大和三山

〜耳成・畝傍・香具山〜

歌にも多く歌われている大和三山。一番有名な歌といえば、中大兄皇子(天智天皇)の

香具山は畝火ををしと 耳梨と相争ひき 神代よりかくなるらし
 いにしへもしかなれこそ うつせみもつまを争ふらしき

ですよね。(この歌は、「畝火ををし」を「畝火を愛(を)し」とするか、「畝火雄々し」とするかによって、男性の香具山と耳梨が女性の畝火を争っているのか、逆に女性の香具山と耳梨が男性の畝火を争っているのか、二通りの解釈があります。)

耳成山です。車窓からなのでぶれ気味。

 

畝傍山とその向こうの二上山(にじょうざん)

二上山は、濡れ衣とされる謀反の罪で処刑された大津皇子を思う、姉・大伯(おおく)皇女の歌でも有名です。

うつそみの人なる吾や明日よりは
二上山(ふたかみやま)を
兄弟(いろせ)とわが見む

香具山です。名前はいちばんかぐわしいのに、形はいちばん崩れているのが不思議……。


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