d 人麻呂06

人麻呂06

2019年9月

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09/01/日
今年も9月になった。定年退職してから初めての夏休みも終わった。今週はSARTRASなどの会議のスケジュールが入っている。今年から始まったSARTRASは頻繁に会議があるので、けっこうスケジュールがきつくなる。それでも8月は夏休みに入ったので、浜松の仕事場で過ごした。それから短い旅行にも出かけた。その旅行から帰ってくると、『夏目漱石の青春小説』と『遠き春の日々』のゲラの作業が待っていた。締切が迫っているので、とりあえずは校正の作業に集中しないといけない。『遠き春の日々』は「文芸思潮」への連載で、季刊誌とはいえ締切はすぐに迫ってくる。ということで、『人麻呂しのびうた』の作業はしばらく中断ということになる。旅行中は4章の半ばまでのプリントをチェックする作業をしていた。かなり修正が進んだのだが、ノートにメモした部分もあるので、早く入力作業をやっておく必要があるのだが、しばらくは作業を中断するしかない。こちらは締切を設定していないので、とにかく時間をかけて充実した作品に仕上げたい。さて本日は『遠き春の日々』の校正をする予定だったが集中力が出ない。高校時代の想い出を書いているので妻が出てくる。その妻が同じ部屋にいるので気が散る。そこで近所の喫茶店が作業をしたら一時間ほどで終わった。自宅に帰ってから『漱石』の編集者からのチェックの部分を検討。対策は考えた。これでまず大丈夫だ。

09/02/月
妻と郵便局に行く。郵便局の年金に入っているのだが、70歳を過ぎると毎年、郵便局に出頭しないといけないらしい。確かに生きていることを証明するわけだ。毎年、こんなことが必要なのか。思い起こせば芥川賞をもらった直後、定年後のアルバイトみたいな勧誘員が訪ねてきたので、気の毒になって契約してしまった。あとで奥さんに怒られたのだが、いまは感謝されている。昔の高い利率で年金額が設定されているもので、しかも55歳から支給があるので70歳を過ぎたいまはほぼモトをとっている。あとは死ぬまでもらえるはずだが、最近の郵便局は何やら雲行きが怪しい。まさか郵便局がつぶれることはないと思うのだが。車をしばらく動かしていないので深川のイトーヨーカ堂へ。サイゼリアで昼ご飯を食べただけで帰ってくる。『漱石』のゲラ。旅行に出発する前にひととおり見てはいるのだが、しっかりと校正しながら読んでいきたい。

09/03/火
青山通りの複製権センターでSARTRASの分配委員会。1時からと思って行ってみたら2時からだと言われたので青山通りに出て、スマホの地図で喫茶店を探す。道を一本折れたところにいい店があった。静かで客が少なく椅子も安定している。会議中、内職をするつもりで『漱石』のゲラをもっていたので、1時間きっちりと仕事ができた。分配委員会でぼくは副委員長のようで、司会をする委員長の隣の席なので内職は難しかった。まあ、1時間仕事ができたのでよかった。会議が長びいたので途中退席。いったん自宅に戻ってから教育NPOとの定期協議会。必要な話ができた。その後、懇親会。教育NPOは自宅から歩いて行けるので帰りも楽だった。明日は午前中の会議なので早めに寝る。

