リニア説明会に出席してみて感じたこと 

 

 

森本 優

2013/10/05


 9月30日に甲府市南部のリニア環境影響評価準備書説明会に出席してきましたので極私的な感想を述べます。

 評価の主体がリニア推進側の団体なので、影響は「生じない」「ない」「少ない」の繰り返し。(うんざり)

 懸案となっている磁界の影響も国際的なガイドライン以下なので「絶対安全」だと言い切るのには驚いた。(確かに因果関係を立証するのは困難だろうけど、だからといって「絶対安全」とまで言い切ってしまってよいものか・・・。原発の安全神話と同じではないか。)

 また、非常口の間隔が10キロメートル以上ある山岳区間において災害・事故・テロ等の事態が発生してトンネル内で停車したような場合、そこから脱出するのはかなり危険を伴うのではないかと心配。(俺はデッツイ乗りたくない。)

 会場で特に感じたことは、当事者である沿線住民にとってリニアとは、騒音・振動・地下水の断絶・日照阻害・景観破壊・磁界・不動産価値の減少等々をもたらす迷惑施設以外の何ものでもないということ。

 だからこそ、地域一般の経済効果のみが強調され、当事者である沿線住民の声はまともには拾わない姿勢が見える。そして地方公共団体・経済団体・教育機関・報道機関等々も取り込んで、リニア推進一色に染め上げようとしている。

 沿線住民の反発・抵抗を如何にうまく抑え込むかが最大の課題であることは重々承知しているからであろう。

 思うにリニアを容認し推進する人たちの意識の中には、東京オリンピック頃からの高度経済成長のような成功体験をもう一度体験したいと思いが強くあるのだろう。自民党が大躍進し,アベノミックスに期待が寄せられているのもこのため。

 しかし、経済最優先の結果が今の一連の福一原発事故につながっているというのに、なんらの反省もなく原発を輪出しようとし、国内では再稼動を進めている。リニアも同じ流れの中で原発マフィアによって推進されているらしいのだが、これはもう、日本、否、世界の末期的な症状としか云えないだろう。

 経済破綻・放射能汚染・遺伝子組み換え等々の、二重・三重の苦難の中で、グローバルな管理・支配体制内の家畜として貶められることを潔しとしないのであれば、その体制の網を逃れ如何に生き延びてゆくのか、更には自立した地域社会・日本・世界をどのようにして立て直してゆくのか、今から周到に準備してゆく必要があるのではないか。

 

 ※リニア中央新幹線について意見を述べます(2010/08/26)参照

http://www.asahi-net.or.jp/~jh4m-mrmt/D.new/d-34.html

 

 ※「みどり」(地域協働社会)は都市を包囲する(2011/01/21)参照

http://www.asahi-net.or.jp/~jh4m-mrmt/D.new/d-35.html

 

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