泌尿器科医・木村明の日記


コンサル棒屋⑥:収入の算出方法

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病院めぐり 木村泌尿器皮膚科.臨泌,67,719,2013.

オフィスウロロジー2015


診療所のほとんどは保険医療機関であり、その収入のほとんどは保険収入です。

年間の保険収入は、

1日当たりの患者数 x 患者一人1日当たりの診療単価 x 年間診療日数

で概算できます。

①1日当たりの患者数

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当院の1km圏内に住んでいる人は、30568人

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受療率は皮膚科は10万人あたり1日に209人、泌尿器科は67人。

ということは、1km圏内の皮膚科患者は64人で、泌尿器科は20人。

皮膚科は競合医療機関が3軒、泌尿器科は0。

なので、当院を受診する皮膚科患者は16人で、泌尿器科は20人。

私には、PSA前立腺炎でヒットするホームページがあります。泌尿器科は遠方からいらしていただく自信があります。

なので、1日40人はいらしていただけるでしょう。

②患者一人1日当たりの診療単価

患者一人1日当たりの単価はいくらに設定しましょうか?

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この表は厚生労働省:平成20年社会医療診療行為別調査結果の概況からの抜粋。

皮膚科は400点(4000円)なのに対し、泌尿器科は2000点(2万円)!

でもこれは透析患者の3000点と、日帰り体外衝撃波砕石術を行う結石患者1100点が引き上げています。

性行為感染症などを扱う泌尿器科なら、呼吸器科と同じ470点ぐらい、

膀胱鏡や超音波検査をルーチンに行うような泌尿器科なら、消化器科と同じ700点ぐらい、でしょうか?

泌尿器科が700点で、皮膚科が400点なら、割合が1:1として、550点。

でも、安全に患者一人1日当たりの単価は400点(4000円)にしておきましょう。

センター南で平成17年に開業し、その後、競合が新たに生まれないと仮定して、

地域の人に認知されるだけの時間が経った後には、

当院の1年間の保険収入は、

40人 x 4000円 x 240日 = 38,400,000円

ということになります。

木・日・祝日休むと年間診療実日数は240日です。

希望は、

40人 x 5500円 x 240日 = 52,800,000円

の方ですが、資金ショートしないためには、厳しいほうで。

コンサル棒屋⑥:支出の算出方法、に続く。
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