09/04/水
昨日、早く寝たので、朝の6時前に目が覚めてしまった。『漱石』のゲラを見る。9時まできっちり仕事をして家を出る。昨日と同じ青山通りのSARTRAS。本日は理事会。昨日以上に紛糾したがどうじかわずかな延長で終わった。自宅に帰って昼食。1時間ほど仕事をして新宿三丁目へ。マッサージ。イギリスへの旅行で飛行機とバスで座っている時間が長かった。腰と首に負担がかかった。毎日1万5000歩くらい歩いたはずだが、足は元気。かえって鍛えられた感じがする。首がこちこちだったようで、マッサージのあとは楽になっていた。自宅に帰って仕事。ゲラ、完了。これで手が離れた。ただちに『遠き春の日々』の第二回に取り組む。埴谷雄高に会いに行く話は試行錯誤をしていた時に、作品の冒頭に置くことも考慮して少し書き始めていた。なので草稿が少しある。今回も導入部が必要なので、休学期間のあとで河出書房新社を初めて訪ねるところから話を始めようと思う。当時の河出は神田小川町にあった。いまぼくは御茶ノ水に住んでいるので、三省堂の方に行く時には必ずその場所を通る。建物はそのまま残っている気がする。前を通る度に胸が痛む。なぜ胸が痛むのか。過去というものはすべからく胸痛むものだと思う。ということはいまがいちばんハッピーだということか。まあ、そうだな。忙しいといったももはや晩年で、何かに追い立てられるということはないし、未来に不安はない。しだいに衰え、死ぬ、というだけのことだ。妻がいなくなったら困る、という思いはあるので、妻よりも先に死にたい。だから長生きしたいとは思わない。

09/05/木
当面の仕事はなくなった。ゲラを宅急便に出すべく自宅にある伝票に記入して玄関に置いたところで安心してしまっていた。この集合住宅は1階の駐車場に集配所があり、宅急便の類はそこで受け取って、各部屋に届けてくれる。発送する時も電話をすればとりに来てくれる。だが、妻にそのことを言うのを忘れていたので、ゲラはそのまま玄関脇に残っていた。散歩に出る時に気づいたので、封筒と伝票を持って散歩に出た。ファミマで発送。明日には届くとのこと。その後、淡路町の交差点へ。この四つ角には、スタバ、ドトール、タリーズの三大カフェに、ルノワールがあって、どこに入るか迷ってしまう。スタバはビルの一階に入っていたのだが、そのビルが取り壊しになった。と思っていたら、スタバが単独で2階建てのビルを建てるみたいで、まだ工事中だがスタバの看板はすでに取り付けられている。こちらはとりあえずルノワールに入る。ロンドンへ行く飛行機の中で作業をした『人麻呂』のプリントがどうなっているか確認したくて喫茶店に入った。喫茶店で仕事をすると時間が限られているので集中力がアップするようだ。プリントを見ると、赤字で挿入の印がついている。通常はその紙の裏に挿入すべき文言を入れるのだが、裏返してみると白紙のままだ。そこで作業がストップしたのか。挿入は長くなりそうなのでノートを取りだしてメモを書きこんでいく。1時間ほど作業をして外に出て自宅に向かったのだが、まだ何か書けそうな気がしたので、自宅のあるビルの前を通り過ぎて御茶ノ水駅の方に向かう。明大タワー横のとちのき通りを進む。神保町や猿楽町の方に降りる男坂という急な階段があるのだが、その手前に喫茶店の看板があった記憶がある。道路から入ると地下の店だが崖に面しているのでそちら側にテラスなどもあるいい店だ。客は誰もいなかった。不思議な店で壁に豪華な画集や写真集がずらっと並んでいる。椅子もテーブルも見事に不揃いで、どこかの大邸宅の調度品をそのまま持ち込んだようなところだ。レジのすぐ近くの席が腰に好さそうだったので、そこで1時間ほど仕事をする。実に作業が捗った。毎日、ここに来て仕事をすればよいと思った。ルノワールよりもこちらの方が落ち着く感じがする。

09/06/金
9時に起きてFootball中継を見る。パッカーズ対ベアーズというどうでもいい試合だが、これが開幕戦。守備に強いベアーズがロジャースを10点に抑えたが、攻撃がまったく進まず、10対3でパッカーズの勝ち。午後、妻とdocomoショップでスマホを買う。これまでのアンドロイドが調子がわるくネットにつながらなくなった。電池も限界みたいだったので、iPhoneに換えることにした。説明が長く疲れた。

