雑学のすすめ
学問のすすめをもじってタイトルをつけたものの、もうこんな題は誰かが使っているだろうと思って調べたら、この題の本もあるんですね。
昨日は九段下まで出向き、開業医にとっては雑学(開業医を訪れる患者さんの診療には役立たない)でしかない「腎細胞癌:基礎と臨床を結ぶ細胞生物学的」を勉強してきました。
講師は慶應の教授。実際に研究してきた人、しかも上司から与えられたテーマではなく、自分で好んで勉強してきた人の話は分かりやすく、勉強になります。
まず、フォンヒッペル・リンドウ病という遺伝性疾患の話からスタート。腎癌が家族性に発生するこの遺伝性疾患の遺伝子を調べる事が、腎癌の発生のメカニズムを明らかにしてくれます。
国家試験対策でしか知らない病気の知識が、こういうところで役立つのです。そして最近話題の新治療薬がそのメカニズムに関係しているのです。
神奈川皮膚科医会で爆睡しながらも断片的に聞いていた母斑症(遺伝性疾患)や、開業医には関係ない
副作用の強い新薬の話が、昨日の話でつながりました。
前立腺がんに関することなら最先端の治療を勉強しておく事は仕事に役立ちますが、私のホームページは
腎癌ではヒットしないため、腎癌についてのセカンドオピニオンを求められる事はありません。
仕事には役立たないと分かって参加した勉強会でしたが、ジグゾーパズルが完成したときのような充実感を感じました。
ビールと赤ワイン少々しか飲まなかったので、今朝は体調OKです。ではこれから
葛が谷公園多目的広場に向かいます。
2008年3月9日