★研究留学 Madison, WIの情報
2016/08/16
Version 27.0
 

研究留学生活とマディソン市情報

米国生活のこつ、米国中西部の観光情報

 
  村瀬 洋一
 
 
最近のマディソンの写真

2011年ラスベガスでのアメリカ社会学会と、その後行ったマディソンの写真

前書き Madison, Wisconsinとは

 マディソン市(マジソン市)はウィスコンシン州の州都。シカゴ中心部から北西に車で約3時間。社会学や日本語学など各分野で全米一(以下リンクのランキングブック参照)のウィスコンシン大学マディソン校がある、とても美しい街です。私は2001年8月末から1年間、立教大学の海外研究制度で滞在。そして2016年8月末から2回目の滞在。親切にしていただきとても感謝しています。

 ★全米大学院ランキング

歩行者中心の計画的な街は全米でも珍しく、コンパクトシティの好例。繁華街と大学と湖が隣接しており、(少なくとも夏は)夢のように美しく治安がよい、快適な街です。雑誌で、全米一、住みやすい街に選ばれたこともあります。治安のよさや街の美しさはアメリカでは有名で、全米一、快適で美しい州都と言ってもいいでしょう。快適で差別も少ない平和な街で、日本人が勉強するには非常によいところだと思います。

  Livability Best Place to Live
  Money Margazine Best Place to Live

 人口は周囲を合わせて約50万人。日本人は数百人とか。街にはたくさんのビルがありますし、単なるアパートが20階建てのビルのことも。ふつうの人の家も立派です。日本とは豊の蓄積がまったく違います。日本も50年後はこうなるかどうか。でも街の周囲は、巨大な農場ばかりです。一見、地平線まで大平原に見えても、すべてトウモロコシ畑だったり。
 主な産業は、州政府と大学と周辺の人々への小売業。大学関連のコンピューターや生命科学の会社も増えています。2つの湖の間に中心街があり、とても美しく治安も良いです。のんびり観光するにもよいでしょう。街の中心から車で15分ほどのマディソン空港MSNは、全米各都市との便が毎日たくさんあります。シカゴのオヘア空港から飛行機で30分、ミネアポリスやデトロイトやデンバー、ニューヨーク等からの便も毎日あります。オヘア空港からマディソン中心部までバス便が毎日10本以上あり、空港からちょうど3時間。ミルウォーキーの空港からのバスもたくさんあり1時間40分。なお、映画『マディソン郡の橋』はアイオワ州なので関係ありません。
 ドイツ系住民が多く、何となく日本に好意的な街。ただし当然ながら、現地でのマナーや習慣はよく学び尊重すべき。日本人の人間関係や価値観とは異なることも多く、事務手続きは時間がかかるし、日本流のやり方を押し通すのは良くないこと。米国流のルールやマナーと日本流は違う。だが、正しいルールは一つではない、という基本的なことが分かっていない日本人もしばしばいる。海外で生活するならば、カルチャーショックや多文化社会や各種マナーについて事前に学んでおいた方がよい。例えば、無表情で淡々と応対するのは、日本では普通のことだが、アメリカではとても無愛想で傲慢に思われる。スーパーのレジでお金を払う時も、大使館でのビザ面接などでも、相手がHow are you?といったら、Pretty Good! How are you? と明るくにこやかに返事を返すのが当然のこと。無表情で無視すると良い結果にはならない。また、こんにちはの代わりにHi Yoichiと名前を言うことがよくあるが、これは挨拶であり、無視してはいけない。また、チップをけちったりするのは、礼儀知らずで恥知らずなことであり、レストランで支払いが終わった後、少なくとも15%は置いていくべきである。以下で観光情報ほか、マディソンに限らずアメリカに住む人のための情報などを書きます。
 
 
 
  ★日用品売り払い情報 なべや電気スタンドなど9/10帰国につき売却


  マディソン情報 目次  
 
州政府の建物ステートキャピタルと繁華街のステートストリート

図書館わきより見た歴史協会と学生会館メモリアルユニオン。ユニオンの中で売っているアイスクリームが名物。  学生会館の裏が湖になっている。ビールなど売っている。

シカゴへの道は大平原に見えるが、すべてトウモロコシ畑かジャガイモ畑。   ウィスコンシン北部は『大きな森の小さな家』の舞台。『あらいぐまラスカル』もウィスコンシンが舞台。

Umami Ramen. Williamson street にはレストランがたくさんある。


   マディソンには日本食の店オリエンタルショップもある。米、味噌、醤油、お菓子、野菜等の他、うどん、そば、お好み焼きソース、納豆や刺身なども。せんべいやポッキーやキノコの山とか日本のお菓子、食器、ざる、ボディータオルみたいなものなどは大抵手に入る。



  ★その他マディソンの写真

  ★米国社会の特徴とは何か
   アメリカ社会は巨大で格差が大きく、社会の特徴を記述することは難しいが、住むに当たって気をつけた方がいいことなど書いてみた。




 


1.基本情報

街の構造
 マディソン市(マジソン市)周辺には多くの湖があるが、2つの湖の間にあるステートストリートが繁華街。この道の西端が大学、東端が州政府ドームの建物(ステートキャピタルと呼ばれる)。この道は、店やレストランが並び、バスとタクシー以外の車は入ってこない。この近くに住む学生や独身者も多い。湖の間に繁華街があり、美しく清潔な街ということでアメリカでも有名。歩行者中心の優れた都市計画はコンパクトシティの好例。静かで綺麗なヨーロッパのような街であまりアメリカ的ではない。
 治安がいいためか、街の中心部も住民が多い。また米国としては珍しいことだが、公立高校や公共施設、バス路線も整備され、政治的には進歩的な街であり、アメリカの標準的な街とはかなり雰囲気が違う。ウィスコンシン州全体は農民も多く保守的だがマディソンだけは進歩的と言われる。中西部のわりには日本人が多く、大学には約200人ほどの日本人がいるとのことで、日本語学科が有名なこともあり、文系学部ならば、大学内で日本語をきくこともよくある。しかし基本的には日本人は少な目。韓国人や中国人はよく見かける。日本人だけで固まることは少ないので、英語を勉強するにはよい。見知らぬ外国人にも親切。米国の大都市だと、東京と同様だが、見知らぬ外国人は無視されてしまい、あまり知り合いができず孤独すぎて生活が厳しいので、気をつけた方がよい。マディソンでも、英語ができず米国生活に慣れていない人は、最初は各種の事務手続きや英会話で、精神的に疲れる。多くの人は、初めの数ヶ月はカルチャーショックがある。しかし、こちらが親切に真面目に取り組んでいれば、同じ人間なので、必ず気持ちは通じるし、友人もできるものである。どこでも、いばったり怒ったりする人は友人ができないが、一部の日本人研究者は、英語ができないのにいばっているだけで友達もできず困ったものである。
 
 日本人の多くはウエスト地区の高級アパート(日本でいう賃貸マンション)が並ぶ地域に住む。シェボイガン通り(大学と中心街行きのバスがたくさんある)沿いがもともと多かったが、ここのアパートは古くなり、今は院生達が多い。街のあちこちにできた新築のアパートに日本人研究者が多い。学生は、自転車で通える、大学の南や州政府ビル周辺の古いアパートに住む学生も多い。ステートストリート周辺やその南の古い地区は、大学まで歩いていけるが、7月中によいところはうまっている。9月3日頃から大学の新学期だが、アパートは8月15日から1年間という契約が多い。アパートを探すならば7月前半には探すべき。なお、マディソンの南部にある高速道路近くや、空港より北の方の一部地域などには、低所得者向け住宅があって、やや治安が悪いところもある。また最近は、中心部の市の行政ビル近くはホームレスが多く、そこから歩いて30分以内の地区は、昼間もホームレスがうろつき、泥棒も多くなってしまった。しかし今でも、全般的には犯罪は少なく、おおむね東京よりは治安がよいだろう。物価も当然、大都市よりはかなり安い。ただこの10年で、アメリカの物価はかなり高くなり不動産も食料品も値上がりしている。2001年にマディソンに住んだ時は、アメリカは何もかも安いと言われたが、イラク・アフガン戦争で多大な金を使い、現在の米国政府は借金まみれである。仕方ないのでドル札を大量に印刷してごまかしているが、その影響で物価は上がり、中流以下の人々の生活は苦しくなっている。ただし大富豪もたくさんいるのがアメリカの現実。なお2001年のマディソンでは、ホームレスを見かけることはほとんどなかったが、街が大きくなるにつれ、貧困層も増えている。アメリカでは、街が大きくなるというのは良い意味ではなく、貧困層も増え、公立小学校がすさんでくるなどの影響が出てくる。シカゴから仕事を求めて人が流入しているという話しも聞く。

 南の方のパークストリートに、日本人がやっている食料品屋のオリエンタルショップがある。ここの人にきけば街の各種情報の多くは手に入る。Muramotoは成功した日本レストラン。Wasabiもまともな日本食を出す。他にいくつか日本食レストランがあるが多くは中国人がオーナー。Asian Marketと呼ばれる食料品店も多く、中華も味がよく米を食べることには不自由しない。おいしい韓国料理レストランは少ない。

 
★オリエンタルショップ

 ステートストリートの西端の、ブックストアや図書館、メモリアルユニオンなどのある広場から西の広大な地域が大学UW。
 大学の敷地は、おおむねユニバーシティーストリートの北側の、湖の近くの一帯。Bascom Hallが大学の中心的ビル。主要部は街中に隣接しているので、車で通うことは困難。基本的にバスか自転車で通い、4時半以降は駐車可能なパーキングロットが多いので、夕方以降や夜はそこを利用可能。
 学内にも道路があるが、ユニバーシティーストリートとジョンソンストリート以外は、あまり車は多くない。ユニバーシティーストリートの南側にも少し大学の建物がある。街の西と東に大きなショッピングモールがあり、どれも中心部から車で15分ほど。車があれば便利だが、バスも多いし中心部に店もたくさんあり治安もよいので、車がなくても生活は可能。
 
 
マディソンの人の雰囲気
 ドイツ系や北欧系が多く、大人しめの性格で、わりと几帳面であり、物静かで親切な人が多い。アメリカ人の標準的な人柄とは違うが、日本人とは気が合うと言われる。気候は寒くて厳しいが人間は温かくて忍耐強い人が多い。当然ながら、大都市では見知らぬ外国人に親切にしてくれる人は少ないので、日本人がアメリカに住む場合、マディソンのようなやや小さめの町がよい。日本人でも知り合いが増えるし何かと親切にしてもらえる。寒いせいか白人がほとんどで黒人はごく少なかった。しかし2005年頃から、街の成長に伴い、黒人や南米系も増えてきている。ウィスコンシン州の6割はドイツ系、3割が北欧系とのこと。州の北部にはネイティブ・アメリカンも多い。またベトナム人や、ベトナム戦争後に難民となってアメリカに住み着いたモン族のコミュニティーもある。大学内にはアジア系の留学生も多い。とくに最近は、大金持ちの中国人留学生が多く、また、昔から韓国人留学生にも人気がある土地である。中国系の多くは、未だに貧しい人も多いが、一部の留学生は極めて金持ちで、高級車を乗り回す学生も多い。マディソンの人達は笑顔が多く、見知らぬ他人にも親切。初対面でもすぐ話しかける。店の人も挨拶が多いので、必ず挨拶を返した方がよい。ただし仕事はおおむねおおざっぱ。全米どこでもそうだが、配達が1週間以上遅れるのはあたりまえ。日本人のように細かい仕事は期待できない。日本のように配達の約束が必ず守られることは、決して期待できない。書類なども1月忘れていたなどは普通である。いちいち怒っても無駄だしこちらがのんびり構える必要がある。東京の人のように、細かいことでいらいらしたりしないので、そういう点では立派だとも思う。人前で怒鳴り声をあげるようなことはほとんどない。そのようなことはルール違反だしとても軽蔑されるので注意。
 
気候
 マディソンに来る人がもっとも気にするのが気候。冬は1月がもっとも寒く、年によっては−30℃度以下になるそうだが、多くの場合、それは年間数日。1月の典型的な日は、日中は−5℃度、夜間は−15℃度といったところ。しかし日中マイナス10℃以下は珍しくなく、20℃の日もある。ただ、冬用の格好であればマイナス15℃くらいは生活上それほど問題はない。バスを降りてすぐ建物に入ればよいし、室内はどの建物もセントラルヒーティング(全館暖房)であり、24時間常に廊下もあたたかいので、実際にはそれほど寒さは感じない。日本の建物の冬よりは暖かい。ただし−10℃度を下回ると、長時間外にいるのはつらいと思う。スキー場にいるようなもの。耳をかくす帽子やマフラーは必須。とくに靴や靴下が重要で、冬用のかなりしっかりしたものを用意すべき。ただ、それらの準備やちゃんとした冬服があれば、それほど問題はない。東京で売っているような冬服は不適切。私は冬服はすべてマディソンで買ったが、安くて温かいものがたくさんある。2001年は暖冬で12月なのに日中は華氏50度(摂氏10度)、夜も32度(摂氏0度)くらいあった。しかし1月のもっとも寒いときは、やはり夜中に-20Cとなったことも。日中-10C以下の日もやはりあったので、各種冬用装備や帽子なしでは外に出られない。やや軽装で短時間だけ外に出る、なども無理。しかし、着るものをちゃんと着ておけば、問題はない。
 ちなみにアメリカでは華氏(ファーレンハイト・ディグリー)を使う。50Fが10C。32Fが0C。この2つをまずは覚えればよい。70Fは21Cくらいで心地よい気候。Fで10下がるとほぼ6C下がる。0F=−18C。
 夏は7月がもっとも暑く、30℃度を越えることも年間2週間くらいはある。しかし8月後半には涼しくなり日中最高で27℃くらいである。東京の夏に慣れている人はあまり問題はない。ただ日本と比べ、全般的に湿気がとても少ない。部屋の中もつねに乾燥しており、かびなどの心配はないが、風邪をひきやすいので、加湿器は必須。やかんやなべに湯を入れて部屋においてもよい。
 
ウィスコンシン大学マディソン校(UW-Madison)
 日本ではやや知名度が低いが、社会学や心理学、日本語学ではランキングブックで全米1位になることが多い大学。社会学ではこの数年連続で全米1位。その他、各分野で研究水準は高く恵まれた公立大学。UWと呼ばれる。理系や医学部などもレベルが高く有名。ビタミンDの製法特許を持っており現在でもその収入は多く生命科学が有名。州立大学だが、マディソン校は特にレベルが高く、理系や経済学など全米トップ10以内に入る分野も多い。UWの主要キャンパスは州内に13カ所ある。マディソン校の学生数は約4万人。日本人は学部生は少ないが院生や研究員を合わせて200人ほどいる。
 基本的に、ユニバーシティーアベニューと湖にはさまれた地域が、すべて大学の敷地。西端から東端まで歩くと1時間以上かかる。湖沿いの、いくつかの丘や平地の上にビルが並んでいる感じ。東端の広場(メモリアル・ライブラリーやブックストアがあるとこ)と、繁華街ステートストリートが接している。社会科学ビルからステートストリートの端(ウォルグリーンという薬局チェーンがある)まで歩いて10分ほど。

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交通
 市内には市営バスの便が多く、車がなくてもそれほど不便ではない(あった方がかなり良いが)。シカゴのオヘア空港ORDから飛行機でマディソン空港MSNまで30分、車で2時間。オヘア空港からマディソンへは、1日に10本以上Vangalder Bus(Coach USAと合併)が出て、終点のUWメモリアルユニオン前まで3時間(2016年現在、メモリアルユニオンが工事中のため、チェイゼン美術館前が終点)。いくつか停車するので車より遅い。ユニオンは、自由に入れる食堂やゲームセンターや売店がありホテルもある。夜中でなければ自由に入って休憩できる。シカゴ中心部のユニオン・ステーションから出るバスもあるが、多くはオヘア空港から発車。空港のインフォメーションで、マディソン行きのバス乗り場をきけば乗れる。シカゴのユニオンステーションからの場合、キャナルストリートにあるバンガルダーの看板のあたりから出る。片道30ドル。UWのメモリアルユニオンに、学割の往復チケットあり。
 オヘア空港地下の駅へ行けば、地下鉄ブルーラインでシカゴ中心部まで約40分。ワシントン駅でレッドラインLake駅に乗り換えればチャイナタウンへも行ける。ただしレッドラインは、チャイナタウン駅までは良いのだが、そのさらに南の方は治安が悪いので、乗らない方がよい。また地下鉄はすりがかなり多い。チャイナタウン駅はチャイナタウンに隣接し安い駐車場もあり便利。シカゴ郊外のArlingtonhightsには日本人がたくさん住みミツワ(日本食や酒屋やパン屋、本屋、レンタルビデオ、フードコートや山頭火ラーメン)がある。この近くに日本風のパン屋やケーキ屋や寿司屋、ラーメンMisoyaもある。Arlingtonhights駅までマディソンから車で2時間である。ここに車を停めてシカゴ中心部へ行ってもよい。オヘア空港近く地下鉄ブルーラインのRosemont駅にも公共の駐車場があり、この駅はバスやタクシーも多い。ミツワ方面へ行くバスもある。つまり、オヘアからRosemont駅へ行けば、ミツワへ行くバスもある。ここに車をとめて地下鉄でシカゴ中心部へ行くのが便利。この駐車場は露天だが10日以上でも駐車可能。シカゴ中心部に安い駐車場はなく、1時間20ドル以上のところが多い。日本人の多くはチャイナタウンの安い駐車場に駐めて地下鉄で移動する。
http://www.coachusa.com/vangalder/
http://www.badgerbus.com/
http://www.greyhound.com/
 