09/07/土
昨日のFootballの余韻がまだ胸の中にある。いよいよ始まったのだなと思う。今年はブラウンズの人気が高い。三年前は1勝、一昨年は全敗だったチームが、昨シーズンは7勝8敗1分と健闘した。そこから一挙に優勝を期待するのは過剰な期待というべきだが、多くのファンが奇蹟を期待している。それと一昨年のスーパーボウル覇者、控えQBでMVPになったニック・フォールズが、ジャガーズという弱小チームにトレードされた。ここでも奇蹟を期待したい。『人麻呂』のプリントチェックは中断しているのだが、ここまで入れた赤字を入力する作業を始めた。時間を置くと修正した意味がわからなくなってしまうので、いまのうちに入力してしまいたい。ノートにメモした部分など、どのノートに書いたかよくわからなくなっている。3勝の半ばまで入力を終えた。ここから先に修正が多い。数日で作業を終えてできればその先に進みたい。

09/08/日
高校同期の同窓会。その中の一人が趣味の絵のグループ展に参加しているというので大井町のギャラリーへ。その後、近くのイタメシで宴会。台風が近づいているので心配していたのだが、自宅に帰るまで雨に降られることはなかった。

09/09/月
Football中継。ペイトリオッツ対スティーラーズ。ワイドレシーバーのアントニオ・ブラウンとランニングバックのベルを失ったスティーラーズの実力低下が懸念されたのだが、心配したとおりペイトリオッツの圧勝。ブレイディーが衰えていないし、補強もうまくいっている。さらに問題のアントニオ・ブラウンがペイトリオッツに入るという情報があり、引退したはずのグロンコウスキーが復帰するという噂もある。それだと昨シーズンより強くなる。面白くないので、途中からは見るのをやめ、先週買ったiPhoneの整備。さまざまな設定を終えて、ついでにDOZNにも入った。早速中継を見ると、iPhoneの画面では小さすぎる。iPadでも見られるというので設定してみたのだが、やっぱり画面は小さいまま。しかしスカパーの試合中継が昨年より減りそうな気配だし、NHKの録画番組も減るみたいなので、まあとりあえず加入して使い勝手を見ることにした。

