Brown Bear

世界屈指のヒグマの棲息地カムチャツカ半島のクルリ湖のヒグマは世界最大級で、
雄グマの平均体重は350キロから450キロ。
最大700キロにもなる

Brown bears in the Russian Far East

富士山のような秀麗な火山が多々ある。
眺めていると、葛飾北斎の世界に迷い込む・・・

日本海をへだてた、大陸のヒグマは北海道のヒグマよりも、ひとまわりも、ふたまわりも大きい カムチャツカのヒグマは世界最大級で、雄グマの平均体重は350キロから450キロ。最大700キロにもなる 70歳をむかえ、自分の体力と気力の衰えを自覚するにつれ、今を逃したら、みづからのネイチャーフォト人生を 後悔すると思いに至り、ヒグマの撮影に再挑戦することにした。

ヴィリュチンスカヤ
ヒグマ

Red salmon begin

カムチャッカ半島のクルリ湖、ベニザケが産卵のため遡上するまで、ヒグマの食べ物は充分では ない。春から初夏まで、地上の草をあるいわ樹上で若葉を食べながら、ベニザケを待ちつづける。 2020年はベニザケの遡上が極めて少なかったので、クマの共食いが頻発した。

確認記録だけで30個体、おそらく100頭以上のクマが食い殺されただろう。自然保護区から抜け出して 、射殺されたクマも多数。2021年に出逢ったヒグマたちは、過酷な試練を生き抜いた勇者・・・彼らに 励ましをおくりたい。

Gallery

ヒグマ
ヒグマ
ヒグマ
ヒグマ
ヒグマの親子

The little bear plays

約1ヶ月、ほぼ同じ場所でカメラを構えた。 ヒグマの親子は、わたしを風景の一部のうに受け入れた。 そして自由奔放に動きまわった。

Every morning

撮影のため毎朝、監視小屋から、この砂州(流水によって形成される砂の堆積構造)まで歩いた。 そして、椅子に腰をかけて日暮れまで過ごす。ときには、うつら、うつらと船をこぐことさえ・・・ 心がけたのは、わたしからクマに近づかぬこと。手足はスローモーションのように動かすこと。 決して甲高い声を発せぬこと、無用な刺激を与えぬこと。 ひをかさねるごとにそれぞれの個性が明らかになり行動を先取りできるチャンスが増えた。 いっぽうヒグマたちは、わたしを無害な存在とうけいれてくれたらしい。わずか数メートル 先で、授乳したり、じゃれ合ったり、いびきをかいて眠ったり、自由奔放にふるまった。