Gravity Control
制御

カルドセプト リボルト戦術論 4-1 マップの特徴

 カルドセプトは様々なマップが用意されており、マップによってゲーム展開が異なります。これは、マップによって、土地の数や得られる魔力の量、分岐の数や施設の有無によって、プレイヤーに与えられる資源(リソース)の量と、選択肢が異なることに起因します。
 マップによって有効な戦術は異なり、ブックも違うものになります。それ故、あるマップに最適化されたブックとプレイングは、そうではないブックを駆逐するだけのポテンシャルを秘めています。
 この章では、マップの特徴を捉え、それにあったブックを作る際の考え方を示します。

1 マップの広さ(土地の数)

 マップによって土地の数(広さ)が違います。
 各プレイヤーに十分な土地があれば、空き地を容易に確保できます。レベル1領地での戦闘を仕掛けて、相手から土地を奪う必要性が薄れます。また、たとえ奪われたとしても、すぐさま土地を確保できるでしょう。土地があれば連鎖を組むことも簡単になることから、広いマップほど、連鎖を利用するランドトランス戦術は有利になります。

 反対に、土地が少ないほど戦闘が頻発します。資産を築くために十分な土地が与えられていないのであれば、他のプレイヤーから奪わなければ目標魔力を達成できません。また、土地が少ないと、特定の土地を何度も通過するため、高額通行料の支払いが発生しやすいです。そして、これを回避しようとすることから、さらに戦闘が引き起こされる傾向にあります。

私見ですが、具体的なマップの広さの目安は次のとおりです。

2 魔力の供給(短縮経路の有無)

 ゲートボーナスの量や数、周回にかかる時間もマップによって異なります。
 比較するためには、周回に必要な歩数と、ゲートボーナスや周回ボーナスの期待値から、1歩当たりに得られる魔力の期待値(1歩の価値)を割り出す方法があります。1歩の価値が高いマップは、魔力を得やすいマップです。
 魔力を得やすいマップだと、レベルアップがしやすく、土地を守りやすくなります。
 魔力を得にくいマップだと、レベル1の状態が長く続き、戦闘を誘発しやすいです。

 また、マップが、【マジカルリープ】などによって、周回距離を短くできる構造だと、魔力を得やすくなります。
 マップによって大きな開きがあるので、詳しく調べたい場合は、以下の計算式を参考にしてください。ただし、これはマップの特徴を把握するための目安であって、この計算式をもとに、何かが決まるというものではありません。

※ 4人対戦の場合
1歩の価値=(周回ボーナス期待値+ゲートボーナス)÷周回距離
周回ボーナス期待値=ゲートボーナス+ゲートボーナス×0.1(15÷(周回距離÷5.3)-1)+土地数÷8×40

3 分岐の数

 マップによって分岐の数も異なります。分岐の数は選択肢の数です。分岐があれば、どの土地に止まるか、どのように周回するかが選べるようになります。
 分岐が多いほど、空き地を取りやすく、踏みが発生しにくく、狙った土地を落としやすくなります。一方で、分岐が少ないほど、空き地を取りにくく、踏みが発生しやすく、狙った土地を落としにくいです。

4 施設

 マップにはいくつかの施設(特殊地形)があります。
 施設は様々なアクションを可能にし、試合展開に大きな影響を与えます。また、土地に対する施設の割合が高いマップほど、土地が取りにくく、通行料が発生しにくい特徴があります。

ゲート

 ゲートは必ず2個以上存在します。ゲート間の距離が離れていると、【マジカルリープ】によるショートカットや、【フォームポータル】の性能が高まることがあります。また、クリーチャーのダウン解除ができるので、戦略的に重要な意味を持つ場合もあります。

魔法陣

 魔法陣によって様々な効果が起こりますが、試合全体を通して与える影響としてはダメージ系のスペルが多く、MHP30以下のクリーチャーを採用しにくい環境になります。

占い館・カード屋

 カードをドローできるので、【マジカルリープ】や【ホーリーワード】系スペルを使ってカードを補充することができます。言葉を変えれば「【マジカルリープ】が【プロフェシー】にもなる」と言えます。
 特に、カード屋のラインナップによっては、特定のカードが際限なく供給されることになるため、戦略の組み立てに大きな影響を与えます。
 例えば、【カタパルト】があるバトルワゴンやロングホーンでは、アイテム切れが起こりにくくなり、武器を持てないクリーチャーや【リビングアムル】などの価値は若干ながら下がります。

宝石屋

 宝石屋があると属性石を購入できるようになり、ゲームのルールが大きく変わります。(別項で説明)

司令塔

 司令塔は大きく分けて2つの効果があり、目的の属性の土地を確保するための「連鎖伸ばし」と、相手の高レベル領地を攻める「拠点侵略」に分けられます。
 連鎖伸ばしは序盤から終盤にかけて広く行われます。シフト地変を利用せずとも連鎖が作れるので、連鎖形成スピードは司令塔の無いマップよりも早くなります。
 拠点侵略は相手の重要拠点を踏んで、通行料支払いのリスクを冒すことなく、侵略することができます。終盤の逆転の目に繋がりやすいです。
 相手の司令塔の利用を封じるには、司令塔周辺に拠点を作り、【ホーリーワード】系スペルで通り過ぎてもらうようにする方法が挙げられます。

魔力トラップ

 通過時に20%の魔力を奪われる可能性が高く、魔力を多く持ち歩く「現金輸送」の状態が起こりにくいです。
 また、終盤には1000G近くが溜まることがあるので、一発逆転の可能性も出てきます。

分岐スイッチ

 マップによって分岐スイッチの果たす役割は異なります。プレイヤーの目的の属性の土地を選ぶか、宝石屋を利用するのか、進行方向を変えるのか、等々です。そのマップにおいて、分岐スイッチがどんな役割を担っているのか、理解しましょう。
 また、【リモートスイッチ】を入れるほどではありませんが、任意のタイミングで分岐を通過できるため、【マジカルリープ】や【ホーリーワード】系スペルは大切に扱うなど、注意が必要です。

橋・転送円

 転送円ではショートカットやマップの周回方向を自由に選択できる場合があるので、狙って止まる戦略も考えられます。分岐スイッチと同様に、【マジカルリープ】や【ホーリーワード】系スペルの価値がやや高まります。
 また、橋や転送円で区切られた土地に対しては、【マジカルリープ】での移動ができません。他のマップと比べて、若干ですが【マジカルリープ】の性能が落ちるでしょう。余談ですが、【エスケープ】や【フォームポータル】での移動は可能です。
 橋や転送円の挙動は、見た目の印象だけでは分かりにくい場合があるので、試合前に注意しましょう。