09/10/火
DOZNに加入したので早速、セインツ対テキサンズを見る。英語の中継なので耳を澄ませて聞かないといけない。そのせいかゲームに集中できた。パソコンの横にiPadを置き、英語の中継を見ながらパソコンで仕事をした。英語が聞き取れているわけではないが、アナウンサーの声が高まれば何事かが起こっていることがわかる。そこでちらっと画面を見る。これはなかなかに楽しい。セインツは優勝候補だったが、序盤のブリーズのパスが決まらず、逆にテキサンズはQBワトソンがランで先制タッチダウンを挙げるなど、打つ手がすべてうまくいく。セインツ、どうしたんだ、といぶかっているうちに、ランニングバックのカマラが走り始めた。ぼくはカマラのファンだ。他にもラムズのガーリー、ブラウンズに移籍したハント、ジェッツに移ったベルなど、よく走るランニングバックは尊敬している。第四クォーターになってようやくセインツが逆転したところで、タイムリミットで外出。徒歩で行けるガーデンホテルで昔お世話になった日本図書教材協会の清水さんを偲ぶ会。11時半から1時半までの間に来ていただければいいという話だったが、まあ、11時半に行くつもりではいた。ぎりぎりまでFootballを見ていたので、10分くらい遅れたのだが、会場に着いてみると、受付や献花の花を配るところは閑散としていた。献花をし、挨拶なども終えると隣の部屋に案内された。ここはもう人で埋まっていて皆が酒を呑んでいた。皆開始時間前に集合して献花を終えたらしい。こちらは文藝家協会の理事会があるので酒を呑まず、ジュースを一杯呑んでから退出した。ホテルのロビーの椅子に座ってiPhoneでチェックすると、セインツは終了30秒前に逆転されたのだが、その30秒で盛り返し、終了と同時に58ヤードというとんでもないロングキックが決まって奇蹟の逆転をしたのだった。そこのところをリアルタイムで見たかったなと思ったが、たいへんにお世話になった方の追悼なので仕方がない。真夏の葬儀なのでややラフではあるが、黒ズボン、黒のポロシャツに、黒いジャケットという黒ずくめの服装だった。この格好で文藝家協会に行くわけにいかないのでいったん自宅に戻り、着替えてから文藝家協会。常務理事会に先立って、お招きした近代文学館の中島、紅野の両氏と打ち合わせをする。理事長の出久根さんが話を進めてくださったので、こちらは必要な話だけをした。中島さんは早稲田の先生だったので、こちらが非常勤や客員教授をしていた時にいろいろとお世話になった。早稲田の市民向けの講座に招かれたこともある。紅野さんは日大文芸賞の選考委員で明日も授賞式で会うことになる。というような旧知の人々であったので話はスムーズに進んだ。その後、30分のタイムラグがあったので赤坂プリンスのカフェで自分の仕事をする。ここはケーキ屋で、コーヒーを頼んでも小さなケーキがついてくる。これがなかなかの美味であった。プリントを取りだしてチェックをしようとしたのだが、ここで山辺皇女の出番が少ないことに気づいた。人丸が密かに好意をもっている皇女なので、最期の悲劇的な場面の前に、幸福な姿を描いておかないといけない。それから常務理事会。少し紛糾したが何とか対応できた。その後の理事会では必要な説明をした。よくしゃべる人間だと自分でも思う。午前中の偲ぶ会からの連続だったから長い1日だった。だがそれで終わりではなかった。いつも理事会のあとは加賀乙彦さんや森詠さんと軽く飲むのだが、本日は加賀さんがお疲れのようすなので、飲み会はないと思ったら、岳真也が話したいことがあるというので近くのパブへ。結局、ハイボール3杯のんで、愚痴のような、意気込みのような話をずっと聞いていた。岳さんはつねに未来の希望をもっている人で、どん底から這い上がってくるエネルギーには感嘆する。こちらは人生そのものにあまり意欲をもっていないので、適当に生きているだけなのだが、まあ何とか生きながらえている。自宅に帰って、風呂に入ってから、Footballのサイトでダイジェストの画像を見る。セインツの奇蹟の逆転劇。何度見ても素晴らしい。セインツ、ラムズ、ペイトリオッツ、チーフスは上々のスタートを切った。昨シーズンのカンファ決勝に残ったこの4チームが、今年も4強となるのか。期待のブラウンズは攻守が噛み合わず惨敗。ジェッツ、ジャガーズなども負けてしまった。まだ初戦だ。17週間もあり(途中で休みが1回ある)12勝4敗くらいで地区優勝が決まるだろう。初戦に負けてもまだあと3敗はできるのだが、ブラウンズと同地区のレイブンズが50点以上得点を挙げる絶好調なのが気になる。ジェッツのいる地区でペイトリオッツが大勝。さらにピッツバーグからレイダーズにトレードされたアントニオ・ブラウンが開幕間際に放出され、即座にペイトリオッツに入るとのこと。問題児の加入でチームワークが乱れることを期待したい。ジャガーズに移籍して活躍が期待されたニック・フォールズは第1クォーターで鎖骨骨折。残念。

09/11/水
今日は休み。午後、近くの喫茶店で仕事。喫茶店に行くと集中する。今日行ったところは2度目だが、ネットが使えることに気がついた。前回は古いスマホだったので、ネットにつなぐなど思いもよらなかった。Wi-Fiの調子がわるく自宅のWi-Fiにもつながりにくかった。それでiPhoneに換えることにしたのだ。本日はiPhoneで簡単にネットにつながった。草壁皇子が亡くなった時に珂瑠皇子は何歳か、というようなことを調べた。1時間以上仕事をしていた。急にマスターみたいな人がバタバタしだしたので何かと思うと、にわか雨だった。念のために傘を持参していてよかった。

