やっとのことでブリストルに着いてみると、駅前はビジネス街で安宿は見当たりません。 周辺を歩き出したのですが、B&Bどころかホテルは見当たらないのです。 「どうしたらいいのだろう?」と途方に暮れていると、 前方から若い2人連れの女性が歩いて来たので、とりあえず尋ねてみました。 どうやらここにはB&Bはなくてバスに乗って行かなくてはならない、らしいことを言っています。 そこでバス乗り場まで私を案内してくれて、そのうちの1人の女性が 「カテドラル行きのバスに乗りましょう」と一緒に乗ってくれました。 彼女の帰る方向のようでした。 ほどなくメモを示し、ホテルの名前を教えてくれて、バスのベルを押してくれました。 バスに乗っている間もいろいろ質問してくるのですが、余りよくわかりません。 「日本にはイギリスの旅行者は行きますか?」 「物価は高いですか?」 「次はどこへ行くのですか?」 などなど、本当に親切にしてくれました。 ほんとうに「地獄に仏」でした。
予定通り、カーディフ城とウェールズ博物館を回り、クィーンストリートを歩きました。 カーディフ城はユネスコの重要文化財に指定されているそうで、 外観に似合わず内部は美しく保存されていました。 ローマ時代に城壁をめぐらし、その後幾多の修復をしながら カーディフの大富豪であったビュート伯爵が、住まいとして大改造した建物だそうです。 デュレーションは細かい細工がしてありますが、ウィーンのハプスブルク家と違って、 とても落ち着きのある装飾で、きらびやかであるのですが、 しっとりとして好感が持てました。 ウェールズ博物館もよかったです。 考古学、植物学、動物学、鉱工業関係の資料と、イタリアルネッサンスの巨匠の作品。 マネ、ピサロ、ルノアール、セザンヌ、シスレー、ゴッホ、エルンスト、モリジャン、 コロー、ミレー、ボッチェリーなど数は少ないのですが、一応展示してありました。 ピカソも1点、展示してありました。 カーディフは、とにかく清潔な街という印象で、すっきりしていました。 行って良かった、と思います。 カーディフ城を見ただけでも価値があると思いました。
ダブリン港から出たフェリーがホリーヘッド港へ到着しました。 鉄道駅へ急いで駆けつけると、インターシティと書かれた列車が今にも発車しそうです。 駅員に、予約した列車かと尋ねたところ、そうだという返事が返ってきました。 ところが列車は、私がトーマスクック時刻表で調べた時間より10分早く出発したのです。 旅行会社の切符にも調べた時刻が載っていました。 それにしてもここに着いてから、ぎりぎりの発車です。 気持ちが混乱していまいます。 走り出した列車がとんでもない方向へ行ったら、明日ブリストルに帰れないのですから。 それにしても命の縮まる思いを何度したことか。 旅の間はそれこそ、そうしたことの繰り返しでした。 おかけでスマートなままです。 今日はカーディフに行きます。 列車はクルーで終点なので、ここで乗り換えました。 まあ、車窓から眺めるイギリスは田舎です。 ずっと緑色の丘陵地に、どこまでも羊が点在して草を食んでいます。 牛の一群もいますが、圧倒的に羊が多いようです。 山は低くひらけてはいるのですが、太陽が雲に隠れると、とたんにさびしい風景になります。 北国だからでしょうか? 今夜も宿はどうなるのでしょうか? カーディフは、ガイドブックによるとよい街らしいです。 カーディフ城とウェールズ博物館に行く予定です。 明日、午前中に観光地を回ってから、午後ブリストルへ向かいます。 夕方、敦子さんがB&Bまで私の残りの荷物を持ってきてくれ、 翌日(9/15からのスペイン行き)の打ち合わせをするつもりです。
詩人ワーズワースの通った学校を見学、そしてベアドリックスポターの住んでいた 農家ヒールトップへ行きました。 私の描いていたイメージとちょっと違い、手狭なミュージアムでした。 ピーターラビット・ウィンダミア編の中に展示物とか置物、 家の中が描かれていたのが紹介されていて、ちょっと親しみを持ちました。 半分以上は日本人ではないかと思うぐらい、大勢の日本人であふれていました。 売店で私の分と孫にシールとしおりを買い、近所の人にとマジック付きの ピーターラビットの絵を買いました。 お天気もよく、美しい風景の中をミニバスで走り、大変気分の良い半日でした。 ワーズワースの住んだダヴ・コテージの家の前で写真を撮りました。
