1985年11月 4日(月) 忌野清志郎,Johnny,Louis,& Char
大阪芸術大学 大学祭


自ら望んだとはいえ、好きなように創る音楽家とレコード会社との隔たりを打破すべく1984年をもって契約が終了したVAPから東芝EMIにレコード会社を移籍したPink Cloud。
1970年代にThe Beatlesなどを担当していた石坂敬一氏にゼネラル・プロデューサー的な動きを期待したが1985年7月20日に移籍前に野音にてレコーディングした音源をPink Cloud名義の

ミニ・アルバム「aLIVE」(東芝EMI)

を発売したのみで終わった。

そして閉塞感?八方ふさがり感?に陥ったCharは単身、6月15日の29歳で日本を出国し、30歳を迎えた6月16日にイギリスに到着し3か月間ほど滞在する。
イギリス滞在中に気持ちを入れ替え、空っぽになった心身に新たな経験を吸収し続けた結果、江戸屋発足のきっかけになる楽曲の数々を創作しながら江戸屋の構想が芽生える中、帰国した。

翌1986年にオリジナル・ビデオ・アニメ(OVA)が発売されることになった漫画「県立地球防衛軍」の音楽に、同じ東芝EMIに所属する忌野清志郎とPink Cloudが組み、忌野清志郎、ジョニー、ルイス&チャー(K,J,L, &C)名義で参加することになった。

1986年3月21日に

忌野清志郎、ジョニー、ルイス&チャー名義でシングル「S・F」

が制作、発売され、そして

アルバム「県立地球防衛軍(オリジナル・サウンドトラック)」

にも収録された。

その発売に先立ち1985年秋頃から忌野清志郎、ジョニー、ルイス&チャー(K,J,L, &C)名義で大学祭などで演奏するようになった。

1985年11月 2日(土)、明治大学の大学祭で「真夜中の雰囲気一発#4」と題したロック・コンサートで初お披露目した忌野清志郎、ジョニー、ルイス&チャー(K,J,L, &C)の2回目、関西での初お披露目をやはり大阪芸術大学の大学祭で行う。

当時のことはファンクラブの会報「EDOX」と「DIBS」に連載されていた「Char's Perfect History」の第5回(DIBS Vol.1)に語られている。

また加部正義がネット上でエッセイ「気ままに生きる」でフィクションとして語っている。
「このバンドでは清志郎くんの曲を主にやっていた。曲は難しかったね。歌詞の内容もすごいし、いい曲だし、なにしろ清志郎くんの人間性がすごいしね。音楽をやってきた中で、一緒にできたことがとても思い出深い人だった。会えてよかったよ。」
と加部正義がネット上のエッセイ「気ままに生きる」でフィクションとして語っている。






セットリスト
No.曲名コメントCST
マンダラ風の宗教色が少々香るB.G.Mが流れる中でメンバーが登場する。
1自由
2Gone Gone
(M.C.)「大阪芸大Baby! Thank you. 凄いバンドだろ、Baby。今日のために結成したんだ、Baby。
All right. On Bass、ゴールデンカップス、ルイズ・ルイス加部、加部正義。
On Drums、あの偉大なYellowのドラマー、ジョニー吉長。凄いメンバーだろ。おれはフランク永井だ。
それからGuitar、あのSmoky Medicineでギターを弾いていた今はPink Cloud、竹中チャー。
OK、バンドの名前は今度考えておこう。」
3誰かがベッドで眠っている
4マイ・ガール
5サルも木から落ちる
(M.C.)「チャー、Yeah! 竹中チャー、Yeah! Pink Cloud!
大阪芸大Baby、芸大Baby! 
ジョニー、いこう!」
6孤独なサタデイナイト
(M.C.)「On Bass、加部正義。今度の12月にソロ・アルバムを出すぞ。オレも手伝っているからよ、少しよ。ちゃんと聴けよ。阪神、優勝したしよ
その前にな、RCでもLPだすからよ、みんな聴いてくれ。それは11月なんだがね。おれたちは毎月仕事が詰まっているんだぜ。凄いだろ。
それだけで油断してはいけないのだ。ドラムのジョニー吉長もな、来年出すぜ。一体いつでるんだ。いい加減にしてくれ。もう出来てるくせにな、今、出し惜しみしてるんだぜ。ジョニー吉長。
チャーもなんかだせ。チャーもな、何か企んでな、隠れてな、ソロ・アルバムを作っているらしい。
凄いグループだろ。よしバンド名を募集するからよ。
じゃそのジョニーの今度出すソロ・アルバムの中からご機嫌な曲をやるぜ。"4月のサンタクロース"!」
7四月のサンタクロース
(M.C.)「Oh,Yeah! ジョニー!。
大阪Baby、芸大Baby、大阪Baby、芸術大学Baby、アジア大学Baby、東京経済大学Baby、うちの近所だ。大阪Baby、芸大Baby。
今日はご機嫌なコンサートだったぜ。昔、大●で捕まった桑名の妹が出たんだ。それだけでもたいしたもんだ。憂歌団はあいかわらずだし。おれたち最後の曲になっちゃうぜ。ウルセイ。こんなもんでいいんだ。学園祭はこんなもんでいいんだ。
今年はメンバーが凄いからよ。何しろ凄いんだ、メンバー。加部正義、ジョニー吉長、竹中チャー!。今度もこのメンバーとつきあいたいぜ。
大阪芸大、君たちともつきあいたい。芸術について今夜話したい!、"つきあいたい"!」
8つきあいたい
(M.C.)「どうもありがとう、おおきに。」
(ENCORE)-
(M.C.)「ゴールデンカップス、ルイズルイス加部。素晴らしいヤツ。もう一発いくかい? もう一発行くかい? 後ろの方、どうなんだい?やりたいぜ、やりたいんだ。」
9長い髪の少女デイヴ平尾の歌を忌野清志郎が、マモル・マヌーの歌をCharが担当している。
(M.C.)「Ok,Baby. 誰かオレンジ投げたやつがいるだろ。今日はだいたいな朝が早くて8時半に電車に乗ろうとしたんだが、遅れたんだ。
だいたいよ、待ち時間が長くてメンバーの中にナンパを始めるやつがいたんだ。待ち時間が長いとよ、犠牲者がでるから、気をつけてくれ。頼むぜ。
最後の曲になってしまった。阪神タイガーズ優勝おめでとう!」
10サマー・タイム・ブルース
[SONGS]
CST: 51分 + 10分 = 1時間1分
[COMMENTS]
この位、騒ぎ続ける観客、この雰囲気はあの頃だけの遠い昔で、21世紀になってからは経験したことはない。


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