いろはガルタ・八
         
京ガルタの「お」は「負うた子に教えられて、浅瀬を渡る」
後輩と相談しているうちに直接教えられることもありますが、話している内に、こちらの考えがまとまる、ってことはよくありますね。
これも「教えられる」うちなんでしょうね。
この諺とゴロがよく似たのに「負わず借らずに子3人」って言葉があります。
「借金なしに、子供が3人」って、のが幸せな家庭といいます。
でも、今は住宅ローンがありますから、「負わず借らず」とはいかない。
住宅ローンは確かに借金ですが、あれは考えようでは家は資産ですから、差し引きプラス。だから、「負わず借らず」になるのでは?
「子3人」の家庭は昔の平均。今は2人かなぁ。
         
大阪ガルタの「お」は「陰陽師の身の上知らず」
陰陽師は「おんみょうじ」と読んでも「おんようじ」と読んでも間違いではないみたい。陰陽師といえば安倍晴明ですか。
カルタは土地の気風を反映しているんですねぇ。
実利主義の大阪では、占いとか陰陽道なんて信用もしていなかったんですかね。
       
江戸ガルタの「お」は「鬼に金棒」
強い鬼に金棒なんて持たしたら、そりゃあ強いワ。
このカルタのせいで鬼の絵は、たいてい金棒がセットになっていますね。
鬼の諺では、「鬼の目に涙」とか「鬼の霍乱」はよく使いますね。
「鬼の首を取ったよう」は、大した手柄でもないのに喜んでいるヤツを揶揄する言葉ですが、これは時々間違って遣う人があるから、要注意の諺ですかね?
           
京ガルタの「く」は「臭いものに蠅がたかる」
悪いヤツは類をもって集まる、ってのは説明も要しない諺。
でも、京ガルタだけあって、人間批評は辛らつ。
千年の古都だけあって人を見る目は的確といいますか、冷たいところがありますね。
文化の奥深さがない神戸っ子なんて、人のやること皆がええように思える。
オッチョコチョイも神戸ぐらいになると文化ですかね?
        
大阪ガルタの「く」は「果報(くゎほう)は寝て待て」
まあ、良いことがないときはあせらんことですね。
でも、「世の中に寝るほど楽はなかりけり、浮き世のバカ・は起きて働く」なんて言っていてはなりませんよ。
でも、ひとが働きに行こうとしているウイークディに、社用ゴルフに出かけているのを見ると腹が立つなぁ。
雨模様だといくらか気がすむけど、天気がいい日だと、こっちはやる気がなくなる。
          
江戸ガルタの「く」は「臭いものに蓋」
さすが、政治都市、江戸だけあるなぁ。
内政から国民の不満をそらせる政治の高等技術は、外国問題に大衆の関心をもっていくことですよね。
これは古典的な政治テクニック。
靖国参拝を言い出したら、内政に苦しんでいる中国、韓国の政府は、えたりかしこしとばかりに乗ってきましたね。
今度は小泉首相はアメリカへ見舞いに行くとか、自衛隊法改正とかの方に国民の目をそらそうとしていますね。
あれ、何を企んでいるのかなぁ。
まさか、インフレ政策から目をそらして「臭いものに蓋」をするつもり?
      
次は、京ガルタの「や」は「闇に鉄砲」
これは大阪ガルタも同じ。
やっても意味のないこと。
「闇夜に鉄砲」とか「闇につぶて」ともいいますね。
でも、「下手な鉄砲も、かず撃ちゃあたる」って言葉もありますわなぁ。
          
江戸ガルタの「や」は「安物買いの銭失い」
でもねぇ、今時は値段と値打ちって、あんまり関連性がないように思えるんですがねぇ。
中国製品って、最近は日本から行って品質管理しているでしょう。
めちゃめちゃ安いのに、ビックリするような物が入ってきていますよね。
人件費が20分の1なんですか?
一方、めちゃめちゃに高い物はヨーロッパのブランドもの。
ベンツなんて、ドイツ国内の3倍近い値段でしょう。
日本ではスティタス・シンボルらしいから、安くすると誰も買わなくなるらしい。
でも、ぼくの知人がドイツ旅行して「タクシーが皆ベンツだった」って、ガックリしたよぅ。
いまだに舶来崇拝しているのは 「安物買い」ならぬ、「高物買いの銭失い」のように思える。