乗り心地重視なら、シカゴからミルウォーキーまでAMTRAKで来て、ミルウォーキーの駅近くからマディソン行きのBadger Busに乗ってもよい。なお、シカゴからウィスコンシン州コロンバス(マディソンの北東に車で30分)まで鉄道で来ることもできるが、1日1本しかないし(シカゴからシアトル行きのEmpire Builder号)遅延が多い。1時間以上の遅延はざら。マディソン内にはたくさんレールがあるが、貨車のみで客車は通っていない。
http://www.amtrak.com/
 
 シカゴ中心部からマディソンまで車で3時間弱。オヘア空港からマディソンまで車で2時間20分。週末のシカゴ中心部以外は、道路の渋滞はあまり渋滞はないし、多くは無料の高速道路は快適である。週末や祝日は、シカゴ中心部の高速道路I-90はかなり渋滞するので、I-290や294などで迂回するとよい。
 州の最大都市ミルウォーキーまで車で1時間強、ミネアポリス・セントポールまで車で4時間。

 Madisonの空港MSNは、大学からタクシーで15分(チップ込みで約20ドル)、路線バスで1時間弱。地方空港としては充実しており、シカゴ、ミネアポリス、デトロイト他、全米各地からの便が多く結構便利。正式にはDane county regional airportだが、日本の旅行会社でマディソン空港(MSN)と言えば通じる。シカゴかデトロイト、ミネアポリス経由でマディソン空港に来ると便利。シカゴから50人乗りくらいの小さな飛行機で30分ほど。空港から市バス20番に乗り直通で2番バスとなり市中心部へ行く。あるいはノース・トランスファーポイントで乗り換えて4,5,6,7番などの市バスに乗れば、中心部に行くことができる。ウエスト、サウス行きに乗る。

マディソン空港  画面左端の Arrivals/Departures をクリックすると発着状況が出る。

マディソン空港の航空写真

 

http://www.wunderground.com/ による全米各地の天気

 マジソンからシカゴまで、車で3時間。ミルウォーキーと直角三角形の位置。位置関係は、以下のレーダーでよく分かる。なおWIはウィスコンシン州、MIはミシガン州の略。

シカゴ付近の気象レーダー 雨の量を表す 赤は強い雨、紫が豪雨

シカゴ付近の広域気象レーダー 雨の動きアニメ


 マディソンやシカゴの冬はとても寒い。セントルイスは、シカゴから南へ、車で5時間ほどだが、冬は東京とあまり変わらず過ごしやすい。しかしセントルイスの夏は、40℃近くなり、とても暑い。
Click for Madison, Wisconsin Forecast
Click for Chicago, Illinois Forecast
Click for Saint Louis, Missouri Forecast
Click for Detroit, Michigan Forecast
Click for Kent, Ohio Forecast

 西海岸には全米第2の都市LAがある。サンフランシスコは、とても涼しかった。
Click for Seattle, Washington Forecast
Click for San Francisco, California Forecast
Click for Los Angeles, California Forecast

 東海岸には、全米最大の都市ニューヨークの北にボストン、南にワシントンDCがある。その他、フィラデルフィアなどもあるので、やはり人口は多い。ニューヨークから鉄道で北へ、ボストンへ行ったことがあるが、涼しいことだった。ワシントンの夏は東京の夏のよう。
Click for Boston, Massachusetts Forecast
Click for New York, New York Forecast
Click for Washington, District of Columbia Forecast

 アメリカ南部の夏はとても暑い
Click for Dallas, Texas Forecast
Click for Houston, Texas Forecast
Click for Atlanta, Georgia Forecast
Click for Tampa, Florida Forecast

 

2.マディソン関連リンク集

 マディソン情報は、以下のホームページを見れば完璧。とくに1と2を見るとよい。
 
1)ウィスコンシン大学に滞在された方の奥さまのページ
ぽんぽらのホームページ
 
2)アメリカ生活アドバイス
http://kencarter.exblog.jp/i12
 
3)マディソン日本の会(MJA)ページ
http://madisonjapan.web.fc2.com/
 ここが毎年発行する『暮らしの手帖』を入手すると、マディソンの情報はほぼ完璧に手に入る。とても役に立つ。友人を作りたいときは、ここがやるパーティーに行けばよい。日本人院生が減ってしまったこともあり、2011年の春頃に、幹事をやる人がいなくなって一度解散してしまった。しかし2011年の9月頃に、マディソンに住む日本人の母親達が中心になって再結成した。しかしメーリングリストが動いているだけで、新人歓迎パーティーなどの行事は何もやっていない。ほぼ活動停止状態。別途、大学での学部生の集まりなどはあるようだ。
 
マディソンの観光情報
http://www.visitmadison.com/
 イベント情報は、ここの画面上のevent calenderをクリックするとよい
 
4)経済学部の某院生のページ レストラン情報など充実
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/2735/
 
5)青子のウィスコンシン渾身日記
青子のウィスコンシン渾身日記
 
6)出口医師のアメリカ留学記
http://www.asahi-net.or.jp/~mg3m-dgc/
 
6)Yahoo! Local, Madison WI
 City & State の欄に Madison WI を入れ(これが米国の標準的な住所の書き方)、search localボタンを押すとよい。そして、店の名前を入れると住所や電話番号、場所の地図など確認できて便利。とりあえず、キーワードにJapanese restaurant などと入れて検索してみるとよいだろう。
 
7)マップクエスト マディソン
 
8)グーグルマップ航空写真 マディソン
 
9)東工大 留学レポート
 
USnews 大学院ランキング

 
その他
雑誌マネー 住みやすい都市
マディソン市は1996年の1位から転落。なぜか隣の街ミドルトンが1位に。
http://housing.civc.wisc.edu/search.asp
★キャンパス外の住宅検索ページ Off-campus vacancy listings and consumer info あり。アメリカでは部屋貸しや又貸しも多いが、普通は A completely vacant unit を選べばよい。
 
http://www.housing.wisc.edu/
★大学内住宅の案内
 
http://www.madison.com/
 
http://www.madisonmagazine.com/
 
佐古さん マディソンの写真
 
北米都市空港ガイド マディソン 空港と街の写真
 
Yahoo! JAPAN 海外留学
 
★研究留学ネット
 
内藤商事Japanese in USA
 
ミシガン大学院生
 海外に住む日本人のためのリンク集がある
 
マディソンのバス
 
マディソンの運転免許センター DOT
 
スターリング・ノースの家訪問記
アライグマ・ラスカルのアニメは日本では有名だった。ちなみにオヘア空港から2時間ほど。
 
シカゴのエンタ情報
 

 

3.マディソンに住む人へ :家探しのこつ、住所が決まったらすべきこと

なぜ私がマディソンを選んだか
 計量社会学に興味があり、かつ社会の実態を知るためには、エリートくさい大学より州立大の方がよい。世界各国、エリートはどこでも個人主義すぎだし庶民に触れることがない。ウィスコンシン大学マディソン校社会学部は統計を使った社会学や社会階層研究では全米一。マディソンは美しい街として有名で、治安はよく住みやすい街です。東京よりは治安がいいと思います。仙台と同じくらいかな。雑誌で、全米一、住みやすい街に選ばれたこともあるそうです。日本人がアメリカに住むなら、治安がよく、かつなるべく日本食も手にはいる小さめの街(かつ小さすぎない)がおすすめ。当たり前だが、大都市の米国人は見知らぬ日本人やその他外国人に、親切に接することは少ない。また治安に問題があるので、積極的に出歩くことが難しく、数年住んでいても友人もできずアメリカ社会に慣れないまま終わることが多い。家賃や物価も高いので、米国の大都市は留学にはまったくおすすめできない。また米国の大都市は実は何かと汚染も激しいので、なるべく、水と空気のきれいなとこの方がいいでしょう。
 私は統計手法を使う行動科学研究や社会学研究に興味があり、マディソンは、社会階層研究は有名。大都会よりも、静かな環境で研究に打ち込みたいとも思っていました。研究するなら、研究室を貸してくれてみんなと仲良くなれるとこがいいです。大都会の大学では、あまり研究室に余裕がないらしい。マディソンは、社会学の大学院のランキングブックで、全米一位です。統計分析が強い。知り合いに知り合いを紹介してもらって、2001年9月から1年間、名誉研究員として受け入れてもらいました。研究室を貸してもらい、とても親切にしてもらいました。あたたかい中西部の米国人にふれてちょっと感動。2015年9月より2回目の滞在。
 
現地に着いたら まず家探し
 大学の街なので、多くの家は8月15日から1年契約。日本とは違い、契約上、途中解約はできない。大学は9月2日ころから講義が始まるが、7月中に独身者向けのよいアパートはほとんどうまっている。大学の住宅を確保しておくのが無難。ただしあまりきれいではないこともある。教員や既婚の院生は、イーグルハイツの大学住宅に住むことができる。独身で入れるとこもあるらしい。多くは2ベッドルーム(日本でいう2LDK)くらいで、部屋によってはわりときれい。独身の学生は大学の寮に入れるが、休み期間中は追い出されるのがアメリカのルールで、1年間住むのは不可能。ただ、7月〜9月に家探しをすると、よい家はなかなかないし、かなり家賃が割高。8月末に家を探すなら、最初の1週間はなかなか見つからないので、ホテルに住むことを覚悟すべき。7月には現地へ行き、家を決めるのが無難。10月以降なら、あいている家の家賃は割安だし、わりと見つかるだろう。大学街で、8月に探しても、古くて高いところしかあいていないと思った方がよい。
 
 学生は、2ベッドルームの民間アパートに2人で住む人が多い。大学の近くにもアパートはあるが、部屋の向きによっては、メモリアル・ユニオンで夏の夜にやる音楽や、酔っぱらった学生の声でとてもうるさいので、窓が酔っぱらいの歩く通りや大学方面に向いている部屋には注意。ここの学生は、おおむね行儀がよい人たちだと思うが、夜はとてもよく飲むのである。
 
 4月から半年などの場合、大学近くの民間アパートもけっこうあるし安い。8月前後は大家が強気で家賃が高い。9月から半年だけの研究者などの場合、民間のアパートは、かなり難しい。以下を見て、アプリケーションの紙を印刷して、大学内の住宅に申し込むと、たぶん大丈夫。先着順なので、できるだけはやく申し込んだほうがよい。郵便のみで受付。イーグルハイツは学内無料バスで、社会学部まで15分。いろいろ催し物もあるので、けっこう楽しいとか。

http://www.housing.wisc.edu/
 以下のCampus Information and Visitor Center(レッドジム)で、住居の相談にのってくれる。また、ホームページでアパート検索ができる。大学によっては、インターナショナル・オフィスが住居の世話をしてくれるが、しない大学もある。ウィスコンシン大学の場合、客員の住居の世話を基本的にしないので、自分で民間の家を探すか、自分で到着の数ヶ月前に、大学住宅の事務所へ、郵送で入居申込み書を送ることになる。多くの客員研究員は、民間の高級アパートに住んでいる。
 
Red Gym 716 Langdon St 263-2400
http://www.wisc.edu/cac/
 
 私はマディソンについてすぐに自転車を買い(後述)、自分で走り回ってアパートを探した。自分が気に入る地区を走って、アパートのレントの看板に出ている電話番号に電話し、個別に交渉する。大学のホームページでアパート紹介をしているので、これで検索するのが便利。
 多くの民間アパートは、コイン式の洗濯機と乾燥機が地下にあり、住民が共同で使う。また多くの場合、冷蔵庫やガスレンジはついている。食器洗い機がついていることもある。その他の家具は、ふつうはついていない。台所に換気扇がない家が多い。アメリカだからといって家具つきアパートばかりではない。家具つきのとこは、多くの場合、やすくて古い家具がついてるのみ。
 風呂は、日米のホテルと同様の形式で、トイレと同じ部屋で、バスタブはついてるがバスタブの中のみでシャワーを使うことができる。風呂桶の外でお湯を使うことはできない。網戸は多くの家にあるが、真夏は短いので、エアコンがないことは多い。
 なお、何事もアメリカらしくおおざっぱで、設備が壊れていたり、掃除がいいかげんであることも多い。少なくとも、日本のような細かく丁寧なサービスは、高級アパートに入らない限り、まったく期待できない。契約時によく確認することが必要。何でも文書にしない限りは、大家はやってくれない。入居後に問題が分かったときは、直さないならば出ていく、と言わない限りは、まず大家は何もやらない。雪かきや火災報知器のことなど、よくわからん条項があることもあるので、契約時は、なるべくアメリカ人につきそってもらった方がよい。
 メモリアル・ユニオン内では、無料でインターネットのホームページを見たり、無料の市内電話も可能。ここの学生食堂で休憩したり、飲み物を買うことも可。このビルの上の階はホテルであり、大学関係者は1泊55ドルで利用できる。ゲームやビリヤードも。ここの入り口右手の、階段脇には、自転車の無料空気ポンプもある。ユニオン・サウスも同様のたてものでホテルがある。
 大学関係のゲストハウスもいくつかあり、大学のホームページに案内がある。The Lowell Center は街やメモリアル・ユニオンからも近くて便利である。e-mail lowell@ecc.uwex.edu で、大学関係者だということを明記すれば予約もできる。ここは1泊68ドルで、部屋が静かで清潔で、机やいすも勉強によく、プールやサウナやコインランドリー、簡単な朝食、無料駐車場もありおすすめである。ただし部屋はシャワーのみでバスタブがない。
 
★住所が決まったらやるべきこと
・まず銀行口座を作る。
・ベッドを買う。
・自動車を買う。
・電話を申し込む。
・自動車の免許を取る。
 

 

自動車

 アメリカで生活するなら自動車は買った方がよい。マディソン市内は公共バスも比較的整備されているが、郊外や市外へ行くなら、車がないと行動範囲が狭くなるし見聞も広まらない。日本ほど維持費はかからないし、冬にマイナス20℃で出かけ風邪引くことを考えたら安いもの。250万円で買った車を1年後に200万円で売ったとしても安いものである。着いたらまず、レンタカーを借りて家探しをするのもよい。日本で航空券と一緒に予約した方がやすいことも多く、業者によっては事前に予約するとかなり値引きあり。インターネットで3日以上前に予約すると安いことが多い。
 日本政府発行の国際免許証では、自動車保険が高くなることもあるので、日本の保険会社に頼んで、英文の無事故証明書を作ってもらうとよい。また、早めにウィスコンシン州の運転免許を取った方が良い。保険の契約は半年単位。対人無制限などの制度はなく、日本ほど高くはない。それでも、最初の半年は高めかもしれないが、state farmという会社では、米国免許を持ってない人は誰でも同じ値段だった。保険は、会社によって値段がかなり違うので、よい代理店を探す必要がある。私の周囲では、安いためState farmに入る人が多い。ここで全米の道路地図をもらうととても便利。契約時に、契約するからください、と頼むともらえることがある。Park streetなどに代理店がある。
 
 故障すると、英語での交渉など困るので、新しい日本の中古車を探すのがもっとも割安。アメリカ車の品質は以前よりましではあるが、ぴかぴかの新車が突然止まることもあるし(電気系統に故障が多い)、数年たつとやはり故障が多い。私はアメリカに住み始めて、せっかくだしアメ車を買おうとしたら、アメリカ人も日本人にも、みんなにとめられた。日本車は中古でも故障しない。また売却のときもよい値がつく。そもそも、アメリカの寒い地方で、マイナス20度のときエンジンが故障してヒーターが止まると命にかかわる。人口密度が低い地域で通りがかる人が少ないと、誰も助けてくれないので、多くの人が車のトランクに毛布をつんでいる。私もそうしなさいと言われた。故障しない車を買うことはとても重要。結局、中古車ディーラーで、1年以上の保証つきの車を買うか、かなり新し目の車を買うのがおすすめ。やや高くても帰国の時に売れるので。
 
 私の知人は、9年前の日本車を2500ドルで買ったが、半年以内にエンジンその他、各種パーツがこわれ、修理代に1000ドル以上かかり、その後も故障は頻発した。夏は暑く冬は寒いため、金属の伸縮が激しく、古い車はエンジンのオイル漏れがおこることがある。ベルトやバッテリー交換などが必要になることも。冬は融雪剤に大量の塩をまくため、マフラーに穴があいてることもある。エアコンが動かないことも多い。それらの点を、チェックした方がよい。最低限、エンジンルームの中を見て、オイル漏れで汚れていないかどうかだけはチェックすべき。中を見れば素人でもきれいかどうかは分かる。
 家探しのときは、大家にすぐ会えないことも多くわりと暇だったので、車をはやめに探した方がよかった。車の受け取りは、当然ながら代金と引き替えである。多くの人は大金を持参しているわけではないので、口座を作ってお金をはやく送金してもらうのが重要。
 なお日本のような高機能のカーナビは売っていない。スマホにグーグルマップアプリを入れると、アメリカではカーナビとしては十分。iPhone6 plusくらいの画面の大きさならば問題なく使える。
 