私が地図を見ながら歩いてわかる街です。 とても小規模で、家はページ岩の破片をそのまま積んでセメントで固めたような壁が多く見られます。 ツタをからませ、それがきれいに色づいていて、とてもいい雰囲気でした。 そんな家があちこちに点在していたり、メインロードには小さい家がかわいく並んでいます。 一歩その並びをそれてみると、ひっそりとした林の中に家が見られます。 全体的に田舎で、みんなゆったりとして見えます。 特に船着き場には、芝生の上に寝転がっている人、腰掛けて人々の往来を眺めている人、 船や湖を眺めている人と、各人にゆったりとした時が流れているようです。 ロンドン、エジンバラでよく見られた、足早に歩く人はいませんでした。 湖を取り囲む山は低く、森は湖のそばまで迫り、家が点在していて、 スイスの湖クルージングで見たのとは違う美しさを満喫しました。
ウィンダミア(湖水地方)に到着した還暦"猿頑石"よりTELが入った。 かなり里心がついてはいるようだが、いちおう元気のようである。 これまで、ロンドンからブリストルを訪れ、旅仲間の敦子さん&フィアンセのグレイムさんと再会。 その後、スコットランドのエジンバラを訪れました。 8時間ほどの列車の旅になったようだが、列車が遅れて大変だったらしい。 エジンバラの次はウィンダミアに入った模様。 ウィンダミアでは、「ピーターラビットを訪ねて」ツアーに参加したらしい。 宿(B&B)も安くて清潔で、とても良い所だと話していた。 9/11にホリーヘッドからアイルランドのダブリンに渡る予定とのこと。 9/13にはとんぼ返りで、イングランドのカーディフへ。 9/14にブリストルへ戻り、9/15にロンドン・ヒースロー空港からスペインのマラガへ飛ぶ予定。 スペインの滞在は約10日間となる模様。 その間、ポルトガルへも足を伸ばす予定にしている。
エジンバラの宿にすっかり懲りて、観光案内所でB&Bを頼みました。 「15〜17ポンドでいいですか?」と言われ、すっかり感激しました(安い)。 シングルルーム、バス・トイレ共同でOK、朝食付きです。 室内はとても清潔で、家具はしっとり落ち着いていて、色彩はオリーブグリーン色です。 その他、室内はオレンジ色とでまとめられていました。 これほどジュータンを清潔にしてあるのを見たことがありません。 さらに室内の洗面所の水道のカランや洗面台の排水孔まですべてがピカピカです。 カビの痕ひとつ見えませんでした。バスもそうでした。 こんなに隅から隅まで徹底してきれいにしたところは、これまで見たことがありませんでした。 さらにありがたいことに、なんだかポカポカするなと思ったら、暖房が入っていました。 めったに見かけない、お茶のサービスとして、電気ポット、コーヒー、紅茶一式の道具が 置いてありました。 夕食も9.5ポンドで、スープからデザートまで食べられる、と室内に書いてありました。 オーナーも人柄がよくて、とてもいい感じです。 ぜひ皆さんに紹介してあげて下さい。 住所:29 Broad Street,Windermer Cumbria LA23 2AB 電話:01539448410 ウィンダミア駅を出て左へ進み、歩いて25分です。 観光案内所で教えてもらえます。 エジンバラのロイヤルテラス・ホテルは1泊14000円で地下室でした。 夜、冷え込んで足が冷たくなり、何度も起きてなかなか眠れませんでした。 暖房設備もあるのに、入れてくれませんでした。 ここはそれほど寒くないのに、ポカポカといい気分です。
風の吹き荒れる寒い1日でした。 半袖の若者がいるかと思うと、キルティングのコートやフリースのジャケットを着込んだ人もいる。 だいたい、セーターかシャツの上に上衣をはおった人が多く見られました。 強い風が吹くはずです。 両方が海に囲まれ、風景は宗谷岬と同じようで、とてもわびしい感じです。 しかし、建物の織りなす風情はプラハとは違った美しさをかもし出していました。 王立博物館、肖像画美術館は無料でしたが、いまいちパッとしませんでした。 特に肖像画など、私にはあまり知識のない人たちなので、つまらなかったです。 旧市街を1日中歩いたわけですが、それで十分でしょう。 欲を言えば、郊外の城めぐりもしたかったですが、余裕がありません。 ネス湖も無理です。 ウィンダミア2泊、ダブリン2泊、そして出来るだけブリストル近くに戻っている必要があるので、 (もしスペイン行きのフライトに間に合わなくなったら大変ですから) 今日、ウィンダミア行きのチケットを予約しました。 エジンバラからオクセンホルムまで2時間で行けます。 そこで乗り換えてウィンダミアに入るのですが、お昼には着けると思います。 それにしても列車の遅延や船の欠航はこわいですよ。 あまりに遅く着いたエジンバラの宿は14000円でしたから。 そんなわけで、エジンバラは今ひとつ楽しめなかったですね。
