学童保育もNPO?

 私は「まちづくり」を仕事としており、仕事上では地域の人がまちづくりに積極的に関わる必要性を訴えていましたが、自分の事となると、夜が遅いこともあって、ほとんど地域の人たちとのつきあいがないままきていました。
 それが、子供が小学生になって、学童保育を利用することになり、その運営に関わる中で、地域の人たちとのつきあいも生まれてきました。保育園は市が行っているので、まかせておけばいいという感じでしたが、学童保育は父母達が運営しており、主体的に動かざるをえなくなったというのが実状です。少ない予算の中でいかに運営していくかというのが大きな課題であり、最初は、施設の古さに驚いたものですが、それがある意味では父母達が団結する糧にもなっているようです。
 学童に関わって2年目。父母会長を引き受けた年に「NPOに関するアンケート」が学童宛に送られてきました。それまで、あまり深く考えずに学童保育の運営に関わってきましたが、子育て支援という意味では、学童保育も立派なNPOだったのです。
 名古屋市ではトワイライトスクールと学童保育の関係が課題となっています。前者は、全校児童を対象に遊びの場を提供するものであり、学童保育とは性格を異にしていますが、市が関わり費用がほとんどかからないことから、ここに「生活の場」としての学童保育の役割を期待する父母が多く、学童保育の入所者が減少するなどの影響を与えています。
 学童保育は、父母達の自主的な活動によって運営されているものであり、行政と民間のパートナーシップによって子育て支援が行われる理想的な形態だと思います。いままで、地域に関わりがなかった父親が地域に関わるよい機会であり、ここでの取り組みがまちづくりに発展することも考えられます。学童保育がNPOとして認知されることを期待したいと思います。

(2001.5.30)

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