 
運転免許
 アメリカの地方都市で生活するなら、運転免許は必須である。公共交通機関だけでは、行動範囲がせばまる。米国では治安上、どんな安全な街でも、夜の徒歩移動はよくないことというのが常識である。治安のよい場所で、少しだからといって徒歩や自転車で行動して、銃をつきつけられて財布などすべてとられた日本人は、私の知人にも何人かいる。とくに冬寒い地方は、免許をとった方がよい。標識は1問でも間違うと不合格だが、それ以外は、筆記試験は簡単。免許センター(DOTオフィスと呼ばれるDepartment of transportation office)で、無料で配っている交通ルールの本をもらってきて、自分で勉強するとよい。前半くらいは読んで、いくつかの分かりにくい標識や、交差点での優先権(right of way)、黄色い点滅信号とは何か、などはおぼえておいた方がいいかも。roomとは空間や車間距離、pull overとは道路脇によせて駐車すること、などの英語も少しだけ覚えるとよい。日本でのルールとほとんど同じだが、スクールバスと踏み切りでのルールは、日本と違うので注意。踏み切りは、日本とは違い一時停止しない。スクールバスが赤ランプ点灯中の時は、対向車線を含めて必ず停止して待つ。また、学校の近くは制限速度が20マイルになっており速度を下げるので注意。実技試験は、日本で運転経験がある人ならば簡単。ただしスピード違反をしないこと。30マイル以上出して不合格になることがある。
 なお筆記試験に制限時間はないし無料だし予約も不要。しかし受付は4時まで。4時45分すぎると、今日は帰って明日またこい、と言われる。パスポートやビザ関係書類、日本の免許も持っている場合は、持参する必要がある。受付後すぐ、その場で目の検査があり、タッチパネルで試験。3問の選択肢の中から1つ選ぶ。2016年2月現在、標識は15問中3問間違えると不合格。ルールのテストは、私は50問中6問間違えた。ABSについて、タイヤがパンクした時の運転法、大きなトラックの後ろでの注意点など。標識がない住宅地は25マイル、など間違えやすい。
 
 実技試験は予約が必要だが、2月先までうまっていることが多い(2016年2月に行った時は明日朝できる、と言われたが)。早めに予約しなくてはいけない。何度も電話していると、急なキャンセルで明日あいてる、と言われることもよくある。ウィスコンシン州では、外国人も簡単に免許をとることができる。州によっては、ソーシャルセキュリティ番号が必要と言われることがあるようだ。ウィスコンシンでは、パスポートとビザ関係の書類、I-94を印刷したものがあればそれでよい。
 実技試験は、期限が切れていない日本の免許や国際免許を見せるように言われるので持参すること。多くの日本人が、国際免許の期限が切れてから試験へ行ったりするのだが、日本の免許も仮免許としては有効な州が多い。自分の車で試験を行い、まず、ライトやウインカーの点灯をする。その後、教習所の外を適当に走って、問題なければ実技試験は合格となる。標識の制限速度や、一時停止を守れば不合格にはならない。おおむね簡単だが、発信や坂道発進の時は、ミラーだけでなく、周囲をよく見る、などの注意も必要。
 
 伝説・・・ある日本人は、筆記試験で3時間以上ねばったとのこと。またある日本人は、交通ルールなんて簡単だ、と言い張って何も勉強せずに筆記試験を受け、50問中、不正解が11問で不合格だった(不正解が10問以下なら合格)。
 実技試験を受けた某日本人は、縦列駐車ができるかときかれて、できません、と正直に答えたところ、見事に不合格となった。たまに縦列駐車やUターン、Yターンをやれと言われることもある。

 

 
自転車
 ウォルマートで100ドル弱のマウンテンバイクを買うのが安い。が、あまりに安いと車体がすぐ歪んだりするので、ターゲットで200ドルくらいのものにしておいた方がいいかも。リージェントストリートのバジェットバイスクルも、故障の時すぐ直してくれるのでよいが、一番安いもので中古で130ドル、新品は270ドルくらい。日本のような安価な街乗り用自転車は売っていない。湖のそばのバイクトレイルも整備されているし、何と言っても雪の問題があるので、マウンテンバイクが滑りにくく丈夫で無難。

 

海外への送金

 現金を日本から海外へ送金するとかなりの手数料がとられる。以前は、日本の銀行の海外送金手数料はとても高いし両替レートも悪かった。しかし最近は、三菱銀行のテレビ窓口ならば3000円の手数料。日本の銀行や郵便局から、アメリカの銀行などへの送金は、問題なく行うことができる。私は実際に、銀行や郵便局から、UWクレジットユニオンへ送金したことがある。日本の郵便局から「海外銀行の住所宛送金」も手数料が安い。ただこの場合、相手先銀行の住所を明記することが必要である。

 海外のATMに日本のクレジットカードを入れて現金を引き出すと、実質的にはかなりレートがよく、金利として次の引き落とし時に取られているものを計算すると、手数料1.5%ほどである。サービスセンターに電話して「繰り上げ返済」をすると、さらに金利は安い(電話代と振込手数料がかかるが、私はソフトバンクでiPhoneで日本への通話無料、新生銀行のネット振り込みで振込無料だった)。ただしクレジットカードの暗証番号はもちろん覚えている必要がある。新生銀行などに口座を作っておくと海外からも振込操作は便利。なお、マスターカードはTTSレートで処理してくれるが、それ以外は、このレートに少し上乗せされる。新生銀行などのキャッシュカードを海外のATMで使うと、通常レートに4%上乗せしたレートが適用され、実質的にかなり手数料が高い。

 海外キャッシング解説
 JCBカード海外キャッシング

 日本のクレジットカードは、問題なく海外で現金引き出しできる。カードの裏にPLUSやCirrus(シーラス)のマークがついていれば、多くのATMで使える(Visa系のPLUS、MasterCard系のCirrusのATMネットワークは全世界で使える)。ただし海外で使えないカードもあるので要確認。クレジットカードを海外の買い物で使うと約1.5%手数料を取られているが、さほど悪くはない。ただ日本の銀行での、ドル現金への両替はレートが悪く、実質的に2%くらいの手数料をとられている計算。トラベラーズチェックならば1%以下ですむ。アメリカの銀行は、各種チェックは現金とまったく同じ扱いであり、チェックでの口座への入金は、手数料なしで可能。アメリカの銀行に口座があるなら、チェックや現金を持ってカウンターへ行けばよい。なおアメリカではTCという言葉は使わない。郵便局や日本の大手銀行は、海外で使えるキャッシュカードを発行しているが、手数料は高い。なお米国のATMは、キャッシュカードを差し、引き抜くと、カードを読みとり動き始める。この点が日本とは操作感が違うので戸惑う。引き抜いてカードを財布に閉まってから操作すればよい。

銀行口座を開設

 アメリカの銀行口座は、住所が決まっていれば簡単に作ることができる。アメリカでは小切手をよく使うし、家賃や公共料金の支払いは小切手で行うことが多いので、小切手の口座(当座預金 checking account)を作らなくてはならない。

 銀行や長距離電話の申し込みは、ソーシャルセキュリティ番号をきかれることが多い。アメリカ人は総背番号制で、何をするにもこの番号が必要(最近は、日本人も11桁の番号、日本の牛は10桁の番号がついた)。しかしこれがなくても、パスポートがあり住所が決まっていれば、多くの銀行では口座開設は可能である。UWマディソンでは、UW CREDIT UNIONを使う人が多い。学内にたくさんあるATMの手数料が無料で、小切手発行も安い。この銀行のカードはVISAクレジットカードの機能もあるが、年間10ドルくらいとられる。でもアメリカの番号のクレジットカードもあった方がよい。UW CREDIT UNIONへパスポートを持って行き、checking accountを作りたいと言えば、saving accountと同じ番号で2つセットで作ってくれる。

 個人小切手とは、自分の名前と住所が印刷してあり、通し番号がついている紙である。アメリカでは、これが現金のように流通するが、使用の時、住所のあるIDカードを見せなくてはならない。使うときは、日付とあいての名前と金額を書き、自分のサインをすれば使える。金額は、数字と英語で2つ書くのである。口座に金がないのに小切手を使うと犯罪になるので注意。

  なおアメリカ人は、多額の現金を持ち歩くことはない。コンビニやスターバックスで2ドルくらいの買い物でも、クレジットカードをよく使う。治安が悪いから、現金を使う習慣があまりないのである。ただし、公衆電話やバス、各種自動販売機、コインランドリーでは、25セント硬貨をやたらと使う。これがないと生活が不便である。
 
ベッドや家具を買う
 アメリカのベッドは、ツイン、フル、クイーン、キングの4サイズ。日本で言うかけ布団のことをコンフォーターという。マットレスとコンフォーターとシーツのみ買えば、寝ることはできる。マットレスパッドというものをかぶせて使うことが多い。ショップコやコールズで、シーツや枕のセットが安く売っている。西洋式の枕は大きく、肩を載せて使う。日本人には寝にくい。慣れた枕を持ってきても良いだろう。日本からふとんを送る人もいるが、あめりかのふとんはとくに、掛け布団は日本のものと違うので、送ってもよい。
 イーストタウンのcotton futon や、A-1 Furniture、Monro Stのベッド屋などが安い。電話帳やYahoo! yellow pagesで住所を調べていくと良い。
 
マディソン日本の会MJA
 三浦教授(UWの日本語教育教授で著名な方だったが2002年に引退)が長年、会長をやっていた会で会員約200人と言われた。よく組織された会だったが、もはや活動停止状態。ここが発行していた「暮らしの手帖」はとても役に立つ。実際の運営は日本語教育の院生達が中心だった。以前は9月半ば、1月20日ころに、ポトラックパーティーをやり知り合いを増やすにはとてもよかった。

4.米国生活のこつ  −犯罪、病気、電子辞書、ニュース、食べ物、など

 日本人の常識にこだわる人が多いが、正しいことは一つではない、ということをまず理解すべきである。海外では、日本の常識が通用しないことも多い。日本人が、外国で日本の常識を押しつけようとするのはよくないし、アメリカではアメリカのルールを守るべきである。ビザなどの法律、治安、健康などには、気をつけた方がよい。アメリカにも非公式なルールや慣習はあるし、町中での制限速度など、よく分からずに法律をおかすと逮捕されることもある。ルールをよく理解することが大切である。その一方、日本人は、主張すべき事をしっかり主張するのが苦手なので、トラブルがおきたときに不利になることも多い。海外では、法律も、インフォーマルな社会のルールも、日本とは大きく異なることがよくある。
 ただ、価値観が違うといっても、みな同じ人間であり、正直に行動していれば、あまり問題はない。とくにアメリカの田舎で治安がいい場所は、日本人にとっても住みやすいことが多い。過剰に恐れることはない。習慣や価値観が違っても、こちらが正直に行動し、相手を尊敬しようという気持ちがあれば、海外生活は、さほど問題はないのである。
 しかし、海外生活の知識は、十分に集めてから生活が始めたほうがよいし、治安や健康など以下のことには、気をつけておいたほうがよい。海外生活を楽しむ人も多いが、いわゆるカルチャーショックに合って落ち込む人もいる。気候も食べ物も違うし、体調をくずし、人間関係に悩む人もいる。以下の情報はマディソンに関することが基本だが、他の地域での生活についても役に立つだろう。
 情報をたくさん集め、かつ現地で、地元の事情に詳しい人と知りあいになれば、快適な海外生活を送ることができるだろう。各種のパーティーや日本人会の行事などに出て、人脈を増やすのが、海外生活ではもっとも重要である。知りあいがいるならば、事前にある程度、eメールなどで疑問点を問い合わせてもよい。もっとも最近のアメリカでは、ある程度金があれば日本のものは何でも手にはいるし。またアメリカと日本は、治安や病院の仕組み以外の、買い物や公共交通機関など日常生活についてはあまり変わらないので、細かいことまできかなくても、まったく問題ない。バスの乗り方は、周囲の人を真似すればよいだけ(マディソンでは前から乗って1ドル札を2枚機械に入れるか、事前に大学のブックストアなどでバスカードを買う)。どの街でも、バスに乗ったから危険ということはない。あまり家にこもらず、積極的に出かけた方がよい。

★カルチャーショック(文化的衝撃)

 異文化に接する→衝撃→行動の変化

  渡辺文夫. 2002.『異文化と関わる心理学 ―グローバリゼーションの時代を生きるために』サイエンス社.などを参照


 現地で馴染めない人は多いが、最初は誰でもそんなものなので、細かいことは気にせず、おおらかに生活する、という方針を持つことがまずは大切。まずはのんきに暮らし、現地社会のマナーや習慣を尊重すればよい。日本が何でも正しいとは思わないこと。ショックには以下のようなものがある。

身体的衝撃 ―気温や湿度が違う、体調不良
知覚的衝撃 ―臭いや味、なぜこんなひどいものを食べなくてはならないのか
認知的衝撃 ―相手の行動の原因が推測困難
実存的衝撃 ―何をしていいか分からない
感情(情動)的衝撃 ―緊張や恐怖
 → 現地社会に馴染めない、日本が良かったと思う、帰りたい、
   会話が出来ず友人を作る能力がない自分にショックをうける

日本でエリートだった人ほど、現地で友人ができず、自分の言葉が通じず、自分を尊重されないことにショックを受けることが多い。治安や交通のことがよく分からず、あまりにも家にこもっていると、鬱病になる人もいる。海外でどのような問題がありうるか、事前に学んでおくとよい。

  【カルチャーショック】アメリカと日本の違いに驚かされる3つのポイント。

  カルチャーショック

★なお、以下の本、とくに最初の2冊は、海外で生活を始める際に、何かと役に立つ。

『アメリカ留学公式ガイドブック』日米教育委員会 2015 アルク
 ビザや法律、アメリカの大学などについて、きちんとした解説がある。


『海外赴任のために必要なこと ―駐在員家族のメンタルヘルス』下野淳子 2013 角川学芸出版


『台湾風』高田 亜季 2003 アルファポリス
 日本人女性の台湾生活の体験記だが、日本人が戸惑う事や海外での適応について分かりやすくおもしろい。日本社会の特徴について考える上で、一読の価値がある。


『「アメリカ社会」入門 ―英国人ニューヨークに住む』コリン=ジョイス 2009 日本放送出版協会
 アメリカ社会の各種の習慣やマナーは、イギリス人から見ても奇妙な部分が多々あるというお話し。


『ジャパニーズ・マインド』ロバート・C・クリストファー 1983 講談社
 米国人による各種の日本人論の中でも非常に良くできている。日本社会の特徴とは何かを読むと、米国を理解する上でも役にたつだろう。


『個人旅行 アメリカ西海岸』昭文社
 通貨、基本的な英会話など、解説が細かく便利。地図もしっかりしている。


『地球の歩き方』 ダイヤモンド社
 各種あるが、シカゴ編は、最近、充実してきた。これをよく読んでシカゴをあちこち見ると楽しいだろう。シカゴ美術館だけで、見るのに1日かかる。


『地球の暮らし方』 ダイヤモンド社
 ニューヨーク編など、住む場所によっては、役に立つかも。


 マディソン日本の会が発行する『暮らしの手帖』は、アメリカ生活について細かい解説がある。今はweb上にありとても便利である。また、入国後は、日本人や中国人の経営するスーパーにて、『USフロントライン』という、隔週発行の日本語ミニコミ誌のようなものが、全米の多くの都市では、無料で入手できる。イベント情報やビザの解説や各種広告など、なかなか役に立つ。『シカゴ便利帳』のような本も、シカゴの日本人向け書店などで売っている。これも役に立つ。全米のミツワ(ヤオハン)や日本レストランで、その他の日本語ミニコミ誌を入手可能である。

 シカゴやマディソンならば、納豆や刺身やへちまだわしまで、基本的に何でも手にはいるし、パスポートと金さえあれば、とくに生活に困らないだろう。生活を始めるにあたっては、目薬や歯ブラシ、せんぬき、文具、ドライバーなど、細かいものは持っていってもいいが、多くのものは現地で買えばよい。文具で、インチでなくセンチの物差しなどは、現地でやや買いにくいが、あまりこだわらなくても良いだろう。腕時計の電池がきれるとやや面倒だが、これもこだわるほどのことではない。

 
気候
 日本人の常識では信じられないことがいろいろある。寒暖の差が大きいため、最高気温が30℃だが最低気温が15℃以下ということがある。その翌日の最低気温が5℃くらいだったりするのである。マディソンでは、冬は突然やってきて、突然、寒くなる。とにかく寒暖の差が大きい。またシカゴやマディソンでは、7月がもっとも暑く、8月になると25℃以下の日が続いて涼しい。もっとも寒いのは1月で2月はややあたたかい。また、夕方5時ころが、1日でもっとも暑かったりするのも事実だが、日本人はどうしても最初は信じられず、3時すぎたから今日はもう涼しくなるはずだ、とつい考えてしまう。また、日本より湿度が少なく空気がすんでいるせいか、日光が妙に強く、太陽の位置が低い時間が長いため、目が痛くなる。アメリカ人はほぼ全員、夏はサングラスをかけている(青い目の人は、日本人と比べ、強い光にとても弱いということもある)。また、室内がとても乾燥するためかぜをひきやすくなる。この乾燥は強烈であり、かなり気をつける必要がある。これらのことには十分に注意すべき。
 

米国での治安や犯罪

★アメリカの基本的なルールは、危険な地区に行かないということである。しかし、どこが危険なのか、日本人には分からないのが問題なのである。いくら治安がいい街でも、夜や早朝の人気のない時間帯に徒歩で移動してはいけない。治安がいい平和な大学内でも、早朝にジョギングしていた女子学生が、あまり人目がない所でレイプされるような事件は全米でよくある。人気のない駐車場エリアなども注意すべき。