09/12/木
日大文芸賞の授賞式。毎年、選評を述べている。選考は二ヵ月前なので、作品の詳細は忘れているのだが、自分の選評を見て思いだしながら話をした。そのあと会食がある。日大卒業生や在校生のすべてに応募資格があるのだが、今年の受賞者は5人とも芸術学部の卒業生だった。卒業してからも小説を書き続ける情熱に感動する。会場は市谷の私学会館。地下鉄で3駅なので、すぐに自宅に帰って、入力作業を続ける。まだ大量にメモがたまっている。しかも記号や矢印でつながり具合を示してあるので、時間が経つとこのつながり具合がわからなくなるおそれがある。とにかくたまっているメモをすべて入力してしまいたい。昨日はNHKの放送があった。火曜日の朝にDOZNで中継を見たセインツ対テキサンズの試合だが、DOZNでは英語の実況だったので、日本語の解説を聞きたかった。が、前半を見ただけで寝る時間になった。本日は授賞式のためにやや早起きした。ビデオを録ってあるので本日の夜にゆっくり見たいと思う。ネットでは前半の最後にセインツが15秒損したことが報道されている。終了間際の15秒は大きい。結果としてセインツは54ヤードのフィールドゴールに失敗した。この試合は後半のタイムアップ寸前に、セインツが58ヤードのフィールドゴールに成功して大逆転した。勝ったからよかったものの、僅差で負けていれば、この15秒の損失が大問題になっていたと思われる。

09/13/金
今日は休み。今週は1日おきに公用がある。貴重な休みなので近くの医者に行く。いつもの薬をもらう。あとは外出せずにひたすら仕事。このところずっと『人麻呂』に集中している。

09/14/土
駒場の近代文学館で「声のライブラリー」という催し。佐伯一麦さんと朗読の会。三田は『釈迦と維摩』および『西行 月に恋する』を朗読する。まあ、いい感じで朗読できた。その後、佐藤洋二郎さんの司会で鼎談。文学の話をした。文学の話をするのは、めったにない機会で、いい話ができたと思う。ところで昔ぼくは三宿に住んでいた。駒場は毎日の散歩の領域だった。車で新宿の方に向かう時はよく抜け道として使っていた。御茶ノ水に引っ越すと駒場は遠くなった。どうやって行くか迷ったが、淡路町から丸ノ内線、赤坂見附で銀座線に乗り換え、渋谷から井の頭線という往路。帰りは反対向きに明大前から京王線で、都営新宿線直通の快速が来ればラッキーと考えていたのだが、駒場東大前のホームに上がってみると渋谷行きが止まっていたので、渋谷から半蔵門線で大手町、そこから千代田線というルート。往復とも2回乗り換えということになった。まあ、どんな経路でも自宅に帰れればいいのでどうでもいいことだが。アメリカのFootballが始まったので日本の野球はどうでもよくなっている。明日から妻と短い旅行に出る。仕事はもっていくので問題はないのだが、Footballの中継が見られないのが残念。

09/15/日
妻とともに新幹線で名古屋。近鉄特急に乗って伊勢を目指す。途中の四日市で、次男のところの孫1号を乗せるつもりだったのだが、次男もついてきた。ということで四人で伊勢神宮の内宮に参拝。それから四日市へ。ホテルにチェックインしてから駅前の焼き肉屋で夕食。孫2号も加わった。この孫2号がよく肉を食べた。とくにタンが気に入って、追加注文したタンを一人で食べてしまった。往路の新幹線の中で少し仕事。

09/16/月
駅前のビジネスホテルだがWi-Fi環境は整っている。まずはFootballの結果を見る。ペイトリオッツとレイブンズが絶好調。セインツはQBブリーズが負傷。スティーラーズのロスリスバーガーも負傷。QBの双璧が揃って退場で、この欠場は長びきそうだ。チーフスとラムズ、およびカウボーイズは2連勝。Aカンファはペイトリオッツ、チーフスが2連勝ですでにカンファ王座にまっしぐらだ。伏兵はレイブンズとビルズ。これが4強。ベテランのブレイディーに対して残りの3チームは3年目以内の若いQBだ。Nカンファの2連勝はカウボーイズとパッカーズ、これに西地区の3チーム、ラムズ、シーホークス、49ナーズ。セインツのブリーズが負傷したため、ラムズが独走しそうな気配。さて、近鉄で昼ご飯の弁当を買って次男宅へ。孫と遊んだり、勉強を教えてやったりして、長い1日が終わった。

09/17/火
近鉄の急行で名古屋へ。ここで大阪の実家に向かう妻と別れ、ひかりで東京に戻る。何でひかりなのか。たぶん何かの割引があるのだろう。老人割引か。2時すぎに自宅に戻る。日当たりのよい自宅は灼熱状態。エアコンを3つ作動させる。とりあえず入力作業にとりかかる。

