日本の城リファレンス:page11(城の縄張り−補足)
【稜堡(りょうほ)式】
鋭角に突出したお台場。フランスのブォーバンを基に武田斐三郎が設計した。(例:五稜郭、竜岡城)
【円郭(えんかく)式】
輪郭式に似ているが、円形か半円形を中心に本丸、二の丸と輪状に囲んでいるもの。(例:田中城)
【天守曲輪・西の丸】
本丸のさらに奥に戦闘でもっとも有利な場所を占地し作られたもの。連立式天守で囲われたケースも珍しくない。山城なんかだと、詰の丸と呼ばれるものがこれに相当する。西の丸は豊臣秀吉が伏見で隠居専用に作ったのがその先駈けで、家康がこれを真似した。姫路城の西の丸は千姫の住まいとしての造営。このほかにも、山里曲輪・毘沙門曲輪・人質曲輪など、他にもたくさんある。
【惣構え】
普通、ヨーロッパや中国などの城は城郭都市といって町全体が城で囲まれているのだが、日本だけはそうではない。しかし、小田原城なんかはそうではなく、街が塀で囲まれていたのである。これを惣構えとか、外曲輪とか言う。これに目を見張った豊臣秀吉が可愛い我が子・秀頼のために大坂城を強化する際にこれを真似することとなるのである。幕藩体制ではこの形態の城は発達しなかったが、岩槻とか大浦なんかは大体これに当たる。
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