安全な地区とは何か
 安全な地区とは、「酔っぱらいが少なく、かつ人がたくさん歩いている場所」つまり、犯罪が起きたときに誰かが警察を呼んでくれる場所である。
 アメリカの小さな地方都市や、大都市でも人通りの多い繁華街ならば、治安にはあまり問題はない。例えばニューヨークでも、高級店の並ぶ大きな通りだけ、ならば夜も人が多く、歩いて移動しても安全だが、一歩裏通りに入ると、昼でも危険なことがある。マディソンの場合は、夜に人の少ないところにいかなければ、女性が外出してもあまり問題はないが、油断しないことが大切。時々、女性をねらった犯罪もあるので。夜は、徒歩や自転車での移動は控えること。要するに、人が少ない場所は危険。人がたくさんいる場所は、何かあっても警察がすぐ来てくれるので安全。昼間でも、暗い駐車場や人が少ない裏通りは、とても危険である。アメリカの田舎は、おおむね安全であるが、人が少ない場所には行かないことが重要である。
 なおマディソンのような小さく安全な街でも、時々、こじきが2ドルください、とか言って寄ってくることがある。しかし、人前で現金を見せると危険かもしれないし、無視して通り過ぎればよい。何も言わず無視するのが一番。なおマディソンでは2005年頃から、やや貧困層が目立ってきていると言われている。キングストリートのナイトクラブが夜中の2時に閉まった後、酔っぱらいが道に出て、けんか騒ぎを起こし銃の発砲があったため、警官が出ている。またハロウィンでの仮装行列の一部が、店を破壊などしたため、治安の評価が下がり、マジソンは住みやすい街1位から2006年には53位に転落した。このことはマディソン住民の間では大きな話題となっている。ただ、現在でも夜にステートストリート周辺を歩いても、あまり問題はない。夜中の2時以降は、Barが多いキングストリートにはいかないことである。また南部等に、貧困層の住宅地がありけんか騒ぎが多い。アメリカのけんか騒ぎは、その中で数名が銃を持っていることがあることが、やっかいなのである。多くの問題は飲酒から起きている。ふだんはいい人でも、酔うと人が変わることが多いので注意すべきである。アメリカ人は酒に強いため、かなりの量を飲んでしまい、日本人よりもひどいけんか騒ぎとなることがある。
 マディソンでは、ぼーっとして街を歩いていても、実際のところ、あまり問題はないが、シカゴやロサンゼルスなどの大都市ではスリや悪い客引きが多い。シカゴなどの地下鉄はスリが多いことで有名。とくに乗降時に財布をすられるので注意。シカゴの地下鉄レッドラインのチャイナタウン駅以南と、グリーンラインのループ以西は治安が悪いので有名。それ以外は、昼間に女性だけで地下鉄に乗ってもとくに問題はないが、夜間はすすめない。

 マディソンの治安はよいが、アメリカの常識として、1)どんなに治安がいい街でも、夜に女性だけで徒歩で移動してはいけない。そんな人はアメリカにはいないし、かなりの貧困層でも車を持っているので、みんな車で移動する。大都市中心部の高級な地区で、夜も人がたくさんいる場所をのぞいて、夜間の徒歩移動は厳禁である。車を持っていないなら、夜は絶対に外出しないこと。2)また、夜に女性だけでタクシーを利用するのも良くない(しかし徒歩よりはましである)。とにかくこの2つのルールは守ること。女性が夜に自転車で移動などももってのほかである。自転車を押し倒されて乱暴された人もいる。
 昼でも、女性だけで暗い駐車場へ行ったりしてはいけない。襲われた人は最近でもたくさんいる。最近のアメリカでは好景気のため犯罪が少なかった。しかし、夜はもちろん、昼間なのに女性だけで駐車場にいたら襲われたとか、短時間、道に駐車しただけで、窓を割られて、車内のカバンやカーステレオをはずされ盗まれた、大都市のタクシーに夜乗ったら、悪い運転手に人気のないところへ連れて行かれ、命を含めてすべてとられた、という事例は、ごく日常的にたくさんあるのである。アメリカ人は常識として、車内の見える場所には絶対に荷物は放置しないが、日本人はつい油断してしまう。
 アメリカの常識として、車を持っていない女性は、夜は絶対に出歩くべきではない。男性でも、都市部では夜に歩いて移動すべきではない。アメリカ人は、ふつう夜間に徒歩や自転車で移動しない。日本人の常識とは違うので注意すること。どうしても夜に外出する場合は、友人の男性に同行を頼むか、車を持っている友人に頼むこと。それがアメリカの常識である。お礼にランチでもご馳走すれば、断る友人はあまりいないものである。
 それがどうしても無理ならば、近くのホテルに入り、フロントかベルボーイのカウンターのとこで頼むと、わりと安全なリムジンサービス(日本で言うハイヤー)かタクシーの会社を予約してくれる。リムジンといっても単なる車で、遠距離ならばタクシーより安いこともある。アメリカでは、ホテルの玄関近くには、必ずベルボーイがいて、チップ1ドル払えば、喜んで予約してくれるのである。彼らはそれが仕事だし。タクシーも、ホテルからの予約ならば、あまりへたなことはしないし、おおむね安全。


米国でのビザ取得と入国時の法律 注意点など

 日本人がアメリカへ行く場合、3月以内の観光や商用ならばVISA(要するに入国許可証)はいらない。しかし留学ならば、たとえ英語学校への1月留学であっても、留学ビザがないと、出入国管理法違反(ビザなし入国)となって、空港の入国審査で手錠をかけられ拘束されることになる。実際、9月11日のテロ以降、アメリカの空港での対応は厳しくなり、ちょっとしたこと(のつもり)なのに、空港で手錠をかけられる日本人も多い。日本のパスポートは信用があり、短期間の観光ならば、ビザ免除で入国できる国が多いが、国によっては、どんな場合でもビザがいるところもある。米国は移民の国だが、現在では、米国で仕事を見つけようとする不法移民と呼ばれる人々があまりに多いため、労働目的での入国は厳しく制限しており、事前にビザをとらない限り入国できない。豊かな国はどこもそうだが、留学と偽って入国しようとする人もかなり多いので入国審査は厳しい。
 米国内に住むときは、とにかくビザをはやくとるのが大切。早めに入国すれば家を探すのも楽。学生ビザのFビザは、取得に時間がかかることがしばしばある。航空券を買う時にビザが必要だが、ビザはなかなかこないので、遅くとも航空券を買う3月前にはビザ手続きを始めた方がよい。
 米国のビザの期限は、終わりはあるが始まりはない。発行されたその日から有効。後述のように、ビザの期限と、米国滞在可能な期限は異なる。研究者用ビザはふつうJ−1ビザである。その家族のビザはJ−2ビザ。学生用ビザはFビザである。

DS-2019という資格証明の書類を米国の大学から取る
 ビザを早くとるこつだが、研究者用のJビザの場合は、まず、日本の大学が発行する英文所得証明を早急にとるとよい。そしてアメリカの大学(多くはインターナショナル・オフィスがある)とメールなどで交渉の上、この所得証明をアメリカの大学に郵送する。その上で、アメリカの大学から「DS-2019という書類」をもらわなくてはならない。これは、アメリカの大学が発行する研究者資格証明の書類である。この紙1枚は、再入国などの際には、必ず本人が携帯することが、米国の法律で義務づけられている(2002年までこの書類はIAP-66と呼ばれていたが、名称変更となった)。しかし、アメリカの大学の事務は、とてもスピードが遅く、DS-2019はなかなか来ないことは定評がある。とにかく、アメリカの大学の事務は、日本人には信じられないくらい、仕事が遅くておおざっぱなのである。
 DS-2019を早めにとることは、とても大切。これがないとビザもとれず、ビザがないままでは、出発の日が決まらず飛行機のチケットも買うことができない。逆に言うと、ビザさえあれば、問題はない。あとはパスポートと金さえあれば、何でもできる。極端に言うと、アメリカは金さえあれば、何でもできるし生活は困らないのである。
 アメリカの法律では、米国に入国後は、ビザではなくDS-2019という書類が、滞在期間を明記した資格証明の書類となる。少なくとも入国2月前には、日本で書類をそろえて(基本的に英文所得証明。研究者がJ−1ビザをとる場合、自分で書いて署名した英文履歴書と、日本の大学発行の英文所得証明があればよい)アメリカの大学に依頼した方がよい。しかしふつう、なかなか連絡はこない。1月以上たっても連絡がなければ、丁寧なeメールで、大学の国際事務所に対して、「以前お願いした書類はどうなっているでしょうか。この時期は、日本でのビザ取得手続きには時間がかかるため、そろそろ書類をいただかないと、入国できなくなってしまいます。お忙しいところ申し訳ないのですが、私が速達料金を支払いますので、速達で送っていただけませんか」などと交渉してみた方がよい。このような文面の英文メールを書くのがこつ。日本と同様、短気な抗議よりも、礼儀正しく丁寧な交渉の方が、応じてくれるものである。ただ普通この書類だけで数ヶ月以上かかる。以下のリンクを読めば分かるように、かなり大変。

DS-2019の取得

アメリカの常識

留学準備

 私の場合、2001年の1月に、米国の教授とeメールで連絡をとりはじめ、3月には、米国の教授会で受け入れ決定。その後、米国の学部長秘書と英文eメールで連絡をとり、5月に、日本の大学が書いた英文所得証明を、米国へ郵送。しかし、やはり米国では忘れられており、交渉の上、DS-2019が日本に届いたのは7月。これはかなり早い方だった。その後、DS-2019と、また自分の大学でとった英文所得証明を、旅行代理店(HIS)経由で米国大使館へ送りビザを9日間で取得(研究者の場合、ちゃんとした英文所得証明があれば、残高証明などはなくてもビザはとれるようだ)。7月なのに、大使館は早かった!でも8月出発なのだから、7月にビザをとった後、航空券を買うのはぎりぎりだった。当時は面接免除の制度があったのでわりと楽だったが。とにかく、面倒でもビザの手続きは、早めにしっかりやった方がよい。ビザの件で不備があると、アメリカの空港に着いた時点で、入国審査でひっかかり、日本に強制送還となる。
 さて、DS-2019を入手したら、裏面に書いてあること(犯罪経験があるか、などの質問)を良く読み、アメリカ入国前に(飛行機の中でよい)、イニシャルを書いたり自筆書名をする。DS-2019は常に自分で携帯することになる。入国審査では、自分は研究のために来たのであり、不法にそのまま米国に住み着くとか、仕事を見つけるとか、結婚相手を見つけて何とかしてアメリカに住み着こうとしているわけではない、ということが証明できれば良いのだが、普通、渡米目的を簡単な英語で話せば、あまり問題はない。ただ現在の米国政府は、米国で仕事を見つけようとする不法移民があまりに多いので、一般に入国時の対応は厳し目である。また、米国の大学に着いたら、大学のインターナショナルオフィスにこの書類を提出し、紙に責任者のサインをいただく(俗にうらがきと呼ばれる)ことが必要。★この署名がないと、米国から一時出国したときに、再入国できなくなるので、十分に注意すべき。なお、DSはDesignated Schoolの略で、資格証明書類を出すことを、米国政府から認められている学校のこと。

米国滞在可能な期限と白いカードI-94(滞在許可証)
 アメリカの法律では、ビザの期限と、アメリカ滞在可能な期限は異なる。ビザとは入国査証であり、あくまでも、入国時の審査に必要なものなのである。入国後の、アメリカ滞在期限は、Jビザの場合、DS-2019に書いてある期限プラス1月である。Fビザの場合、I-20(在留資格証明書。米国の大学が発行する、学生の資格証明の書類)に書いてある期限プラス1月。つまり、大学に滞在する期限が終わったら1月以内に、出国しなくてはならない。1月以内ならば、その間、合法的にアメリカ国内に滞在できる。より正確にアメリカの法律を説明すると、アメリカに滞在可能な期間は、入国時に、パスポートに添付される「I-94という白いカード」に書いてある期間である。この白いカードI-94は、極めて重要である。しかしJ−1ビザの場合、I-94にD/Sと書かれるだけで、期限の日時は書かれない。D/Sの場合は、DS-2019の期限が滞在期限、という意味になる。D/Sとはduration statusのこと。
 I-94は電子化された。しかし紙で携帯した方がよいので、大学の国際センターなどで米国の現住所などの情報を入力し、その場で印刷するとよい。以前は飛行機の中で渡される、住所や出発地などいくつかの質問がならんでいる白い紙の、一部分を切り取ったものだった。短期滞在のビザ免除の場合は緑の紙だったが、今はこれも電子化されESTAになった。気をつけなければいけないのは、アメリカを一時的に出国すると、また入国時に入国審査があるということである。前述のように、DS-2019に大学の責任者の署名がなかったりすると、再入国できないこともある。ビザの期限が切れていても、I-94の期限が切れていなければ、合法的に米国に滞在できる。

 なお、2003年から、ビザ取得に関して米国大使館での面接が必要となった。以前は研究者ビザでは免除だったが、これは、東京と大阪でしかやらないので、とても不便。費用も手間もかかるし、日本からアメリカへの留学は減り、オーストラリアやカナダが増えている。治安や費用を考えると、その方がよいかもしれない。テロ対策のため、日本に限らず全世界のアメリカ大使館でこのようにやっている。留学ビザに関する面接の際は、学問への意欲があること、アメリカに永住する気はないことを、はっきり相手に伝えれば、とくに問題はない。というのは、アメリカ政府は、留学生がアメリカで就職するとアメリカ人の職をうばい、アメリカの失業率が増える、ということを非常に気にするからである。アメリカで就職はしないし卒業後は日本に帰る、ということが、ちゃんとアメリカ側に伝われば、ビザは出る。少なくとも、留学時はそういう姿勢を見せることが必要である。また、学生用Fビザは、親が高額所得者か、多額の預金残高(在学期間すべての学費と生活費分以上など。4年間ならば数百万の残高証明)がないと、取得はかなり難しいし時間がかかる。ビザ発行に1月以上かかることも覚悟すべき。学生ビザでの不法入国が多いので、アメリカ政府はFビザ発行に慎重なのである。2001年の時、研究者用J−1ビザは、DS-2019などの書類がすべてそろっていれば早かった。申請後、5日間でとった人も。私は7月末で大使館が忙しい時期だったが、HISを通して9日でとった。以前は個人での申請法もあったが、今では、ビザ申請資格を持つ、日本の大手旅行会社を通した方が早い。ただ、2001年9月の同時多発テロ以降、ビザ発行にはかなり時間がかかることも多い。

★IAP-66は、2003年1月にDS-2019という名称になりバーコードがついた。バーコードは米国政府が新しく作った外国人用データベース用である。また、2001年9月の同時多発テロ以降、ビザの審査は厳しくなっている。入国関連の法律はよく変わるので、最新の情報を集めることが重要。

Yahoo知恵袋 Fビザについて

 


米国での生活習慣

 日本とアメリカは価値観もルールも違う。しかし、同じ人間であり、まじめに行動して正直に話していれば、心は通じるというもの。アメリカ人は、はっきりものを言うし、日本人よりも(大阪人よりも)かなりたくさんしゃべり、表情を出し、本音を言うが、みな同じ人間であり、あまりおそれる必要はない。ただ日本の感覚を押し通したくなるのが、日本人の人情というものである。しかし、それは無理というもの。アメリカにはアメリカの良さもある。もちろん、悪いこともあるが、それは日本も同様。
 例えば、アメリカでチップを節約しようとする日本人がたまにいる。しかしアメリカの貧困層は、チップのみで生きている人も多い。床屋やウェイターは、給料はかなり安く、チップのみが収入の人もいるのである。日本人の多くは生活に困らず、よい家に住んでへこんでない車に乗ってるのである。そのような日本人がチップを支払わないのは、ルール違反。レストランでは少なくとも15%のチップは出すべき。アメリカのルールでは、チップをもらうために、まじめに働くのである。サービスを受けたのに報酬を払わないのはルール違反。そのような人は、レストランや床屋へ行くべきではない。
 また、アメリカは金さえ出せば何でもできるが、高額を払わないと、よいサービスは受けられない。例えば、日本と違って、病院の料金は様々で、金持ちは高額で高サービスの病院に行くことができるが、ふつうの人は、公立で安いが何ヶ月も予約で待たされるような病院である。その他、万事、サービスはそんな感じ。何事も弱肉強食の世界である。
 
チップの出し方
 チップの出し方にとまどう人は多いが、実はアメリカ人もとまどうことがあるし、あまり気にすることはない。例えばレストランならば、支払いをすませて、おつりをもらった後で、15%ほどをさりげなく(請求書をはさんであるものがあるのでそれの中に入れて)机に残しておけば良いのである。ただし支払いには、かなり時間がかかるし、日本のようにせかしてはいけない。レストランでは日本と違い、レジでなく自分の席で金を払うのだが、ウエイトレスが席に請求書をもってきたら、それを見てから、そこに現金かクレジットカードを置く。やがてウエイトレスがまた来て、それを持っていき、おつりを持って戻ってきてまた机におく(日本と違い時間がかかるが、そのような慣習なのでせかしてはいけない。大体、日本人のようにせっかちな人はいない)。そしたら、そこにチップ分だけをさりげなく残して店を出ればよい。最低15%、サービスがよければそれ以上をおいた方がよい。チップをけちるのはとてもよくないことである。彼らはチップで生活しているので。タクシーなどでは、つりをもらった後、同様に15%ほどわたせばよい。荷物を持ってくれたボーイには1ドル渡す。1ドル札がたくさん必要。
 