3日間ほど敦子さんの寮に泊めてもらい、すっかりお世話になりました。 朝食、夕食と彼女の手作りの料理でもてなしてもらい、私はリラックスできました。 長い旅の疲れからか、やっと知人に会えた安心感からか、ぐっすりと睡眠がとれ、 疲れもとれて、気持ちの上で意欲が出てきたのがわかるぐらいでした。 彼女には大変迷惑をかけていることはわかっているのだけれど、しっかり甘えることにしました。 昨日(9/6)はグレイムさんのドライブで、イギリスの田舎をしっかり堪能しました。 リスやキジ、牛の群、林、森の中を歩いてしっかり田舎を満喫したのでした。 バースに寄ってその街を散策しましたが、街はどこも同じようであまり感動は得られませんでした。 今朝も駅まで彼女が送ってくれ、ホームの確認まで親切にしてくれました。 敦子さんの職場は軽い障害のある人たちが住んでいるところです。 それだけにとても人間が優しく、私を友達として迎えてくれました。 「明日、ここを発つ」と言うと、 「また会えることを願う」と言ってくれる気持ちが信実で、とても嬉しかったです。 いい人達に出会えました。 日本ではどうでしょう? 彼らとそんなに対等に接しているでしょうか? そして、そんないい施設があるでしょうか? テッドベリーにも行って来ました。 チャールズ皇太子とダイアナ妃が住んでいたところです。 田舎の林、森、畑の広がる所で、ダイアナ妃が再々買い物に利用していたスーパーなどもありました。 そのスーパーを写真に収めましたが、彼女はそんな普通の生活がしたかったらしいです。 それも4〜5年でだめになったようです。 そんな村の近くに、昔グレイムさんが住んでいました。 そこも案内してもらい、周辺の丘や森を散歩してきました。 クルマの音がしない、小鳥の鳴き声と風の音しか聞こえない大いなる田舎。 とても気分がリラックスできました。 昨年の北海道・美瑛を歩いたことなど、しっかり思い出しました。 ブリストルからニューキャッスルまで乗って、エジンバラ行きに乗り換えるつもりだったのに、 なぜか1時間近く駅でもないところに停車していました。 結局、不安を感じながら1時間以上も遅れてエジンバラに到着しました。
ロンドンを午後2時発のバスでブリストルへ。 2時間20分で到着。とりあえず彼女の職場へ電話しました。 仕事が午後7時に終わるので、市街地を散策後、バスステーションで敦子&グレイムさんと再会。 敦子さんは、やややせた感じでした。 グレイムさんは、やはり自分の国にいるせいか元気はつらつと、私の目には写りました。 2人とも大変喜んで迎えてくれ、グレイムさんはイギリスの代表料理「フィッシュ&ポテト」を お腹が空いているでしょう、と言って買ってきてくれました。 あれこれと日本語でおしゃべりしている2人を見て、グレイムさんが、 「久しぶりに日本語がしゃべれるね」と言っていました。 私と敦子さんがしゃべることを彼にいちいち通訳しなくてはならないので、申し訳ない気持ちでした。 私が英語をしゃべれたら、積もる話がたくさんあるのになあ、と今更思いながら 言葉の壁を感じました。
今回の旅で各国の美術館・博物館を数々回ってきましたけれど、 ここがとても新鮮な感じを受けたのは、テラス、ベランダ、柵、鍵、錠前などの収集でした。 白い壁とか、天井から吊すなどして生活のにおいのする展示物でした。 よくぞ、ここまで集めたり、と言うほど、たくさん収集されていました。 ロンドンを歩いていて日本人の多いのにびっくりしました。 私の泊まったコリンスホテルにも今朝、5〜6人いましたし、 美術館、博物館のコーナーに入ると必ず日本人がいました。 街角に立っていると、必ず1〜2人の日本人に出会いました。 お互いに「あれ!!日本人!」といったまなざしで、さっさと通り過ぎることが多いですが、 私は道を尋ねたりするので、声をかけることも多いです。 今日も英語で道を尋ねてみると、日本人でした。 案外みんな親切に教えてくれます。 イギリス人もよく教えてくれますし、自分がわからないと人をつかまえてまでも聞いてくれます。 忙しそうに歩いている割に、とても親切です。