09/18/水
妻がいないので1人で仕事。外は22度とのこと。小雨なので傘なしで行けるコンビニへ行っただけ。妻がいなくてもコンビニがあれば生きていける。日本のジャイアンツはマジックナンバーがどんどん減っていくが、こちらの関心はFootballのジャイアンツが気にかかる。予想どおり開幕2連敗。こちらの予想では開幕3連敗したら新人QBジョーンズの起用があるかと思っていたのだが、2連敗でジョーンズの起用が決まった。同地区のレッドスキンズも2連敗だが、移籍のキーナムが頑張っていて、まだQBの交替はないようだ。

09/19/木
今日も公用はない。ひたすら赤字の入力作業。ようやくプリントに赤字を入れたものの入力が終わった。その先に遣唐使派遣にまつわるやや長いエピソードがあり、山上憶良が登場したのだが、話が横道に逸れるのですべて削除することにした。これで憶良の出番はなくなった。いつか「大伴家持」を書きたいと思っている。そのおりに憶良も登場させたい。ここでようやく第四章が終わった。これから第五章になるのだが、ここからは草稿もメモもない。ただ全体の5分の4まで来たので、ここからは文体を更えて、エンディングに向けてスピードアップしたい。もう登場人物の説明をする必要はないし、会話や描写で話をふくらますこともない。断片的なプロットをどんどん展開して、一気にエンディングに突入したい。人麻呂を当初想定していたよりも長生きさせたい。

09/20/金
まずはスカパーでFootballを見る。ニック・フォールズが負傷してお先まっ暗と思われたジャガーズだが、ドラフトでチームの6番目で指名された無名の新人QBががんばっている。ミンシューとか、そんな名前だ。これが正確なパスを投げるし、自分でも走ることができる。まったく走れないニック・フォールズよりいいのではと思われるほどだ。相手は一週目でブラウンズに圧勝したタイタンズだったが、QBマリオタが元気がない。体調がよくないのが、ジャガーズのディフェンスが攻めているからか。とにかくミンシューのタッチダウンパス2本でジャガーズが勝ってしまった。今日は長い1日。文藝家協会で言語等教育著作権協議会のミーティング、次に著作権者不明等の場合の裁定制度の利用円滑化に向けた実証事業実行委員会。終わってから市谷の私学会館で、歴史時代作家協会賞の授賞式。2つの会議では会長と委員長、授賞式では選考委員長をつとめているので、必ず出席しないといけない。会場に自分の体をもっていくのが何よりの仕事。授賞式前には賞状に自分の名前を署名しハンコを押す。このハンコを押す作業が最も緊張する。昔世話になった編集者と久し振りにあったり、新人賞の受賞者が早稲田で教えていた時の教え子だったり(当日まで知らなかった)、とにかく無事に終わってほっとしている。二次会までいたので帰ると11時を過ぎていた。大阪にいた妻が帰っていた。夜中にラグビーの開幕戦の再放送を見る。午前中にはFootballを見ていたのだ。まったく長い1日だった。

09/21/土
コーラスの練習。本日は女性コーラスとの合同練習。小川町から都営新宿線に乗る。新宿行きなので新宿で降りて、次に来た都営の急行に乗る。急行といっても新宿から先は各駅停車だ。笹塚行。ホームの反対側に快速が停まっているがこれは橋本行き。先月は間違えて橋本行きに乗ってしまった。仕方がないから横浜線で八王子みなみ野まで行って、タクシーでめじろ台に向かった。今回は注意していたので橋本行きには乗らない。特急が来た。最近の特急は北野に停まるのでそこで高尾山口行きに乗り換えればいい。この特急が超満員だ。乗り込むとフランス語が飛び交っている。どうやら飛田給のスタジアムでフランスの試合があるのだろう。早めに出たつもりだったが5分くらい遅れて練習会場へ。女性が入るとまとまった感じがする。その後、男声だけで練習を続け、いつものように飲み会。昨日も飲み会があって、やや疲れが残っている。