生活習慣や価値観
 アメリカは自己主張の国。自分の意見は強気ではっきり言わなければ、相手には何も伝わらない。日本のように、相手が自分の意見を察して気をつかってくれるようなことは、期待できない。要望や主張があれば、遠慮せずにはっきりと言った方がいい。と言っても、短気に主張するのではなく、笑顔でかつ、主張をはっきり言うことが大切。短気に言うとけんかになって結局は失敗しがち。何事も交渉してみることが大切であり、日本の常識では考えられないくらい、交渉が必要。例えば病院代金も、交渉で決まる部分がある。病院へ行くと簡単な診断のみでも各種検査が付いて25万円くらい、入院し1泊するとその倍、手術なら最低100万円は取られるので、交渉が重要。
 最初は戸惑うことが多いが、気にしないことが大切。例えば、商習慣は日本と異なり、不良品があれば、簡単に商品を交換してくれるが、修理してまた使う、ということはあまりない。人件費が高く、日本のように腕の良い修理職人は少ないので、交換する方が安いのである。また、男女平等という価値観はかなり強く、子供の頃からそのように教育されているので、女が料理を作るべき、という意見を言うと強く非難される。大学生のデートで、自宅で男性が料理を作ることはよくあるとのこと。夫婦は良きライバルとして、妻が夫より出世して高収入を目指すことが健全である。日本では、夫婦が良きライバルという考え方が、そもそもないので、馴染めないかもしれないが、女性がしっかりしているというのはよくあること。
 独立した人間というのが尊重される。1人で行動する人が多く、森の中の一軒家や、牧場などに住むのが理想という価値観が存在する。頭の中がカウボーイなのである。大自然の中でたくましく生きていく個人が理想的な人間である。また、どんな安全な街でも、夜間に徒歩で移動するのは、アメリカでは不適切な行為だが、気にせず歩く日本人は多い。また、車の中にカバンなどを放置すると、ガラスを割られて取られることがよくあるので、非常識でルール違反。トランクにしまう。トランクは独立して鍵がかかるようになっている。日本のような、画面の大きな後付カーナビ(米国ではGPSという)は売っていない。盗まれるので。かなり小さなものしかないから、iPhoneの画面の大きめのものに、Google Mapアプリを入れて使うのが良い。カーナビ付きで売っている車も少ない。
税金
 米国の所得税は、各個人が申告するので、大量の書類が必要で大変。ただしJ-1ビザで収入がない場合、米国税法上、2年間は無条件で非居住者扱いとなり申告不要。消費税のようなものは各州にあり、州毎にSales Taxの仕組みは異なる。ウィスコンシン州の場合5.5%だが、食料品や床屋など、生活上、必要なものにはかからない。タバコや嗜好品、外食や酒には税がかかる。キャンディーは嗜好品として税がかかるが、クラッカー、ポテトチップ、ピーナッツ、トマトジュースなどは、ほぼ主食として食べてるような人達もいるので無税。デラックスミックスナッツや、炭酸飲料は税がかかる。何がキャンディーかというウィスコンシン州の定義は以下にある。シカゴの税は10%以上。ニューヨークも高いが、110ドル以下の洋服は免税なので、ニューヨークで服を買うとお得という人もいる(大都市はそもそもの価格設定が高いのであまり意味がないが)。

What food is taxable and what is exempt?
    Candy
    Dietary supplements
    Prepared food
    Soft drinks


https://www.revenue.wi.gov/faqs/pcs/topics.html

  (1fm)"Candy" means a preparation of sugar, honey, or other natural or artificial sweetener combined with chocolate, fruit, nuts, or other ingredients or flavorings in the form of bars, drops, or pieces. "Candy" does not include a preparation that contains flour or that requires refrigeration.
 
日本人の英語
 日本人が英語ができないことも、アメリカでは有名である。実は、話すことは単語を並べてひたすら話せば、何とかなるのだが、ききとりができない場合は、どうしても会話ができないので、とにかくききとりだけは、出発前に少しでも練習した方がよい。子供はたくさん友達ができるし頭が柔軟なので、数ヶ月以内にききとりができるようになるが、私のように30歳をすぎてからアメリカにすんだ場合、ききとりに慣れるのに1年くらいかかる。私はそれでもましな方らしい。英語教育の本を読んだら、4000時間聴き取りをすれば、きこえるようになると書いてあったが、たぶんそんなものだろう。なお男性より女性の方が、なぜか語学は上達が早い傾向がある。男の大学生の場合、1年間アメリカに住めば、大体の日常会話はできるようになるのだが、日本人だけと接していたら上達しない。かと言って、現地の日本人とまったく接しないこともよくない。現地の日本人は、アメリカ社会の特徴や現地情報をとてもよく知っている。
 日本人の英語能力の問題は、実は言語能力よりも、対人関係で遠慮してしまってしゃべらないことの方が、大きな問題なのである。あたりまえだが、しゃべらなければ、通じないのである。でたらめな英語でも、間違いを気にせずしゃべりまくれば通じる。これは間違いない。日本人以外の多くの人々は、ひどい英語でしゃべりまくったあげく、通じないとお前が悪い、という態度をとるのがごく普通だが(あの図々しい態度に多くの日本人は圧倒される)、日本人は英語がうまい人でも遠慮する。ちなみに英語に「遠慮」という言葉はない。ヘジテーションという単語は、遠慮とはかなり意味が違うので、結局、遠慮を英訳するのは不可能である。つまり遠慮している日本人の方がアメリカのルールに外れているだけで、図々しく見える各国の人々の方がルールにあっている。
 ただ、話すのはしゃべりまくるか、単語を並べるか、身振り手振りだけで通じるのだが、ききとりは日本人の大人にとっては、かなり難しい。高校生以下ならば、とくに女性は、数ヶ月でききとり能力を身につけてしまうことが多いのだが、日本人の大人は、英語の発音で、口の中でこもったような音を雑音として認識してしまいきこえないので、どうしてもこれに慣れないとききとりができない。日本にいるうちに、ききとりだけは練習しておいた方がよい。これは、まずは英語のニュースなどを見て、自分がききとれない音は何かを、よく探してみるとよいが、ひたすらニュースや英語番組のききとりをするのが一番だろう。ニュースの英語は標準的な表現が多いので、ききとりは簡単。映画などはより日常会話に近いが、難しい表現が多い。
 なお、日本人が混乱しがちな単語をいくつかあげると、パンはブレッド。頭のいいことをスマートという。クレバーは妙に器用なことだが、頭がいいという意味では使わない言葉。ききとりはヒヤリングでなく、リスニングという。名刺はネームカードでなくビジネスカード。ネームカードは首からぶらさげたり、机においたりする名札。また、サイダーとはりんごなどを絞った汁のこと。炭酸飲料全般のことをソーダという。サイダーといっても通じないことが多い。また、英語でタレントという言葉は芸能人の意味では使わない。パーソナリティという。アンケートはフランス語。社会調査ならサーベイという。世論調査のことはポールかオピニオンリサーチ。国勢調査はセンサス。ID番号のことをPIN(personal identification number)という。公衆電話はペイフォン、携帯電話はセルフォン。レストランでは、スープかサラダが無料でついてくることが多く、supe or salada? ときかれるが、日本人にはスーパーサラダと突然言われるようにきこえる。ファストフード店では、持ち帰りか店内かを、for here or to go? ときかれるが、これも日本人には早口すぎてきこえないことが多い。

 
電話(ホテルや公衆電話での長距離電話はとても高い)

 ソフトバンクのiPhone契約ならば、アメリカ放題というオプションが使えるので、日本で使っていたものを、アメリカでそのまま無料または安価に使うことができる。アメリカ放題オプションについてネットで検索してみるとよい。アメリカではSprintという会社の電波を使うがとくに問題ない。その他の携帯電話は、SIMフリー化してあるならアメリカで使える。安いプリペイドSIMカードを米国内で購入する。ただしこれは各社あり、最初に使う(activateする)時にうまくいかないこともあるので注意。空港の自販機で売っているSIMカードなら大抵うまくいくが、割高である。SIMフリー携帯について検索して調べてみるとよい。

 自宅の固定電話は、アメリカでも地域電話会社は1つなので、そこに公衆電話から電話をかけて申し込む。ただ、最近のアメリカでは、プリペイド携帯が安く性能も良いので、ショッピングモールにあるBestBuy Mobileや、ウォルマートやターゲットのような大型安売り店で買って使った方がとくだろう。電話代のチャージは、プリペイド用電話代カードを買えばよい。これは安売り店や、薬局チェーンで売っている。なお、電話やネットで契約手続きをする時に、割高な月極契約にされてしまうことがあるので注意。アメリカの携帯電話は、家の電話と同様市外局番があり、番号では携帯かどうか区別がつかない。

 なお米国の公衆電話は、ダイヤルしてから金を入れる。市内なら市外局番は省略してダイヤル。市外なら、まず米国カナダを表す1を押し(日本なら011)市外局番からダイヤル。長距離電話は、ウィスコンシンではunitelがやすいが、Memorial Unionでコーリングカードを買うか、以下の会社を使うのでもよい。あるいはKDDIスーパージャパンダイレクトなどでもよい。最近のアメリカは、プリペイド携帯もわりと安いので、それでもいい。ただ契約時に手続きをうまくやらないと、高い契約にされてしまう。ウォルマートやウォルグリーンなどで、数千円以下でプリペイド携帯は手に入る。料金追加もそれらの店でカードを買えばよい。アメリカの電話は、固定電話も携帯もプリペイドも、マディソンならば608から始まる番号であり、日本と違って番号の区別はない。

 
国際電話
 日本への国際電話は011の後に、日本の国番号81をかける。
 都市コード(東京03や大阪06など)の0は省略してかける。
 
 家の電話から、ふつうに国際電話をかけるとかなり高いが、1010-345など、安い業者がある。以下の例のように、1010-345をダイヤルしてから電話をかけると、安い業者経由で電話をかけることができる。あとで市内電話と一緒に電話代が請求される。日本へ10分かけて1.2ドルくらい。1010-220も安い。
 
例)東京03-1111-3333にかける場合
1010-345-011-81
  -3-1111-3333
 
米国の大学での常識 寄付金など
 以下は余談だが、重要なことである。学生ではなく授業料も払わないし、実験の手伝いなどもしない客員研究員の場合、もちろん、大学についたらすぐに、各種書類のためかかった料金や寄付金を払うのである。日本人の客員教授は、十分な生活費や車を買う金があるのだから、単なる客員研究員で、大学の仕事を手伝うのでなければ、寄付金その他をけちるべきではない。とくに研究室を貸してもらい図書館やコンピューターやコピー機が無料ならば、払うべきである。アメリカでは寄付金はふつうのルールである。よい家に住むことができ生活に余裕のある日本人が、現地のルールを無視すべきではない。寄付金をけちってアメリカ生活で嫌われて損するのは、結局、本人にとって無駄なことである。また、図書館やコンピューターの使用料と思えば安いものである。寄付金の額は、周囲の知人に相談するとよいが、コピー機や電気代程度でよいだろう。私は年間1000ドルほど。
 ただし、アメリカの大学に学生として入るような場合や、院生とほぼ同様の研究員として実験その他を手伝うならば、何も払う必要はない。一般に、日本の大学(とくに理系の国立大学)を出て、アメリカの院に入る日本人は、日本で厳しく実験法などの訓練をうけており、標準的アメリカ人よりも、かなり器用で勤勉であり、実験などの技術も世界一すぐれている。そのため、どのみち労働で恩返しすることになる可能性が高い。日本人は、語学や討論の能力は低いが、実験や数学的能力は、極めて優れている。
 おおむね、アメリカ人の大学生の数学能力は、日本人の高校1年生よりも低く、かけ算ができない人も多い。アメリカの教育は、数学に関しては、日本人の常識では驚くほどレベルが低い。ただし、魅力的な文章を書く訓練は極めて優れており、アメリカ人の論文は、学術雑誌の審査を通ることが多い。
 また、日本人はおとなしくて自信がないが、控えめで礼儀正しい人が多く(時々、すごく遊んでる人もいるが)、自分勝手なことをあまり言わないため、アメリカの大学内できらわれることは少ない(たまに自分勝手な人もいる。とくにエリートの日本人)。どこの国でも、あまり自分勝手なことを言うと嫌われるが、ただ、日本人は控えめすぎることもあるので、主張すべき事は主張した方がよい。はっきり言えば、国によっては、かなり利己的で強烈な主張をする人々もいる。とくにアジア人の男性は、国によっては、今でも男尊女卑の意識などが強く、アメリカのルールに反するため、アメリカ国内で嫌われる人も多い。一部の日本人男性も、上下関係の意識が強い人がおり、アメリカの平等主義的な文化になじめない人がいる。アメリカでは、学生も教員も平等に扱われる。私のように、平等主義文化を好む人間にとってはとてもよいところである。なお日本人女性は、なぜかアメリカでは、かなり好感を持って受け入れられる。某日本人女性の話によると、日本人女性なら料理がうまく、おしとやかで、男性をたててくれるに違いない、という幻想を持つアメリカ人男性は多い。日本人女性はとてももてるという話しは、私は米国の各地で何度もきいた。
 要するに、アメリカ人の常識から見ると、多くの日本人は、信じられないくらい人がよい。日本人がお人よしで勤勉であることは、アメリカでは有名であり、アメリカの対日感情は、現在はかなりよい。ただし日本人は警戒心が薄く、被害にあっても訴えないことも一部では有名で、詐欺や犯罪などの被害者になることも多い。日本人留学生がアメリカに行くならば、犯罪の少ない地方都市に行くことを強くおすすめする。都会の人は、日本でもそうだが、見知らぬ外国人に親切に接することも少ない。
 アメリカ人の価値観では、自分の利益は自分で強く主張することが重要である。日本人は、これは苦手だが、突然、性格が変わるわけではないので、ふだんは別に、日本と同じように話していて良いだろう。ただし、重要な場面では、自分の主張は強く言った方がよい。要するに、ふだんと重要な場面で、行動を変えればよい。重要な場面では、気合いを入れてものを言うべきである。
 

海外でのパソコン使用とインターネット

 パソコンは、日本で買ったノートパソコン(アメリカではラップトップと呼ばれる)をアメリカに持っていくのが一番。アメリカで買ったWindowsパソコンは、簡単に日本語化できるし、WindowsXP以降ならば、あまり問題ないが(自分で漢字変換ソフトのATOKや、日本語ワープロソフトは日本で買って持って行った方がよいが)、キーボードは漢字変換に対応していないし、ごくたまに、うまく動かないこともある。私はパソコンの各種設定やワークステーションやUNIX操作や大型計算機操作はかなりできる方だが、私のようなコンピューター上級者でも、調整にはかなりの時間がかかるし、結局不可能なことも多い(とくに日本語ドライバ関係ソフトが悪さをすることが多い)ので、趣味でやりたい人以外は、やめた方がよい。といっても、最近はほぼ問題がなくなってきたので、スペースバーが長く、無変換キーがない(変換キーはスペースキーで代用すればほぼ問題ない)ことを気にしないならば(キー入れ替えフリーソフトもあるし)、米国で買うのも問題ないだろう。画面の見やすさ、キーボードの固さなどは、実際にさわって確かめるとよい。米国で安く売っているものは、米国ブランドでも台湾製が多く、安いものは故障も多い。が、故障は店にレシート持って行き文句を言えばすぐ交換してくれる(修理してまた使うという発想はない)。レシートはなくさないで保管すること。現在、日本で売っているノートパソコンはほぼ全て、100−250Vの電圧に対応しており、コンセントの形は日米で同じだし(LANや電話線もまったく同じ規格)、電源はアメリカでもまったく問題ない。不安な人は、電源コードの箱のところに100−250Vと書いてあるのを確認するとよい。
 有線LANや無線LAN(米国ではウィフィと呼ばれる)Wifiは、日米でまったく同じ規格であり、日本のものがすべて使える。電話線は、日米カナダはまったく同じ規格である。電話線よりやや太いLAN(10BASE T規格とよばれるもの)の線も、日米でまったく同じ規格であり、つなぐだけでLANも使える。なお日本語キーボードは、米国でもamazon.comで安く入手できるが、種類はかなり限られるので、気に入ったものを日本から持って行くとよい。日本語ソフト関連のものを入手するのは難しい。
 アメリカの大学や公共図書館では、LAN経由で高速インターネットが無料でできることが多い。なお、米国の郊外のホテルでは、無線LANが無料なところが多いが、中心部の高級ホテルは多くが有料。空港やスターバックスでは無料もある。

 eメールは多くの場合、メールソフトの設定を日本と同様にしておけば、日本とまったく同じアドレスをそのまま使える。私は完全に、日本のアドレスをずっと使っていた。具体的には、自分のメールソフトに、自分のeメールの機械のアドレス2つ(送信用、受信用のメールサーバーのアドレス2つ。SMTPと POP3とよばれるアドレス)を入力すればよい。ただしプロバイダーによっては、海外での送信制限機能があったり、海外専用のアドレスがあることもある。またプロバイダーによっては海外で、いくつか注意点があるので、プロバイダーのホームページ内の「海外接続の手引き」などの説明を、事前によく読んでおくべき。たとえば、ニフティの日本でのID abc12345 は、アメリカでは abc12345@nifty.com というIDになる。これを入力してからパスワードを入力するので注意。
 アメリカで買ったWindowsパソコン用プリンターは、プリンタードライバソフト(プリンターをパソコンから制御するソフト)について注意すれば問題なく日本語印刷ができることが多い。ただしアメリカのプリンターについているCD−ROMを使って、プリンタードライバソフトを自分のパソコンに入れると、漢字がまったく印刷できなくなることがある。以下のようにするとよい。
 画面上「マイコンピューター」をクリックしてプリンターをクリックし、新しいプリンターを選択し、自分のプリンターと似たような名前の機種を選択する(プリンター附属のCDは使わない)れば、まったく問題なく動く。英語用のプリンタドライバを使わないことがこつ。一度組み込んでしまうと、パソコンが動かなくなることが多い。ドライバソフトはとにかくトラブルのもとである。逆に言うと、自分のパソコンが動かなくなったときは、プリンタや各種周辺機器の新しいドライバソフトを「コントロールパネル」で削除するとよい。

