〜チュニスの男達〜
(by akira)
とにかく人通り多し。ベンチに座ったまま目線も変わらず動かない人。 最も多いのが目の前を通る人をただぼおっと眺めているパターン。 日本なんかだと新聞や週刊誌etc活字を目で追ったりするものであるが、 字を読んでる人は皆無に等しい。 気温は高いが絶えず風が吹いている。木陰に入ると涼しい。ここで座っているのは わかるが、炎天下のもと立っている人がいるのが不思議。 車に身体をもたれさせて...一体誰を待っているのだろうか? 暑苦しい風景がもうひとつある。ここはソフトムスリムとはいえ 女性はそれほど出歩かないようだ。そこで、どうしても男同士の外出になるのか、
外に出てからたまたま会うのかよくわからんが、男と男、顔を近づけあって かたい握手をかわす。微笑みながら... そこから座って長話が始まる。何をそんなに話すことがあるのかわからないが、
とにかく楽しそうにしゃべっている。ミネラルウォーターと煙草だけで、 よくあれだけの間がもつなと不思議。 我々が前を通るとよほど東洋人がめずらしいのか「ジロジロ攻撃」の嵐だ。 中には露骨に驚きを隠せないといった人もいる。目が、"点"になっているのだ。
初めはジロジロがちょっとコワかったが次第におかしくなってきた。 みんなまゆ毛は濃いし(中にはまん中でつながっている奴もいた)ほりは深く 髭も濃い。肥満系は女性に多く、男達は結構スリムな人が多い。
ろくにスポーツはしてないようだが。 若い男の子達を観察していると、実に美しい顔立だ。まつげがすごく 長いのだ。この顔は、テレンス.トレント.ダービー(御存じでしょうか?
本当に美しい顔をしたミュージシャンです)風だな、と思ったりする。 若い子はあまり髭をはやしていない。 はじめは、どのオヤジもサンタナや一時のフランクザッパみたいに 同じ顔に見えたが、微妙な違いも判ってきた。「せんだみつお」も混じっていたのだ。
性格はみんな人なつっこい。好奇心旺盛だが奥ゆかしいところもかわいい。 〜番外編チュニジアの人の「歯」〜 |