09/22/日
世の中は3連休らしい。こちらは来週は金曜日まで公用がないが、『漱石』の再校ゲラを見なければならない。しばらく車を動かしていないので、いつものように深川のスーパーへ。日曜日で駐車場が混んでいそうなのでスーパーには入らずに戻ってきた。車を動かすのが目的だから、自宅のある集合住宅に戻ってから、地下にあるスーパーでウィスキー3本買う。まだ予備が残っているのだが消費税が上がるので予備を大目にした。

09/23/月
寝る前の夜中の2時、DOZNでチーフス対レイブンズを見る。今年はラマ―・ジャクソンが絶好調に見えたのだが、さすがに相手がマホームズとなると歯が立たなかった。前半で勝負がついた感じがしたので寝たのだが、起きて結果を見ると、わりと僅差になっていた。とにかくチーフスが3連勝。テレビの中継はブラウンズ対ラムズ。前評判の高かったブラウンズがラムズ相手に接戦になったが、昨年はシーズン途中でリタイアしていたクーパー・カップが2つのタッチダウンレシーブ。ブラウンズのベッカムはきっちりカバーされていていいところがなかった。ラムズも2連勝。ペイトリオッツも含めて昨シーズンのベスト4のうち3チームが3連勝なので今年も同じメンバーのプレーオフになりそうだ。ベスト4のうちのもう1チームはセインツ。先週のラムズ戦でQBブリーズが利き手を負傷してリタイア。試合には負けたが、今週は控えのQBブリッジウォーターでしっかり勝利した。大丈夫だろう。ジャイアンツがついに新人QBを先発させ堂々の勝利。台風が日本海を通過していて強風。散歩に出ていつもの喫茶店に行ったら休み。今日は祝日だということを忘れていた。

09/24/火
まずはFootballのマンデーナイトゲーム。ベアーズ対レッドスキンズというどうでもいい試合。スカパーではやっていないのでDOZNで見る。DOZNというのは英語のアナウンサーだけかと思ったが、本日の試合はスカパーで解説をやる有馬アナウンサーが実況していた。この人はやたらと詳しい人で、元はアナウンサーなのだろうがいまは解説の方が多い。とくにSUPERBOWLの副音声で解説の村田さんとだぶる解説でやるのがおもしろく、何度もビデオを再生している。本日は一人だけの実況なので、アナウンサーをやりつつ解説もするという、一人で掛け合いをやるところが楽しかった。どうでもいい試合だったけれど楽しめた。さて昨日のうちに完了した『漱石』の再校ゲラを送付。いつも送るファミマに行ったら改装中だった。そこは樋口薬局も兼ねているのだが、となりに大きなウェルシアがあって、通りの向かいにももっと大きなウェルシアがある。薬局チェーンのバトルはいまコンビニ以上の激戦になっているみたいだ。で、そのファミマはどのように改装するのか。薬局をやめてファミマを広げるのかしもれない。ということであてにしていたファミマが改装中だったので別のコンビニを探したのだが、コンビニなど到るところにあると思っていたら、意外となかったりして、淡路町から駿河台したまで歩いてしまった。初めは淡路町のルノアールで仕事をしようと思ったのだが、駿河台下まで来たのでいつもの男坂の店にした。中に入ると、連休中に椅子の位置を入れ換えていて、入口のすぐそばの自分専用の席がなくなっていた。いつもすいている店なのでどこに座ってもいいようなものだが、慣れた席がなくなって一瞬途惑った。仕方がないので奥のテラスに面した6人掛けの席の窓際に陣取る。ここの椅子が安定している。やはりテラスのそばは明るくていい。バラバラと雨が降り出したがすぐに止んだ。1時間以上仕事をしていた。ここはWi−Fiがあるのでスマホで調べ物ができる。さて、そろそろ『遠き春』の第2回に取り組まないといけない。

