北東北の旅 2日目


9月3日

 折角青森に来たのだから、朝食は海鮮でしょ、ということでホテル近くの「アウガ」という市場内にある食堂に行く。アウガには何軒か食堂があったのだが、店頭に大間産マグロと書かれた手書きの看板に、マグロの頭と尾ひれが、バケツに無造作に放り込んであったインパクトがある店に入る事にした。鉄火丼と中落丼を注文する。出てきたものをみてビックリ。食べてみてまたビックリ。鉄火丼1,600円、中落丼1,000円でこのボリューム。鉄火丼なんかご飯が見えない。冷凍ものにありがちな水っぽさはまったくなく、濃厚な味である。思わず店の人に「このマグロは大間産ですか?」と尋ねたら、「大間産だよ。今の時期から大間産が出始めるんだ。」とのこと。コストパフォーマンス高し。恐るべし青森。この日は朝から満足だ。パッと見グロ?
無造作に放り込まれた大間産のマグロ
1,600円
1,000円
鉄火丼と中落丼
 青森市街から今回のメインのひとつである奥入瀬渓流へ向かう。途中、千人風呂で有名な「酸ヶ湯」と奥入瀬近くの「市民の家」に立ち寄る。当初の計画では、奥入瀬渓流は下流の石ケ戸から上流の十和田湖に向かってトレッキングする予定であった。しかし、4時間程度かかる事から直前まで決めかねていた。とりあえず石ケ戸に到着してから考える事にした。そこで何枚か写真を撮っていると、とりあえず車で上流へ向かい、適当なところから歩こうかな、という気分になってきた。途中何箇所か滝などの見どころがあるので、車で移動しながら写真を撮っていると、奥入瀬の名所と言われている場所での写真は撮る事が出来るし、歩かなくてもいいかな、という気持ちになってきた。そんなこんなで葛藤しているうちに十和田湖に到着し、湖畔の食堂で昼食をとりながら、もう一度考えてみた。やはり歩かなくては奥入瀬の本当の良さはわからない、と初心に帰り、発車間近のバスに飛び乗り、次の停留所で降りそこから十和田湖まで歩いた。しかし不完全燃焼な気持ちがこころに溜まっている。次回こそは石ケ戸から挑戦すると固く決意したのであった。癒されます〜
奥入瀬渓流
奥入瀬で一番有名な名所(たぶん)
銚子大滝
 小雨が降ってきたが、折角なので十和田湖畔にある「乙女の像」を見学し、湖畔の売店で、秋田名物「ばばへら」を食べる。パッと見シャーベットのようである。口に入れるとシャーベットよりコクがある。本来の姿である道端で売っているばばへらにチャレンジしたいところだが、それは次回に持ち越すとしよう。十和田湖と言ったらこれでしょ?
乙女の像
ただのシャーベットではありませぬ
秋田名物「ばばへら」
 「空の平高原温泉」に立ち寄り、今夜のお宿である「青荷温泉」へ向かう。ランプの宿で有名であり、何度かマスコミにも取り上げられている。国道から外れ山道を登って行く。山道といっても舗装しているので、対向車とのすれ違いに気をつければ楽勝である。途中所々に、青荷温泉の人が書いたであろう、方言による看板により、段々とテンションがあがってくる。

 チェックイン時に「取材が入っていますが、お風呂の取材の時には声をかけます。」とのこと。かなり頻繁にマスコミの取材が入るようだ。廊下には火がともされたランプが並んでおり、ランプのセッティングをしているところであった。部屋の中には電灯はおろかコンセントもない。普段の生活からの脱却にはもってこい。何箇所かある温泉に浸かり、部屋で一息つくと夕食である。大広間に並べられた長テーブルに食事が並べられている。ここの照明もランプである。ほぼ全員が集まった頃合を見計らい、宿の人から宿や食事などの説明が始まる。方言によるユーモアを交えたはなしは、何処かユーモラスで心温まる。あちらこちらでフラッシュが焚かれる。ほかの宿では見慣れない光景だ。枕が替わると眠れないので、川辺に建てられたこの宿では眠れるか心配であったが、熟睡こそ出来なかったが、ひとまず眠る事が出来たのでひと安心。
ランプの宿
青荷温泉
出番を待つランプ達
廊下に並べられたランプ達



9月2日へ         ひとりごとのトップへ         9月4日へ