 

保険と医者

 アメリカの医者は、保険に入っていないと、救急患者でも治療を拒否したりする。またいろいろな保険があり、多くの病院は、特定の保険をもつ患者のみ受け入れる。しかしアメリカ人で健康保険に入っていない人は多い。大都市には、日本語が通じる医者もいるが、日本とちがって医者も自由競争なので、アメリカの高級な医者は、サービスはよいがとても高い。アメリカの大学は、強制の学生健康保険SHIP(1年間で1000ドル以上)に入れという書類を、入国前に、日本人に送ってくるだろう。これより安い保険も、日本であるかもしれない。他の適切な保険に入っており、学生健康保険の免除申請書類を書き、英語で交渉する気があるならば、他の保険を探してもよいが、日本国内の海外健康保険は、おおむね高額。免除のためには、出産費用を含めたかなり広範囲の民間保険に入る必要がある。某日本人は、俺は男だ、出産の保険は必要ない、と英語で係官とどなりあいをやり、やっとSHIP免除を獲得したとの噂がある。前述のように、アメリカでは、どなりあいはおすすめしない。どならずに交渉する方がうまくいく。マディソン日本の会の『暮らしの手帖』に安い?健康保険のことも書いてあるので参考にするとよい。
 ウィスコンシンでは、学生健康保険SHIPは、出産費用までカバーされており(他の州のことは知らない)、子供を産むなら日本より安くつくかもしれない。しかし日本人は、アメリカで出産する人は少ないため、日本人が高い金を払って、他国の人々の出産費用になっている構造があり、日本人の間では不評である(だからと言って政治的行動や抗議活動は何もおこさないのが日本人の特徴である)。保険料は毎年上がり、26歳以上の場合、独身者は年間2200ドルくらい、子供2人以上いる場合は、年間約6500ドル以上。他の安い保険を探した方がよいかもしれない。PSIという保険もある。www.psiservice.comの方がやすいかも。
 UWマディソン校の院生住宅は、多くの外国人留学生がいるが、とくに韓国人が多く、中国人とあわせて7割くらいと言われる。とくに韓国人の間では、なぜかウィスコンシン大学は人気があるが、1つの理由は、出産費用が安いことである。院生住宅では、たくさん子供を産んでアメリカ国籍のある子供を得るため努力している人も大勢いる。韓国人の場合、アメリカ国籍を取ると兵役義務をのがれることができるので、大学をはやく卒業できるという利点もある。ちなみに中国や現代のアメリカは、兵役は義務ではない。子を産み、親を呼び寄せ、3世代で院生住宅に住む中国人も珍しくない。将来的にはアメリカに定住することを考えている人も多い。なぜ多くのアジア人はアメリカに定住したがるのか、またなぜ、日本人はアメリカ定住に興味が少なく、日本に帰国することを目指すのかは、社会学的問題としては重要だろう。また、SHIPは歯医者はカバーされない。アメリカの歯医者や目医者は、日本よりも10年は技術が進んでおり、高い歯医者は上手だという噂だが、保険がないなら、虫歯1本で500ドルとられることを覚悟すべきである。日本で治療してきた方がよい。シカゴその他、アメリカの大都市には、日本語が通じる医者もいるが、アメリカはすべて自由、はっきり言えば弱肉強食の世界である。金持ちならよい医者へ行くことができる。貧乏人は、健康保険さえもないし医者に行くことはできない。日本のような国民皆保険ではないのである。アメリカの不平等は深刻である。日本はよい国だ。アメリカ人の14%は、健康保険に何も入っていなかった。低所得者や老人向けの公的健康保険、メディケア、メディケイドのみがあった。しかしオバマ大統領が、共和党の反対を押し切って、全米国人が健康保険を持つことになった。そのため、外国人も、米国の大学にいる人は、自分のSSNと健康保険と住所について、大学に(保険会社経由で)届ける必要ができた。ただし、SSNを持っていない留学生や研究者などは、この事務手続きは免除。
 なお、麻薬使用は犯罪であり、見つかった場合は、(たいしたことないつもりでも)逮捕され、国外追放となり2度と入国できなくなることもある。大都市の夜のクラブ内で、麻薬の売人に接触することができれば、マリファナなども入手できるし、現実に、アメリカの大学生は、わりと気軽に麻薬に接する人も多い。マリファナは依存性が弱いので、合法化している州も多い。合法化すると売人がいなくなり、街の治安が改善するので。しかし多くの麻薬は、極めて習慣性が強く、これが毎日ないと生きていけない状態になるのに、とても高価である。したがってお金持ちの学生でも破産する。また、脳細胞を破壊するのでおすすめしない。麻薬には十分に注意すべきである!!あやしい人がいたら、返事をせずに無視するのが一番。英語が不得意だとか言ってごまかしてもいい。強い麻薬に手を出し、寝ているうちに死亡した学生の話など、なくはない。
 
 アメリカの多くの都市では、水道水は、いちおう、飲むことができる。しかし、都市部の水道水は、東京や大阪と同様かそれ以下の品質で、とくによくはない。シカゴの水道は、ミシガン湖の底にパイプをのばして取水しているとのことである。おなかの弱い人は、水道水を飲むとおなかをこわすこともあるかもしれない。アメリカ人は、ボトルドウォーターかソーダ類しか飲まない人も多い。
 マディソンの水道水は、飲んでも問題ないくらいきれいだが、カルシウムが多い硬水である。きちんとしたアパートは、water softnerというカルシウムをとる機械がついてるが、これを通しても、十分に硬水である。また、鉛を使った古い水道管が一部に残っているので、場所によっては注意した方がよい。要するに、東京の水道と同様であり、あまりたくさん飲む必要はない。
 
食べ物
 全米のどんな小さな街でも、必ず、近くに中国人や韓国人の経営する食料品屋があり、日本風の米が入手できる。また多くの街では、ふつうの食品スーパーでも、日本風の米や豆腐やラーメンは必ず売っている。カリフェルニア米の中でも、国宝ローズ米というのが味がよく日本の米と遜色はない。たとえなくても、ミツワメールオーダーや、ANAのインターネットのスーパーで取り寄せ可能でさほど高くない。マディソンでは、コシヒカリやササニシキも入手可能。マディソンでは、サッポロビールやキリンビールを含めて、ほとんどの日本食品は入手可能。ただし日本酒は種類がごく限られる。シカゴへ行けば、各種の日本酒やアサヒビールも手に入る。ウィスコンシン州は農業国であり、食べ物は全般的においしい。ただし寒いので、レストランでは、とうがらしやこしょうを多く使った料理が多い。体があたたまるが、体質によっては胃があれるかも。極端に言うと、多くのレストランがすべてカレー味なのである。
 
マディソンの食料品屋
 Madisonでは、日本食品の入手にはまったく困らない。ふつうのスーパーでも、ねぎやとうふやラーメンは売っている。パークストリートなどに、いくつかのアジア系の食材屋がある。
 パークストリートを大学から南へ行き、フィッシュハッチャリーロードとの交差点をすぎたとこにオリエンタルショップがある。ここは日本人がやっている食料品屋であり、私がとてもお世話になったとこ。店主の女性たまきさんが親切で、きけばいろいろ現地の情報を教えてくれる。刺身、コシヒカリ、薄切り肉、日本風のパン、いわしやさば缶詰、豆腐や納豆、とろろこんぶ、つけもの、ポッキーやきのこの山などのお菓子、各種せんべいなど多くの日本食は入手可能。ここには、各種の魚やもやし、草団子、柏餅、食器や炊飯器などもあり、店は小さいが他のアジア系の店より安い。店の人にきくと、おいしい魚やササニシキなどを仕入れる日を教えてくれる。2週に一度の土曜がさしみの仕入れの日。この日以外は、冷凍の刺身。水曜は日本風のパンが入る。各種番組のビデオも店の人の趣味で持ってるものを無料で借りることができる。日本風のキュウリや白菜もある。ここで炊飯器を35ドルくらいで買ったが、他の店やシカゴより安い。ふつうの店でライスクッカーを買うと、日本の米とは違う設定らしく、おいしい炊きあがりにはならないので注意。キムチや冷凍サンマ、うなぎなども売っている。
★オリエンタルショップの紹介

 さらに少し南の、パークストリートのコップス近くにある韓国の店でも、豆腐や納豆や刺身などは入手可能。
 パークストリートとワシントンストリートの交差点には、ミッドウェーという中国スーパーがある。さらに南にタイ食料品などもある。ミッドウェーの野菜は、日本風のものもある。安いが質はよくないかも。ふつうのアメリカのキュウリやナスは巨大だが味がない。
 さらに南にはコップスというふつうの食品スーパーもある。ここにもラーメンやしょう油は売っている。ここの手前すぐ北側の建物には韓国系の食料品店もある。この近くに入っている中華料理屋は、台湾人のしゃぶしゃぶ屋で、中国人には人気があり、ランチは安くておいしい。インド料理もランチ食べ放題はチップ込み12ドルくらいでおいしい。
 ユニバーシティーアベニューの、ホールフーズというスーパーは、有機野菜などが多く肉や、魚なども味がよい。ヘリングといういわしの酢漬けは、どこのスーパーでもよくあるが、日本人の口にあう。ここにはへちまだわしなども売っている。ヒルデールにあるセントリーというスーパーは、寿司パックや各種お総菜、サッポロビール、キリンビールなども売っている。しかしアサヒスーパードライは売っていない。エビスビールはトントンにはある。ユニバーシティー・アベニューのホールフーズには、各種有機野菜や、へちまだわしが売っている。野菜の質がよく、日本人も多い。
 魚屋はあまりないが、オリエンタルショップで頼めば、各種の刺身やニュージーランド産のタイなどを含めて、多くの魚が手に入る。高速道路のホイットニーウエー出口のすぐ北側にある、モービルガソリンスタンドの斜め向かいにあるヘリテージスクエアというところに、魚の店があり、各種切り身、うなぎ蒲焼きパックや、スシグレード・ツナがある。これはまぐろさしみとして食べられる。しかしこれは金曜に仕入れて、土曜には売り切れのことも。オリエンタルショップの方が、刺身などは安い。ホールフーズにも魚のコーナーがある。スモークサーモンや、ヘリングというすずけのいわしは、日本人にも好まれる味である。
 
日本食レストラン
 ステートストリートのワサビ、オダナロードのギンザ(ウエストタウンモールの近く)がわりとうまい。ステートストリートのタカラもまあまあおいしい。数年前に、King StreetにMuramotoという店ができたが、これはしゃれた創作居酒屋という感じで、味がよく評判がよい。ヒルデールモールにも店を出しはやっている。Park streetにあるEdoはいかにも日本人以外のシェフがやってる感じの味だが、それほどひどくはないようだ。
 サウスタウンのモノナドライブ出口を出てすぐ、ステープラーの近くに、ヌードルのファーストフードがあり、スープヌードルを食べることができる。ただし日本のめんとはかなりちがう。リージェントストリートにはベトナムヌードルの店もあり、やや日本のラーメンに近いようなメニューもある。
 ニューヨークやカリフォルニアには牛丼の吉野家もあるが、マディソンやシカゴにはない。シカゴのミツワから車で数分、北へ行った、ゴルフストリートとの角に、キタカタというラーメン屋があるが、ここのラーメンは、スープがうすくてとてもまずい。あまりのまずさに感心するほどまずい。食べない方がいい。私の知り合いが行ったときも、あまりのまずさに驚いていた。ただし、この店の里芋の煮付けや、焼き魚定食は、まあまあうまいし日本酒もある。ラーメン以外のものを注文するとよい。ミツワのフードコートの静岡ラーメンも、しょう油めーめんを食べてみたがスープがうすく、かなりまずい。日本のスーパーの地下のラーメンとくらべてもまずい。自分でまずさを確認したい人以外は食べない方がよい。
 シカゴの北、高速I94を出て東の方にある日本レストラン、Renga-tei(3956 touhy) や Katsu(2649 peterson 高速I-94と14号線の交差点を東へ、リンカーン通りとの交差点をすぎて少し走った、左側が小さな公園になっているところ)は、わりとおいしい。カツ定食16.5ドルだがよくできている。詳しい場所はYahoo! yellow pagesにて、LocationをChicago, ILとして検索するとよい。
 
その他のレストラン
 ステートストリートにあるKabul Restaurant やHassans、ネパール料理の店などは、味がよく人気がある。また学生がよく行くバーとしては、Angelic Brewing Co  Great Dane  Brocach Irish Pub  Essen Haus  などが人気があるようだ。
 
大学の駐車許可証
 これが実は大切。アメリカの大学もいろいろで、都市部にあるところは、駐車場が不足しているところも多い。ウィスコンシン大学では、学生が入手することは不可能だが、学生はバスの無料パスが使える。よい駐車場はウエイティングリストが長い。文科系の学部の人の多くは、遠くの駐車場にとめて無料循環バスLに乗るはめになる。私のように車が好きな人間にとってはよろしくないが、文科系学部は繁華街に近く便利な場所なのでやむを得ないだろう。62のステッカーをはった車はロット62の駐車場に駐車する。しかし、62ステッカーをはった車が、ビル近くのロット34に駐車したからといって、駐車違反のチケットを切られることは、それほどはないらしい。たまにはあるが。
 多くの駐車場は、月曜から金曜の夕方5時までパーミットが必要、と書いてある。つまり、5時以降や土日は、学外の車も、自由に駐車可能。ただし、土曜なのにフットボールの試合の日は駐車不可という、小さな黄色い看板が出ていることがある。これに違反すると25ドルほどとられる。駐車違反は容赦なく切符を切られるが、文句を言いたいときは、口頭は受け付けないので、英文の書面で郵送するとよい。書面で厳しく抗議したら払わずにすんだ人もいる。社会学部や文学部は、ロット25、26、34などが近くて便利。5時以降は利用してもよい。ユニバーシティーブックストア南も、平日5時以降と土日は無料で駐車できるのでとても便利。もっとも土日は、公共駐車場も安く、1ドルで数時間とめられることも。
 実際のところ、UWで最大の問題は駐車場である。客員研究員としていく人は、ホストの教授に、このことだけは相談してみた方がよいが、相談しても無駄かもしれない。駐車場のこと以外は、インターナショナル・オフィスと自分でeメールで交渉した方が、てっとりばやいしホストに面倒をかけなくてすむ。自分でやりますと言った方が、ホストの印象もよい。
 
★マディソンで入手できないもの
 こった和菓子、日本の地酒、日本風栄養ドリンク剤、日本風のヨーグルト、まともなヤクルト製品、日本のスポーツ新聞や多くの雑誌、マイナーなテレビ番組やプロ野球映像、日本風の皮むき器(アメリカ風のピーラーというものはある)、日本風のまくらとふとん。まくらは、日本から持ってきた方がよく眠れるだろう。あめりかのやわらかすぎるまくらで肩こりになる日本人は多いらしい。
 
その他の買い物
 アメリカに住むとなったら、家を決めてからベッドと車を買い、その後、食器など日用品を買いそろえることになる。炊飯器は、オリエンタルショップで31ドルのものを買ったが、マディソンにある中国スーパーやシカゴのミツワでも売っている。でも結局、オリエンタルショップがもっとも安かった。食器は、ショップコ(日本で言うダイエーみたいなもの)やウォルマート、Kマート(安かろう・・・のイメージが強い。私が買った卓上ランプは1週間で故障)などの安売り店で、16個セットが20ドルなどで売っている。なべややかんも5個セットで20ドル前後からある。ただし、車がないと、郊外の安売り大型店へ行くのは難しい。
 日本風の食器は、オリエンタルショップが一番やすい。ウエストタウンモールの駐車場奥にあるワールドマーケット、シカゴのミツワの「うつわの館」などでも手に入る。


シカゴ郊外アーリントンハイツ市 日本人向けの店
 ミツワ(もとヤオハン)とは、高速I-90の、アーリントンハイツ出口のすぐ北の交差点のところにある、日本人向けのショッピングセンターである。日本食品、資生堂化粧品、日本酒、日本の本やCD(旭屋書店)、レンタルビデオ、お好み焼きや定食など、日本のものは何でも手に入る。値段は高め。ここで、各種無料のミニコミ誌のようなものを配っており、その中に、アーリントンハイツ周辺の地図があることがあるので、入手すると良い。アーリントンハイツ市など、シカゴ北西部の高級住宅地には、日本人がたくさん住んでいる。北西部郊外に、日本のメーカーなどの会社が多いからである。この周辺には、韓国レストランも多く、シカゴ中心部よりも安くて美味しいとのこと。
 ニューヨークもシカゴも、日本の会社の所在は、街の中心部は銀行など金融の会社があり、郊外にメーカーがあるという構造だった。しかし今では、シカゴ中心部には、日本人はほとんどいない。金融不況のため、日本の銀行がいっせいにシカゴから撤退したからである。
 
