市川、遂に切腹か!?

 試験会場に入ったところ。受験者を観察すると、若者の車離れが叫ばれている中、意外にも20〜30歳くらいの人が多かった。女性率は1%といったところか。中には小学生らしき人もいた。







 壁に受験番号が書かれている紙が貼ってあった。ここでようやく東京会場の受験者数が把握できた。約1300人である。前述の通り、2級・3級併願者の受験番号は同じであるため、延べ受験者数はもっと上がる。



 試験会場の一例。





 黒板には注意書きなどが書いてある。







 部屋に入って待つこと10分。注意事項の説明の後、定刻通り試験が始まった。問題用紙を開くと・・・想定問題集に掲載されている問題のレベルより難しい問題が並んでいるではないか。おまけに波に乗るはずの第一問からつまづいてしまった。問題はこうだ。


 001

  「1983年6月に日本車として初めて4輪ABSを装着した車は?」

  1.クラウン  2.セドリック  3.アコード  4.ピアッツァ 


 私の答えはというと、プレリュード。しかし選択肢の中に正解が見あたらない。あれれ??・・・国産で初めてABSを付けるような自動車会社はホンダくらいなものなので、私の勘違いだろうと思って3を選択した。実際、エアバッグを全車標準装備にした最初のメーカーがホンダだし。ところで、なぜ答えが選択肢になかったのかというと、初っぱなから問題に誤りがあったのだ(爆死)。後日、この問題は全員が正答とされた。
 問題に誤りがあるなど知る由もなく、気を取り直して解答を進めた。作戦では30分で100問解く予定だったものが、30分経過時点でまだ80問しか解けていない。試験開始30分後に退出できるようになるが、試験官が退出してOKのアナウンスをすると同時に男女のカップルが悩む様子もなく退席していった。恐らく全く歯が立たず、ただ諦めるしかなかったのだろう。それ以降、退出する者は一人もいなかった。みんな余裕がなかったのだ。
 100問解いた時点で解答を見直してみた。絶対100%間違いないと断言できる解答をカウントすると、なんと60%ほどしかない。目標未達どころか合格ラインを割り込んでいる。やばい。このままでは最悪切腹せんといかん。ちなみに残りの40%は、「99%の確率で正解だろうと思われる問題〜全く分からない問題」である。
 私がどんな問題に苦しんだかというと、映画に出てくる車を答える問題。聞いたことのない映画の名前が出てきて、登場する車の名前を答えるのだ。唯一知っていた映画の名前は加山雄三主演の若大将シリーズという有り様。しかしそういうシリーズがあったということを知っているだけで見たことはない。テレビがなかった時代を過ごした出題者の作った、実に時代錯誤な問題のオンパレードである。一方で自分の得意・専門領域の問題のレベルも想定問題集より難しく、記憶の整理に若干時間をとられてしまい、鼻くそほじくるのを忘れてしまう程度に集中してしまった。が、解答しながら「こんなこと知っていて、一体何の役に立つのだろう??」とか「これ知ってる奴、多分100人もおらんで〜」などと考えながら解答できるだけの余裕はあった。
 このあたりの不平不満は後で述べるとして、あっという間に60分が終了。実は今回の問題はよく練られていないものが多く、いくつかの問題の中に他の問題を解答するときのヒントとなるものが混ざっていたのだ。例えばQ58だが、問題文そのものがQ29のヒントとなっている。正答率を上げるため、そんな問題同士の関連づけをやっていて時間を食ってしまった。



 試験会場を後にする、帰りの足取りは重かった。嫁さんからは「遅かったじゃない」と言われ、私は私で帰りの羽田行きモノレールの中で「切腹じゃ〜、切腹じゃ〜」と連呼。99%間違いないと思う問題は残り40%の中にたくさん含まれているのでこの時点で合格は決定的なのだが、1%の確率が引っかかる。こんなHPをやっている以上合格は当然、100点で当然というプレッシャーが、1%を1000%くらいに拡大解釈してしまう。どんな簡単なことでも、ほぼ自分の心の中にだけに留めていたことであっても切腹覚悟で取り組むもんじゃないと今回思ってしまった次第である。それをテレビの前でした亀田は本当にすごい。