イソップの宙返り・40
       
黒丸鳥と鳥たち
ゼウスは鳥たちに王を立てようとして、選ぶ日をきめました。
黒丸鳥は自分が醜いと思って、他の鳥たちが落とした羽を拾い集めて、貼り付けました。
ゼウスは、黒丸鳥の外見から王に選ぼうとしましたので、怒った鳥たちは黒丸鳥が貼り付けた羽をむしり取ってしまいましたとサ。
寓意・外見を飾っても、何時かは本身が露見する。
         
極東の凡俗が考えまするに・・・
外見を飾る虚しさ、っていうけれど、ゼウスの神だって外見で選ぼうとしたんでしょう。
化粧も役に立つことってあるんじゃあない?
         
武士道論集の葉隠でも、武士は化粧をすることを嗜みとしています。
顔色の勝れない状態で人前に出て、不快感をあたえることを戒めています。
        
だけとねえ、外見を飾るのは悪くないと思うけど、この外見にもいろいろありますね。
元彌ママみたいにジャラジャラつけて、チンドン屋やるのも楽しいし、見る方も何やら嬉しくなるもんね。
        
ボクが気にする外見はスリム。痩せ。
痩せる手っ取り早い方法は、減食に偏食でしょう。
めっちゃ痩せが「美しい」って言われると、思春期の少女は気にするよ。わかる。
    
それに生来の体格は平均からいって、半分は痩せだろうけど、半分は横広ですよね。
横広に生まれた女の子にはプレッシャーがかかるだろうなぁ。
        
曖昧な記憶ですが、ムクツケきボクでも、思春期では、今から思うとつまらないことを気にしていたもんね。
どんなことを気にしていたかですか? 短足。
ボクの子供のころには進駐軍って名前のアメリカ人がやってきましてね。
これがみんな長い足なんですよ。
         
今から思うとアメリカ人にも短足もいたんでしょうが、当時の半栄養失調のガキから見ると、みんな足が長いように見えましてねぇ。
        
で、何をしたかって言うと、バスケ。バスケットボール。
中学生から高校にかけては1年に10センチ以上伸びる年齢でしょう。
バスケをやると10センチ伸びるところなら、足だけが5センチ余分に伸びるんですよね。それで、ボクは66歳世代なのに身長175センチで、やや足長で平均以上。
その代わり古い民家に住んでいたから鴨居でオデコをよく撲っていましたがね。
でも、減食スリムよりバスケをやったほうが害は少なかったように思えるんですが。
         
少女だけでなく、女性が減食偏食をすると足にくるんですよね。
女性は年を取ると骨粗鬆症になりやすいですが、これは女性は足の骨が変形しやすいんですってね。
減食偏食で痩せている少女は例外なくO脚変形していませんか。
筋肉がついてないゴボウ足でO脚変形しているのはみっともないよ。
           
ボクは、女性だけでなく身を飾るのは、ゼウスだって身びいきしたくらいだから、悪いとは思わないけど、後で取り返しのつかない痩せ願望は危険。
これは年上が注意してやる必要がありますよね。
それにしても、娘に何の忠告もしてやれないオヤジが増えたなぁ。