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 家系の味・特徴 

 スープは,店によって若干の違いはあるが,豚のロース骨,ゲンコツ,鶏がら,昆布からとることが多く,長時間の加熱により,ゼラチン質が溶け出して白濁している.味は,醤油味.スープには,ねぎ・生姜で香りをつけた鶏の脂を添加するが,臭みが感じられない.コクと旨味は横浜ならではの味.

 は,太目ストレートが使われ,鹹水の量はそれ程多くない.ゆで方によって,固さのみならず,味も若干変化する.使われている製麺所は数社ある.

 は,標準では,焼豚1枚,海苔3枚,ホウレンソウ,刻み白ネギ少々であり,チャーシューメンでは焼豚5枚程度.そのほか,トッピングとして,海苔増し(8枚程度),卵,キムチ,等がある.

 調味料は,おろしニンニク・豆板醤・ショウガ・酢・胡椒・塩がカウンターに並んでおり,それぞれ適量を使うと良い.ニンニクは業務用のおろし済みのもの,胡椒はGABAN,S&Bなどである.

 注文方法は,盛りの大きさ(大・中・普通),麺(固め・普通・柔らかめ),味(薄め・普通・濃いめ),脂(多め,普通,少なめ),トッピング等を指定できる.最初は普通から始めて,店によって普通のレベルが異なるので,次第に好みを見つけだしていくと良い.

 キャベチャーという,キャベツをゴマ油で炒めたものが六角家のラ博店にある.中島家仙台っ子などにもあるが,六角家の札幌店では無料とのこと.

 支払い方法は,吉村家直系は,前金制で,食券や店員が集金しに来ることが多い.その他の店は,前金,後払いなどいろいろなパターンがある.

 基本的にどの店も禁煙である.

 店名に『家』がついているのが一つの目印ではあるが,「家系」の定義が吉村家に似た味であるということにすると,「家」がつかなくても味が似ていれば「家系」とも言える.例えば,八の字屋意地目っ子,無邪気などは家系に含めて差し支えないだろう.


 家系の歴史 

 家系の始まりは,1974年の「吉村家」の開店に遡る.最初は小さな店であったが,そのラーメンの美味さが評判になり,繁盛していった.店主の吉村実氏は,豚骨とトリガラをベースにした醤油味のラーメンを丁寧に作っていた.その後,吉村氏は本牧の間門近くに「本牧家」を開店した.その時,店長を任されたのが,「吉村家」に30歳を越えてから弟子入りし,3年半の修行を経験した神藤隆氏(現六角家店主)であった.彼は,3年半後,独立を決意し,通算7年間勤めた「吉村家」を退社した.(この退社が円満な退社であったかは不明)この退社の後,「本牧家」の他の店員も次々退職したこともあり,怒った吉村氏は,「本牧家」の営業を一時停止にした.(この顛末は新聞にも掲載されたらしい)

 神藤氏は,1988年に東白楽に「六角家」を開店した.その後,本牧家の従業員であった近藤健一氏(現近藤家店主)が「六角家」に入り,しばらく勤務した.その後,近藤氏は,港北ニュータウンで独立することを決め,店舗契約まで行ったが,父親の入院で断念した.しかし,契約を媒介していた不動産屋が,契約金返還の条件として,近藤氏を店長として開店することを提案し,近藤氏は「横濱家」を港北ニュータウンに出した.しばらくして,チェーン展開をして拡大路線をとろうとするオーナーと味にコダワリを持っている近藤氏はもめて,「横濱家」を退職し,別のオーナーと「介一家」を始めた.その頃,「六角家」の弟子が独立し,伊東に「吉田家」を開店した.また,新聞で紹介された「六角家」は大繁盛で連日の売り切れとなり,神藤氏は過労で入院という事態にまで至り,一時閉店を余儀なくされた.その間,「六角家」の店員は,近藤氏の「介一家」に出向をしていた.近藤氏は,「介一家」のオーナーとももめて,再び退社し,ついに念願の「近藤家」を開店し,オーナーとなった(1992).

 近藤氏が去った,「横濱家」,「介一家」は,奇しくも共にチェーン展開をはかり,港北ニュータウンを中心に店舗数を増やしている.また,「吉村家」開店以来,味を真似した店が,店名に『家』を使用して数多く出現し,弟子の店との区別はつかなくなっている.


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Last updated : 97.7.25
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