方、鉄道からのアクセスは、途中に店舗もあり、飽きさせない。距離も短く、遊び疲れた帰りでも大丈夫。アクセスの便利さでは、TDLよりも勝っているといえる。ただ、駅の混雑はどうしたものか。一時期に集中する客をどうさばくか、という課題ではあるが、構内が狭すぎるということだろう。

パーク内

 年間入場者の目標が800万人とTDLの半分。敷地規模も半分程度の印象で、1日で回る分には適度の大きさだ。ただし、それも適度の入場者がいてという前提であり、人が入りすぎたら、どうしようもなくなるだろう。月曜日でも人があふれている印象だった。休日の混雑時が恐ろしい。
 TDLとの大きな違いは、おとぎの国の空想のまちではなく、リアリティを追求していること。わざと古ぼかして、今にも壊れそうに作っている。また、TDLでは周辺の景色が目につかないように配慮しているというが、ここでは無頓着。敷地が狭く、周辺にもいろいろ施設があるから、やむを得ないというところか。
 全体の印象としては、TDLに比べ、対象年齢は高く、映画に興味のある若者が中心という感じがした。それぞれの年齢層がそれなりに楽しめるが、映画のことを知っている人には興味深いしかけがそこかしこにある。映画とのリンクで2度楽しめるというところもTDLとの違いといえそうだ。


ユニバーサル・シティ・ポート
遠くにみえる観覧車が天保山

り口近くのハリウッド・エリアはドームで
覆われている。日本特有の雨対策だろう。

アトラクション

 アトラクションは、ライド系とショー系にわけられる。今回は全部で10のアトラクションを回ることができた。全部で24あるので、半分も回ってないことになるが、人気アトラクションで乗れなかったのはジョーズだけ。これも朝一番に並んでいればたぶん乗れたと思う(我々が入場したのは11時をすぎていた)。平日なら、1日あればだいたい回れるということだろう。以下、利用したアトラクションについて印象を記しておく。

ジュラシック・パーク(ライド系)

 ライド系の一番人気はジュラシック・パークのようだ。並んだ時はたまたま空いていたのか、45分待ちという表示で、途中で1人でもよければ早く乗れるという列に並んで30分で乗れた。これはかなりラッキーなケースかもしれない。
 基本的にはTDLのスプラッシュ・マウンテンと同じ。最後に急降下の直前に3Dのような恐竜の顔が現れ、これは3Dなのか?と見ているうちに急降下していた。雨具を着ていなかったため、びしょぬれとなったが、熱い日だったので、ちょうど気持ちよかった。怖いのは最後の一瞬なので、ジェットコースターの苦手な私でも大丈夫。

E.T.アドベンチャー(ライド系)

 これも人気が高いらしい。夜6時の時点でも1時間待ちだった。ここは予約券をもらったのだが、11時の時点でもらえたのが、17時からの券だ。それほど人気が高いということなのか。他のアトラクションの予約券は14時ぐらいだった。ここでは、1つのアトラクションの予約券をもらうとそれを使い終わるまでは、次の予約券がもらえない。すなわち、17時の予約券をもらってしまったら、もう予約券をもらえる可能性はないということだ。最初に目について予約券をもらって失敗したかとも思ったが、夜6時の時点での待ち時間をみると、もらっておいて良かったともいえそう。
 ここの予約券が早くなくなるのは、人気以外にもパークの構造自身にもありそうだ。入場するとまっすぐの道が延びているので、人間の心理からすると、そちらを歩きたくなる。そして歩いていて最初に目に付く予約券がこれだ。パークそのものは、まっすぐの道の右側にほとんどの施設があり、左側にはあまりない。右側に人気のある施設、さらに奥の方に人気のある施設を配置することで、パーク内の人の配置を分散させようというのだろう。
 基本的にはTDLのピーターパンと同じ。自転車に乗って空中を遊覧する。子供向けのライドという印象。子供向けという意味での人気なのだろうか。

バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド(ライド系)

