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悲しき子守唄
映画「愛染かつら」主題歌

作詞    西条 八十
作曲    竹岡 信幸
唄  ミス・コロンビア
1.可愛いおまえがあればこそ	辛い浮世も何のその
  世間の口も何のその	母は楽しく生きるのよ 

2.可愛いお目目よ丸い手よ	見れば撫でれば悲しみも
  忘れていつか夢の国	母は涙で笑うのよ

3.辛いさだめの親子でも	我が子は我が子母は母
  神様だけが知っている	たまに会う日の子守唄
1938年(昭和13年)


 原作 川口松太郎、監督 野村浩将、主役のヒロインの看護婦高石かつ枝に田中絹代、医師津村浩三に上原 謙が扮し、 記録的人気を得た1938年(昭和13年)の松竹大船の作品「愛染かつら」は、当初は前・後編の構成だったが、 あまりの人気に翌昭和14年5月に「続愛染かつら」が、そして同年11月には「愛染かつら 完結編」が作成された。 なお、「続・・・」から佐分利 信と水戸光子が木村医学士夫妻の役で新たに加わっている。
 また、戦後になってからも度々リメイクされており、大映から2本、すなわち昭和23年に久松清児監督、主演 水戸光子、滝崎一郎で 「新愛染かつら」が、昭和29年に木村恵吾監督、鶴田浩二、京マチ子で「愛染かつら」が、 そして本家の松竹大船では昭和37年になって岡田茉莉子・吉田輝雄・桑野みゆき・佐田啓二・笠 智衆で4月に「愛染かつら」、 10月に「続・愛染かつら」が何れも中村 登監督によって製作されている。
 主題歌であるが、まず本編には「旅の夜風」と「悲しき子守唄」の2曲、 「続 愛染かつら」には「愛染夜曲」が、 そして「愛染かつら 完結編」には「愛染草紙(または草子)」があり、 作詞は全て西条八十、作曲は「悲しき子守唄」(作曲 竹岡信幸)を除き万城目 正、また歌手は霧島 昇と ミス・コロンビア(「悲しき子守唄」のみミス・コロンビアひとり)である。(上記の4曲は、全てmiditheaterの歌謡曲に収録済)