日本の新聞、ニュース映像
 日本語のテレビは、マディソンのケーブルテレビやディレクTVにはない。衛星放送のディッシュネットワーク社に加入すると、TVジャパンというチャンネル(月25ドル)を見ることができる。内容は、完全にNHK。英語だけの生活をしたい場合は、こんなもんはない方がいいが、私は日本のニュースを見るために入れてしまった。ホームページを見ると、キャンペーンで安く取り付けられることもある。オリエンタルショップで情報を教えてくれる。
 
 朝日新聞や読売新聞。郵便で届くが数日遅れで毎月80ドル前後。10月、4月ころ?にやるキャンペーン時期は安いことも。日本の雑誌などは、シカゴのミツワで買うか、かなりの値段で定期購読するしかない。アエラや週間朝日は、年間200ドルで講読可能。場合によってはキャンペーン価格になっている。詳しくは各社のホームページを。
 シカゴのミツワに旭屋書店があり、日本の本屋雑誌が並んでいる。100円=1.5ドルで計算するので割高だが、ひととおりのものはそろう。電子辞書なども売っているが、日本のビックカメラやヨドバシカメラで買った方が安いだろう。
 
TBSニュースiホームページ
http://news.tbs.co.jp/
 日本のニュース映像が各種見える。『ニュースの森』などの要約版の映像が見えるのがよい。
http://www.asahi.com/
http://www.mainichi.co.jp/
 
 日本のビデオは、映画やアニメなら、State St. & Henry St.にある4 starインターナショナルビデオにある。ドラマやバラエティは、University Ave.のカラオケ・キッズで借りることができる。ここにはユーカラがあり最新の日本のカラオケも。オリエンタルショップでも無料で日本のビデオを貸してくれる。
 
電子辞書
 電子辞書は、携帯可能なもので、(CD-ROMを使うディスクマンではなく)電子式のものが高速で使いやすい。英和の語数が多く、英和や和英の例文が豊富で、英語の類語辞典がついているものがおすすめ。類語辞典は、実際の使用ではかなり使うことになる。セイコーは研究社の英和中辞典が入っているが、私の経験では、研究社のものは例文が少なく使いにくいのでおすすめしない。カシオは大修館の辞書だが、わりと使いやすい。ソニーの和英辞典は、小学館のプログレッシブ中辞典の第2版だったが、例文が豊富で使いやすいものの、2001年10月に、紙の方は第3版になった。ソニーのものは小型だが、電子辞書の例文が豊富かどうかは不明。
 パソコンで使う英和辞典のCD−ROMなら、小学館のランダムハウスがおすすめ。1万円前後だが、内容はとても詳しく役に立つい。研究用には必須。
 なお、日本人は英語のききとり(米国ではヒアリングでなくリスニングという)が苦手である。これだけは練習してから米国へ行った方が良い。しゃべるのは、単語を並べるだけでも通じることは通じるものである。
 

お得な旅行法 ガイドブックに書いていないこつとは

 金を無駄にしないこつは、とにかく早めに航空券を取ることと、航空会社のマイレージ会員はどこも無料なので、事前に入っておくこと(マイレージは無料のポイントのようなもので、後で無料航空券などに変えることができる可能性がある)。とくにユナイテッドとノースウェストは、わりと簡単にマイルによる無料航空券が手に入る(マイレージ、航空券をキーワードにネット検索すると、いろいろ情報が出てくる)。そして、アメリカのホテルや長距離電話会社でぼられないよう、米国内で使える長距離電話のテレフォンカード(米国ではコーリングカードと呼ぶ)を買っておくことなどである。
 アメリカの航空会社なら、日本−アメリカの往復航空券には、おまけで無料国内線の権利が5区間分ついていることが多い。したがって、アメリカ国内線の料金を別途払う必要はない。また、はやめに国際線を確保しても、発券しなければ料金はかからないので、まず、はやめに予約して発券はせずに席を確保し、あとで日付を変更してもよい。発券した後だと、日付変更は手数料をとられることがある。夏のお盆の時期など格安航空券がないので正規チケットをとるしかないが、正規チケットも、28日以上前に発券すれば安いもので1回だけ途中下車可能(つまり往復の他、もう1都市に寄れる)、のようなチケットもある。私はゴーユナイテッド14という名称の正規チケットを使ったことがある。30日前なのに、28は売り切れでとれなかったので2万円ほど高かったが。

航空券やその他チケット
 途中で帰国する計画なら、3月以内に一度帰国する計画だと、90日フィックスの航空券(つまり3カ月以内に往復しかつ帰国日は指定されているチケット)が使えるので航空券が安い。1年間オープンの航空券(1年以内に帰国すればよく帰国日は自由)は当然ながら高くなる。
 アメリカの国内線飛行機や長距離鉄道アムトラック、グレイハウンドバスは、早めに買うと安い。当日に買うと、数日前までの倍以上の値段のことも。クレジットカードがあれば、各種ホームページで日本からでも事前に切符を買うことができる。実は、アメリカにはたくさん鉄道があり、全米どこでも、かなり小さな街にも線路はあるが、ほとんどが貨物列車である。国土が広いため、貨物輸送はトラックだけでは対応できず、とても長い貨物列車を時々見かけるが、旅客鉄道は、大都市部以外はほとんどすたれている。しかし、ボストン−ニューヨーク−ワシントン間など、長距離鉄道が便利な地域もある。シカゴからニューヨークへ行くのにも、早めにチケットを買い、20時間以上鉄道に乗れば安く行くことができる。
 アメリカ国内にも、各航空会社の日本語フリーダイヤルがある。突然、国際便の飛行機の、出発時間が変わることはよくある。搭乗前の予約確認の電話を必ずして、かつ時間をよく確認した方がよい。リコンファーム不要なチケットでも、電話して自分の滞在先ホテルの電話番号を伝えておいた方がよい。そうすると、時間変更の時に連絡をくれることがある。日本語フリーダイヤルにかければ、何かあっても交渉できる。怒らず穏やかに交渉するのがこつ。アメリカの航空会社は、時間より早く出たあげくに、時間までにこなかったんだからあんたが追加料金を払えとか言うものである。ノースウェスト航空は故障が多く飛行機が遅れることも多い。また機内食はまずい。しかしアメリカの航空会社は、どこも似たようなものである。ユナイテッドはシカゴ周辺の便数が多く便利。また機内食はまずい。アメリカンは、意外と料理がうまく、JALよりうまかった。2000年にJALに乗ったら機内食がまずくて食べられなかった。ANAは、食事、サービス、定時運行すべて評判がよいが、やや高い。
 
★航空券もレンタカーも、バスや鉄道さえも、数日以上前に予約すれば、半額以下の値段になることが多い。当日、駅やバスデポで切符を買うと高いのがアメリカのルール。日本のように、事前に鉄道の切符を買っても安くない方がおかしいのである。どこも、クレジットカードがあれば、ホームページ上で直接切符を買うことができる。プロ野球のチケットなども同様。
 アメリカのバスや鉄道は、郊外に、安い駐車場つきの乗り場があることがある。空港近くにも、安い長期間の駐車場が必ずある。マジソン空港駐車場は1泊6ドル。
 レンタカーは、4日以上前にインターネットで予約すると安くとれる。ヤフーなどで値段検索できる。新聞で安いキャンペーンをやっていることも多い。多くのレンタカー会社は、営業所までの送迎サービスがある。ただ、税金や、最低限の保険が必要で表示より多くとられる。また、unlimited mileと明記されている場合は問題ないが、そうでない場合、長距離を走ると追加料金を取られるので注意。
   以下のホームページで、米国内のホテルや航空券を予約すると、とても安くとれることがある。私はプライスラインで、シェラトンを冬に1泊40ドル、シカゴのヒルトンを8月に1泊60ドルなどでとったことがある。航空券やホテルも、各社のホームページで直接とることができ、日本の旅行代理店よりも安い。


priceline.com
 入札ホームページ。何日にこの都市のこの地区で40ドル、などと自分でオファーした値段を、どこかのホテルが承諾すれば、成立。ホテルは結局、これがいちばん安い。ホテルのグレードや、都市のどの地域かは指定できるが、どこのホテルになるかは分からない。ただこのホームページは、アメリカのクレジットカードがないと成立しない。日本の発行だとだめ。1度、入札不成立だと、その後3日間は、同じ条件での入札はできない。いろいろな条件で、あせらず何度もやってみるとよい。4星ホテルを、宿泊前日に40ドルなどと出すと、突然とれることもある。ホテルとしても、空室よりは安くても客が入った方がよいのである。

オービッツ

 これも安い。アメリカの国内線航空券なども、安い値段を提示してくれる。

hoteldiscounts.com
 ここもわりと安いようだ。

高い長距離電話についての注意

 ★ホテルの室内電話や、クレジットカードが使える公衆電話で、長距離電話や国際電話をかけると、10分で3000円など、とんでもなく高いので注意。アメリカの長距離電話には価格の規制がなく、旅行者から高額料金をとるのが普通である。これは知識のない旅行者にとってはまったく詐欺的に感じる商売。普通の公衆電話(ペイフォーンと呼ばれる)で、米国内長距離電話をかけても、10分で2000円以上など、とんでもなく高額をとられる。日本人の感覚だとぼったくりもいいところである。しかしアメリカでは、ルールを知らずに使った方が悪いという感覚で、料金を知らない旅行者への親切や気遣いなどない。

 米国ではとにかく、コーリングカードと呼ばれるテレフォンカードを、早めに買った方がよい。空港やコンビニなどで、長距離電話会社のカードを売っている。これは、日本のテレフォンカードとは仕組みが違い、日本で言うフリーダイヤル(アメリカでは1-800や1-888から始まる番号)にかけてから、自分のカード番号やPIN番号(日本で言う暗証番号)を入力して使う。フリーダイヤルにかけると、英語で、暗証番号を入力してください、と言われるが、カードに書いてある数字を押すだけなので、使用法は簡単である。

KDDIスーパージャパンダイレクト
 これは日本への国際電話用だが、実はアメリカの長距離電話としても使うことができる。公衆電話などから、1-877-533-0081にかければよい。わりと安く日本へ国際電話ができる。クレジットカード番号かKDDIのテレフォンカードが必要。とりあえずこの番号を覚えておくと便利。

 

ホテル
 ホテルの部屋から市外にかけるとかなり高く1通話で10分1000円くらいとられることもある。アメリカのホテルの長距離電話料金には規制がなくぼったくりである。これにショックを受ける旅行者は多い。ホテル室内の電話はふつう、市内は1回1.5ドルで使い放題である。だがホテルのロビーにある公衆電話は、市内は1回50セントで使い放題なので、こっちを使った方がよい。★しかし公衆電話も、前述のように長距離電話はとても高い。米国内の長距離電話会社のカード(コーリングカードと呼ばれる)を買った方がよい。アメリカの空港などで売っている。あるいは、日本の空港で国際テレホンカードを買っていくと、アメリカ国内長距離用としても使える。
 なお、ほぼすべてのホテルで、室内の電話にはデータポートがついており、ここに電話線をさしてノートパソコンにつなげば、日本国内と同様にインターネットを使用可能。電話線の規格が、日米カナダはまったく同じなので、単に電話線でパソコンと電話をつなぐだけでよい。
 アメリカのホテルは、空港までの無料送迎サービスがあることが多い。とくに町はずれのホテルは、必ずこれがあるので、空港から電話すると迎えに来てくれる。アメリカの街は、中心部には高級ホテル、町はずれの空港近くには、割安だが高級−低級含め各種ホテルが多数、高速道路近くには安いモーテル(日本より清潔で安全)が必ずある。あらかじめ頼んでおけば、町中まで無料のバン(10人乗りくらいの車)で送ってくれることもあるのでお得。ただし先着順(a first-come-first-serve basis)なので、バンが出払っていることも。
 ほぼ全てのホテルで、廊下のどこかに無料のアイスマシーンがあり、氷は無料である。それがアメリカのホテルの習慣のようだ。部屋に氷を入れるポットもある。また多くのホテルで、宿泊者は無料でプールやジャグジー、スポーツジムが利用可能。また高級ホテルをのぞき、多くの場合、ホテルにはコインランドリーがついている。

 

とまどう慣習

 アメリカでは、大人や教授同士でもファーストネームで呼び合うのが普通。また、名前を縮めるのが親しみの表現らしいす。洋一を縮めて何かいい方はないか、とよくきかれるが、ない。日本人としてはかなりとまどいますが、彼らの好意の表れですし、郷に入っては郷に従えとした方がよいでしょう。あと、アメリカ人はかなり気軽に、あんたは私の友達だとか、ちょっとしたことでもグレイトとかいいます。日本人には違和感があるが別に彼らは悪気はないので、そういう習慣だと思った方がよい。とにかく、日本人は感情を出さず無表情だが、アメリカ人のルールでは、おおげさに感情を出すことこそが、大切なのである。感謝の表現などは、ややおおげさにした方がよい。

 

アメリカの社会学
 アメリカの社会学は、現実社会からデータを取ることを重視する。日本の社会学のように、理論だけの社会学は多くない。もっとも日本の社会学者も、統計分析ができる人は、なかなかすぐれており、国際学会で通用する人も多い。
 アメリカの社会学は統計調査が主流であり、統計調査7、事例的調査2、理論その他は1といったところである。一時期、じっくりインタビューするなどの事例的調査がはやったが、それでも3割にもならず、すぐにはやりはおさまった。事例的調査は、やってるときはおもしろいのだが、いざ分析して論文を書くとなるとうまくできない、ということが多いためだろう。
 社会学では、ウィスコンシン大学が大学院ランキングブックで1位であり、社会学部も人数が多いが、シカゴ、UCバークレーも評価が高い。多くの私立大は、ビジネススクールやロースクールなど、もうかる部門に力を入れており、社会学は必ずしもさかんではない。コロンビア大学もハーバード大学も、今では、それほど社会学者は多くない。
 はっきり言うと、現在のアメリカの学部は、あまり大した水準ではない。10年前ならともかく、学部では、日米の差はあまりない。アメリカ人は、日本人よりはるかに豊かな生活をしており、学生達もあまりハングリー精神はなく、デートやパーティーには熱心だが、それほど勉強熱心ではない。もちろんまじめな学生もいるが、アメリカの文化は、日本よりもかなり快楽主義的である。また数学の能力は極めて低く、かけ算のくくができないアメリカ人大学生は過半数であろう。

 大学院も、日本の一流大学の院生の方が、少数精鋭のためレベルが高いことも多い。米国の一流大学の、経済学の大学院へ行った日本人は、まず初歩的数学をならうので、あまりのレベルの低さに驚くことも多い。もっとも数年たつと、かなり高度な分析法を身につけている院生も多いので、それほどバカにしたものではないが、全般的に、数学のレベルは、日本と比べてかなり低い。アメリカは院生の数が多く、教員も研究中心のため、あまり院生の面倒を見てくれない。

 ふつう、アメリカの一流大学の教員は、週に2コマ前後しか授業はやらないで研究をする。日本の国立大学は2〜5コマ、日本の私立大は5〜8コマが標準(ただし、日本の一流私立大学教員の場合、約7年に1度、給料つき研究休暇をとることができるという利点がある。これは休暇の後に、研究成果報告さえもほとんどない甘すぎるシステムである。私もこの制度で1年、アメリカで自由に研究をしたが、とくに何も報告義務はない。ただ、研究成果を出さないとやばいという精神的圧力はあるので、土日も大学で研究しているわけである。米国の大学教員は、研究休暇はわりと自由にとれるのだが給料は出ないので、自分で予算をとってこいというシステムである)。

 また、治安の問題もあるし、アメリカ人は個人主義的だし、非公式な人づきあいを避ける傾向が強い。そのため、チームワークで教育をする、日本の一部の一流大学と比べると、社会調査の訓練はかなり手薄である。しかし日本でも、教員達がチームワークをはっきして教育をするところは少ない。私としては、社会学に関しては、しっかり調査の訓練をやってくれる日本の大学院へ行くのが、もっとも勉強になるし、研究者として就職できる可能性も高いと思う。ただ、米国中西部は、非公式な人間関係もわりと重視するしつきあいもある方なので、結果として、ウィスコンシンなどで社会学教育が充実するのである。

 そうは言っても、やはりアメリカの大学は全般的なレベルは高い。プロ野球と同様で、日本の一流選手はアメリカでも通用するし、アメリカの選手も、大したことない人は多いが、やはり平均レベルは、日米でまだかなりの差がある。

 何と言っても、アメリカの大学は平等主義的で老害がない。日本の組織は、問題のある年長者がいる場合、学内がかなり混乱しても、結局放置され、定年までは何も対策を打たないことが多い。それが日本の大学(やその他の組織)の一番の欠点である。予算や設備に関して、日米の大学の差はなくなりつつあるが、組織の平等主義や、問題の改善の速さに関しては、米国がはるかに優れている。


その他
 アメリカでDVDソフトを買って、日本に持ち帰っても、著作権対策のために規格をかえてあり日本のプレーヤーでは動かないようになっている。ただし日本のパソコンでは、4回まで、どの地域のDVDを動かすか、設定変更ができるが、これをやると止まるパソコンもあるので注意。要するに、DVDソフトは買わず、VHSビデオを買った方がよい。

 2001年9月11日のテロ事件に関して、日本のマスコミは大騒ぎをしていたようですが、マディソンはその時もそれ以降も、かなり平穏な日々でした。もちろん大事件だが、日常生活に関しては、とくに変わったことはありませんでした。マンハッタンは、当時はけっこう不便だったかもしれないけど。マディソン−ニューヨークは、東京−九州よりは離れているし。日本でのアメリカ報道は、ほとんとの内容がニューヨークのもので、偏りが大きいことを実感。実際には、全米が戦争一色ということはなく、マディソンでは戦争反対の集会やデモもやっていました。

