名古屋市立大学芸術工学部
(1998.12.5)

 今年の建築学会の講演会は、名市大で行われ、講演会の後に学内を案内してもらうことができた。昔の市短の用地がすべて芸術工学部の2学科で利用されており、昔の校舎の内装を変えて利用するとともに、芸術工学棟と工房棟の2棟が建設されている。

 芸術工学棟には製図室やプレゼンテーションルームの他、EWS室や、音響室、映像スタジオまであった。グランドピアノまであり、コンピューターによる作曲もできるようだが、これらは視覚情報デザイン学科で利用しているようだ。学部長が病院建築の専門であることから、モデル病室が設けられていた。従来の病室と同じ規模で、4人とも窓を確保するなど、快適な病室にしようという提案である。

 工房棟では実験用の工場のほか、コンピューター室があり、マック、ウインドウズ、UNIXという3種類のコンピューターが30人分づつ設置されており、その設備のすごさに驚かされた。これだけのコンピューターを使える学生が誕生するのかと思うと楽しみだ。

 建物や外構のデザインも芸術工学部を意識しているが、ロビー等に置かれているいすやテーブルのデザインも洗練されていた。ロビーにあるものだけで(20ぐらいか)1億円とは瀬口先生の言葉。

 ロビーには、地元の上野小学校の生徒と親をまきこんだ連続ワークショップの取り組みの様子が展示されていた。ガリバー地図による点検や家の模型づくりなど。12日にはその5回目で最後のワークショップが開催されるという。

 その時に、同時に学生による「子どものいる風景とコミュニティ」というワークショップも開催される。これはA.C.T.Kという若者のグループが開催するものであるが、このグループは、先のまちづくり交流フォーラムでも特別分科会を設けるなど意欲的な取り組みを行っている。学生も捨てたもんではないとうれしくなってきた。

(1998.12.6)

Copy Right tomio.ishida Since 1998.1