イソップの宙返り・21
     
女主人と下女
働き者の女主人が下女を使っていました。
雄鶏が鳴くのを合図に下女達を、叩き起こして休む間もなく働かせていました。
自分たちの不幸は、この雄鶏にあると考えた下女達は、雄鶏を絞め殺してしまいました。
これで、朝寝が出来て楽になると思っていたら、女主人は刻がわからなくなって、もっと暗いうちから下女達を起こすことになりましたとサ。
   
寓意・自分で決めたことが不幸の原因となることが多々あるのだ。
   
ワタクシ極東の凡俗は、男でありますが故にこんな風にかんがえるのでありまする・・・
女ってキツイですよね。
主人に女を持った不幸だとあきらめるべきでしたね。この人たちは。
       
駐車違反の取り締まりに婦人警官にあたると、キビシイよ。
ゼッタイ赦してくれないもんね。
あんなときには、閻魔さんは、女でなくてよかったと思うね。
ええ? あれ本当は女だったなんて、前に引き出されたときにわかったら、どうしよう。
そういえば、あんな顔をしたご婦人って時々電車で乗り合わせるよね。
子供をメチャメチャに叱っているのに出会うことってありますでしょう。
あんな閻魔が壇上に座っていたらどうしよう。
         
もっと身の毛のよだつ話に、世の中には女の裁判官ってのがいるのよ。
キツイよォ。
あんまりキツクすると、不公平な判決がでるので、量刑基準っていうのを作っているんですが、基準ですから幅があるんですねぇ。
女の裁判官は、まあ間違いなく上限でやられますね。
       
でも、男の裁判官にはホトケの○○なんてあだ名がついてるのが居て、何でもかんでも軽い執行猶予にするヤツがいるんですね。
暴力団のヤクの売人にまで軽い刑をするのがいますね。
あれも、困るなぁ。すぐに出てきて、また商売をやるヤツがいるもんねぇ。
そんなことを考えると、やっぱり女の厳しさで世の中もっているのかなぁ。
     
ところで、お宅の奧さん、閻魔? ホトケ?
     
老婆と医者
目を患った老婆が、医者に往診を頼みました。
医者は薬を塗りながら、老婆が目をつむるたびに、一つずつ家具を盗み出しました。
治療が終わって、礼金を請求すると、老婆は、こう答えました。
「以前は家にある家具がぜんぶ見えたのに、今は何一つ見えなくなったから、謝礼なんて出来ない」って
     
寓意・悪人は欲どうしさのあまり、うっかり馬脚をあらわすものだ。
       
極東の凡俗にはなにも付け加えることがありませんが、それでは愛想がないので、一言。
     
ちかごろの童話は、いい人ばかりが出てきますね。
それに結末は優しいことになります。
でも、子供には、世の中の恐ろしさ、悪人のあくどさ、を教えるのも必要ですね。
この頃、幼児や、若い人が、悪いヤツに、やすやすとついていって、酷いめに遭うのは、童話で世知を教えないのと、関連があるような気がするんですがね。
          
でも、あんまり怖い童話を聞かせると、夢でうなされないか心配になりますね。
こんな心配が、子供を甘くしてしまっているのかも知れない。