川魚のこと
                  
釣りってポピュラーな趣味ですが、これでもフナ釣りから、最近はルアーなんてスポーツ風なのまでありますねぇ。
又、横道にそれてしまうけど、川や池にブラックバスを秘かに放流したのは困りますねぇ。
小魚が絶滅しかかっているところもあるそうですね。
       
ブラックバスで思い出したのですが、アメリカ・ザリガニって50年ほど前には溝に沢山いました。
これも、聞くところによると誰かが秘かに放流したものらしい。
当時、水田に繁殖して稲の苗を食いちぎるわ、畦に穴をあけるわ、の被害がでて農家を困らせたことがありましたっけ。
ザリガニは日本にも昔から東北と北海道にはいたらしけど、小さいし、繁殖力の弱い種類だったらしく、目立たなかった。
      
アメリカ・ザリガニは赤くって派手だから戦前はペットとして人気があったと言います。
ところが、アメリカ・ザリガニってフランス料理では高級な食材になっているんですね。
先日、ホテルの会食料理に出てきて、ひょっとして、と思って聞いてみると、終戦直後の食糧難時代に溝て取って食べた怪物ザリガニだった。
中華料理では、タアトウシィア(大頭蝦)とか、正式にはラアクウっていう名前で多用しているらしい。
        
いま、日本では、河川がコンクリートで護岸されたので、いなくなって貴重品になっているとか。
わざわざ養殖しているらしい。
世界中では、現在、1万トンを越える生産がなされていると国連食料農業機関(FAO)は報告しています。
     
似たようなものに、食用蛙(ウシガエル)があります。
今でも時々、牛の啼くような、グワァグワァって声を聞くことがありますね。農薬でやられたらしく、たまにですが。
東南アジアでは、よく食べるらしく、中華料理では田鶏ってメニューには書いてありますねぇ。
あれテンカイって読むんですか?(この読みにはあまり自信がありません。教えてください。)
台湾に家族旅行をした折の話ですが、ボクが田鶏のフライを注文して、子供達にとられるとイヤだから、「気持ち悪い」とか 「おいしくない」って、ひとりじめして食べはじめたら、子供達がワッと箸を出してきて、奪いあいで食べられちゃった。
ぼくが、こんな口をきくと、美味しく、子供達に食べられたくないってことを知っているんです。
           
そら、食べてる姿をみれば、嘘ついているの歴然としてますもんねぇ。
あんまり、子供を騙すのはよくないことですねぇ。いまだに子供達には信用がない。
 
ところで、川魚のことですが、日本には日本住血虫って、凄いのがいます。これは怖い。
このごろのように、ブラックバスの秘かな放流があると、魚につれられて住血虫もあっちこっちに拡がっているだろうから、危険は警告されている地帯だけに限らないでしょうね。
        
寄生虫の話なら、森重久弥さんが、寄生虫でえらい目に遭われましたねぇ。あれは、鯖の生寿司でしたね。しかも、超一流の鮨屋でやられたらしい。誰でも、超一流の店だと油断しますよね。
感染すると、微細な虫が皮膚の下をはい廻るらしい。入った1代目が寿命死するのを待つしか、治療法がないらしい。想像しただけで、ふるえてくる。
           
東南アジア産の食用蛙は、中華材料屋にいくと冷凍品を売っています。皮は剥いてありますから、油で揚げただけで、いいようになっていますが、少々は切り分けなければなりません。
何しろ切り分けは一匹ごとですから、まな板の上でやることになります。これが、問題らしい。
このとき生を切り分けた、俎板を完全殺菌しないで、続けて漬け物でも切ってしまうと、えらいことになる。漬け物から感染。
      
だから、調理する食品は加熱しても、俎板は気をつけなければ危険なことになる。
なにしろ、蛙なんて清潔なところに住むものではありませんからねぇ。
海魚と違って、淡水に住む川魚って、皮の浸透圧の関係で、この手の寄生虫に感染しやすいらしい。
だから、僕は鯉の洗いは苦手。
本当は美味しくって、好きなんですが、やっぱり怖い。
お給仕の人に「養殖ですか?」って訊くと、憮然として「天然物ですよ」って答えられると、二の足を踏んでしまう。養殖だと、いくぶん安心ですからね。
          
もっと美味しいのは、大型の鮒の洗い。これは美味。30センチはある源五郎鮒。
でも、これは鯉よりこわい。
鯉にしても、鮒にしても、川底の貝をたべますから、森繁さんが、えらい目に遭われた鯖の比ではない。
          
こないだ、テレビの悪食競争で、ドジョウの躍り食いをやっていたけど「何をやらせるんや」って胸が悪くなった。子供に、この程度の危険は教えておくのは親の責任。
いぇ、台湾で、ボクだけ蛙の天ぷらを食べようとしたのは、別に親の愛情ではなかったのですが。
          
花見異変の報告
先週、吉野の花吹雪は20日ころと言いました。今日(17日)私達は吉野にでかけたんです。
なんと、上千本まで花は散って、葉桜。
地元の人達も弱っていました。10日ごろから下から、上まで一斉に咲いて13日からの雨嵐で一気に散ってしまったそうです。
これはこれはとばかりに 「青葉」の吉野山
なんて戯れ句で嘆いてきました。