 アメリカの人種構成 米国国勢調査局の人口推定では以下。白人が多数派といってもかなり割合が下がり6割ほど。ウィスコンシンは白人が多い。最近はHispanic(Latino、中南米系)が増えており黒人より多い。アジア系は増えたといってもまだ5%くらい。しかし中南米系は出生率が高く、じきに白人は5割以下になると言われている。

United States Ceusus Bureau:   2014 Annual Estimates of the Resident Population	

White						62.1
Black or African American			12.4
American Indian and Alaska Native		0.7
Asian						5.3
Native Hawaiian and Other Pacific Islander	0.2
Two or More Races				2.0
Hispanic					17.4
Total					318,857,056

Nonhispanic Total			263,469,517


  注 なお以下で人口推定を見ると、Totalの表にはHispanicがない。Hispanicには白人と黒人がまざっている。歴史的には、もともと米国の国勢調査にHispanicという分類はなかった。以下で、まずHispanicとNon Hispanicに分けた表を出してから、自分でHispanicの割合を計算しないと、Hispanicを含めた人種構成が分からない。

http://www.census.gov/topics/population/data.html

 

5.マディソン観光情報

 日本人がほとんど来ない中西部のアメリカの街を見たい人で、きれいでしずかな街でのんびりとすごしたい人にとっては、とても良い街。とても美しい街ということで全米でも有名で、治安がよく観光には良い。ただし全米でもっとも左翼的な街であり、清潔で公共施設もととのっており、アメリカの標準的な街ではない。
 
 見所や行事日程は上記のリンクを。このリンクをじっくり見れば、ほぼ完全にマディソン情報が手に入る。
 
主な見所
 大学UW、ステートストリート、州政府ドーム
 この3カ所ははずせない。ドームから5分ほど歩き、モノーナテラスから見る湖もよい。おすすめなのが土曜の午前中にやっているファーマーズ・マーケット(5月から10月まで)。ドームの周囲で朝からやっており、全米最大とか。これは見る価値がある。大学は、西端から東端まで歩くと1時間以上はかるくかかるが、メモリアル・ユニオン周辺から文学部、社会学部までは歩いて10分。メモリアルユニオンの北側テラスから見る湖や、メモリアルユニオンの売店で買うアイスクリームも、観光客に人気。メモリアルユニオンに向かって右にある赤い建物はレッドジムというビジターセンターで、各種パンフレットなどがある。大学内のツアーがある。大学に興味がある人は、メモリアルユニオンから湖沿いに、緑の中の遊歩道を歩くのも良いだろう。遊歩道を5分ほどあるいて、小さなテラスのあるところから坂を上ると、社会学部のあるsocial scienceのビル。その角から、日中は10分に1本の、学内循環バスに乗ることもできる。夏は、湖でボートやヨット遊び、サイクリングなどもよい。博物館もいくつかある。
 時間がある人は、ヒルデールモールや、ジョンソンクリーク・アウトレットでの買い物もいいらしい。私は買い物はあまり興味がないが。マディソン周辺の街の、ノルウェー人の街マウント・ホレブには、おしゃれなレストランやマスタードミュージアムがある。また、スプリンググリーンという街には、帝国ホテルの設計で有名な建築家フランク・ロイド・ライトのビジターセンターがありツアーをやっている。センターに、本や資料も各種ある。ニューグレアスという街はスイス風になっており、料理や各種の店も楽しい。ここのアンティークの店では掘り出し物があるかも。ミルウォーキーの巨大な美術館や、博物館、歴史的町並み保存地区もおもしろい。
 
 10月のハロウィーンの夜に、ステートストリートへ行くと、仮装した人々が大勢歩いていて、見てるとおもしろい。深夜まで街で騒いでいるらしい。ただし酔っぱらいも多いと思う。ハロウィーンの前の金曜夕方は、街の人たちがステートストリートでパレードをやる。スターバックスの2階テラスから見ていてとても楽しかった。7月のアートフェアも楽しくておすすめ。
 
 買い物は、ヒルデールモールに、寿司もうってるセントリースーパーや、高級デパートのマーシャル・フィールドがある。大都市のデパートよりはかなり安いし、掘り出し物があることも。また、イーストタウンモールや、ウエストタウンモールは巨大で店がたくさんある。
 
 街の西と東に、ウエストタウンモールとイーストタウンモールという巨大なショッピングセンターがある。わりと安いし、ふつうのアメリカ人が買い物する場所や、アメリカのものをいろいろ見てみたければよいのではないか。バスの終点になっているので多くのバスに乗るとここにつく。
 
 レストラン
State streetにある以下のレストランは、観光のついでによるのもよい


カブールレストラン
 シシカバブ、煮込んだ肉野菜など 味がよいアフガン料理

フスムス
 時々、スペシャルメニューで魚がある。サーモン・クリームソースはとてもうまい


ヤンズ・スープコン Yan's Soupcon Restaurant 616 University Ave (608) 256-4030
 大学から歩き、ステートストリートのスターバックスをすぎてすぐの角を右へ。大きいとおりに出て左手すぐ。みかけはぱっとしないが、とてもあじの良いレストラン。カウンターで注文してから座る。メニュー裏にある家庭の味で、中国語メニューで、豚の舌と野菜のいためを頼むと、とてもうまかった。


その他
Bahn thai 2809 university ave
 駐車場があり、気軽にいくことができる ランチはチップ込み6ドル以下

Regent streetのオープンパントリーというコンビニの隣 パンケーキの店

同上のコンビニの、数件となりにあるタイ料理店 Skothai

同上のコンビニの斜め向かいのビルにあるベトナムヌードル
 クリスマスは、すべての店がしまっており、人が誰も歩いてなくて、街はゴーストタウンのよう。アメリカ人の12月25日は、日本の正月のように、家族で静かに過ごす日なのです。店に行きたければ、シカゴのチャイナタウンに行けばあいてるかも。
 

6.米国中西部とは

 アメリカは、東部、西部、南部以外の場所は、すべて中西部と呼ばれる。アメリカで地域分類というと、この4つに分かれることが多い。中西部と言ってもシカゴなどは、地図上ではかなり東部に近い(ニューヨークまで車で約15時間、シアトルまでは約30時間)のだが、東部でないなら、すべて中西部と呼ばれる感じもある。要するに、未開の西部に近い、みたいな感覚が残っているのである。

 中西部は人々があたたかく親切なので、外国人が住むのにはとてもよい。概ね田舎の人はとても親切で犯罪も少ない。米国に住むなら田舎に限るという説は正しい。ただし田舎はアジア系外国人が少ないため、じろじろ見られるようなこともあるが、それはたいした問題ではない。しかし街によっては人種差別もあることはあるだろう。

 東部は大都市が連なる。南部は黒人が多く今でも差別問題は深刻。西部は南米系や、アジア系の人々(顔は日本人と見分けがつかない)が多く、シリコンバレーやハリウッドなどの産業も。俗に、東は人がやや冷たく、中西部はあたたかく、西部はいつも歌っておどってる、というイメージがあるとか。

 中西部は日本人が少ない地域だが、人々があたたかく親切で、日本人にとっては結構すごしやすいかも。少ないと言っても、シカゴやデトロイト周辺には、数万人の日本人がいる。マディソンやミルウォーキー、シカゴ、セントルイスなどを回って、街を見たり食事したり音楽をきいたりすると楽しいだろう。食事も音楽も買い物も、ニューヨークなどの大都市よりもかなり安い。中西部の観光情報は少ないが、シカゴは『地球の歩き方』のシカゴ版で、詳しいガイドブックが出たので、これを読むとよい。以下に、米国中西部の基本的な情報を書く(気が向いたら追加する予定)。


中西部各都市の概観

シカゴ付近の広域気象レーダー 雨の動きアニメ 街の位置関係はこれを見ると分かりやすい

シカゴ(イリノイ州 IL)

 人口800万人の全米第3の都市。食べ物がおいしい。チャイナタウンやイタリアンのレストラン、ステーキなどがおすすめ。シカゴ美術館は巨大でとてもおもしろい。数日かけて見るとよい。現代美術館、フィールド博物館、産業科学博物館もおすすめ。夜のクラブでの音楽、各種コンサート、プロスポーツ観戦もよい。チケットは、カブスとアメフトをのぞき、多くの場合、当日でもとることができる。ジャズやブルースが有名。人気のあるチケットをどうしても入手したいときは、高価なことを覚悟で、一流ホテルのコンシェルジェに相談すれば、ブローカーから入手してくれる。コンシェルジェへの手数料も忘れずに。治安は悪く暴力犯罪が多いことで有名だが、中心部ミシガンアベニューは、高級店が1マイルくらい並び夜中も安全。マグニフィセント・マイル(すばらしい1マイル)と呼ばれる。

 シカゴ中華街は、安くてとても美味しい店がある。地下鉄の駅から徒歩1分で、駅周辺の中華街側ならば人も多くて安全。駅のすぐ近くに公共駐車場もあり、周辺の道には、パーキングメーターも多い。チャイナタウンの中を歩くのは問題ないが、その周辺の治安は極めて悪く、徒歩で移動すべきではない。車で行くぶんには大丈夫だろう。シカゴダウンタウン南部は、黒人だけが住んでいる住宅地である。場所によっては、治安がかなり悪い。ちなみに野球チームが2つもあり、カブスのチケットは、人気がある上、球場が小さくてとりにくいが、ホワイトソックスは球場が大きく、当日行っても問題なくチケットがとれる。しかしホワイトソックスの球場USセルラーフィールドは、治安が悪い地区にある。ただ地下鉄の駅から球場まではすぐで、試合のある日は大勢の警官がいるので、試合時間であれば問題はない。カブスのつたのからまる球場リグリー・フィールドは、古くてかなり有名であり、見る価値がある。

 もともとシカゴ中心部には金融関係、郊外にはメーカー関係の日本人が住んでいたのだが、1997年のアジア金融危機以降、体力がなくなった日本の金融機関はすべてシカゴから撤退してしまい、シカゴの中心部に日本人はほとんどいない。中心から北西へ車で30分ほどのアーリントンハイツ市は高級住宅地だが、今も日本人が多く、ここにミツワ(旧ヤオハン)があり、かなり大きな日本食スーパーと、旭屋書店やビデオ屋や食器屋や酒屋などがあり、日本関係のものは何でも手に入る。ただしその近くの、霊感商法で有名な統一教会がやっている食料品屋の方が、小さいが日本食もあり安い。統一教会系の寿司屋も安くておいしいとのこと。この近辺の魚の流通は統一教会系コリアンが押さえている。


シカゴ観光に役立つwww

シカゴ便利帳

http://www.ne.jp/asahi/muse/joe/

http://members.at.infoseek.co.jp/happyFK/

http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1193/restrnt.html

http://home.uchicago.edu/~kikeda/

http://mallkun.to/takecare/diary1-062801.html

http://www.sumutoko.com/06local_info/chinese-cusine/china-phoenix.htm

chicagochinatown

http://allabout.co.jp/travel/travelusa/subject/msubsub_chissspot.htm

スプリングフィールド(イリノイ州 IL)
 イリノイ州の州都。シカゴよりはかなり小さな街だが州都である。州政府のドームの建物はとても立派。オールドキャピタルと呼ばれる古いドームもある。リンカーンがここで弁護士をしていたのが街の誇りである。リンカーン関連の建物や記念館がある。記念館からリンカーンが生まれた家などをめぐるガイドツアーがある。


インディアナポリス(インディアナ州 IN)
 かなりの大都市で高層ビルが並んでいる。自動車のインディのレースがある時は、ホテルはどこも一杯。


コロンバス(オハイオ州 OH)
 オハイオの州都。ホンダの工場があるので日本人も多い。もちろん中国人や韓国人の食料品屋もあるが、安い日本食品の店もあり、遠くから訪れる日本人も多い。もっともそこは霊感商法で有名な統×教会の人々が安い人件費で働いており、そのことは多くの客が知っているのであるが、客はかまわず買っている。そういう店はシカゴにもある。オハイオには、他にクリーブランドとシンシナティという大都市があり、この2つには野球チームもあるがコロンバスにはない。3つの都市は、すべて中心部の治安は悪いので夜間の徒歩移動は厳禁。

 

クリーブランド(オハイオ州 OH)
 エリー湖南岸にある、人口200万人をこえるかなりの大都市で、統計では治安が悪いことで有名であり、凶悪犯罪発生率が全米一位の年もある。しかし町の中心部に昼間にいるぶんには、とくに問題はなかった。野球のインディアンズはかなり人気が強くチケットをとれないことも。ロックの殿堂博物館、美術館、オーケストラなどは、なかなか良いらしい。日本人のやっていた食料品屋は、年をとって引退してしまい、韓国人の店か、もしくはコロンバスまでいくしかないとのこと。

 

ミネアポリス(ミネソタ州 MN)
 アメリカ中西部の中でも、人口100万を越える北部の大都市。アメリカ最大といわれるショッピングセンター「モールオブアメリカ」がある。セントポール市がすぐ隣にあり、ツインシティーと呼ばれる。美術館など、なかなかいいようだ。成田からの直行便があり、空港のレストランには日本食もある。空港の免税店はわりと充実している。しかしウィスコンシンよりも寒い。アメリカの冷蔵庫と言われる。ここの知事は、元プロレスラーが、知名度が高いというだけで当選してしまったとのことで、アメリカの選挙もちょっとどうか、という批判のネタにされることが多かったが、最近は、カリフォルニア州でシュワルツェネッガーが知事になったことが有名である。

 

デモイン(アイオワ州 IA)
 デスモネスでなくデモインと読む。アイオワ州の首都だが、私の知人によれば、それほど見所はないらしい。しかし金色の州政府ドームや美術館がある。ウィスコンシンは牛が多いが、アイオワは豚が多いと言われる。

http://uslife.hp.infoseek.co.jp/cn2.htm

 

デトロイト(ミシガン州 MI)
 自動車3大メーカーの本社がある。街の中心部が廃墟になっているのが見所かも。郊外は安全であり、自動車部品関連などの日本人も数万人住んでいる。成田からの直行便あり。

 

セントルイス(ミズーリ州 MO)
 ダウンタウンのアーチや、公園がとても有名。美術館はとても大きい。各種博物館もよい。ジャズは有名。ビールのバドワイザーを出しているブッシュ社の本拠地。ブッシュスタジアムがある。セントルイス・カーディナルスは人気チームであり、ここで野球を見るとすごい盛り上がり。スポーツや音楽を楽しむにはよい。イタリア移民が多いらしく、イタリア料理もよいとか。郊外のセントチャールズにあるヒストリックタウンは、昔の町並みが再現されており、ミズーリ州初の首都を再現している。中心部の治安は悪く、人口10万人あたりの不法侵入件数は全米一。夜の徒歩移動は厳禁。繁華街で人が夜もたくさん歩いている場所ならば、それほどの問題はないが、女性だけで夜に移動したりは決してしないように。夜の移動は男性とともにタクシーを使うべき。犯罪に関しては、デトロイト、セントルイス、アトランタが、全米でも治安の悪さで有名である。と言っても、セントルイスの夜も、人がたくさんいる場所ならば、それほど安全上の問題はないが、暗い駐車場へ行ったり、観光客の女性だけで夜間に徒歩で移動したり、女性だけでタクシーに乗ったりすることは、アメリカでは、すべきではない。

 

ミルウォーキー(ウィスコンシン州 WI)
 ウィスコンシン州最大の都市。美術館はミシガン湖沿いにあり、内容も充実していて美しい。市街地もヨーロッパ風できれい。市中心部の近くに歴史的な町並みを再現した地区がある。野球観戦などの他、ビール工場の見学がおもしろい。ミラービールの工場が郊外にある他、ウィスコンシンはドイツ系が多い地域なので、地ビールの工場もいろいろとある。『地球の歩き方 シカゴ編』にも、地ビール工場見学の解説がある。バイクのハーレーの工場もある。郊外にはいくつかの自動車レース場もある。

 

グリーンベイ(ウィスコンシン州 WI)
 ミシガン湖の北にある、さびれた工業地帯の労働者の街という感じだが、アメリカンフットボールのパッカーズが有名。このチケットはなかなかとれないとのこと。なおさらに北西へかなり遠くにいくと、『大きな森の小さな家』のモデルとなった丸太小屋が、ペピンという小さな町にあるらしい。

 

マディソン(WI)
 前述の通り、全米一、快適な街。ウィスコンシン州の州都。治安はいい。住むにはとてもいいかも。冬の寒さをのぞき。人々が親切で街もほどよい大きさであり、日本人が米国留学するなら最適の場所かも。あまり大きすぎる街だと、現地の人々と知りあいになりにくい。小さな街の方が、いろいろな人に会えたりする。それにしても、日本に戻って以来、何人かにウィスコンシンって何州、ときかれたのだが、ええかげんにしてほしい。

 

 

7.おまけ 私の日用品と車 売り払い予定情報

 車を売却します。2012年型ホンダアコード4ドアLX。冒頭部参照。
 
 その他、テレビ(32インチROKU機能付き)、日立製250ドル →120ドル
 炊飯器、象印製240ドル →100ドル
 湯沸かしポット、象印製180ドル →70ドル
 
 クイーンサイズマットレス(ほぼ新品を100ドルで売却!)、
 台所用木製テーブル10ドル、木製イス10ドル、木製四角いテーブル(テレビ台として使用)10ドルなど売却予定。
 
  興味のある方はメールでお気軽にお問い合わせください。
 

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