埋め合わせ
  
昼食にザルぞばとかを慌ててかき込むことってあるでしょう。
こんな時、「朝食には野菜をたっぷり食べたから、まあいいか」とか、「夕食で野菜を食べて、埋め合わせをすればいい」なんて思いますよね。
あれ、駄目なんですって。
毎食バランスのいい食事を摂取しなければならないものらしい。
         
それで思うんだけど、ビジネス街の昼食屋に限らず、ソバ屋とかウナギ屋なんて、いまだに野菜に無関心ですね。
老舗の鰻屋で鰻が2匹も付いた上蒲焼きをご馳走になった折り、付いてる漬け物が少なくて、胸焼けがするので、漬け物の追加を頼んだら、えらく恩にかけられたことがありました。
有料にして、注文に応じればいいのにと思いました。
極端にアン・バランスな食事をするのがつらいから、老舗をさけてファミリー・レストランに、つい足が向いてしまう。
            
次は睡眠の埋め合わせ。
睡眠時間を年齢別で、若いときは8時間、年を取れば7時間、って医学の本に書いてありますね。
9時間も寝るのは、ノイローゼ的だとかまで書いてある。
でもねぇ、アインシュタインは毎日10時間も寝ていたそうですね。
彼なんかは、特別頭を使っていたから、睡眠時間が長かったとも言えるし、インスピレーションが湧くと、眠らない日があって、それで埋め合わせに10時間も寝る日があったんでしょうね。
             
医学の本には、よく調査もしないで、これはこうだ、って書いているとしか考えられないものが時折ありますね。
こないだ読んだ本には、寝だめは出来ないって書いてあったけど、ボクは寝だめができるんですよ。
明日、旅行にでも行こうとなると、夕方8時頃から寝ます。
まあ、何時もこんなに上手くいくとは限りませんがね。
翌日ゴルフのクラブ・コンペでもあって、優勝してやろうなんて、ハリキッテいると、夜中に目が醒めて、翌日は惨憺たる結果だった、ってことが多かったけど。
寝だめが出来たり、出来ないのは体質にもよるんでしょうね。
         
睡眠時間って言うと、ナポレオンの一日の睡眠時間が3時間ですか。
その睡眠の本には「ナポレオンは熟睡(ノンレム睡眠)にすぐ入れたんだろう」って書いてありました。
別の本には、睡眠時間の極端に少ないのはテンカンだと書いてあって、これでナポレオンの行動を分析してある精神分析医の著述までありますね。
           
ぼくの友人に、5分間あれば眠る特技の持ち主がいます。
決して頑強な人ではなく、どちらかと言うと弱々しい印象を受ける人なんですが、一緒に強行軍のヨーロッパ旅行をして、あきれたことがあります。
駅の待ちあい時間でも、熟睡するワ、空港の出発時間待ちでも、イライラすることなく、ぎりぎりまで熟睡。で、出発アナウンスがあるとガバッと目を覚ます。退屈すると直ちに5分間熟睡。
だから、数人集まって、つまらない話を始めると、目の前で5分間熟睡を開始。
結局、この弱々しい人が最後までくたばらないで、旅行をエンジョイしましたね。
ナポレオンが3時間睡眠で平気だったのは、5分間熟睡の特技だったように思えるんですが。
        
受験生相手の本に「睡眠時間は5時間でじゅうぶん」って書いてあるのに出会ったことがあるけど、適切な睡眠時間は各人それぞれ違うのでは?
だからと言って、10時間眠ればアインシュタインになれるものでもないみたい。
           
現世の不徳の埋め合わせって出来るの? 戒名ってのがありますね。戒名ってあれ何なの?
何か、中国人の名前みたいですね。
死んだら西国浄土って西の方に行くから中国風の名前をつけるのかなあ?
それに高いお金を出すと名前が長くなって、院殿号ってのを坊さんがつけてくれますね。何とか「院、殿」、ってのは、その名前の寺院を寄贈したことなんでしょう?
寺院を建てるのは大変なお金でしょうね。
それに、寺院も建てないで、建てたなんて名前名乗るのはウソですわな。天国に行くのにウソのパスポートを持っていくことにならない?
            
それに天国か、浄土か知らないけど、お金を出したら階級があるんかなあ?
金を使った奴が威張っているような階級社会って天国かなあ。
そんな心配せんでも、僕なんか地獄に決めているから、要らぬ心配なんでしょうがね。
            
エエ? 何で地獄に行くように決めているかって?
だって、僕の友達はみんな天国に行くようなのはいないから、天国にいっても知り合いもなくって淋しいよ。
でも地獄に行くと観光寺院で悪徳を積んだり、ウソついて戒名を売りつけた坊主と一緒になるのかなア。
これも不愉快だなぁ。