 夜6時でも45分待ちだった。1日の最後に乗ったのだが、疲れと空腹の状態では乗らない方がよい。かなり、揺れが激しいので、気分が悪くなってしまった。うちの子供には向かない。
 基本的には、TDLのスター・ツアーズだ。大画面の映像にあわせて8人乗りの車が動く。3層に分かれるようで、1度にかなりの人数が体験できるようだ。時間は4分程度らしいが、かなり長く感じた。前方への移動のみならず、後ろに移動する感じもするのが不思議だ。映画の主人公が登場し、現在のシチュエーションを解説してくれるが、映画を知っているのと知らないのでは、印象が違うだろう。ライドは4分でも、その前の説明からだと結構楽しめる。個人的要望としては、上下左右の揺れを少なくしてほしいものだ。なお、座ったのは後ろの一番右だったが、映像が扉に隠れてしまう。楽しむなら、前列に座るべきだろう。
 トヨタがスポンサーとしてついており、待っている時の映像にトヨタの技術がタイムマシンに生かされているという解説が入るあたりは、スポンサーとのリンクがうまく行われていると感じた。実際にトヨタがタイムマシンの開発に力を入れているとしたら、もっと興味深いが…。

ウォーターワールド(ショー系)

 ショー系の一番人気。これはおすすめ。TDLにはない演出だ。3000人も入れるので、水に濡れる席を選びたい人以外はあまり並ぶ必要はなさそうだ。ただし、12:40の案内では40分前に、14:50の案内では20分前に並ぶようにと言っていた。
 まず、前説で楽しませてくれる。この時点で、水に濡れますの席に座った観客にどんどん水をかけてしまう。全体でウエーブをさせたり、3つのブロックに分けて、声の出し方を競わせるなど、観客も巻き込むのは楽しい演出だ。観客が多いと結構盛り上がる。ここだけは、人が多いのを歓迎したくなる。逆に観客が少なくて、冬の寒い日にもこんなことをするのかと思うとそれは寂しい。
 映画のスタントショーだが、水上バイクや戦闘シーン、炎や水があふれるシーンは迫力がある。なんといっても驚いたのは、飛行機が突然現れ、水上に着水するところ。思わず、お金をかけてるなーと思ってしまった。

ザ・ワイルド・ワイルド・ワイルド・ウエスト・スタント・ショー(ショー系)

 これも楽しい。ただし、ウォーター・ワールドの前に見た方がよい。こちらも、炎のシーンなど迫力があって驚くのだが、さすがにウォーター・ワールドには負けてしまう。ただし、身近に見ることができ、吹き替えではなく、外人の声を聞くことができるという点で、コメディとしてみることもできて楽しい。 
 このアトラクションと次のアニマル・アクターズ・ステージは隣あわせにあり、どちらかが終わった後、もう一方のアトラクションを続けてみることができるような時間設定になっている。これは観客に親切な時間設定だ。

アニマル・アクターズ・ステージ(ショー系)

 これは驚きだ。動物が演技をする。時々、失敗するのだが、どこまでが演出でどこからが本当の失敗なのかがわからなくなる。思わぬハプニングもおこりそう。子供に人気があるのはもちろんだが、大人でも楽しめる。大阪弁で司会をやってくれるのも楽しい。大阪ならではの楽しさといえそうだ。他のアトラクションでも、もっと大阪弁を使ってもいいような気がしたが…。
 この時のショーでは、結構失敗していたような印象を受けたが、でもあの失敗が全部演出だとしたら…、動物たちの演技に脱帽だ。

ターミナーター2:3D(ショー系)

 一度に747人が入れる。待っている間は、全然前に進まなくて、本当に30分待ちで入れるのかと心配したが、一度に入れる人数が多いので大丈夫だ。
 TDLのミクロアドベンチャーのように3Dがあり、観客席も風があたったり、最後に動いたりと仕掛けがある。ミクロアドベンチャーとの違いは、途中で俳優が登場し、映画と一体化する。前説から登場する「綾乃小路麗香」というキャラクターもすごい。単なる説明人ではなく、俳優という位置づけなのだろう。いろんなアレンジがあるのだろうか。それも楽しみだ。
 これも映画を知っている人には、ショーの背景がわかり楽しめるが、映画を知らない小さな子供には、刺激がきつすぎるかもしれない。

バックドラフト(ショー系)

