興味のある都市ベスト10
1.湯布院町(大分県)
温泉、映画祭、音楽祭、牛喰い絶叫大会、駅舎(磯崎新)、ゆふいんの森号
- まちづくりの先進地として有名になりすぎた感はあるが、そのまちづくりの理念とまちづくりを地域経営ビジネスとして進めてきたしたたかさから学ぶべきことは多い。日本における数少ないリゾート地としても評価できる。
2.小国町(熊本県)
悠木の里、ゆうテーション・小国ドーム(葉祥栄)、木魂館、西里小学校(木島安史)
- 建築家による新しい「木造建築」が山里を活気づけ、個性ある木造建築が次々と生まれている。これら建築を自由に見学させてくれるのもいい。これといった観光資源がないことが逆にふるさとを感じさせてくれるのかもしれない。
3.小布施町(長野県)
クリの里、北斎館、高井鴻山、街並み修景(宮本忠長)、景観条例
- 5年ほど前、小説の中で紹介されていた北斎館を見物に行って、美術館を契機とした街並み修景に取り組んでいることを知った。その時、購入した小布施の本を紛失してしまったのが残念。あれからどのように変わったか興味がある。
4.飯田市(長野県)
小京都、大火、リンゴ並木、大平宿、人形劇カーニバル、美術博物館(原宏司)
- 大火からのまちづくり、町並み保存、イベントなど様々な様々な側面を見せてくれ、どれもが他にない試みとして興味深い。
5.足助町(愛知県)
香嵐渓、町並み、三州足助屋敷、ZIZI工房、百年草、ホルクス
- 地域の資源とまちづくりリーダーの存在が様々な人的ネットワークを形成し、独自のまちづくりを展開している。お年寄りがいきいきと生活できるまちづくりという点で模範となる例といえるだろう。
6.遠野市(岩手県)
遠野物語、トオノピアプラン、伝承園、昔話村、「遠野物語ファンタジー」、トオノロジー
- トオノピアプランという小さなまちの大きな構想に興味を持ち、観光がてら訪れたのが10年前。人口はたったの3万人だが、名古屋の2倍の市域の中で地域に根ざしたユニークな施策を展開している。その後のまちづくりをみてみたい。
7.掛川市(静岡県)
生涯学習都市宣言、掛川学事始、これっしか処、土地条例
- 市長のリーダーシップの重要性が感じられる。私有意識の強い日本で土地条例を結ぶことができた点を評価したい。
9.八幡町(岐阜県)
郡上踊り、小京都、宗祇水、やなか水のこみち
- 水、歴史、祭りと資源に恵まれたまちだ。徹夜踊りに全国からやってくる若者のバイタリティをまちづくりに生かせたらもっと魅力のあるまちとなるだろう。
10.釧路市(北海道)
釧路フィッシャーマンズワーフ・釧路湿原展望台・市立博物館・東中学校(毛綱毅曠)
- 1人の建築家の強烈な個性によって、まちのイメージが変わった気がする。毛綱効果による新しい建築、古いものを断ち切って新しい個性を創出する試みが成功するか、興味深い。
<番外>
1 松崎町(静岡県)−石山修武氏のまちづくりを見てみたい。
2 利賀村(富山県)−演劇フェスティバルの熱気を体験してみたい。
3 柳川市(福岡県)−柳川掘割物語を見てみたい。
4 上尾市(埼玉県)−住み続けるまちづくりというのを見てみたい。
5 小矢部市(富山県)−モノマネ建築が町の風景のなかでどのように見えるか確かめてみたい。
(1993.9.6)