イソップの宙返り・30
      
船旅をする人々
船旅をする人々が乗っている舟が嵐に遭遇しました。
人々は祖国の神に助けを求め、助かれば供物をささげると誓いました。
嵐がおさまり、命が助かったので、祝宴をはりました。
水主は慎重な男だったので、こんな事を言いました。
「運は廻りもの、また嵐になるかもしれんと心にとめて、はしゃぎ過ぎないようにしなければ、なりませんぞ」
寓意・運は廻りものと心にとめて、はしゃぎ過ぎないようということ。
         
バブルの時には、はしゃぎ過ぎた人たちが多かったですね。
銀行家だけではなく、経済評論家までね。
バブルがはじけてから言うことに、「いや、世界経済の金融の中心になったオランダでは、チューリップの投機でバブルがあった」。
次のイギリスでは南洋株式会社のバブル的な株騒動があった。
アメリカの1929年のバブル崩壊は土地の暴騰から始まっていた。
なんて、1988年のバブル崩壊の後になって、「俺は、知っていた」なんて経済評論家は言い出しましたね。
憶えておられるでしょう。
もし、ホントに「知っていた」のに言わないで、バブルが何時までも続くような煽り評論をしていたんなら、これは酷いよ。
       
こんな評論家を出していた、マスコミも酷いけど、それから後もイケシャァシャァとテレビに出てきて、相変わらず、わかったような顔をして、宣う破廉恥には呆れる。
だってね、文藝春秋で評論家のパブル対応の評価をしたでしょう。
一覧表まで出して。
たいていの人間なら、あそこまでハッキリ言われたら、筆を折るなり、山に籠もるよね。
        
先見の明といえば、こんな自慢をさせて・・・
まず、7月21日に「女帝賛成論」を書いているでしょう。
あれ書いた時には、カミさんに「御子は男の親王さんに決まったみたいだから、女帝賛成論はピントはずれですよ」って、言われました。
「でも、男のお子さんにしては、皇太子妃の顔が優しすぎる」って、あれ書いたんですよ。
ご存じでしょう。男子を懐妊すると、妊婦は男性ホルモンとの鬩ぎ合いでキビシイ顔つきになるんですよね。
これは、お産の経験のある女性なら、よく知っておられること。
        
ついでに、もう一つ自慢させてぇ。
コレステロール降下剤。
病的なものは別にして、勝手に作った非科学的な平均値から少しでも上だと高脂血症だと言って、コレステロール降下剤を投与するのはおかしい、って書いてきたでしょう。
動脈にしかコレステロールが付着しないで、静脈に付着しない理由が説明できない、って。
最近になって「コレステロール降下剤を投与された人たちの平均余命が目立って短い」って騒がれはじめましたね。
         
それにしても、こんなことを自慢して、はしゃぐのは、我ながら品がないなぁ。