ミルフォードトラック・トレッキングについて

 トレッキング・ガイダンス後の夕食会で意気投合・すっかり親しくなったカナダ人、オーストラリア人、アメリカ人等と楽しく歩き始めた。
ところが連日の雨で、山からの清水は滝となり、山道は小川となり、小川は川となり、川は激流となって私達は立ち往生。
それでも、苔むした明るいブナ林や、オバケのように大きいシダの茂る中、を歩いたのであった。
最後の行程も、政府からの中止命令で半分ぐらい進んだ所で、朝出発したクイントンハット(小屋)へと逆戻りしたのである。
激しい雨で、普段は湧き水ぐらいの流れが激流となり、膝まで浸かる川となった。

 私はその流れの中、レインジャーの助けを借りながら進んだが、最後の一歩で”バシャン!!”
木の根っこに足を取られて、見事、水の中へ倒れてしまったのである。
ちょうどカエル色(グリーン系)の雨具を着けていたので、外国人が「スミエ・フロック!」とはやし立てたのであった。
確かに異常天候で、トレッキング行程の一部変更や、体中水浸しとなり衣服が濡れて衣服の洗濯、乾燥と大変であったものの、
ハット(小屋)のオーナーが言っていたように

 「いつも見ることの出来ない素晴らしい滝が見られて良かったね!」
と気分を変えてみることで、楽しかったと言えるミルフォードトラック・トレッキングであった。

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