 これもショー系に入ると思うが、俳優はでてこない。説明してくれる人が1人、3つのスタジオを一緒に回ってくれる。立ったままなので、疲れた時にここに入るのはつらい。
 映画の登場人物が映画の解説をしてくれる。これも映画を知っている者にとっては興味深い。3つ目のスタジオで、実際に炎があふれ、水が飛び散る。熱い。前2つのスタジオの説明を聞いていると、この炎の中での撮影シーンを再現するのかと思っていたが、さすがにそこまでは危険だということなのだろう。しかし、建物の中で、これだけの炎も燃やし、水をまき、一部を壊しながら、何度もショーを行える技術に驚いた。
 最後にほんの少しだが、足もとが動く。迫力あるシーンの後で、単なる見物人という立場にいたはずなので驚きもひとしおだ。3列に分かれて見学することになる。2番目の列に並んでしまったが、迫力あるシーンを見るためには、最前列(一番右側)に並ぶべきだ。

ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショー(ショー系)

 人がいっぱいで、一体どこから入ろうかと思っていた時に、すぐに入れるということだったので、一番最初に見たアトラクションがこれだ。ロックには興味はないのだが、ショーの演出としては結構楽しめた。ビートルジュースが司会をやり、観客もりあげようとする。ここでもウエーブが行われた。
 ショーも30分ぐらいある。穴場で楽しめるアトラクションといえそうだ。

ステージ22

 映画の裏舞台を解説するビデオを見たあと、実際の小道具などを見学するというもの。時間が空いたので入ったというところだ。空いていていつでも見ることができる。今は、フリンストーン。あまり、じっくり見学する人はいないようだ。


はりぼての建物の前で写真をとる観光客

ここでもストリート・パフォーマーがいる

最後に

 TDLとの大きな違いは園内でビールが販売されている点。暑い中を歩く時には嬉しい。TDLのミッキーマウスのような強烈なキャラクターがない分を映画のストーリー性で売り出す。そのため、必然的に年齢層が高くなっているといったところだろうか。少なくとも、私自身にとってはTDLよりも興味を引かれた。問題は、拡張スペースがほとんどない中で、いかにリニューアルをしながらリピーターを確保していくかだろう。
 いくつかのグループに分かれて行動したため、1度分かれたら、2度と会えないと思っていたら、意外にもいろんなとこで出くわした。行動パターンが似ているということか、それとも敷地が狭いということなのだろうか。
 月曜日だったのに、親子連れが多いのにも驚いた。学校を休んできているのだろう。ここにも時代の様変わりを感じた。

<参考>
 行ってきましたUSJ(Lin's Bar)  

<次回、子供と一緒にまわろうと思っているコース>
朝一番に並んで、ジュラシック・パークの予約券をもらう→ジョースに並んで乗る→アニマル・スタント・ショーとウエスタン・ショーをみる→昼食→スヌーピー・スタジオをまわる。この間にジュラシック・パークの時間がくる→E.T.の予約券をもらう→ウオーターワールドをみる→ハリウッド・エリアをまわり、ショーをみたり、お土産の買い物をする→コインロッカーにお土産を預ける→ターミネーター、バックドラフトをまわる。その間にE.T.の時間がくる→ハリウッド・マジックをみて帰る
 と、これだけ回れたら満足するだろうなあ。疲れるけど。でも、休日では無理だろうなあ…。 

(2001.6.28)