09/25/水
本日は妻が外出したのでこちらは散歩にも出ずにひたすらパソコンの前にいた。『漱石』の再校ゲラは担当者に届いた。疑問が一つメールで届いたので対応する。あとは『遠き春』を前進させる。『人麻呂』も少し。いよいよ兄の猿丸との対決シーンが迫ってきた。まだ最終章は始まったばかり。たっぷりと描写をしたいところだが、どんなふうに作品をしめくくるかはまだ決めていない。エンディングを決めてしまうと気持が乗らなくなる。作者自身のドキドキ感が読者にも伝わるはずだから、自分でもどんなふうに終わるかわからないという状態を保っておきたい。

09/26/木
会議は金曜日だと思い込んでいたのだが、今日だったことに昨日気づいた。よかった。すっぽかすところだった。表参道のSARTRAS。総会と理事会。総会というのが何なのかいまだによくわからないのだが、六部門の代表者が総会のメンバーらしい。

09/27/金
本日は公用なし。まずはFootball。パソコンの横にiPadを置き、DOZNの中継を見ながら仕事。イーグルス対パッカーズ。いい試合だった。スカパーの画像も録画してあるので夜中に見る。『遠き春の日々』の2回目。高校2年生の時に一年間登校拒否していた想い出を中心に、埴谷雄高さんに会いに行った話などを書こうと思っている。自分の人生を左右する重大な出来事があった高校時代とちゃんと向き合いたいと思っている。

09/28/土
すでにアメリカのFootballが始まっているので日本の野球への興味はうすれているのだが、いちおう似たようなスポーツのラグビーは見ておこうとテレビ中継を見た。勝つとは思わず、僅差負けのポイント1がとれればと思って見ていた。早々と2トライをとられてこれは僅差にはならないかと思ったのだが、ゴールキックが3本決まって3点差で前半を終了。後半になるとアイルランドの動きが鈍くなって日本の固い守りに手こずるようになった。日本のトライが決まり、逆転で4点リード。難しい位置からのトライ後のキックが決まって、ゴールでは追いつけない4点差になったことが大きく、守りにもゆとりができた。さらにペナルティーキックが決まって7点差。トライ後のゴールが決まっても同点にしかならない。そして奇蹟のインターセプトに成功して敵陣まで進んで、そこでスクラムをごちゃごちゃやっているうちにノーサイド。Footballの場合はすぐにプレイが止まり、時計も止まるのだが、ラグビーはセットスクラムを組み直したりしている間もどんどん時計が進んでいく。こういうのも楽しいと、しみじみと思った。

09/29/日
外出せず。ひたすら仕事。『遠き春』と『人麻呂』を並行して作業を進めている。猿丸と人丸の対決に向けて話が進行している。嵐の前の静けさ。ここが作品の山場だ。

09/30/月
昨夜は寝る前に2時から3時半くらいまでDOZNでFootballを見ていた。ブラウンズ対レイブンズ。ブラウンズは前評判は高かったのだが攻撃が機能せず1勝2敗のすべり出し、レイブンズは2年目のQBラマ―・ジャクソンが、これまでの走りまくるQBというイメージから脱皮して正確なパスを投げるようになり、新加入のランニングバックのイングラムが好調で、開幕2連勝とダッシュしたのだが、さすがにマホームズのいるチーフスには負けてしまった。それでも勢いからすればレイブンズかと思って見ていたのだが、この日はQBのメイフィールドが好調で、前半はリードして終わった。それで安心して寝たのだが、明け方iPadで確認すると、点差を広げて買っていた。これでブラウンズも攻撃が機能するようになるだろう。9時に起きてスカパーでセインツ対カウボーイズを見る。ハーフタイムに近所の医者へ。一週間前から咳が出だしたのだが、だんだんひどくなってきたので薬を貰う。呼吸器がやや弱いようで年に一回くらいはこういう状態になる。試合はセインツの勝ち。主力QBのブリーズを欠きながら、セインツはディフェンスが頑張っている。さて、9月もこれで終わり。先月末にイギリスへ行き、今月は伊勢神宮に行くなど、旅行が入ると気分的に落ち着かない。それでも『漱石』のゲラは完了した。『人麻呂』も最終章に入り、いよいよ猿丸と人丸の対決という山場の直前まで来ている。10月末締切の『遠き春の日々』の第2回も書き始めている。まあ、よくがんばって仕事をしていると思う。


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