名前の話、その1(夫婦別姓)
         
「姓」って字、女偏でしょう。
元々は女系社会にいわれがある字なんですって。
日本も、近い内に夫婦(選択制)別姓になりますが、中国は50年前に、夫婦別姓でも、同姓でもよいことになっています。
       
中国は夫の姓を名乗ることになっていましたが、孫文の妻宋美麗が別姓を名乗った先例もあり現在は、どっちでもよいとの選択制別姓ですねぇ。
隣の韓国は元々から別姓です。これ、進んでいるのかと言うと、反対。
女は家に入れずって思想で、結婚しても夫の家系に入れてもらえなかったからしい。
          
韓国では家系図である族譜ってのがあります。火事になっても、命がけで持ち出すっていう、あれ。
この族譜では、女は記載されないんだそうですね。
名前は書かれないで、せいぜい「女」とだけの記載の例がたまにあるだけだと聞きますね。
    
ところで、日本の夫婦別姓の話ですが、年配の人には根強い反感があります。
別姓の人には北条政子とか、日野富子の先例がありますが、ご両人ともに、男には、あンまり評判のいい女性でないことも、根強い反感のもとなのかもしれませんね。
それに中国が先にしているから、中共追従か、ってのも反感の原因かも知れない。
          
それと、夫婦別姓って言うから全部別姓にするのかと早とちりする人もありますが、これは結婚のときに別姓を選択できるとの選択制別姓制度を採用しようとするだけの話ですね。
           
結婚前に、学者とか、論文とかで有名な人が、突然名前を変えられると混乱をおこします。
今では、公務員の公立大学教授は通称として、旧姓を使うことを認めているそうですが、それでも結婚して戸籍上の名字が変わるのは不便でしょうね。
同窓会で出会っても、旧姓を言ってもらわないと、ピンとこないですもん。
        
それに、少子化で、一人娘が増えると家系が途絶えるってケースが出るでしょうから、この場合は便利になりましょうねぇ。
     
名前の話、その2(西洋人の名前)
          
西洋人の名前で最初に書くやつ、個人名っていうのかなぁ。あれ、たいていジョンとかメアリーとか、同じ名前が多いですねぇ。
             
西洋人の姓は、ずいぶん多いそうですが、個人名が同じ人がめだちますね。
これも時代によって流行があるから、世代によっても違うらしいけど、新教徒の場合、名前は聖書に出てくる聖人の名前をつけるのが普通らしいから、数が少なく、うんと限定されるらしい。
同じ個人名が多いから、これを区別するために、ニックネームが出来たと言います。
例えば、エリザベス。
ついこの間まで、イギリス女性の4人に1人はエリザベスだったとか。今は少し減ったようですが。
一時期「ダイアナ」なんて命名が増えたらしいげど、例のスキャンダル以後は皆無になったらしい。
       
話をもとに戻して、
3人姉妹が3人ともエリザベスなんて珍しくなかったので、区別できないからニックネームが作られたといいます。それも、たくさんのニックネームがね。
      
エリザベス・テイラーをリズっていうでしょう。
エリザベスがなんで、リズになるのか判らないけど、ニックネームは沢山作っておかないと、同じエリザベスさんの多い親戚中が集まると混乱するかららしい。
だから、エリザベスのニックネームだけでも、リズ以外に、ライザ、リサ、エルシー、リズベス、イライザ、ベス、ベッシー、ベッツイ、ベティなんてある。
そら、ニックネームで区別しないと、親戚中の従姉妹、叔母さん達が寄ったら、呼びようがありませんでしょうね。
         
こんなことを字引で調べていると、今まで知らなかったのが出てきましたので、ひょっとして、あなたもご存知ないかと思い、メモします。
スポーツシューズのナイキって、ルーブル美術館の2階の踊り場にあるニケと同じ名前なんですってね。
NIKEを英語読みすると、なるほどナイキですねぇ。ニケは勝利の女神でしたね。
    
もう一つ知ったのは、音楽のレコードを廻して喋るのをジョッキーって言いますねぇ。
ジョッキーの由来は競馬の騎手。ジョキーの語源のもとはヨハネ。
ヨハネは英語とかのヨーロッパ風に読むとジョン。
ジョンは最もポヒュラーな名前だそうですが、ジョンのスコットランド風ニックネームがジョック。
アメリカではスコットランド人の代名詞だったようで。
競馬の騎手は、大概スコットランド人だったそうです。
騎手の意味が、これからジョックの更なる愛称のジョッキーになった。
これが競馬の騎手のしゃれた呼び名だったそうですねぇ。
  
蛇足
あなた、家人との会話で「田中さんとこの奥さん」って言うとき、どう表現なさっていますか?
使う方の年代によって、呼び方も変わるんでしょうが、僕は「マダム田中」って表現してます。
夫の方を「ムシュウ田中」とは言わないで、ただの「田中さん」ですましてますが。
          
問題は、二度目以降の呼び方。
僕はジジイなのに昔から、英語の代名詞のつもりで「彼女」って言いますが、これは気を付けないと、変な意味に誤解されます。
一昔前まで「彼女」って、愛人とかの特殊な意味で使っていた地方がありました。
だから、聞き手によって、使い方に気を付けなければなりません。
            
もっと、こんがらかるのは、南部大阪人の一部が使う「自分」。
あれ、「オマエ」って意味なんです。
話の途中で、どうもおかしい、とは気が付きますが。電話での会話だと、こんがらかって、無用の喧嘩になったりします。あの「自分」は使う方で気を付けてもらわねば。