日本の城リファレンス:page3(城の形態−平山城)
2.平山城
まず、誤解しているかもしれないので最初に言っとくが、山城→平山城→平城の順で素直に城の形態が変わっていったというわけではない、ということだ。なによりも、山城や平城の中間という、曖昧な位置付けのおかげで、山城や平城と区別がつかない城の方がダントツに多く、最近出されている本では「平山城」は廃されつつある。何よりも、自然地形を最大限に生かす拠点こそが城郭であり、ちょっとした丘が平城に、小さな山が山城となった例が多いからだ。が、ここでは「リファレンス」という本文の方向性を考え、従来の説に基づいて話しを進めておこう。戦国期は平山城が築かれた例は少ない。安土城が築かれたあたりから主流になりだし、江戸時代には姫路とか、熊本とか、メガトン級の城郭がこの形態で築かれた。山・丘全体に城を築き、ちょっと高いところに天守が聳え立つため景観がものすごくいいのだよ。

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