<9月15日、子供連れで実際にまわったコース>

 名古屋始発6時45分ののぞみに乗車、8時すぎにUSJに到着。9時開場予定が8時15分頃開場。
 まず、ジュラシック・パークの予約券(10時〜)をもらった後、ジョースに乗る。スヌーピー・スタジオで、ペパーミントパティのスタンド・スライドとスヌーピーのグレイト・レースに乗る。買い物で時間をつぶし、ジュラシック・パークに乗った後、E.Tの予約券(18時〜)をもらい、10時40分からのアニマル・スタント・ショー、11時10分からのウエスタン・ショーを見る。
 この頃から混みだし、待ち時間が長くなる。結構、満足したので、ルイズN.Y.ピザパーラーで食事。
 アニメ・セレブレーション、14時25分からユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショーを続けてみる。雨が降り出し、ロッカーに入れていた傘を取りにでる。15時45分のウォーターワールドに行くつもりが、締め切りではいれず、ユニバーサル・スタジオ・モーション・ピクチャー・マジックを見ようとしたら、機械故障で中止。次の16時50分のウォーターワールドの時間まで、ホテルのチャックインや買い物で時間をつぶす。ウォーターワールドの後、18時25分頃E.Tへ。もう18時30分組が列を作って待っていた。ここは中に入ってからも25分もかかる。その後、ターミネーターやバックドラフトをねらったが、60分以上待ちなのであきらめ、20時からのハリウッド・マジックを待つことに。
 この日、唯一不満だったのは、最初、座って待っていたのに、ショーが始まる20分も前から立って待つように指示され、立ち見で見学させられたこと。普段は座ってみる場所なのだが、この日は雨で濡れていたから、座るのはダメだという。すでに座って大勢の人が待っていたのに…、座ってみた方が、より多くの人が見やすかっただろに…。変な対応に驚くばかり。ショーの後、時間があったが、子供達の元気がなかったので、ホテルへ。
 朝の開門が早かったためか、朝のうちは空いていて、予定以上にまわれたが、夕方からの人の減りがなく、ターミネーターとバックドラフトを回れなかったのが残念だった。

 子供に感想を聞くと、上の子供(小3)は、ジョーズが一番よく、ショーも面白かったという。下の子供(4才)は、ウォーターワールドとアニマル・スタント・ショーがお気に入り。次の日にもまた行きたいと駄々をこねていた。実は、ウォーターワールドを見る前は、もう乗り物に乗るのはイヤ、怖いのはイヤと泣いていた。というのも、ジュラシックパークがあまりにも怖かったようだ。終わった直後は、言葉もなく、ひきつった顔をしており、しばらくしてから大泣きだった。上の子供も「心臓がとびだしそうになった」という。上の子供の一番がジョーズだったのも、ほどよい怖さだからのようだ。

 次の日の朝、ホテルからみていたら8時20分頃の開門と同時に、みんながジュラシックパークやジョーズめがけて走っている姿がよくみえた。まるで、町中を走るシティマラソンの様子を見ているようだった。

今回、はじめて乗ったものの感想など

ジョーズ

 ライド系の人気アトラクション。TDLのジャングルクルーズのように船に乗り、案内人のおしゃべりを聞きながら回る。大きな違いは、サメがでてきたり、炎が燃えたり、水しぶきがかかったりするところ。炎が燃える時はその熱さをマジに感じる。左側がよく濡れるようだ。

ペパーミントパティのスタンド・スライド

 ウォータースライダーをゴムボートで滑る。2人が前後で乗り、子供が前。水に濡れるのは当たり前だ。子供は、パンツまで濡れてしまった。着替えを準備しておきよかった。

スヌーピーのグレイト・レース

 子供用のジェットコースターということで、TDLのトーンタウンにあるのと同じイメージでいたのだが、身長制限で下の子供は乗れず(不思議なことに同じ高さの身長制限となっているジュラシックパークはOKだった)、上の子供も怖さで、顔が引きつっていた。長さは短いのだが、スピードが結構でるということなのだろうか。

アニメ・セレブレーション

 アニメと人間の演技が一体化。アニメから飛び出したキャラクターがイタズラするというもの。最後に、人間がアニメの掃除機に吸い取られ消えてしまうが、どうして消えたのかがよくわからなかった。

ハリウッド・マジック

 ラグーンにある3つのステージで踊りがあり、その周りを光、花火、噴水、カイトを引っ張る船などが演出する。周りの建物からキング・コングが出てきたのには驚いた。その建物は何も使われていなかったので、不思議に思っていたのだが、そんな理由からだったのだ。ステージに出現する巨大フランケンシュタインもおもしろい。よく見える場所で座ってじっくり見学したいものだ。

(2001.9.16)

街・歩・考
メニュー
まちのお気に入りスポット
まち点描ギャラリー
見聞記
公共の宿・宿泊記
旅・雑感
旅・リンク
論文・講演
エッセイなど
まちづくりの参考になる図書
リンク集
プロフィール
気になる出来事
作者へのメール

関連ホームページ
(社)都市住宅学会
中部支部
Copy Right tomio.ishida Since 1998.1