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神奈川月記9508

冠省
せっかくのプリインストールをちゃらにして,内蔵HDをブート マネジャー・FAT(DOS用)・HPFS(Warp用)の順に切り分ける。HPFSに切り良く256MBを与えよう。ブーマネは1MB勝手に採るから放っとけ。
何はともあれMS-DOSとWindowsの回復から。500TBにはバックアップCDが付いている。ほろほろほろほろ,嬉しいぜ。
しかしこれはとんでもない食わせものだった。おりゃDOSとWinの製品版FDが収録してあると思ってたのよ。違うのね,プリインストールされたHDをまんままるごと圧縮した.lzhファイルが入ってやんの。何じゃこりゃ。だからバックアップCDを使ってちょっと環境設定を変えてやるとか要らんアクセサリを外しつつ再インストールするとかでけんのだ。しかも「HDの初期化と回復」を選んだら,必死こいて分割しといたのを断わりもなくぶっ壊し全部Cドラ1パーティションに塗り戻しちめえやがった。だだだ誰がそこまでやれと言ったか。自分で解凍して或るドライヴァだけ遣おうとするに,圧縮単位のファイルがでかすぎて手持ちのフリーソフトでは処理しきれずに転けてしまう。とどのつまりDOSとWinのバックアップFDを別途つくらにゃならんのだ。なーんか騙された感じ。
パーティションの切りなおし。DOSのバックアップFDでFATのフォーマット。それからバックアップCDでDOSとWinの回復。「初期化と回復」でなく「回復」だけならCD-ROMは楽だ。やっと振り出しに戻った。
WarpのFDでEドラをHPFSに再フォーマットした。これは拡張区画である。外付けHDをごっそりFATの基本区画に採ったのでドライヴレタはそっちに優先され,内蔵HDの先頭がブートマネジャー・続いてCドラ・それから外付けのほうがDドラとなって内蔵の後半はEドライヴになる。CD-ROMはFドラだ。ブートマネジャーはアクセスされる領域でないから,ドライヴレタが与えられない。かわいそね。
ここでFATからはHPFSを認識できないので──そこにあることさえ判らない──DOSを立ち上げたときはCD-ROMがEドライヴに数えられる。外付けHDを拡張区画で採っていれば内蔵HDの2区画が連続してC・Dと振られるから外付けがE・CD-ROMがFとなり,DOSから見てHPFSが飛ばされたとき外付けがD・CD-ROMがEに変わって外付けまでレタがずれる。これを嫌って外付けを基本区画にしたわけだ。
そうしてWindowsを立ち上げてみたら,常設スワップ ファイルが壊れているとのメセイジが出た。訝りつつ設定してWinを再起動,やっぱり壊れている。何度か設定を繰り返しもう一度CDから回復してみたが同じメセイジが現われる。「chkdsk /f」や「defrag」を以てしても変わらない。原因不明だ。想像するにスワップだった所を今回HPFSかブートマネジャーで潰してしまい,DOSから見えなくなったのではないか。うーん,できることと言えば,またパーティションの切り直しかえ。
Cドラが工場出荷時と同じくHDの先頭から始まっているほうが良いような気がして,Cドラ(FAT)・ブートマネジャー・Eドラ(HPFS)の順に変えてみた。正解でした。100トシを取ったような心持ちであるが,これからWarpのインストールを始められるのである。
インストールの中途でまたCD-ROM装置を見失ってストップ。これはインストールの舞台がFDからHDに移った後のことである。FDのほうは最初にCD-ROMを認識するよう修正してあるのだが,Warpのインストーラは変更分を自動コピイしてくれない。HD内のシステムファイルをFDと同様に加工する。はい,OK。ここにおいてOS/2 Warpのインストール完了である。諸君,ご苦労だった。
はっきり言ってWarpの導入は蟹江敬三には無理である。大地康雄は無論のこと高倉健の手にも余ろう。内田有紀は何者だ。呉服屋のご寮はんの友だちの婆ちゃんは,あー,お手代がしっかりしてはるのかもしれん。
上はCMから来るイメイジで言っているのであるが,どうしてコンピュー タのCMてのはユーザになりそうもないタイプの人を起用するのかね。
よほどWarpと相性の良いマシンでないと──あるのか──問題デヴァイスの型番をメモるのに筐体を開けることを余儀なくされ,おれのように底板のバリで小指を切る羽目に陥るのだ。PLじゃPLじゃ。マニュアルだけでは完遂できず各種攻略本が必須となれば,ダンジョンだらけのRPGではないか。おれは勇者か魔道士か。
さてWarpの解像度を1024×768×65kに設定してWin-OS/2を起動したら,たっはっはっは,画面がぶっ壊れてしもうた。真っ暗を背景に紐状の赤白画面ノイズがぴらぴらしている。Windowsの立ち上がる.wav(おれのはゴジラの雄叫び)は鳴ったから,裏ではちゃんと動いているようだ。
こんなことで動じるおれではない。んなもな3箇月も前に手法を確立しておるのだ。ディスプレイのリフレッシュレイトを自動変更するDOSのユティリティを,Warpにも放り込めば良いのである。えと。FLORA500TBのディスプレイアダプタはDIAMOND Multimedia Systems(Computer Systemsから社名変更したかな)のSpeedStar64てえ奴だ。チップはCirrusの5434。マニュアルを斜め読みしてこいつだろうと見当を付け,リセットする。駄目だった。マニュアルを正座して読み,これに違いないと確信してリセットする。駄目だった。雑誌記事を平伏して読み,無理解のまま盲従してリセットする。駄目だった。
もはや思考力0のゾウリムシと化したおれは少しでも明るいほうへ,某ネットの日立主催会議室へと走光した。驚いたことにここにはFLORA500専用の会議室があるのである。OS/2会議室の大量のログを読むよりもずばり500でWarpしている人のお知恵を借りてしまえという邪悪重量挙げな目論見だ。そんなことスナッチ。
いい加減な挨拶もそこそこに窮状を訴えれば素早いレスがある。しかしてこれは同じ現象の出る同志のものだった。更に同志はWarpで高解像度にならんという,おれより悲惨な境遇だ。うーむ,この辺りネット間の引用はどうあるべきかなどという問題を孕みつつカット&トライを繰り返し,何が効いたか突然Win-OS/2が開通した。はたはったとまろびつつ某ネットを手繰ると同志も動いたよーんとの知らせ。何だ何だ何だ。きっと地球が謎の彗星Xの尾に飛び込んでしまい,変質した大気にロウドモジュールが感応した結果であろう。ふん,おもしろくない。もう一度パーティションを切ったらまたゾウリムシだぞ。
ところでEXCELのヘルプを辿って出てくるmsinfo.exeを開けてみるにプロセッサの項が「80486」「コプロあり」になっておる。「ペンティアム」じゃないの?まさかおれ,騙されてDX4かなんかつかまされとんじゃあるまいな。

不一

1995年8月4日


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ゴジラ
 世界に冠たる日本人キャラですが,ほんとに良いですか >世界の人。対アンギラスより後のゴジも評価されてるのかね。近年King Of Monstersはすっかりガメラのもの。

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はたはった
 ひょうたん島大統領ドン ガバチョの口癖。オリジナルも先年のリヴァイヴァルもあんまり熱心に観なかった。

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謎の彗星X
 こういう小説ってほんとにあったかな。無きゃこんな捩りを書けるわけないんだが。

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written by nii. n