撮影小屋
監視小屋からバギーを走らせ危険な湾へ
ペトロフ湾周辺で二年にわたって、ぼくはアムールトラを自動撮影してきた。 そのお陰で、一頭の雄と一頭の雌が、この一帯に棲みついていることを 確信している。しかもかれらの行動パターンに詳しくなった。 この湾では足跡を頻繁に確認した為、冬が来る前に撮影小屋をつくるこにした。
眼下に砂浜が広がる斜面の中腹に
ペトロフ湾の監視小屋はベースキャンプとして最高の条件を備えている。 長期取材でリラックスすることも必要だし、万が一にも事故が起きた場合、この 監視小屋は命綱になる。アムールトラの目視撮影を挑戦する場所は、ここ以外 に考えられなかった。
小屋は岬の斜面に建て安全確保のため9,000ボルトの電気柵を設置。
長期取材の途中で音をあげないように、日本でやるべきことは、すべれやりつくし いざ撮影小屋へ、機材、寝袋など生活用品、水・食料品を全て運び込み、危険な湾 での撮影態勢にはいったのは、ラゾに到着してから6日目、2011年11月30日であった。
自動撮影カメラが撮った雄雌
監視小屋から徒歩で一時間、ペトロフ湾から森に入って砂の湾へぬけ、さらに小さな砂の湾をつめて沢をのぼると、 ふたたび碧い海が見えてきた。ここにセンサーAを設置
砂の湾、小さな砂の湾を仕切る岬には2メートル、3メートルもの大きな玉石がゴロゴロと転がっている アムールトラの足跡が点々と・・・ここにセンサーBを設置
この森には日が射さないので春まで雪がのこる可能性がたかい場所。雪の上を歩くアムールトラの姿が撮りたい。 ここにセンサーCを設置