トラファルガー広場から15番バスに乗って行きました。 もちろん、そこら中の人をつかまえて行き先を言ってバスの番号を教えてもらいます。 ロンドン子も親切ですよ、よく教えてくれます。 うわさの通り、とても面白くてきれいな橋でした。 ぞろぞろとみんな歩いて渡っていました。 私もせっかく来たのだからと歩いて渡り、対岸のテムズ川を歩いてロンドン橋も渡りました。 子どもの遊戯の歌に「ロンドン橋落ちた、落ちた」というのがありますが、 実物は、落ちるどころかとても丈夫に出来ていて「なんなんだ?」 落ちたことがあるのでしょうか? 橋のあたりも公園があり、とても良い眺めでした。
と、いうわけで、ナショナル・ギャラリーへ行って来ました。 「入館料は?」 「フリーですよ、ゆっくりご覧下さい」とユーモアたっぷりの受付のおじさんです。 「サンキュー」と、驚きつつ館内に入場しました。 もうすっかりおなじみのセザンヌ、モネ、シスレー、ゴーギャン、ドガ、ゴッホ、ルノアール。 セザンヌの絵はいいですね、好きです。 モネの”池に橋のかかったスイレン”がとてもきれいでした。 あとは、ルーベンス、アンソニーファンダイク、レンブラント、ベラスケス、ミケランジェロ、 ラファエロ、を見ました。 ボッチェリの絵もあるとガイドブックに書いてあったのに、見つかりませんでした。 とにかく、名画をたっぷりと鑑賞しました。
ウェストミンスター寺院にある博物館を訪れました。 先日、ウィーンであまりにも華麗な宝物を見てしまった私です。 ちょっとした王冠やエリザベス女王の戴冠式の椅子などもありました。 橋の上から眺めていて、ビッグベンの音を聞きました。 あれが我が家にもあるビッグベンの音(時計の時報)かと思いながら聞いたのでした。 とてもきれいなタワーでした。 そこから国会議事堂にかけて、建物がごてごてとゴシック建築していました。 特に、国会議事堂は川辺にあり、橋の上から眺めるのも良かったですね。 トラファルガー広場へはバスに乗って行きました。 その直前、自宅の長男に電話しました。 ロンドンにいることを告げると、長男はまるで自分がその場にいるように 「トラファルガーにナショナルギャラリーがあるけん、行ってみんさいよ!」 「それから大英博物館も」 「疲れるなら、タクシーを使ってでも行きんさいよ!」 とまくしたてました。 自宅に電話をするといつもこうです。 どこに何があるかをよく知っている長男なので、まるで私は将棋の駒のように動かされています。 それにしてもよく知っているな、と私はいつも感心していますけれど。 →地図を見ればすぐわかります・・・長男談
ヴィクトリア駅からバッキンガム宮殿へは、比較的近く、 大勢の人の波が一方向へ歩いているのですぐにわかりました。 広場に行くと大勢の人だかり。 そして宮殿前にはたくさんの花束が寄せられていました。 午前11時頃着いたと思うのですが、門の柵の前には人人人。 観光客が、衛兵の交代の儀式を見ようと大きな人垣が出来ていました。 東洋人のおばさんは小さいので、全然見えません。 場所を移動しながらあちこち動き回ったのですが、 人と人の間のちょっとしたすきまから見るぐらいでした。 それでも、かけ声や音楽隊に合わせて機敏に動作をする例の衛兵さんがとても面白かったです。 音楽が流れていましたが、聞いたことのある音楽でした。 バグパイプで演奏していましたので、たぶんスコットランドの民謡かなと思ったり、 国家のような曲も流れていたようです。 途中、背の高い男の子にお母さんが「持ってあげなさい」と言ってくれたので、 それからたくさん写真を撮りました。 12時過ぎに儀式は終わりました。
ロンドン市内を観光中の還暦"猿頑石"からTELが入った。 9/1、予定通りウィーンからロンドンへ到着した模様。 先月末、パリ市内で交通事故死に遭ったダイアナ元妃の一件もあり、 バッキンガム宮殿周辺は報道陣や花束を捧げる弔問客らでごった返していたという。 市内の交通渋滞もひどいらしい。 還暦"猿頑石"は、地下鉄やバスの運行経路がわからないとぼやいていた。 しかし、体調の方はいたって良好であるという。 ロンドンでは、ナショナル・ギャラリー、大英博物館、国会議事堂他、を観光予定。 9/3は、引き続きロンドン市内を観光し、9/4にブリストルへ向かう予定。 ブリストルでは友人の敦子さん宅に泊めてもらってグレイムと再会。 数日ゆっくり過ごして湖水地方、スコットランドなどへ向かうつもりだという。 イギリス滞在は、アイルランドも含めて2週間程度になる模様。